電子書籍限定版
小説


獣人ものは苦手だけど、
受けが蟹というあまりの斬新さと
チャロが可愛い!可愛い!!
と楽しそうな声が多くて読んでみることにしました。
確かに可愛い!健気で一生懸命で、
人間同士のセックスに純真に憧れてるのも
蟹ゆえに話が通じない、ズレが生じるところも可愛い。
人間の世界のことを知らなくて、
話が通じないのは蟹だから仕方ないんですけど
ずっとその調子なので読んでて疲れちゃいました。
四六時中一緒にいて、振り回されてるのに
絆され受け入れるリュウはすごいですね。
物語運びや、蟹同士で喋る時は「カ」「ニ」だけカタカナだったり
ちょっとした遊びが盛り込まれてるところはすごくて、
面白いところもいっぱい、これがデビュー作!すごい!なんですが、
キャラにハマりきれず……可愛いしすごいことは確かです。
天真爛漫無知無垢の許容の範囲がせまい私の趣味の問題でした。
結末も…26歳差ってことですよね?
ドラマティックだけど、別人格みも強いしモヤモヤするところです。
お話としては、面白くて、
カニバ的要素や想いにはぎゅっと来て、
カニ要素をしっかり入れながら、
まとめあげたのはすこいんですけど、
乗り切れず…一緒に盛り上がれなくて無念。
笠井先生追っかけで購入。どんなとんちき話や?と読んでみたところ、なんとまあ強烈設定。先生、カニお好きなんですかね…?あれこれありすぎて平均すると萌という評価にしました。普通なお話はもう飽きたわ、どんなお話でも持ってこいや♪という方にオススメです。
生まれ育った川で時折やってくるカップルの営み♡を見ているカニのチャロ。いいなあ、自分も・・・と憧れていたある日、姿形を変えることができると思って、とあるものを口にし・・と続きます。(おいおい)
攻め受け以外の登場人物は
市村、竹田(攻め勤務先の仲間)ぐらいかな。
++あれこれ
ざーめん 苦手なんですよ。
いきなりすいません。なんだけど、ほんと苦手で。それをいただくと、あーら不思議ご立派可愛い人間になっちゃう!という設定なんです。
ということで 受けはほんとに蟹ちゃんです。5センチの蟹。いたいけというか可愛いというかまっすぐというか、なんとも。
蟹なんで、蟹の生態?そのままでして、指がはさみになってたり、腕を切り離したり。
いや、健気なんですよ、それにほら、蟹の寿命っていうものはそのままで、わあ・・・ってなっちゃうし。はあ。
それをまるっと丸めて全部受け止められる攻めさんは、どんだけすごいのよ。
彼も大概酷い人生というか幼少期でして、ほんとにこんなことする人いるんですかねえ・・・?と思うやら、実際の虐待のニュース聞いてたら、ああいいるのか・・とも思ったり。
途中しんどくなって、でも最後に救済されて、アップダウンの激しい一冊でした。
間違いなく絶対忘れない一冊です。
サワガニBLとは?って思いつつ、まわりからおすすめされて読みました。
読めて本当に良かったです!
チャロが純粋で可愛い!
人間になりたいある理由が後で明らかになるのですが、切ないです。
サワガニ語の表現の仕方が面白くて、私はスルッと入り込めました!
チャロを持ち帰るぶっきらぼうだけど優しい龍治の過去もね、切ないです。
見かねて拾っただけから恋になるお話
面白くて一気に読みました。
市村も好き!
人間と蟹の寿命のあたりから
涙涙でしたけど、本当に良かったです(泣)
個人的に刃物が苦手なので、少しドキドキしながら読みました(笑)
いやはや、発売前からSNSで話題になっていたサワガニBL。
cpは、風俗店店長である人間×サワガニ。
シザー〇ンズ的な設定かしら、、、
と、タイトルから勝手に推測しつつ、帯にア〇カンとか書いてあるし、、、と。
いったいこの作品はコメディ?? それともシリアス??
