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なんで?なんで俺は志郎にさわれないんだろう――
遅ればせながら、松本先生作品まとめ読み始めまして。出版順に3冊目。
漫画が上手い!心理描写が上手い!まだ3冊目なのに何百回唸ったことでしょう。
ほんと遅ればせながら、金脈に出会った感覚です。
本作は幼なじみものですが、その辺のよくある幼なじみものとは一味も二味も違う。すごい。
途中まではこれも神か!とビリビリしながら読んでいたんです。2人だけで進むお話だったらそうだっかもしんない。
でも、真子か出てきて、妊娠がウソだとわかったし。
誰もが(先生も)思う、本人も自覚しているように志郎がどいひー。
や、気持ちはわかるんよ。純情で潔癖で無知で頑固で子どもだったからああなってしまったのは。
でも、ストーリーとしてはしんどかった。
かたや、正巳はえらかった。
漫画が上手い!心理描写が上手い!と思ったとこ山ほどあるんですけど。
例えば
二話、なんで俺は志郎にさわれないんだろう…じわ…やべ…すっく…「また明日!」と正巳が走り去るところ。
なんてことはない描写かもだけど、正巳の気持ちがめっちゃわかってすごい。しびれたー。
三話
正巳のモノローグ、毎日志郎のことばかり考えて夢にも自由に出せるようになった←どんだけー!?萌えー
その続きの、いかに志郎を思っているかの正巳の心の声もすばらしい。松本先生すごい。
四話
正巳「あんな触り方してただですむと思ってるの?」もすごいし、その後のキス、セリフ全部すごい。もうすごいしか言えない。ごめんなさい。
すごい連呼しながら神でないのもすみません。
これ続編あったら絶対神です。
あとがきも毎度おもしろい。すごい。
あとがきおもしろい先生大好き。
とにかくまた落ち着いて、先生の既刊読みます。楽しみすぎー。
作家さん買いです。
正直、表紙をみた感じ好きな作家さんではなかったら購入してなかったと思います。
BLで定番な、可愛い受けキャラと格好良い攻めキャラがくっついてラブラブえっちなハッピーエンドな王道ストーリーではないので、好みは分かれるかと思います。
受けキャラのクズなとことか、葛藤とか、人間らしくて好きです。何より、心理描写がとても上手くて引き込まれてしまいました。
切なくてキュンキュンして涙が出そうになりました。
購入して本当に良かったです。
序盤からこれはすごく萌えそう!という予感がし、その期待を裏切らずばっちり心を掴んでくれた作品でした。まず、メイン2人が互いの兄同士で性行為に及んでいるところを目撃してしまう導入にどきどきしました。彼らの兄達も最初から恋人同士だったわけではなく、まだこの頃は正巳兄が一方的に気持ちをぶつけていて、志郎兄は彼への好意の自覚がありつつもきちんと受け入れてあげてはいない段階なんですよね。その不安定な関係の時点で弟達に見せつけてしまっている彼らが、罪深いなぁと感じるのと同時に、彼らもまだ高校生ですから弟達の手本となれるくらい大人びてはない子供らしさに萌えたり。
そんな兄達にあてられて、すっかり同性との触れ合いに萎縮するようになる志郎。何の躊躇いもなく正巳と親友として付き合っていたあの頃は、二度と戻ってこない切なさ。逃げるように女性である真子と付き合い、正巳からの好意、自分の気持ちにうっすら気付いていながら、2人との関係をずるずる続けた志郎は確かに臆病でずるくて最低な男だったのかもしれません。
でも、初めて見た同性同士での行為を簡単に受け流せる人とそうでない人との違いは、もう生まれ持った感覚、育ってきた環境によるものだと思うので、志郎にもどうしようもなかったとも思うんです。気持ちがないのに1人の女性と長く関係を続けた点は罪だけど、それ以外は私には責められませんでした。そんな志郎が長年かけてようやく自分の気持ちに向き合い、正巳と愛を交わすことに心底歓び心を解放させるラストが、とにかく心に沁み入ってきます。人によって地雷となるポイントも多そうですが、その人間の罪深さこそがリアリティに繋がるようにも思います。商業BLの中でも広くお薦めしたい作品になりました。
◾︎正巳(哲の弟)×志郎(表紙左 悠の弟)
中学生〜高校生〜大学生の幼馴染のお話です。
弟達が中学生の時お兄ちゃん達は社会人かと思いきや、お兄ちゃん達は高校生でした。もう少し大人の方が説得力増した気がする。こっちからすれば弟達が大人だと思ってるお兄ちゃん達も存外子供でしたよ。
避妊をしない男も、妊娠を持ち出す女も嫌いなので、登場人物達を好きになることはできませんでした。でも皆んなの弱さは理解できるし、こういう人たちの物語というのも納得はいく。
松本ミーコハウス先生は弱い人間を描くのがうまいなぁ。
切ないよー。
純愛なのに。きっとお互い好きでいつか自然に付き合えたかもしれなかったのに。
兄同士のセックスを見てしまって志郎は正巳とギクシャクしてしまう。触られるのも過剰に反応してしまって。
正巳を意識するあまり他の女子と付き合うことにした志郎。長く続き大学まで。三人とも一緒に。
正巳は志郎をずっと好きで。志郎の気持ちをわかってて苦しむ志郎が可愛くて。彼女とエッチまだなことも可愛くてでも嫉妬して。
彼女も志郎と正巳の仲に嫉妬して、志郎が本当は自分を好きではないこともわかってて嘘をつきます。妊娠したと。これで志郎も自分といてくれるかと期待して。
荒れる志郎。こちらも取り返しがつかないことになっちゃったよ!何してるの?とハラハラ。
結局嘘だとわかり別れその日のうちに志郎は正巳に会いに行きます。
やっとやっと志郎と正巳が向き合います。
ボタンの掛け違いのようなものから思春期や男同士の恥ずかしさや複雑さから彼女に逃げて。
志郎がちゃんと正巳に謝るところが良かったです。
途中までもう無理かと思いつつ妊娠は嘘かなとチラッと思ってましたが、無事に二人が結ばれて良かったです。長い両片想いでしたね。