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脱線しませんかレビュー。
可愛い絵柄なのに繊細な話とエロい濡れ場を描くと有名な深瀬紅音さんの作品。
今回はグルグル悩むおセンチな少年ではなく、一目惚れして強引にゴーゴーでベッタリする思い込みの激しい子が出てきます。ちょっと、今までと違って珍しいかな？今までの作品だと好きだから切なくて、悩んで、自暴自棄になって、ボロボロになったトコで愛に気付くってパターンの流れだったけど今回の子はパワフルだった。
そりゃ脱線もするよねー。
受の暴走と勢いに振り回されてグッタリする攻が可愛かったです。きっとこれからも苦労するんだろなーって彼等の未来が容易に想像出来て微笑ましかった。
表題作は一目惚れモノですが、他にも色んな話が同時収録されてるのでこの作家さんが好きな人には十分楽しめる１冊になっていると思います。濡れ場が激しくても嫌な感じにならない描き方をするから凄いと思う。ダラダラ抱き合うシーンって甘くて良いって思う前に胸焼けするのですが、サラッと短いワケでもなく丁度良くそういうシーンを挟んでくれるので妙にツボる。このテンポと感覚が好きです。
コンビニ………同人作家だとこういうのあるよね。うん、あるある。
軽重取り混ぜ
一目惚れから強引に恋愛を展開させようとしてくる
受の暴走に苦笑しつつも絆されてゆく攻の戸惑いを
描く表題作をはじめ恋心を自覚してしまったライバル
同士・きちんとした恋を知らずに暴走した生徒に監禁
されてしまった教師の心の揺れ・ノンケと恋愛している
男の戸惑い・政治家の秘書と愛人とに立場が変わって
から一気に燃え上がってしまった高校生の時に芽生えた
恋・結果的なポーカーフェイスが生み出す悲喜劇…の
六篇＋内三篇の番外編。キス止まりから最後まで
行ってる関係まで様々に描かれます。
でもどんなに激しい関係を描いてもこの作者さんの
場合下品にはならないですね。
関係の元になる感情をきちんと盛り込んで展開して
いるから、関係が展開されてもそう言う事かと納得
出来る。
お試しの一冊と考えるには少し重いかも知れませんが、
読んで後悔はしないでしょう。
「とあるコンビニ店員の呟き」は恐らく同人作家にとって
あるあるネタであると大いに頷いて戴ける筈です。
評者も、深く頷きました。
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