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表題作眠る兎

里見浩一
高校二年生
高橋誠人
高校教師

同時収録作品春の嵐

志田訓章
サラリーマン
柿本高志
サラリーマン

その他の収録作品

  • 冬の日

あらすじ

冗談で書いた手紙をきっかけに、高校生の浩一は年上の男と付き合うことになってしまった。お互いに嘘で固めた付き合いだったが……。
出版社より

作品情報

作品名
眠る兎
著者
木原音瀬 
イラスト
車折まゆ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344816367
4

(114)

(47)

萌々

(32)

(29)

中立

(2)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
36
得点
452
評価数
114
平均
4 / 5
神率
41.2%

レビュー投稿数36

人のしょうもない一面を突きつけながら、そこに愛を感じる

木原先生の痛くない系。
(たぶん)デビュー作とのこと。長らく積んでいましたが、「Don't Worry Mama」が面白かったので勢いに乗ってそのまま読破。

やっぱり木原先生おもしれー!
安心して読める。痛くないとの前評判だから、心構えせず楽しめるから有難い。

一昔前のまだ携帯電話もない頃の生徒×先生もの。
ゲイ雑誌の文通コーナーで知り合う二人。いいですね、時代を感じます。

攻めはちょっと気になってた女子に誘われて、興味本位でどんな人が来るのか見に行っちゃうしょうもなさ。会うのを断ろうとするんだけど、受けに流されて、ズルズル会い続けちゃう。生来のものかもしれないけど、なんか端々で偉そうな攻め(笑)未熟で傲慢、でも時々かっこよくて受けが攻めに惹かれちゃう気持ち少し分かるかも。

受けも素性や姓を嘘ついてたけど、実はすべて知られてしまっていて。
攻めなんて年齢も、身分も、性嗜好も、受けを知っていることも、何もかも嘘ついてる。図らずもどんどんラブラブになっていく二人だけど、嘘がばれないはずがなく…。臆病なくらい慎重に生きてきた受けにとって、実は自分の高校の生徒でした、未成年でした、相手は自分のこと知ってました…なんて。辛すぎるよそりゃ。

逃げる受けに追う攻め。未成年らしくガンガンぶつかっていく様子がつらい。相手の立場を思いやれない若さ、未熟さがすごかったです。こういう所容赦しないのが木原先生って感じ。

二人の復縁シーンはインパクトがあって、自らの思惑と反対の方向へいった結末を生で見ちゃった親友の衝撃…が、更に数年後の後日談「春の嵐」に繋がるのが面白い。この捻くれた親友のお話もっと読みたかったです。

「冬日」は、二人が8年後も一緒にいて、攻めもしっかり成長していてイイ男になっている感じや、受けの初恋も整理されたエピソードがじっくり描かれていて、とても印象的。

人のしょうもない一面を突きつけながら、そこに愛を感じる木原先生らしい作品でした。良かったです。

0

No Title

時間経過の心理描写に「この頃考えってこうだよねー」とか「この状況だとこう答えるしか無いじゃん!」とかうなずきまくってました。子供から大人になる、大人になっても心には子供がいる、ずっと一緒にいる為に相手のことを慮り考えたり考えすぎたり。成人すると年上年下なくなってくるんですよね。BLすっ飛ばして『思い当たるな⋯』と感じること多々。
結ばれて、はい終わりな作品がBLには多いですが、問題をきちんとどう超えているかを書かれているのが非常に好ましいです。これこそふたりの本当のハッピーエンドだと思います。今も幸せに暮らしてるんだろうなと感じさせてくれます。

