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「ムーンライト」の続編。
記憶喪失で重い心臓病の主人公・浩之は、記憶を取り戻し難しい手術も終えて、以前よりずっと健康になって医師の一樹と同居している。
本作は、そんな2人の穏やかで優しくて愛と思いやりの生活、が始まりながらも、やはり「波乱」が語られます。
とはいえ、読み終わって感じるのは。
単純に「BL小説」の枠内というよりももっと「生と死」に関してのある意味普遍的なテーマ。
死に誰よりも近かった浩之は助かった。
でも前例が極端に少ない心臓の縮小手術だから、実際この後どれくらいの生活が送れるのかははっきりはわからない。
本作で現れる「波乱」は、自傷やoverdoseを繰り返すメンヘラ女性。彼女は処置をした一樹に付きまといます。(結構ハラハラ!)
一樹がよろめく訳はない。つまり浩之の方が揺れるのです。
自分でなければ一樹はいい父親にもなれただろう…
自分が相手ではセックスも満足できないのではないか…
でも浩之は自分自身で強くなっていきます。
一樹に慰められて上を向く…のではなく、あくまでも自分の決意で。
不憫で健気な受けの、しかも難病もの、そんなイメージにとどまらない「生」の強さを読ませていただきました。「萌x2」で。
金ひかる強化月間開催中
って感じで、中古で表紙買いした中の1冊。
剛しいらさんは好きでよく読む作家さんのお一人、ただベテランさんなだけに作品数がやたら多くて、なかなか全部は追い切れない。
そんなわけで、この本も、以前に読んだような気がして後回しにしていたのを引っ張り出してみたら、続編だったのね。
タイトルといい、カバーイラストといい、前の作品とほぼ同じだから区別付いてなかった。
お話は、一緒に暮らすようになった二人の平和な生活に、自殺未遂の急患で運び込まれた女性が一樹をロックオンして、、、
前作に比べると、「生きている事の幸せ」っていうテーマを一番に強く打ち出している分、シンプルでよかった。
それは前作を読んでいた方が、お話はより深くわかるだろうけど、この1冊だけを読んでも充分感動的なので、剛先生の筆が滑りすぎて過剰なところがちょっと…な方には、こちらだけを読むのもお薦め。
むしろ前作が…だったからこそ、ぜひこちらも読んでほしいなぁと、思いましたの。