と、大いなる疑問を抱きつつ読み進めていくと、、、
まさかの、主人公でサワガニのチャロにとって、
アオ〇ンが、愛の言葉で。
しかも、身体は人間でも中身? サワガニなので精〇の代わりに蟹ミソでちゃったり?!!
思った以上に、受けがカニすぎて横転しつつ、、
結果、、
僅か220ページ弱に、上記両方の要素とサワガニ要素と、今、流行りのアノ(読んでみてのお楽しみ)要素まで取り入れた、なんとも濃ゆい涙なしでは読めない展開でした。
というか、サワガニのチャロがカニ時代から健気というか、真っ直ぐ過ぎるというか、、
笠井先生のイラストイメージまんまで。(当たり前のことを言ってしまってすみません、、切腹)
また、攻めである人間の龍治もいい味出してますよね。
だんだんとチャロに適応していって、やがてチャロなしでは生きていけなくなるほど、愛し抜く姿だとか。
チャロが手を失くしてからの描写が、切なくもあり、愛おしさがひしひしと伝わってきて泣けました。
献身的愛……でした。
とくにあの、終盤のまだ若かった頃の龍治とチャロが幼なじみにふたりで会いに行こうと出かけたあのときの、アオ〇ンエピソードまでには、すっかり龍治の印象が変化していて、
うっかり外で読んでいたまりあげはは、涙を隠すために必死に眼瞼に力を入れまくり堪えていたのも、今では良き思い出です。
冒頭は、多少強引すぎる感は否めませんでしたが、まあたしかにあの始まりじゃないと、カニと人間とのLoveは始まらないよなあ、、、
と読了後に逡巡しつつ。
そして、チャロの行く末とラストの再会と、二十年後に発見された遺したもの。
設定を活かした作品とは、こういうものなのだ!
と、ハッとさせられた一冊でした。
ちなみに、この作品を読んでいる最中、例のうるさい宣伝トラックを見かけて、チャロを思い出したのはまりあげはだけではないでしょう笑!
これからも歌は違えど、あのようなトラックを見たら、反射的にチャロを思い出しそうです♪笑笑
あと、吹き出しありきのサワガニが描かれていた帯もよかったです。
こんなに号泣するなんて聞いてないんですけど!?!?
人間の姿にはなったけど中身はサワガニ、このまま二人で仲良く暮らしました~なんて無いとは思ってたけど…涙
ど天然のチャロに振り回されるリュウ、面白いなあと思いながら読んでたけど、二人の過去が明かされ、チャロが決断するあたりからは泣きながら読んでた( ; ; )
ネタバレなしで読んでほしいから詳しくは書かないけど…まさにおとぎ話だった。
いしだ先生、痛くて切なくて美しいお話をありがとうございました。
(人型だけどそこそこ人外、誰のかもわからない精◯を飲むシーンとかもあるので苦手な方は注意です)
人間に憧れるサワガニのチャロ。人間になってやりたいこと(野外で裸で愛を囁き合いながら抱き合う素敵な行為=青姦)があるため、人間の素を摂取することにより人間に。その人間の素っていうのが精液なんですよね。発想が面白すぎません⁈
チャロを拾ってその素を与えてくれたのがコワモテSM店店長の龍治。あのプレイには笑ってしまった‼︎ただの心優しい人かと思ったら、チャロと出会ったときにチャロが爪にされていた行為(ガムテープで縛られていたこと)が幼少期の自分に重なったのかなと。
孤独な一人とシザーハンズの一匹の同棲(共同生活?)が始まり、龍治は天真爛漫なチャロに振り回されっぱなしだけどなぜかほっとけない。姿が見えなくなると必死になって探すのがコワモテなのに可愛すぎる‼︎
