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明日、地球が滅んでも別に構わない、なんて思っていた。
神に決まっています。
腐女子になって商業にハマって10年ちょっと。大分昔に読んだのですがこの作品だけは今でも神だと言いたい。
BL商業本がただのエロ本ではないということを証明してくれた、こういうのを待ってたんだと若いながらに思っていました。
そして今もこういう作品はこれ以外に知りません。
BLのために話が進むのではなく世界観の中のひとつの要素にBLが組み込まれている。
その人間たちの関係性に媚びがなくそしてなるべくしてなった話の展開に才能を感じずにはいられませんでした。
登場人物が初めに出て切らなかったり、漫画の視点が色々な人に移っていったり。映画を見ているようでした。とても深い作品です。
蛇龍どくろさんがこのような作品をまた生み出してくれるよう願って拙いレビューを書かせていただきました。
この作品を読んでとてつもない衝撃を受けて、以来これを超える作品に出会えていません。
トシミツとイッキ、トシミツと龍、イッキと龍、どの関係も愛でもあり恋でもあるようなそうでもないような。何にも例えようのない感情をうまく描いているなと思いました。
読んだ後は切なさと何かが満たされて呆然としてしまって、とにかく余韻がすごい。
物語も会話も人間くさくてリアルな反面、説明臭くなくて抽象的な描写が多いので読者に委ねられている部分もあって面白い。
トシミツは龍のことをそういう意味で好きだったのか。
だからなのか、別の意味なのかはわからないけど何故トシミツは死を選んだのか。
自分に絶望したのからなのか、それとも希望を持っていたのからなのか。
最後のカラスは本当にトシミツ?比喩?
トシミツが『お前が見たものがわかった』ってイッキに伝えてくれと言ったのは、何が見えてしまったのか。
いろいろこちらで想像を掻き立てられて何年経っても余韻が消えない。
死して尚トシミツは2人にとって大きな存在なのが苦しい。残されたふたりが道を見失わずに欠けた者同士支えあえてよかった。
最後のトシミツと龍の子供時代の回想がなんとも涙腺にくる。あれがトシミツという人間そのものだったのだろうか
この作品を知れてよかった。
覚悟を持って読んだ方がいい。
蛇龍どくろさんの作品は未だにこれしか知らないのですが、BLにハマりたての頃に読んでとんでもない衝撃を受けました。
「同級生」「どうしても触れたくない」「刺青の男」「エンドレスワールド」
自分をドップリBL沼にハメ込んでくれた作品は、後追いにも関わらず、奇しくも全て2008年の作品だったりします。
居場所を見つけられない人間の脆さ。
孤独や空虚に飲み込まれてしまった人間の脆さ。
ドラッグをガッツリと絡ませてあることで、〔トシミツ〕というどうしょうもなく空っぽな青年の脆さが分かりやすく浮き彫りにされています。
彼は何を思って自ら命を絶ったのか。
絶望、希望、諦観、達観…
いずれにせよ、彼の選択は「相当なバカタレ」であることには違いないし、自殺を肯定するつもりもないけど、生き直すために死んだのだと思いたい。
この作品の良さは、トシミツという一人の男のドラマとしても読めるし、トシミツを通じて出会ったイッキと龍のラブストーリーとしても読めるし、更には彼等の周りの人間達までをも含めた群像劇としても読めるところだと思います。
これが仮にトシミツの物語として終始していたら、読者は彼の死に囚われたまま、この物語の時間は永久にそこで止まってしまっただろうけど、残されたイッキと龍の会話が時間を未来へと繋げてくれています。
エンドレスワールド───
時には残酷だけど、だから人は生きていけるのだなと。
暗くてもしっかりと光がある作品。
萌えよりカタルシスを求める人にオススメの1冊です。
背景白でシンプルな表紙に何気なく惹かれて購入したわけですが、こんなにもシリアスで切ない話だとは思ってなかったです。
(あらすじも読まなかったので)
ガスマスク姿の龍のイラストが廃退的で素敵。
プロローグのイラストでミネヤマさんとイツキのラブラブな話かと思わされましたが違いました。
ロンの泣きながらの「俺の中身…暴かないで下さい」にズシッときた。
トシミツの影がそこにもあそこにもあって死んだくせに酷いやつです。
トシミツは龍が好きだったのかな。イツキと重ねてたのかな。
トシミツとイツキはキスはしてるけど、セックスシーンはありません。
イツキの男もいけたんだってセリフからトシミツのことが好きだったんだろうなと思わせます。
親友以上の関係だったんだろうなとは思います。
あのカラスはトシミツだったのかな。鳥になったんだもんね。
いい作品なのに、レビュー下手くそだから良いこと言えない…。
心の中にズッシリ残ってる。
がっつり爪痕残されました。
最後のトシミツが赤ちゃんのロンこと龍を抱っこするシーンに感動しました。
ドラッグって怖いです。
生きてたらまた会えるって言ってるから飛び降りたのは乗り越える為の賭けだったのかな。
レビュー修正できないのでコメント欄にて追記。
受けのトシミツがブサイク表記になってるけど、寝起きの顔が変で笑ったイツキに「俺、変なカオしてましか?」と聞いて自分で顔をぎゅむっとしてるのを見てイツキが「ブサかわいい」と言っただけです。
ブサかわいいのはその時だけの発言でトシミツはブサイクじゃないと思います。
こういう感じ、昔岡崎京子さんとか安野モヨコさんとかが書いていたようなあんな感じの世界観を進化させるとこうなるのかなぁと思いました。
でもこっちのほうがずっと丸くなっている感じがしました。
とがって救いのない状態ではなくて、そこからどうやって救われていくかの答えをもらったような気がします。
忘れるわけでも傷として抱えるわけでもなく、過去にしてしまうというのでもなく。新しい答えなのかな、と。
BLだとよく思った年数とか思いの強さとかを強調しているものがありますが、これは重みが適切だなと思いました。たとえ命がかかっていたとしても、リアルの重さってこんなものだと思うのです。抱えきれないほどの荷物は置いていくしかなくて、どんなに重量のあるものでも抱えられる分には限界があって、それ以上のものは持っていけない。軽いわけじゃないけど、とてつもなく重いわけではない。その辺がリアルに思えて、逆説的に手ごたえとして重さというものをしっかり感じられました。
表紙が読了後に見るととても印象的でした。イッキの笑顔もトシミツの後ろ姿も。