泥の中で見つけた、ひとすじの光

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泥中に咲く僕ら

deichuu ni saku bokura

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表題作泥中に咲く僕ら

田沼柊李(しゅうり)
美術科の高校生
水野蓮
高校生、お金持ちでモデルのハイスペック男子

その他の収録作品

  • 描き下ろし「僕らの朝」

あらすじ

高校生の水野は、外見ばかりが
評価されることに嫌気がさしていた。
人目を避けて逃げ込んだ美術準備室で
風変わりな男・田沼と出会う。

第一印象は最悪──だけど、
田沼が描いた一枚の絵に、
水野の心は大きく揺さぶられ、思わず涙をこぼす。
そんな水野を田沼は引き寄せキスをして─…

心に強引に踏み込んでくるくせ、本心を見せない田沼。
あのキスの“理由”を水野は知りたくて──

作品情報

作品名
泥中に咲く僕ら
著者
ヨモツ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics iHertZシリーズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784813034506

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48

4

(33)

(18)

萌々

(6)

(4)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
130
評価数
33
平均
4 / 5
神率
54.5%

レビュー投稿数6

行き着いた共依存

本作、デビュー作とのことでしたが、とても雰囲気のある1冊でした。
ただ、先行レビューでも書かれているように、
ラストが唐突に終えてしまっているようにも感じられ、
そこだけ少々気になりました。

ブランドオーナーである母と化粧品会社を経営する父をもち、
自らも子供の頃からモデルをさせられてきた水野は
学校でもプライベートでも周囲の視線に晒され、疲弊していました。

そんな中、人目を避けるためにたまたま立ち寄った美術準備室で
圧倒的才能を放つ絵と、その描き手である田沼と出会います。

その作品同様にどこか仄暗さを感じさせる田沼の第一印象は最悪で。
けれど、田沼と会う度にどうしようもなく惹かれてしまう水野。

ある日、田沼が描いた一枚の蓮の絵を前に涙を流していると
田沼から突然キスされてしまいます。

自分勝手で他人に興味なんてないように見える田沼でしたが、
水野に対しては執着のようなものが垣間見えました。
そして、それは水野にとっても同じで、
マイペースで自分とは違い理解なんてできないはずなのに、
図々しさの中に脆さのようなものを抱えている田沼のことを
放っておけなくなっていました。

はじめこそ田沼の強引さに水野が引き込まれてゆく形でしたが、
途中からは傷つきやすい田沼の繊細な心を水野が包み込むような
関係に変わってゆきます。

そんな過程を経て最終的に行き着いたのは共依存でした。
もはや水野なしには不安定な田沼と、
田沼によって泥に引きずり込まれてゆく水野。
物語はそこで終わりを迎えてしまいます。

二人は救い、救われ、明るい未来に向かうのか、
あるいは二人だけの世界に閉じこもるのか、
そこから二人がどうなってゆくのか、気になります。

0

あと1冊欲しい

表紙からなんとなく闇?夜明け?かなと思って読み始めました
ストーリーの進んでくうちに、受けの方がなんだか可哀想な感じになってきちゃいました(´;ω;`)
例えば好きすぎて束縛したくて攻めが受けに暴力的になっちゃうストーリーはまだ理解できるんですが、なぜ田沼が暴力的になってしまうのか、イマイチ理解しきれず…
受けが一方的に可哀想な感じになっちゃうところは少しおおっと思ってしまいました
最後はお互いが持っている泥の中で互いが唯一の救いとなって寄り添っていくのだと思いましたが、いよいよこれから!!って感じのところで終わってしまい、まだまだこれからが見たかったなと思いました
ぜひ続きがあれば読んでみたいです!!