愛なんて愛の言葉なんて信じないと決めていた龍治は本当は誰かに愛されたい人間だったのでは。likeの好きしか知らなかったチャロがloveの好きを知ったとき(乳首が痛いってまたギャグ要素含んでるのも面白い、それは恋をしている心臓の痛み、ハツの痛み)チャロの両親の話を知った龍治も徐々にチャロに心を開き、ついにふたりの気持ちが通い合う。龍治も人を愛することをはじめて知り、その5文字が意味を成す。
チャロを人間の姿に保つためのただの行為に過ぎなかったセックスは毎日できるのに、なかなかできなかったはじめてのキスをしたベランダのシーンがとても素敵‼︎そこで聴こえてくる歌も重要ポイント。
衰えていくチャロが健気で、ふたりで川を訪れ野外で体を結んだときには咽び泣きした。サワガニは共喰いをするけど、最期はカニの姿で…そしてタベテと願うチャロは決してサワガニの共喰いではなく愛する人の中に永遠に居させてほしいと願ったんだよね。
それで終わりかと思ったらなんと20年後にチャロが転生して再会‼︎シザーハンズのチャロは龍治さんを抱きしめられなかったし、眉間の皺を伸ばしてあげることもできなかったけど、やっと人間の手で抱きしめ合い手枷ではなく愛の証であるリングを嵌めたふたりに号泣。
散りばめられた伏線がいくつかあって回収されたラストにストンと腑に落ち、温かい涙が止まらずしばらく放心状態でした。
とても素敵な愛のお話を久しぶりに読んだ気がした。一人と一匹ではなく再会したあとの『ふたり』の続きをぜひ読みたいです‼︎また毎日チャロに振り回されっぱなしで目尻が下がりっぱなしの龍治を見てみたい。あれを今では酒の肴にできないんだな笑、背中のイトシイ痛みももうつけられないんだな、でもキスマを残せるのとても嬉しいだろうな。続編希望します。
作者のいしだ赤月先生、こちらがデビュー作だそうで。すごいものを生み出されたことに驚き。あとがきになぜサワガニ設定になったのか書かれていたので、そちらもぜひ。笠井あゆみ先生のイラストも素晴らしいです。素敵な作品に出会えてよかった‼︎
今回は風俗店店長と人間になりたいサワガニのお話です。
人間に憧れる受様が攻様に拾われ
人間もどきとして暮らす悲喜交の顛末と後日談を収録。
受様は清澄な小川にすむサワガニで
人間観察が大好きです。
自分達と違う求愛行動に憧れ
姿形さえ変えられれば人間世界でもうまくやっていけると
密かに人間になる計画をたてます。
受様は人間達のエチ後に
岩陰から飛び出して彼らの残した白濁液が溜まった
半透明のピンクの小袋を目指します。
受様がソレを慎重に摘まみかけたところで
幼馴染に見つかり「毒薬だ」と絶叫されます。
受様は拾ったモノを人間の素だと信じていますが
淡水界界隈では猛毒として有名なのです。
受様は幼馴染の絶叫を無視して
どろりと流れ出た白い液体を迷わず啜ると
白い煙が立ち込め小さな体が浮きあがって
四方八方から引っ張られる感覚がしますが
白煙が消えた頃には人間そっくりに変化していました。
「にっ!」と発した声は高めで
太ももの間には今生えた突起物や胸に控えめな飾りがあり
右手が少し小さいサワガニの雄の特徴が出ていた手は
なぜか指の関節が曲がらいけれど
サワガニも人間も個体差があるかと気にせず
人間語を頭の中で唱えながら歩き出します。
しかし5分後にはカニに戻り
舗装された道路にでたところでバイクの男に
彼女の土産に拾われたものの気持ち悪いと騒がれて
爪をテープで巻かれて生ゴミに出され
淹れられたゴミ袋をカラスにつつかれていたら
真っ黒スーツの男がカラスを追い払ってくれました。
彼が今回の攻様です♪
攻様は風俗店の店長でゴミを散乱されたくなくて
カラスをはらったようですが
閉店時に袋から這い出ていた受様を
拾って自宅に連れ帰ってくれるのです。
受様は人間になれるのか!?
