イケメンニート×オヤジ作家の、嘘から始まる恋物語。

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表題作耳たぶに愛

三澤脩一,27歳,叔父の造園業を手伝うニート
石神友彦,42歳,豪邸に住むひきこもりバツイチ作家

その他の収録作品

  • 愛を叫ぶ
  • あとがき

あらすじ

失業中の脩一(しゅういち)は、庭師の叔父のもとでふらふらしている。
ある日、叔父がぎっくり腰になって仕事ができなくなり、詫びに赴いた豪邸で、頼りなさげな屋敷の主人・石神に会う。
作家の石神はゲイで脩一が好みらしいが、自分のタイプではない。
そう話しているのを石神に聞かれて以来、彼はスランプに陥ってしまい、困った担当編集から一度抱いてやってほしいと頼まれ!?

(出版社より)

作品情報

作品名
耳たぶに愛
著者
名倉和希 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403522567
3.7

(28)

(9)

萌々

(9)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
10
得点
103
評価数
28
平均
3.7 / 5
神率
32.1%

レビュー投稿数10

超ネガティブ天然ヘタレオヤジ受け

いやー、どうしよう~この面倒くさいヘタレオヤジが可愛くて可愛くて、ドストライクのツボなんです!!
しかもエロい!
エロいんだけど、おかしい!
余りの天然ぶりがおかしくておかしくて、爆笑が続くぅ~~~♪♪♪
エクスクラメーションが多くてすみません、それほどに面白かったんですよ。

失業中の脩一が造園業の叔父の手伝いで訪れた顧客先が資産家で広大な屋敷に住む児童文学作家の石神の家。
最初に脩一を見た石神の反応がまず最初の爆笑!
あわわわ、、、になって長い廊下を駆け去る中年男性って(爆!)
その後も毎日脩一を物陰からじっと見ていて、昼の食卓でもまともに顔を見ないおっさん、どんだけ乙女なんだっていうくらいヘタレが究極ですよw
石神は、ゲイだったことがわかり離婚して中学生の息子がいるんだけど、この息子がよくできた息子で。
お手伝いさんも、理解がある。
脩一はゲイなんですが、可愛い年下がタイプなんで、石神は範疇外。
でも、息子に石神を勧められた時にタイプじゃないって話していたのを、石神は聞いてしまい、その日から作品が書けなくなるスランプに陥るんですよ。
何としても石神に賞を取らせたい編集が、脩一に石神を立ち直らせる為に一度でいいから寝て欲しいと依頼され、ノリ気じゃなかったけど代わりに美少年をあてがってもらう約束で石神と寝ちゃうのですが・・・
これがセックスしてみたらすごい!!
可愛くなってしまって、、、な始まりなんですね。

この石神、ゲイとわかって初めて付き合った男がとんでもなかったらしくて、それもトラウマになってるみたい。
丸太って言われたから、抱いても楽しくないと思うよ
とか、かわいそうなくらいネガティブ。
でも、タイプじゃないのに脩一はこの石神にハマっちゃったんですよ。
脩一は年下と思えないほどに強引で俺様だけど、すごくポジティブなんで庇護欲がそそられちゃったんでしょうね。
もちろん、アッチの具合も相性もバッチリでww
その後色々とあるのですが、ハンストした石神の元へ乗り込んでそのままエッチになだれ込んだそのエッチの濃いことw
おっさん、エロすぎですよー!よくそんなで女性と結婚していたなっていうくらい(爆!)
これもある種の「破れ鍋に綴じ蓋」カプなんでしょうね。
面倒くさいオヤジだけど、すごく愛おしいよー。

『愛を叫ぶ』でその後の二人なんですが
石神は資産家だから愛する脩一に何でもしてやりたいと思うけど、脩一は自立していて対等でありたいと思っているから、石神の元へも引っ越さないできちんと就職しようとがんばっているのですよ。
ところが何も言わないこと、賞を受賞したパーティー会場で再会してしまった最悪の元カレというのが未練を見せて嫌がらせをしてきたことから、石神が苦しむというお話で石神視点になっています。
ここで、ヘタレのおやじ頑張ります!
一人で何とかしようとあがいて、苦しんで、自分にできることで自分の気持ちを示そうと努力します。
健気じゃないですか!!
おっさん、かわいいよーv
こうして見ると、脩一は冷たいかな、とも思うけどしっかりした人だと思う。
本当は石神がもっと積極的になってもいいはずなんだけど、不器用でヘタレだからね(汗、)
ここでの注目は、その最悪の元カレの処遇です!
爆笑しますよww
脩一の元セフレで今友達の魔性の男・小城というのにふっちゃうのです(爆!)
・・・それについてはあとがきの中にSSが入っているので楽しんで下さいv
小城スゲーよ!!