1

なかなか難しかった

初コミックスとの事、おめでとうございます。
表紙の二人、そして作者様の一言コメントから仄暗い中の青春ストーリーを想像させられ、わくわくしながら拝読させて頂きました。
絵もシリアスなシーンではかっこよく、美しく、合間にコミカルなデフォルト絵を挟んでほっこりするシーンもありで素敵でした。

ただ、お話が少し難解に感じました。
両親の血を引いて専属モデルとしてSNSでも人気がある蓮と、美術科の田沼。
二人とも似ているようで、心の泥のようなものを発散する方法が違う…だからこそ惹かれ合うというお話かと思います。蓮も田沼もそれぞれに家庭環境、家族関係がうまくいっていなくて自分の存在に疑問を持っている二人。二人の心が傷付いている様子、そんな中で出会った存在……となんとなく伝えたいことも分かります。

が、田沼と同居する美術教師、椎名の説明や母親、(電話相手は父親??)などなど分からない情報が多いので読んでいてん?ん?となる事が何回かありました。
そして1番にえ!?となったのはまさにラスト。二人身体を重ね…そして…となったその矢先の『END』の文字に、ふぁ!??と声が出てしまいました。多くを語らない終わり方、嫌いではないのですがあまりにもブツンと切られてしまった気がして…。まだ田沼の気持ち表明、何か続いたんじゃないの!?となってしまいました。
蓮が最初に受けたイメージよりもピュアで可愛い子にどんどんなっていった所は素敵でした!

1

あくまでも個人の見解です

仄暗い感じが気になって読んでみました。
蓮くんが美人で惹かれました。
そんな私の感想は正しいようで、モデルをしててプチ有名人な蓮くんは外見の美しさだけしか自分には価値がないし、外見しか見てもらえないってのが悩みというか諦めてる。
私の彼氏♡ってSNSにあげて自分のステイタスの一部にしてくるような女子と付き合うからやな気分になるんだと思うよ?
そんな子ばっかじゃないと思うんだけどな。

めっちゃ感じ悪いけど、彼の描く絵には心惹かれてしまって互いに反発しながら惹かれ合っていく蓮くんと田沼。

田沼、私好きじゃないわー。見た目がずんぐりしてるし性格もやな奴。不幸に浸りやすいネガティブ思考で思いやりがなく自分の感情を相手や物にぶつけがち。コイツ、DV無職ダンナになりそうなダメンズ臭プンプンなんだけど。

そんなダンナと離れられない苦労に耐える美人妻ポジ蓮くんって勝手に未来の2人を想像してしまった。
なんかあんまりいい関係の2人に思えなかったんよね、共依存でダメな組み合わせの2人になりそうって。

この作品中では2人は結ばれてハッピーエンドなんだろうけど、私は読み終えて良かったねーとは思えなかった。とにかく私が田沼の事が嫌いだからなんだろうけど。

基本的には蓮くん美しいんだけど、ちょいちょい頭身がおかしかったり体のバランスがおかしくてずんぐりして見えたり頭が極端に小さい時があったりして気になってしまいました。

唐突にENDでびっくりしました。
そこで終わり?!って

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2

刺さりまくった

正直、めっちゃよかった……!!
読んでよかった系BLだった……!!
ひとことで言うと「静かにじわじわ心をえぐってくる系の恋愛もの」。
絵柄も繊細で、物語の空気感とぴったり合ってる。派手な展開はないんだけど、
そのぶん気持ちの描き方がすごく丁寧で、
読んでるうちに知らん間に感情が入り込んでた。
登場人物がちゃんと生きてる…水野と田沼がめちゃリアル。
水野は外見が良いせいでずっと“中身”を見てもらえず、
ちょっと拗らせ気味なんだけど、それがまた人間ぽくていい。
田沼は飄々とした感じなんだけど、家庭環境からの劣等感とか、
愛に飢えていて実は脆くて…
キャラの“言葉にしない部分”がすごく上手く描かれてて、
「あ、このとき本当はこんな気持ちだったのかな…」って
読者側が想像できる余白があるのが良い。

1

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