愛を信じない攻様と人間に憧れる受様の
人外異種族ファンタジーです♪
カニの受様って初めて見ました ヾ(≧▽≦)ノ
笠井先生のキラキラな表紙とあらすじと
帯のキャッチ「最期はサワガニの姿に戻してください」に
惹かれて手にしましたがとっても面白かったです♡
斬新な設定ながらキャラ設定がしっかりしていて
世界が創りこまれていて読みやすかったです。
まず受様が精液で人間になる流れが奇想天外です。
人の交わりを見た受様は精液を人間の元と信じ
受様が人間になった姿はサワガニの雄の特徴が
すごく出た容姿で
最初は右手や関節の曲がらない指などが
受様が人間とは違うという事を意識させます。
攻様と人間もどきとして生活していく中で
サワガニの爪の特性や人間よりも短い命の問題が絡み
異種族間での恋愛の難しさが見えて来て
もしかしてまさかのバッドエンド!? とハラハラでしたが
パピエンを迎えられる幕引きまで楽しく読めました。
いしだ赤月先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
健気 5
涙 4
切ない 3
笑い 3
エロ 2
な感じだと思います。
龍治さん×チャロくんのカプです。
今作は一言で言うとサワガニBLです。しかし、攻めの龍治さんは普通にただの人間で、受けのチャロくんが人間に変身することが出来たサワガニなので、攻めも受けもサワガニという訳ではありません。
因みに、本編を読むより先に挿絵を見ると、何となくネタバレだなと結末が分かるイラストになっているので、当たり前ですが挿絵は先に見ない方がより本編を楽しめると思います。
まず、あらすじだけでも突っ込み所満載のトンデモ設定で、BLはファンタジーとは言いますが、ここまで来たか、とトンデモ設定や世界観を受け入れると、思わずおかしくて笑ってしまう物語りとなっています。
今作の受けとなる、サワガニのチャロくんは人間達のアオカンを目撃し、自身も人間となってアオカンで好きという気持ちを伝えたい、と思うようになります。そしてどうやって人間に変身するのか、それが人間になる素、白濁液を飲んで変身します。いや何故それで変身出来るの!?となりますがそれを突っ込んでいたら物語りは進まないので、ほんとトンデモ設定だな、と笑いながら読み進めましょう。
人間に変身出来たチャロくん。でもまたサワガニに戻ってしまって、そこで龍治さんに拾われ、またなんとか人間に変身出来て、チャロくんがサワガニで変な存在だと判明しても、ぶっきらぼうながらもチャロくんのことを気にかけてくれる龍治さん。
少しずつ距離が縮まる龍治さんとチャロくんの奇妙な共同生活が面白くもあり可愛くもあり、思わずキュンとしたりします。
しかし、トンデモ設定で面白おかしく読めるサワガニBLと、私は侮っていました。
チャロくんの龍治さんに対する「好き」を受け入れられない龍治さん。その理由や過去の出来事、それを乗り越えて、遂にチャロくんの想いに応えるようになります。
それなのに!小さなサワガニの小さな心臓では、人間のようには生きられない。つまりはサワガニとしての最期が近付きつつあったのです。
辛い!せっかく想いが通じあったのに、辛過ぎる!龍治さんの過去を知っているからこそ、ずっと一緒に居たいのに、一緒に居られなくなってしまう。だったらせめて龍治さんを悲しませたくないと、最期を悟られないように気丈に振る舞うチャロくんが健気で、余計に切なくて悲しくて、ボロボロと涙を流しました。
でもご安心を。結末はハッピーエンドになります。そしてそこでもまた感極まってめちゃくちゃ泣きました。
龍治さんとチャロくんが織り成す、物語り前半は楽しくおかしく笑って、物語り後半は切なさと悲しさで泣いて、最後にまた感涙するので、是非とも読んでほしいです。
いしだ赤月先生のデビュー作、
笠井あゆみ先生の挿絵でサワガニBL?!と
早々と話題になっていました。
予想を上回ってきましたよ、おもしろさが!
