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お疲れの皆様にイイ癒しがここにありますとご紹介したい。
私は作者さんの作品で常々癒されておるのですが、既刊の中でも癒され度が高い作品です。
普段はちょっと痛みを伴う物が好きなので、デビュー作もめっちゃ好きなのですが、自分を甘やかしたい日は今作を読みます。
やはり表題作ですかね、癒しで言うならば。
武と神田さんはもちろんモネちゃんばあちゃん皆かわいい♡
四十路可愛い受けは厳しいか?(他作者さん作品でハマれなかったキャラが居たので…)と思ったけど全然嫌じゃなかった。むしろ神田さんにも癒されました。
武と神田さんのダブルお父さんがいるモネちゃんが心底羨ましい。
ミミくんも可愛かったです。
好きな人のためなら髪切っちゃうし、女装もやめる。
一途なおかまちゃんが良かった。
ガタイが良いのも好きでした。
そしてリバ…ありがとう!(^人^)
3つ目は異国で出会った外国人とのラブで、少しだけ痛みを伴うおはなしでしたが最終的にはハッピーです。
受け攻めは反対が好みでしたが。
あとがきも可愛い。私もエプロン男子大好きだーーー♡
表題作がめちゃいい話。
武ちゃんが超タイプ
ノンケなのに年上の子持ちゲイの神田さんを好きになって振り向かせよう力になりたいとがんばるんですよ。
神田さんも密かに武ちゃんが好きだったけどノンケくんを不幸にしちゃうから…と拒むんですよね。
武ちゃんが悶々としたりドキドキしたり切なくなっているのがかわゆくて(私好みのイケメンが片思いする姿が大好きでして)。
長身でスタイル良くそれもかっこいい。
モネちゃん(神田さんの娘)と遊ぶ武ちゃんもいい。
モネちゃんの両足持って逆さにして「ウキャーもっとやって〜♡」と喜ばせたりw
武ちゃんはもちろん神田さんもモネも表情や仕草、喜怒哀楽も他の顔も全部魅力的。
描き分けがすごい。
絵を見ているだけでも楽しい。
背景、内装、小物、服装とかも全部ステキ。
いちゃいちゃも愛が溢れていて好き。
欲情っぷりが色っぽくて最高
「みみクンシリーズ」もかわいいお話。
あとがきに先生のフェチが紹介されているのも楽しい。
エプロン、特に裾が描きたいとか、猫っ毛、天パ、あほ毛がお好きとか(ちなみに私は寝ぐせが大好き)。
その嗜好が後の名作「いとしの猫っ毛」を生み出す元なのね!とうれしくなりました。
◾︎野ばら
雲田先生は大好きなのに、子持ちが苦手なこともあり、ノンケを落とす魔性のパパ(失礼)みたいなキャラが苦手なこともあり、そこまで頻繁に読み返さなかったのですが、久々に読んだらホロリときてしまいました。
たけちゃんこと武(攻め/ノンケ)がとにかくカッコいいのです!神田さん(パパ)が入院してしまった時にポツポツとたけちゃんへお願いをするモネちゃんの言葉に対する、武の表情が大変いい。武の心を示す吹き出しはないけれど、何を考えて何に憤っているか伝わってきます。こういう表現こそ漫画の醍醐味で、雲田先生に惚れ惚れ。武にも惚れ惚れ。いい男だよ。
◾︎みみクン〜
こっちも表題同じく、オネェものが苦手なのに心を掴まれた作品です。リバは大好き。
愛のために女の子を諦め、それだけで終わらずまた拾い上げる。みみクンも健気で可愛いし、薫くんもいい子で、優しさと寂しさが混じります。似合うって言ってくれるんですよね…薫くんね…
この"寂しさ"の理由は散りばめられた要素によるもので、繰り返しになりますが雲田先生うまいなぁ。上京、切られた髪、安物のイアリング、あっけらかんと笑いながら工事への夢を語る様子、寂しく愛おしい世界です。
◆野ばら(表題作)
妻にゲイであることを告白して拒絶されてしまった傷心中の神田と、彼が働いている洋食店の店長である年下の梶原。神田の娘のモネも絡み、賑やかな雰囲気の作品となっていました。最初は穏やかな性格に見えた神田ですが、物語が進むにつれ、ゲイであることを今までひた隠しにしてきた弊害か、非常にネガティヴな性格が表れてきます。しかし、梶原がかなりの行動力と度胸を持っているおかげで、神田がうじうじ悩む期間は少なく済むのは気持ち良かったですね。
ただ、やはり妻の気持ちにも同情してしまったので、最後に神田と妻がもう一度ちゃんと話し合う機会か、妻が神田とモネに別れを言える機会があれば良かったなと思いました。妻だって神田がゲイでさえなければ、この先もずっと愛する夫と娘と幸せな未来を築いていくことを想像していたはずで、それが突然断たれたことへの失望ってすごく大きかったと思うんです。もちろん、神田が周りにどうしても言えなかったのは仕方ないことだったのかもしれない。でも、せめて信頼する妻にだけは結婚する前に伝えておくべきだったんじゃないかな。それで妻にも家族にも見放されたとしても、未来のことを考えれば周りのためにも自分のためにもそっちの方がずっと良かったと思います。私にはそこだけすっきりしないままでした。
◆みみクンのBOYの季節
ずっと女性になりたくて性転換手術を控えたミミと、彼が恋するバーテンダーの薫。こちらも穏やかな雰囲気ではありますが、久々に性についてよく考えさせられた作品でした。ミミの心は女性。女性の言葉遣いがしたいし、女性の見た目でいたい。でも、彼が好きになった薫はゲイで、男しか愛せません。薫と恋人になりたいのなら、女性になることは諦めなければならない。
ミミは薫より大事なことなどない!と潔く男性でい続けることを選択し、薫を抱いて十分幸せも感じるのだけど、やはり女性のように薫に抱かれたいという気持ちも出てきます。最終的にはリバになって抱かれる幸せも味わうミミ。好きな人と一緒にいられる幸せは、自分の性の問題をも果たして凌駕できるのかを問われた気がします。薫は女性の格好をしたミミを抱き続けることはきっとできないでしょうし、2人はこのまま毎回何かを妥協しながら交わることになるんでしょうか。人は何のために性を選択するのだろう、と改めて考える機会となりました。