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家庭崩壊の発端は、父親の浮気。
トレーダーに就いていた父親の仕事のミスから生じたマイナス補填が不能になる⇒会社で居場所を失った父親は、愛人の千里に逃げ込み溺れた⇒ゴミのように家族をすっぽり捨てて扶養義務を放棄した⇒妻は離婚を拒み、話し合う前に自殺、子供達は生活苦対策にもがく⇒愛人は金の支援を受け、本妻宅の不幸を知ろうとしなかった⇒尚人に愛人の妹;ミズキが会いに行って、事実を知らないミズキは惨い要求を尚人に高飛車にする⇒尚人に拒否られ、傷ついて泣く瑞樹を見たミズキの幼馴染が尚人を暴行⇒そして尚人が襲われて・・悲劇と事件が連鎖していく。
こんなに不幸が上手い具合に次々襲うものなのか、と思いましたが、不条理から逃げずに立ち向かうマサキと尚人、それにぶら下がっているだけだった引きこもりの3男。勝手な妹、沙也加の物語は、とても人生の勉強になるので、惹きこまれます。
そして勝手放題の性格の遺伝子の大元は、父方の祖父。遺伝って怖い。このじーさんに似て、強制教育が施されていないと、性悪。
マサキは、兄弟の内で唯一母似の尚人の包み込む慈愛を手に入れる事が出来なかったら、護ろうとする強さを得られなかったと思います。だから歪ではあるけれど、あれ以上の不幸にしないで食い止めができたのは、マサキが尚人を手に入れることを本能で動けたから。破滅を防ぐためのギリギリの本能の衝動で得た選択を誰も批判出来ないと思う。絶滅を回避したい本能が出した答えは正しかった。
不満は、物語の展開が、説明が逆戻りする形でかきこまれるのが多く、筋が曲がって淀む形の構成になっているので、読みにくい。
なので、寄り道説明が多くてまどろっこしく、面白さが半減してしまう。これって、何とかならないのか。ズバッと削いで淀ませないで、番外編や続篇で補うようにしてスッキリしてもらえたら、深みが増すのだろうと・・・面白いのですけど、読んで疲れました。
疲れたので、萌評価。
この本の後半にある円陣先生のコミカライズ部分(タイトル 情愛のベクトル)が、電子で単独売りしていますので、加々美さんに早く会いたい方は、チェックなさってください。大好きな加々美さんのビジュアルあるので神。
桜坂が刺された後の緊急保護者会に雅紀が出席するところから始まります。騒ぎになりはじめたのですが、山下と中野の母が援護射撃したので無事収束。いい子の親はやっぱりまっとうな人だ。野上の方はこれで落ち着いたかと思えば次に出てくるのは真山姉妹で・・とまだまだ災難は続きます。
篠宮兄姉弟以外の方々で新しく出てきた方はタカアキ、ショーぐらい?
<業界>加々美さん、アズラエルの新人タカアキ、ショー(後々まだ絡んできます)
<学校関係>山下、中野、桜坂、その親たちもちょっと
<どろどろ関係>真山姉妹、加門の祖父母。真山姉妹の不運は続く。
**この巻の一番の見どころ
この巻の冒頭にちらっと記載あった、雅紀が携帯忘れた事件。その時にナオにスタジオまで届けさせたのですが、それを巻末にコミックとして載せてくださっています、なんと25P。ナオを盲愛溺愛していることが加々美さんにバレてしまうエピソードで、加々美さんにも「いいなあ、こんな弟欲しい」と言わしめる庇護欲そそりまくりのナオの魅力!(まーちゃんは「うちにもう一人いる、そっちをどぞ」的反応(笑))楽しいです。なんかピンポイントですごく萌える。
それから真山妹の熱中症失神に巻き込まれて、尚人がちょっと怪我してしまうのですが、それに対して雅紀が言う言葉がとても沁みました。「俺の知らないところでケガをするのが一番怖い」。ほんとこれ真実だなあと思います。ナオ、愛されててほんとに羨ましい。
あと、この巻でいよいよ慶輔(くそおやじ)が借金対応のため暴露本作るらしいという噂が出てきました。どろどろ第2弾の前振りでした。まだまだ続く。頑張って読もう。
雰囲気的には、少々中休みかなという印象の4巻でした。
ここまでが、落として落として、また落とすの連続だったので
息継ぎできる一冊だったかなと思うのでした。
まぁ、、、ドロドロしてるのにはかわりないんだけども(´Д`;)むー
一人家を出ている沙也加の出番も少々多めの今回でしたね。
オヤジが暴露本を出す!?からマスコミが押しかけてきたり
未だに過去に囚われたままの沙也加・・・・
雅紀は自分の味方はしてくれない・・どころか興味なさそうに
なんだか殺伐通り越してなところですが・・・・
千里妹、またきちゃいましたね。
確かに知らなかったこと・・・だけれども・・・
コミックつきで美味しい一冊でしたw
副題の4文字熟語の当て字が気になってきた4冊目です。
桜坂と野上の一件は、野上が自主退学。
保護者会で雅紀は中野くんと山下くんのお母さんと出会う。桜坂くんも交えて尚人に良い友達がいて良かったと思う。
沙也加の雅紀に対する複雑な想い。
ひとりはじかれた感じの沙也加が可哀想だとは思うけれど雅紀の想いは尚人にしか向かないし、いくらしっかりしているとはいえ雅紀だって理不尽な目にあった子どもなのだと思う。
そして、相変わらず勘違いな彼らの父親の不倫相手・・・吉原さん、このお話、女性の登場人物に容赦ないな~と(笑)
そして、ことの元凶の父、暴露本とか・・・少しは反省して欲しい。
冒頭いきなり始まった篠宮家長女沙也加の人生論に、ああ吉原さんだなあと思いました。
二重螺旋。三年ぶり?の新刊です。
間が開いた分過去の事件を振り返ってくれるのはとってもありがたいです。
シリーズモノは新刊が出る前にたいがい読み返すのですが、今回それをやらなくても十分話わかったし。
だがしかし、その一方で話はあんまり進んでいない。
過去回想や、その時のそれぞれの登場人物の心情がこれでもかッ!!というくらい書き込まれてるのでまあ仕方ないっちゃ仕方ないのかもしれないけれど。
おかげでドロドロです。最初からドロドロだけれど巻をおうごとに違う意味でレベルアップしてる。
自分の一家を崩壊に導いた父親の不倫相手の妹の心情まで書き込んでくれるBL小説って結構すごいよね。
や、BLじゃなくても十分すごいと思います。
今までにちょっとでも内面が描かれた人数を数えてみたらかなりの人数になるんじゃないだろうか。
今度再読したときにも挑戦しようかなと一瞬考えた次の瞬間にくじけそうです。
物語がどちらに転がっていくのか予想がつかないのが楽しみであり、怖くもあり。
雅紀と尚人が本当の意味で幸せになれる日は来るのか?
家を飛び出している長女の動向は?
あ、それから三男のひきこもり少年裕太がちょっとずつ成長してるのがなんともほほえましいです。
しかしだいぶ前にたっていた兄弟三角関係フラグはどうなったんだろう。
それはそれで楽しみな展開なので楽しみに続きを待とうと思います。が。
次はもうちょっと早く続きが読みたいです先生!
円陣さんのマンガはなんとも眼福でした。尚人かわいい!!