サワガニのチャロがそれはもう盛大に笑いを
ぶちかましてきます(本人は大真面目)
最初の数ページで何回吹き出したわかりません。
「こーしゅーにゅ♪」が特にお気に入りです♡♡
(そしてこれが後から活きてくる!!)
なーのーに!!
途中からもう、泣く準備をせざるを得ない展開に
なってきます。
このまま幸せに暮らしましたとさ、だと
思っていたのに…
お腹に収める愛もあるのか
蟹だもんなぁ…
リュウのその後の20年を想うと胸が苦しくなるけど、転生して再会できて良かった!!
年の差カプのその後も書いてください!!
明るいのが好きな人は是非読んでください!
人によっては、切ないかな?でも、読後感はばっちり
突飛な設定かな?と、心配しながら題名と可愛い絵柄にひかれて購入!当たり‼️二時間で読了‼️
個性的設定を流れるような展開と、読みやすい文体。あと、ことごとく予想をいい意味でこえていくので飽きないせっシーンも豊富
人魚姫ならぬ、現代的なサワガニBL童話といってもいいかも。どちらと言えばグリム童話より。
受け役、サワガニのチャロくんが、人間に憧れてひょんなことから変身✨たどりついたのは、何と歌舞伎町。ピンチな所を、攻め役のリュウさんに拾われ、二人は出会います。
ここから、ドタバタ個性的なラブコメが始まるのですが、切ない伏線も丁寧にはられていきます。
作者様の世界観の作りこみが半端ないので、王道にあきた方は是非、手にとってください。一気によめます✨
作者様、楽しい読書体験を有難うございます✨
タイトルにひかれてよみましたが、おもいのほか、よかったです。
いろいろなBL作品をよんできましたが、「蟹」というのははじめてで、とても斬新だとおもいました。
SM風俗店の雇われ店長佐伯龍治と、サワガニとのお話です。
ワガニのチャロは、ある日「人間になる素」を飲んで変身するというところから、ストーリーが展開していくのですが、テンポよく話がすすんでいくので、さくっとよむことができました。
コメディ色のつよい作品ではありますが、泣けるシーンもあり、とても素敵な作品になっているとおもいます。
なんか、すごい世界のBLを目の当たりにしたなーって感じ^ ^
BLってまだまだ進化の余地ありですね、よくぞこのカップリングに目を付けて下さいました、作者さん。蟹受け作品の本作がデビュー作とのことですが、ある種キワモノとも言える本作を採用したシャレードさんの決定もすごいです。
しかしながら、デビュー作とは思えないほどストーリーがしっかりしているので、決してウケ狙いで書かれた作品でないことは読めば分かると思います( ´∀`)
前半はカニのチャロの果てしない性欲、人間になりたい欲、精液を死守する物欲、好きな人に愛を捧げる愛欲…といった色んな欲望をリュウにぶちまけながら、ワチャワチャお騒がせしていくラブコメがベース。ギャグ・コミカルに寄っているストーリー展開なので、ユーモア溢れる2人のやりとりに大爆笑でした!
