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挿絵がなかった……。
口絵すらもなかったわ……。(シーモア)
寝る前に読めるところまで読もうと手にしましたが、ええっ!?どうなるの?!の連続で目が冴えてしまい、最後まで一気読み。
というのも、受けの清涼が危なっかしくて目が離せなくて。
相手に触れると記憶が見えるという特殊能力の持ち主である清涼。
秦野の封印したい記憶を暴いて煽ってしまった結果、刑事である(!)秦野にレイプされちゃうんです。
現役刑事にレイプされるというのも結構な衝撃だったんだけど、レイプされた清涼も、いててて‥‥程度で流してしまい、謝罪にきた秦野に「記憶の上塗りをしたいから今度はめちゃくちゃ優しく抱け」と命令する。
なんというか規格外なやつだな……!と。
いくつかの事件が発生しますが、刑事である秦野は当然「法のもとで裁かれるべき」という信念なんだけど、清涼は法の力なんかくそくらえで超能力を用いて犯人を破滅に追い込もうとし、なにかと対立する。
で、特に自分の両親を殺した犯人と出会ってからの清涼の様子に、読んでてハラハラしまくり。
破滅一直線な自暴自棄っぷりといい、自らの手で制裁しようと乗り込んでいく様子といい、こんな清涼に恋してる秦野に思わず同情しちゃった。
あんたも大変だねー!と。
心配しすぎて胃がいくつあっても足りないだろうな。
秦野は最初こそレイプ野郎として登場するけど、その後、清涼大好きワンワンとなります。
言うと逃げられるから「好きだ」とは言えないけど、自分の中では「つきあってる」認識な秦野に対して、「あくまで身体だけ」だと思ってる清涼からバッサリ切り捨てられるシーン。
秦野が気の毒で萌える。
そして職場の人と飲んだ時に「俺、清涼さんとつきあってるんすよ〜えへへ」的にポロリしちゃった秦野を想像すると、萌えるー!!
言わなくてもいいことなのに、誰かに言いたかったんだろうなぁと。
ここのシーンが凄く好き。
「トラウマ級の記憶を抱え持つ」という共通点がある二人だけど、あれこれ正反対な二人。
そんな二人の最後の様子が幸せそうですっごく良かったなー。
「メロメロ」とか「家に帰ってお前が〜」とか秦野が言葉を惜しまないタイプで、萌える。
で、待ちに待った清涼からの言葉に、本当に嬉しそうにしてる様子にもキュン。
ラブサスペンス。清涼や塚本のキャラもあり軽い調子で読んでたら、意外に重いお話でした。誰でも思い出したくない過去はあるけど、清涼や秦野は特に重い。でも秦野は清涼に、清涼は結果として秦野に救われたんじゃないかな〜喪った悲しさはなくならないけど。清涼が過去を思い出し、核心に迫る所は怖かったです。正当な解決法で納得できないのはわかる。清涼を読んでた秦野に愛を感じた。
中々な出会いの2人で清涼は絆された感じもあるけど、何だかんだ幸せを感じられたので良かった。
何とも言えない怖さを書ける夜光先生は流石です✧*
タイトルは誰に何を?と思いながら先ほど本を閉じました。
えーっと、最初のレイプはいただけない。
これでなんでそうなるのかちょいと私には理解できぬ。
ま、タイトルも2人の関係はどうでも良しとしてサスペンス部分は面白かった。
黒薔薇さんの扱いが雑なところも面白かった。
バイトのコーヒーの味を優先する塚本ですが、黒薔薇さんって恋人だったの?
