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孤独な僕が異世界に転生したら兄に溺愛されまくっていて

kodoku na boku ga isekai ni tensei shitara ani ni dekiai sare makutteite

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あらすじ

両親の死後、莫大な遺産を狙う親戚たちに監視されながら孤独な日々を送っていた大学生の涼星はある日、別荘のバルコニーから転落。
薄れる意識の中「生まれ変わったら僕を心から愛してくれる人に出会いたい」と願う。
そして目覚めると、彼はエヴァンス王国の第八王子、五歳のリュシアンに転生していた。
七つ上の第二王子フレデリックはそんな弟を溺愛。秘宝の水晶を司る者として誰もが畏れる存在だったが、変人と噂されるほどで……。

作品情報

作品名
孤独な僕が異世界に転生したら兄に溺愛されまくっていて
著者
墨谷佐和 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
ISBN
9784815533120

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
5
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

強引な展開に「??」となってしまった、転生ファンタジー

墨谷先生の、オメガバースではないファンタジー!ということで
楽しみにしていたのですが…;

ごめんなさい、今作はちょっと、自分の萌えの方向性とは違っていたようです。
攻め重視の自分としては、長髪金髪溺愛兄攻め、萌える設定のはずだったのですが...


ストーリー展開の色んな”都合の良さ”に「??」となってしまう物語でした。

両親を事故で亡くし、叔父叔母に引き取られ、孤独な生活をしていた涼星・19歳。
無理矢理見合いをさせられた19歳の誕生日、バルコニーから崖へと転落、
気付けば異世界で5歳になる王子・リュシアン(受)に転生していてー

と始まる、16世紀英国風のファンタジーです。

父王から愛されないリュシアンだけれど、
溺愛・過保護で「変人」と噂される兄・フレデリック(攻)の寵愛を一身に受け、
成長してゆきます。

まず最初に戸惑ったのは、リュシアンに転生してからも、
涼星が亡くなった歳である19歳までは、リュシアンの中に涼星の意識が存在していること。

リュシアンの態度に何度もツッコミを入れる涼星(の意識)が
(   )で括られる形でいちいち登場するのですが、
これが個人的にちょっと読みにくかった、、

あと、最大に「えっ」となったのが、リュシアンが19歳になり
消えたと思われていた涼星の意識が、タイミングよく戻ってくる?ところ...

ストーリーを進めるためには致し方ないのかな..と思ったのですが、
都合良すぎない?と感じてしまいました。

その「都合良すぎ」に思える部分と、リュシアンの行動心理が理解できない描写は他にも。

まず、結界に守られ、水晶のガーディアンしか入ることのできない部屋に
駆け込んだリュシアンの行動。
結界が張られていて、フレデリックと従者・イズメイ以外が入れば
命を落とす可能性もあったのに、無鉄砲すぎるような、、

最終的に、驚きの事実が明かされ
リュシアンに結界は効力を発揮しないと分かるのですが。

「水晶の間」に駆け込んだ時はそんな事実はまだ誰も知らなかったはずなのに...

兄が誰よりも自分の命を守ろうと奮闘していることを知りながら、
そんなの知ったこっちゃない!と言わんばかりの行動をとるリュシアンに
「なんだかなあ...」と思ってしまったシーンでした。

そして「都合がいいなあ...」と感じてしまったのは、
王家の家系図を見、自分の出生の秘密を感じ取ったリュシアンが父王のもとへと赴いた時も同じく。。

いや、父王、家系図を書き換えさせるほど
リュシアンの出生を隠したかったんですよね?
なのに、ベラベラと自らの口から秘密を語る語る...Ҩ ( º_º )?

あと、厭わしく思っていたキャロル(フレデリック・リュシアンの弟王子)と
「一度遊んだら可愛く思えてきた」っていうのも強引じゃないかな...
ズッコケました。

最後に誰にも相談もせず水晶を叩き割って
「自分の力で国を治める!」と高らかに宣言するフレデリックのことも、
よく理解できませんでした。。
せめて従者のイズメイには相談すべきではー!?

溺愛・執着攻めカテゴリーでありながら、
肝心のところ(実の兄弟だから)でヘタレるフレデリックにもなんだかなあ、でした。

個人的にそこは、「兄弟であろうが関係ない。お前を愛しているのだ」と
ヤンデレ気味に迫って欲しかったです(´△`)
(これは完全に自分の好みなので、一度ヘタレた攻めが真実を知り、
その後はこれでもか!と愛をぶつけてくるのがお好きな方はまた違った評価になるかと)

辛口評価ですみません;
あくまでも今作は自分の萌えの方向性とは違ったな、、ということで、
また先生の次作で萌えたぎるのを楽しみにしております…!

0

溺愛というか、過保護……?

異世界転生というか、共生?…なのかなぁと思いました。

身体の元々の持ち主・リュシアンが瀕死の状況に陥ったことをキッカケに、リュシアンの身体に転生したという設定。ですが、身体をコントロールしているのはあくまでもリュシアン本人で、田宮涼星という人格はリュシアンのキャラクターには反映されていません。
涼星自身がリュシアンとして生きていくような転生ストーリーではないのが、これまでの転生ものとは違うところかな。リュシアンが関わるもの全てを第三者目線で覗き見しているような感じでしょうか。

リュシアンが経験することや感じることを涼星も共有していくことにより、誰かに愛される温かい感情を知っていくことになるのですが、直接的ではなく間接的にってところがこの物語のミソ。孤独に生きてきたかつての人生や冷えきった感情を、リュシアンの感情と置き換える報われ方は面白いアプローチではあるけど、リュシアンの人生に涼星が介入することはなく、また自分の意思が働くこともないので、転生ものとしての醍醐味は若干薄い気がしなくもなかったです。

普通に兄に溺愛される弟王子の話ってだけのような……。しかもそのストーリーに転生者の涼星が直接関わることがないので、結局主人公は涼星なのかリュシアンなのかよく分からないままでした。転生して第二の人生をやり直す系の話を想像してると、ちょっと違うかもってなるかも知れません。


「溺愛」をこれでもかと強調してくるストーリーなため、溺愛攻めが好きな方にはオススメします。……まぁ、溺愛か過保護なのかの線引きは曖昧ですが(笑)
兄のフレデリックは分かりやすい溺愛を示すくせに、肝心の成就の部分ではヘタレムーブを出してくるので、そこんところの葛藤にも注目しながら2人の恋愛模様を見届けて欲しいなと思います。

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