0

デビュー作を読みました

木原先生のプロフィールにはたいてい「『眠る兎』でデビュー」と書いてあります。そういえば読んだこと無いなと思い、注文してみました。
といってもほんとのデビュー作掲載の雑誌でもなければノベルズでもなくて、新装版の文庫の方です。(ということに後から気付きました)
お話は、いまならマッチングアプリなんでしょうけど、このときはゲイ専門の雑誌に掲載された友達募集のコーナーを見て手紙を出した、ところから始まります。
時代ですね。いや、当時のゲイ専門の雑誌は見たことないですが、昔の雑誌には友達募集のコーナーが確かにありました。
切実な思いの真性ゲイは雑誌に載った方。遊び半分でノリで手紙を出したのはノンケです。しかも前者は高校教師、後者は同じ学校の生徒、先生の方は相手が高校生とは思っていません。
これだけでもう嫌な予感しかしないし、木原先生だからこのあとどんな酷い事になるのかとびくびくしながら読み進めました。
で、驚いたわけです。なぜなら、びっくりするほどのド直球な恋物語だったからです。
本書は、表題作の「眠る兎」のほか、8年後の物語「冬日」、さらにその3年後の「春の嵐」の計三作が収録されています。
「春の嵐」は書き下ろしで、前二作と比べると、よく知る木原先生らしさが味わえます。
「眠る兎」の主人公である高校生(当時)の里見のそばで、正論を口にして軌道修正を図ったり里見を応援したりする、よく出来た幼馴染みの柿本が「春の嵐」の主人公なのですが、あんなに真っ当でブレなかった彼が、会社の後輩くんに迫られていて目が離せません。
しかもどうやら気持ちは固まっていないのに身体先行です。目が離せません(2回目)
続き、どこかで読めないのかしら。とても気になって仕方ないです。

0

どちらにも感情移入めちゃくちゃしてしまった

基本ハード目なお話を買いがちなのですが、こちらは木原先生にしては大人しそうだな。読み始める。
めちゃくちゃおもしろい!
7時起きだから早く寝なきゃと思いつつ止まらなくて2時半まで読んでしまった。

高校生がイタズラでゲイ雑誌の文通コーナーに載ってた男宛に手紙を書いたら返事が来て…ってところから始まるお話。

主人公の高校2年生の男の子、女子にモテたいけどモテない。気になる女子からその返事が来たゲイを見てみたいから約束の場所に行こう!と言われて喫茶店に出向いたら自分たちの通う高校の現国の先生だったって世間は狭い。
喫茶店で何時間も待ってる姿に気の毒さを感じで同情で会ってしまう。その後も断ろうと思いつつ何度も電話したり会ったりしてるうちにだんだん絆されていく主人公。ノンケなのに、初めて好意を抱かれる感覚に心地よさを感じるし10も年上の先生に可愛いなと感じてきてもっと触れ合いたいって思うように。
とても心の動きがわかる。同性愛者じゃなかったのに好きになってしまったらもう止まらない。

木原作品って片方が激重感情でもう片方はそうでもないって関係性のばっかり読んでたからお互いが激重って初めてかも。一方が強すぎるのって本当に恋愛?って怖さを感じてたけど、こちらはめちゃよかったです。

行間にスペースがなく時間経過してても続けて書かれているので最初少し戸惑いました。

あとがき見たらこちらが商業デビュー作品だったのですね。文章的な拙さやわかりにくさは全くなくとても話に引き込まれました。
木原作品にしてはこの2人は珍しいなと思ってたら、書き下ろしにらしいゲスい奴が出てきました。

主人公の幼馴染の男です。
ノンケの友達がゲイになってしまった。しかも、自分の恋愛よりも長続きしてるって事にコンプレックスを抱き続け、職場で自分に恋心を抱いている後輩イケメンくんに対して酷いやり取りをしやがりますが、この後輩くんも引き下がるような男ではないみたいなので、コレはいつものパターンのカップルになりそうな2人でした。てっきり攻めだとばかり思ってた彼が受けを甘んじて受け入れていたのがビックリでした。後輩くんは抱かれたいと思ってたんじゃなくて抱きたいと思ってたとは!

0

変わらない持ち味

ゲイ雑誌の募集記事で知り合った攻めと受け。
攻めの方は友達と面白半分、遊びの延長線で、男になんて興味なかったはずなのに、なんだかんだ好きになってしまいどうしようもなくなるお話。

木原先生お得意のやつ…と思ったらこれデビュー作に近い作品なんですね?(驚き)
発売順気にせずランダムに読んでいたのでビビりました。
初っ端から先生らしさであふれしっくりきたんですよ。
この持ち味の輝きはいつまで経っても失われないんだろうなと思います。


はじまりは見知らぬ者同士なので互いに嘘が多く、受けの方は先に真実を話すのですが、攻めはさすがに受けが勤める高校の生徒だとは言えず…嘘まみれでも深まりつつある愛の変化が読んでいて苦しかったです。
(でもこういうのを求めているから手を伸ばし続けてしまう)

ただ挿絵の攻めが成熟した大人な男に見えてしまいどうにも高校生として見られなかったのは少し引っ掛かりました(笑)

0

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