実に面白かったです。
佐々木久美子さんのオヤジ絵、全身描写はそんなにオヤジな感じがしないんですが、顔アップ時がフェロモン漂ったちょっと疲れたいい中年顔になってましてw
雰囲気にぴったり、ちょっと小説と描写が違うけど、脩一もいい男に描かれていてイメージにぴったりでした。
小城を見てみたかったなw

この話がツボったら是非、この作家さんの「始まりは窓でした」を読んでみてください!
これもまたオヤジ受けなんですが、笑います!

8

こんな可愛いオヤジ受初めて読みました。

オヤジ受けかぁ、あんまり好きじゃないんだけどなーと購入を迷いましたが、佐々木さんのイラストにやられました!
扉絵のふてくされたような、けれど大いに照れている着物姿、着物の裾を乱して慌て顔で走っている受けであろう人物。
話がというよりも、イラストに惹かれての購入です。
でも読んだら凄く面白くって、おまけに石神という人物設定が猛烈にツボでした!
年上受け、素敵じゃないですか!

すんごい、すんごい可愛いのです。
詳しくはもう読んで下さい!としか言えませんが言動・行動・ヘタレ具合にイタしてるシーン・・・とにかく可愛い。
耳たぶを赤く染め、打ちひしがれ、涙を浮かべ、泣き、困った顔をする四十男、凄く良かった。
現実的に考えると、こんな四十二歳の男なんて鬱陶しい意外なにもないのですが、ね。

石神は広大な屋敷に住む資産家で小説家。バツ一で別居しているが中学生の息子有り。
四十二歳のいい年した大人だが極度の人見知りで対人関係に弱く、資産家らしからぬ自信のなさでオマケにゲイ。

三澤脩一は勤めていた商社が倒産し、無職に毛が生えた程度の身分である。叔父の家に居候し、一応植木職人見習い中だが、植木職人になるつもりはない。
まだ若く二十七歳で若い男の子が好みのこちらもゲイ。

脩一からすれば、年上の四十過ぎの石神は好みの範疇外。
しかし、石神にとって脩一は理想そのものの男。

石神は初対面から脩一に心を奪われ、脩一は石神を値踏みしたものの範疇外とさっさと恋愛対象からはじき出してしまう。ふたりの気持ちの齟齬はいつ噛みあうのか?というのがポイントです。

脩一はけして良い人ではありません。
どうして好みではない年上の男を脩一が抱いたのか、というのがふたりの関係が本格的に始まるきっかけで。
それは決して褒められた理由ではないのです。悪い言い方をすれば狡賢く、計算的で打算的。リベラル過ぎる考えに脱帽です。
好きでも無い相手でも、勃つというのは節操無いと言うか遊人ぽく感じてしまった。同時収録の「愛を叫ぶ」では実際元セフレ今友達の男も出てきますし。
たった一晩石神の相手をするだけで、自分にはメリットが転がってくる。でも、一晩の相手をするだけの筈が、まんまと石神の美味しい体にのめり込んでしまった。
抱いてみたら相性抜群、おまけに今まで抱いてきた中ででも飛びぬけて名器!な石神の体にすっかり夢中になってしまったんですよ。それだけではなく、好みでもなく考えれば考えるほど面倒な性格の石神自身を可愛いと思ってしまった。
抱くきっかけはどうであれ、損得勘定抜きで石神を好きになってしまったのです。
この時点で、脩一は完敗だと思うんです。
さんざん年下の可愛い男の子が好きだと思っていたのに、石神を好きになってしまった。年上とか好みとか理屈抜きで、本気で恋してしまった。

恋愛対象としては、石神は面倒な相手だと思います。
ビクビクしているし、すぐに落ち込むし、ちょっとしたことで舞い上がる。従順なようで、立てこもっちゃうような頑固さも持っている。これもある意味気難しい部類に入るんじゃないかと思うのです。
でも、そんな石神の思考に行動に言動に、全て可愛さがプラスされていて、「オヤジなのに可愛いよフィルター」が何枚も降りてきてる気がしてならない。

幸いにも、二人の関係は息子にも、長く務めている家政婦さんにも大・大・大歓迎!されているので、あとは末長くお幸せにvと願うばかりです。

後編「愛を叫ぶ」では最低最悪な石神の初めての男と、脩一の元セフレなどが絡んでちょっとしたトラブルが起こります。
が、なによりも面白かったのは石神の元彼・雅巳と脩一の美しい顔立ちの元セフレ・小城(なんと相手によってネコ・タチ変更可能なリバ)の関係。
かなり面白そうな二人です。
後書きでのショートを読んだだけでも、凄く面白そうな二人でした。

7

ウザくて可愛いオヤジ!友彦42才!