ま、これでバイト君とくっついたりしたら逆に、なんじゃこりゃなんだけどそうはならないから面白かったんだよね。
塚本が面白いキャラだったのが一番良かったかなぁ。
朝南先生の挿絵が見たくて購入。攻め受けとも好きなタイプで良かったので萌2にしました。受けが異能持ちな部分、ちょっとファンタジー要素ありですが、新宿あたりにいそうなカプに感じるお話、本編250Pほど。ツンツンは好きだ。
都心から少し離れたビルの2階で怪しげなクリニックを営んでいる清涼(せいりょう)。医師免許を持っているわけではないので口コミだけですがそこそこの稼ぎ。「接触したところから記憶を読み取れる」という異能で得られた情報に催眠術をプラスして、「忘れたい記憶を消す」という施術なのですが、内容が内容なだけにそれなりの金額を得ることが出来るのです。ある日施術した女性に関して警察が問合せにやってきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
塚本(ドレッドヘアに迷彩服を着る自由人、清涼の面倒を見ている)、黒薔薇さん(塚本の彼女、占い師)、北野(塚本の経営する店の従業員、コーヒーが美味い)、麻奈(患者)、一色(警察関係者の息子)、羽根田(事件の容疑者)、幸田(攻めの先輩刑事)、幸田の弟ぐらいかな。
あと花吹雪先輩(スピンオフ「サクラ咲ク」の方)が伝聞形式で出てきました。
**好きだったところ
受けがツン。攻めがヘタレわんこ。このカップリング大好き!
そもそもゲイじゃなくって、レイプから始まって、甘い雰囲気なんて微塵も感じられなくって、けんもほろろという状態なのに、なぜか詫びにケーキと花束持って「耳シッポたらしてしょんぼりお座り待て」をしているヘタレ攻めを見ると家に入れているというところがもう超好き。しかも薔薇の花束だよ?
たまらん。
へたれわんこさん、素直で、早々に「顔が好き」ってカミングアウトしてるんですが、その後はなかなか関係性に名前を付けない。後の方に「言うと逃げられると思って・・」と言わなかった事をカミングアウトするところもめっちゃ好き。
受けさんがぷっつん切れて色々やらかすところも「心配なんだ」と攻めが正直に言ってくれるから、とってもほっとします。
ツンとわんこの関係性がとても良かったお話でした。
そして何より挿絵。カラー口絵は最初見た時、ダレこれ?と思いましたが、塚本と黒薔薇さんでした。
サブキャラではありますが、塚本さんすごく好きでした。そして超スタイリッシュな黒薔薇さん。またどこかで会いたいわ・・と思う印象的なキャラですが、もう朝南先生の挿絵では会えないんだと思うと、永遠にこの姿で記憶に留めるのがいいかもしれないと思いなおしました。朝南先生大好き。
人の記憶を見ることができて、催眠術で忘れさせたり操作する能力を持つ清涼。ある事件の目撃者の記憶を消したことを刑事の秦野に責められ、そこから二人の関係が始まる。
そんな二人の始まりが、レイプというのは結構衝撃的。秦野は父親から性的虐待を受けていた過去があり、その記憶を勝手に覗いた清涼に激昂し、襲ってしまう。けどその後の清涼がどこか飄々としていて、嫌な目に遭ったら同じことをして記憶の上書きをしなければならないなどと言って、今度は気持ちのいいエッチをしてもらう。そこからは、喧嘩っプルみたいな微妙な関係になる二人。清涼が自分や他人をいつも冷静に分析的に見ているから、こんなことがあってもシリアスになりすぎないところがいい。
ゲイでもないのに、男に抱かれて気持ちよくなってしまい、そんな自分を受け入れられない清涼は、何かにつけて秦野に憎まれ口を叩くんだけど、秦野はわりと早くからそんな清涼にメロメロになってるように見えて、ついニヤニヤしちゃう。
中盤、実は清涼が若い頃に催眠術を掛けられ、辛い過去の記憶を封印されていた…という流れから、どんどんサスペンス要素が強くなり、お話が面白くなっていく。あくまで法の下で犯人を裁くべきと考える秦野と、過去の経験から警察を信用できない清涼が個人的に犯人に復讐しようと対立するので、ハラハラドキドキの展開。
そんななか、清涼が秦野に惹かれた理由が語られる場面があるのだが、その理由がとてもいい。
辛い記憶を消してやろうかと言った清涼に対して、それも俺の一部だから、と突っぱねた秦野。そんな強いお前に惹かれたのは当たり前だと、清涼が言う。最後の最後まで好きという言葉は口にしなかった清涼だけど、ここはかなり熱烈な愛の告白シーンで、ズキュンときた。
サスペンスとロマンスのバランスがとてもよく、最後はあまあま、面白く読めた作品。