チャロの天然エロ思考が可愛いんですよね。なんせ人間世界に染まってないので、ピュアッピュアだし、何より素直です。ただ思考がエロに特化してるだけで(笑)
チャロを拾ったリュウとの恋は、人間化するためだけのセックス(精液採取)で繋がる関係が始まりだったけど、そこから徐々に気持ちを深めていくチャロの心理が一方通行で切なく進みます。
あんだけセックスだの精液摂取だの生々しいやりとりをしていた2人が、中盤あたりはすれ違いを含んだしっとりとした感情へとシフトし、最後は泣ける展開へとギアチェンジ……笑いから涙までの振り幅の広さにはやられました。物語の惹きつけ方や落とし方のセンスがとても素晴らしく、おとぎ話のように分かりやすいストーリー展開とドラマチック性も相まってか、いっそうこの世界にどっぷり没入でした。
キワモノといえばキワモノ。種族を超えた純愛といえば純愛。
人間とカニの愛が混ざり合う不思議なBLの世界と、好きな人を一途にただ追いかけるワンコ蟹の求愛が響くストーリーは涙なしには読めません。
チャロの純真な愛に絆されていくリュウの気持ちの変化は痛いような切ないような想いも混じりますが、2人が想い合っていく過程にはしっかりと理由があり、その丁寧な描写に感情が揺さぶられること多数でした。
人間の営みに興味津々なエッチなカニちゃんのゆるふわエロエロストーリーだけじゃないので、最後の最後まで2人の恋愛模様をお見逃しなく^ ^
カニの設定も、ちゃんとカニの生態に添いながらアプローチしてるところも見事でした。
タイトルとあらすじだけではこの面白さと意外性はおそらく伝わりません。
気になった方はぜひ手に取るべし!きっとBLの新しい世界が楽しめると思いますよ♪
またお一人、激推し作家様が爆誕…!!・:*+.
予約してずっとずっと楽しみに待っていた
サワガニBLです。 ミ(・・)ミ(←カニ...のつもり)
デビュー作とは思えない奇想天外っぷり
(ほ、褒めてます...!いしだ先生おめでとうございます✨)、
笑いあり涙あり…の目が離せぬ怒涛の展開に、一気読みでした。
笠井先生のイラストも、チャロ(受け)が可愛くカニカニしてて、
攻めの龍治は男前で美麗。目が潤う✨
帯を外すと、5センチのサワガニ、チャロが現れる仕様も良き。
まず、なんといってもタイトルがよい!!!!
インパクトがすごい。
「蟹だから後ずさりしない」
ーそうだよね、蟹だから横歩きしかできないものね...
って物理的なこともあるけど笑、言葉そのまま、
どこまでもまっすぐに攻めを好きで好きで愛する
健気一本気なチャロに、こんなに涙を誘われるなんて..( ; ; )
内容については、ちょっと注意事項が。
そこまで詳細ではありませんが、
一部カニバリズム描写(カニだけに..)…というか、共喰い(etc)、あります。
また体の一部が傷つく描写もあります。
苦手な方、ご注意ください。
主人公はサワガニのチャロ。
川にやってくる人間が幸せそうに”アオカン”(!)する姿を羨む彼の夢は、
”人間になってアオカ...すること”。
そんなチャロはある日、残された”人間の◯液”を飲むことで
人間に変身!
ゴミ袋に入れられ捨てられていたところを、
通りすがりのSM風俗店店長・龍治(攻め)に助けられてー
と始まる、絆され攻め×天真爛漫カニ受けの恋愛譚です。
夢の人間に変身するため、人間たちの残留物…
精◯入りコンドームをせっせと集めている序盤部分から大爆笑!!
で、tn...から出てくるのがまさかの、蟹ミソ!! ꉂ(๑˃▽˂๑)
変身後も、その手がシザーハンズだったりと
カニっぽさが抜けず、完璧な人間になるため龍治とのセッを望み
「エロガニ」なんて言われる始末で、
二人の奇妙な同居生活に笑い転げました。
特に好きだったのが、龍治の職場でのエピソード。
チャロは名を”蟹江”と名乗ることになり、
名札を自分で書こうとするのですが...
なぜか「蟹」は書けて「江」は書けず、「蟹汁」に!!w
ここで初めて、いつも眉間に皺を寄せていた龍治が爆笑するのですよ〜!