高評価の本作、既読【はじまりは窓でした。】が好みだったので、ワクワクしてました^^♪
ズバリ!面白かった!

なんじゃ~!このオヤジ!うっぜーっ!(汚い言葉ですみません)
好みの相手の前で、赤くなったりうつむいたりきゅっとなったり!
シャイ過ぎなオヤジ!
しかも着物っ!それも、はだけてる!寝癖を直さない髪!
その人「石神友彦42才」は奇妙キテレツなキャラでした!
友彦の相手になる「三澤脩一(しゅういち)27才」。
無職2年目でもそう焦ることなく、今は叔父の造園業の手伝い、な、ショタカワ好みのゲイ。
白けた雰囲気も手伝って、何か将来大丈夫?な感じ。
受け攻めさんとも、これで良いのか?なキャラ設定がのっけから堪りませんでした!
この2人どうなるんだ?早く早く!

【耳たぶに愛】
耳たぶ・・脩一関連ですぐ発赤する、友彦の感情表現が著しい部位。
作家・友彦の遅筆に、編集・稲垣からの頼まれHを了解した脩一(愛が無くても大丈夫な奴です)は、友彦の打てば響くような反応(わお♪)の肌の相性に驚く。
そうなってみれば、自分が好みだという友彦の、あの変な行動(固まったり隠れたり・・)が違って見えてくるのです^^
はだけた着物から見える白い脛や肩甲骨に、色気を感じちゃう!
オレを見て発赤する耳たぶや首筋、吸い付きたくて堪らなくなる!
ん~可愛いっ!と、なったのでした♪
分かるよソレ。
「食わず嫌い」だったのが「目から鱗」で今じゃ「あばたもえくぼ」ってね♪
友彦も、理想の脩一に抱かれて嬉し恥ずかしな蜜月v良かったねv
・・・
だが、密約が、おバカな稲垣のお陰でばれてしまった!
「自分を抱いたのは、好かれていたからじゃないんだ(涙)!」
天岩戸の如く籠ってしまった傷心の友彦は、ハンガーストライキを敢行!
これも友彦らしい幼稚な反抗(苦笑)だけど、日数いけば大変な事になると周りはオロオロ・・・
脩一は強行突入するっ!
(ここからの友彦っぷりも可笑しいです)

【愛を叫ぶ】
相も変わらず造園手伝いの脩一とラブラブで嬉しい友彦。
でも、もっと傍にいたい何でもして上げたいと提案(ここら辺、温室育ちのお嬢様な友彦っぷりにやっぱり苦笑^^;)するも、かわす脩一。
そんな中、児童文学大賞受賞のパーティーで、友彦が忘れたい前男の雅巳と出会ってしまった。
狡賢い笑顔で友彦にせまる雅巳。
恐れおののく友彦に見せつけるように、雅巳は脩一にコンタクトを取る。キャー!ヤメテー!(友彦・心の声^^)
若くて綺麗な雅巳と、オヤジで何の魅力も無い自分では比較にならない、と落ち込む友彦・・・。

「友彦、脩一は君が好きなんだよ?大丈夫だから!」と慰めている自分がいました。
脩一の方にも、雅巳への対応に「なかなかやるな」と見直しているし、男としてのけじめを考えて実行していて成長ぶりが嬉しくなっているし。
すごく感情移入していました。
脩一の知り合いの小城と雅巳、恵や芳美さん、脇キャラもポイント高い!
面白さ+きゅんで、ホント良い作品でした♪

この続編やスピンオフも、絶対面白いはず!
これ程、ウザくて可愛いいオヤジを書くなんて作者スゴイです!
オヤジ好きな方、オヤジキャリアな方も、きっと驚くコト間違いなし!
お勧めです!

5

かわいいオヤジは好きですか?

――はい、好きです。
と、答えるしかないですよ、コレ読んだら。

基本、私はオヤジ受に対する萌えってそう持ってないんですよね。
どちらかといえばちょい悪オヤジとかの方が好きなもんで。
単純に年下攻は好きなんですけどね。

だが、しかし。
このお話に登場するオヤジ・岩上(43)は非常にかわいらしいのですッ!
ちゃんとした恋愛をするのが初めてともいえるような状態のせいなのか1つ1つが初々しい。
いや、相手となる脩一(27)にとったら若干最初のうちとか特にウザイ気がしないでもないんだけども。
ドキドキとウジウジが同居するような岩上はなかなか心を開けないままにも、脩一が気になって気になって仕方なくて。
そんな脩一から夜這いなんてかけられた日にはもう天にも昇らん気持ちで。
それがそんな幸せな時間の後で、その時間が偽りであったことがわかって。
それはもう落ち込む落ち込む。
良い意味でも悪い意味でもそういう意味では気伏が激しいんですよね。
この岩上のかわいいところはたくさんあるんですが、とにかく自分に自信がないところさえかわいく見えるんですよね。
元々の脩一の好みは年下のかわいい男で、自分がそれにまるでそぐわないことはよくわかっていて。
加えて、以前唯一付き合った男からいいようには扱われていなかったせいで自分のことを卑下しがちなところがあって。
それでも脩一は岩上と過ごしてみて、岩上の書くものに触れてみて、その人となりを思い、自分の好みではないのにどんどん惹かれていって。
岩上にはそうは見えなくても結構夢中になってるんですよね、脩一。
最初こそタチが悪かったといえばタチが悪かったのですが、ちゃんと好きになって育んで行こうする気持ちがあって。
それでも。
両想いのはずなのにどこか不安げな岩上がまたかわいい。
続編ではそんな岩上の元カレが登場して2人の仲を引っ掻き回すことになるのですが。
それによって岩上の中の気持ちが確固たるものになって、自分からもちゃんと行動しようと変わっていけるように。
印象的だったのは脩一の電話に別の男が出て浮気疑惑の悩んで家へと行って、でも留守で戻って来たら、自分の家の前に脩一の車があって、つい落ち込んでたのも忘れて「わーい!」って感じで駆け寄っていくシーン。
岩上、どんだけかわいいんだ…。
あとはもう岩上の息子・恵が父親の性癖に理解がありすぎてすごい。

そして。
そんな岩上の元カレ・雅巳。
当て馬のように登場してた彼ですが、実は当時からちゃんと岩上のことを好きだったとしたら結構せつない立場だったんじゃないかな?とか思ってみたり。
どんなに構ってみても上手く関係を築けなくて。
久しぶりに会ったら自分の時とは比べものにならないほど、自分の意志を見せる岩上がいて。
それから脩一の元カレ・小城。
この人、どんな人なのかイラストで見てみたかったです。
脩一相手にはネコで、それでいて雅巳にはタチのリバで。
その方面にはそれなりに有名っぽい感じで。
完全にこの人がラスボスなのは感じるのですが。
そんな小城に愛されちゃったんだから雅巳も大変ですよね。
本編の様子だけではガバガバになった(笑)くらいしかわからなかったんですが、あとがきのところにSSがあって嬉しかったですww
なんだかんだで雅巳も振り回されて、ほだされる…のとは違うのかもしれないけど、何かが芽生えているようにも感じられて。
小城にガッツリ愛されてみればいいと思いました。
小城相手だと子供みたいになってる雅巳がかわいかったですw

3

レビューにつられて購入

レビューで作品を知り、購入したのですが、
何でもっと早く読まなかったんだろ!!と後悔するほどに
面白かった☆☆☆

失業中の脩一は、
叔父の仕事手伝いとして庭師として入ったお屋敷で、
屋敷の主人・石神に会う。
脩一はゲイと自覚しているのですが、若い年下好き。
石神を、40代のオジサンであるため、
自分のタイプ外と思っています。

そんな中、石神が、どうらや自分を意識しているようで。
石神の子供や、家政婦さんが、どうも自分と石神を
くっつけようとしてくる。
おまけに、恋煩いでスランプになったとして、
編集者から石神を一晩抱くことをお願いされ、抱いてみたら、
抱き心地がよくて・・・。

このお話で何よりも面白いのは、石神の性格。
天然というか、子どものようです。
でも、ちゃんと大人なので、そのバランス感が絶妙です。
脩一が、石が転げるように、石神に落ちていく様子が、良かったです。

また、あて馬な存在の雅巳と小城が気になって仕方ありません!
SSの続きが読みぁぁぁぁい!!

4

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