このシーンのイラストが、最高オブ最高。
可愛くて楽しくて、癒されまくりでした☺︎
そんな楽しい前半部とは打って変わり、、
中盤以降はシリアスかつ、切ないお話へと急展開。
二人の抱える心の傷が明らかにされ、
チャロの体調に変化が生じたことから、雰囲気が一変します。
チャロの姿が見えなくなると、尋常ではない必死さで探していた龍治。
「目に見えないものは信じない」と
愛だの恋だのを否定していたのには、そんな背景が...と、心痛む過去でした。
で!!
それ以上に衝撃的だったのが、チャロの抱えていた家族の秘密です。
先述したように、カニバ...が関わってくる真実。
思わず「サワガニ 共喰い」でネット検索してしまった...
脱皮直後の無防備な状態の時、食べられてしまいやすい、らしいです。
そうなんだ、、
読んた時、正直ううっ…となったけれど、
それが自然界で起こり得る現実なんだな、、とも。
そしてその話を聞き、すかさず
これ以上ないよね!という慰めの言葉をかけられる龍治、
とんでもなくカッコいい。
人間(もどき)にはなれたものの、生物的な”寿命の差”は埋められず、
少しずつ弱っていくチャロ。
それを決して龍治には悟られまいとする健気な姿、
後半〜終盤はグッと胸に迫る切なさに鼻を啜りながら読みました
チャロのハサミ(=腕)が…!という衝撃的な事件についても、
龍治を心配させないため、結局語ることはないままなんですよね。
天真爛漫で、人間になることを夢見て
エッチなことしか考えていないようでいて、
実は何よりも誰よりも龍治のことを一番に考えているチャロ。
もう、泣けてしまうよー...
脈打つ自分の心臓の動きを、少しでも遅らせようとするチャロの
願いをどうにか叶えてあげたくて、祈るような気持ちで読み進めました。
そして最後に二人が川を訪れ、愛を交わす場面。
龍治の口から出た言葉と、チャロの願いにやられました。( ; ; )
怒涛のラスト、「五センチのきみが教えてくれたこと」で描かれる
結末は、もしかすると好みが分かれるところかも。
私の中にも、ちょっと複雑な気持ちもあって…
というのも、自分の中ではやはり
カニの面影を残した赤髪、シザーハンズのチャロこそが
唯一無二の”チャロ”なんだー
という思いが強かったので、、
(読んでいるうちに勝手に思い入れが;)
でも。でも!
やっぱり”黄昏色”で終わって欲しくはなかった物語。
最後の最後、長い時を経ての夜明けの展開に、
心から「良かったね…!」と思えました。
渋みの増したアラフォー龍治はますますカッコよくなっていたし、
20年前、まさかの”手枷”をリングだと思い込んでた(笑)チャロの夢が
現実のものとなって…!
(笠井先生のイラストが、このシーンを最高潮⤴︎に盛り上げてくれてます)
笑いあり、涙あり、の夜明けのサワガニBL。
あとがきを読み、”サワガニBL”爆誕の秘密にそんなギャグみたいな
連想ゲームが!?と驚きでした
(自分には絶対に思いつかない…!いしだ先生凄すぎます)
すっかり二人に感情移入し、圧倒され時間を忘れて
貪り読んだ一冊。
これから海や川などで出会うカニを見る目が、
変わってしまいそうです。
「チャロや…」と心の中で呟いて、勝手に切なくなってしまうー!
最高の読書体験となった、サワガニBLでした・:*
あっ、濡れ場について。
複数回ありますが、エロエロ感はそれほどなく。
自分のハサミで龍治を傷つけてはいけない!と頑張るチャロが
健気でいじらしくて愛おしかったです
(でも、龍治の背中にはしっかり...//)
★笠井先生がSunoで作ったという激エモサワガニ曲がXに…!ぜひ♡
