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表題作運がいいとか悪いとか

他部署の社員 加賀屋
上司が好きな会社員 岡田

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

上司の国富へ密かに想いを寄せる岡田は、告げられない気持ちを妄想の中で消化する日々を送っていた。ある日、岡田は国富の後輩で他部署の加賀谷に国富への想いを見抜かれてしまう。「男とやったことないの?」と加賀谷は岡田を誘い、上司の代わりにすればいいと突然キスしてきて…。心を揺さぶる現実に、抑えていた願望が引きずり出された岡田は??。三角関係オフィスラブv 描き下ろし付き♪
(出版社より)

作品情報

作品名
運がいいとか悪いとか
著者
館野とお子 
作画
館野とお子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
発売日
ISBN
9784861344923
3.9

(86)

(33)

萌々

(26)

(18)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
20
得点
328
評価数
86
平均
3.9 / 5
神率
38.4%

レビュー投稿数20

大人の三角関係

大人の男たちの恋愛模様を描いています。
よく、これはBLじゃなくてもいい話なのでは?と、思うことがあるのですが、こちらは全く違います。
まさに、男同士の恋とか愛とかセックスそのものです。
絵は、どこか少女漫画らしさもありはかなくて切ない感じもあり、作品の雰囲気にとても合っていると思いました。

上司の国富に片想いする岡田と、岡田の想いを知って粉をかける加賀谷。
岡田と加賀谷の関係を知って、あせって岡田との距離を縮めてきた国富のそれは、独占欲だったのかな?
そして、岡田の思いは憧れ?
結局、ありのままの自分でいられる相手を選ぶというラスト、私は好きでした。

「国富さんプレイ」(笑)をやめて、初めて加賀谷と本気で向き合う岡田の照れが可愛かった♡
運が良くて悪かったのは誰なのか、本当の幸せとはなんなのか……それが分かるのは、きっとまだ先の事ですね。

0

三角関係

BL漫画ではよくみますが、会社で先輩にあんたって言う後輩って実存するのだろうか。

◾︎岡田(黒髪 主役 先輩の国富に片思い)
◾︎国富(岡田と同じ部署の先輩)
◾︎加賀谷(隣の部署 国富の大学の後輩)

すごく独特な三角関係です。こういう展開を見せる作品はなかなか読んだことがないので、誰が当て馬だったのかもよくわかりませんね。"その後"がなくても面白いと思うのですが、"その後"があることでその辺りの曖昧さの妙は薄れてます。その分スッキリはする。
加賀谷と一緒にいるのに、国富に呼ばれて出て行く岡田が、生々しくセフレがいるけど本命のいる恋する人でした。

面白いけどインパクトが残らないのは、絵柄のせいでもあるのかも。派手な演出もない。

1

心と体のリアル

一冊まるごとのお話です。

上司の国富が好きで、本人には何も言う気はないが、頭の中で抱かれている。そんな3年間を過ごしているリーマンの岡田。
誰も気づかないはずだったのに、他部署の加賀谷が思わせぶりに誘ってくる。
警戒していたが、煽られて、初めて男と寝る岡田。
そのあともいちいち加賀谷はちょっかい出してきて…
岡田も好きな国富とはどうにもなる気はないので、加賀谷とセフレのような関係に。
心と体のウラハラに翻弄される岡田ですが、この加賀谷という男は食えない。
まずなぜ岡田にちょっかい出す?なぜ引っ掻き回す?
国富の転勤で揺れる岡田が酔った国富にキスしてしまったり、社内で仕掛けてくる加賀谷との場面を国富に見られたり、国富への想いを本人に知られたり、挙句に国富に誘われたり、加賀谷が現れるまでそれなりに穏やかだった日常が変わってしまう。
でもその変わってしまった日常が、運が悪かったのか…?っていうとそれがそうでもなくて…というお話なのかな?という読後感。
3年間澱のように溜まっていた国富への妄想も憑き物が落ち、そのまま加賀谷と付き合う岡田は肩の力が抜けたよう。
背景は少し白めで、すっきり系の絵柄。あっさりと読めます。

1

三角関係

岡田くん何やってるの!

と最初は思ってました。タイトル通り運がいいとか悪いとかですね。ずっと国富さん一筋だったのに加賀谷にバレてお試しとか。

国富さんにぶつけられないぶん加賀谷とって。岡田が不憫というか自分と国富さんへの気持ちをもっと大切にして!って思ってました。
でも溢れて苦しかったんですよね。

社内でとうとう国富さんに見られて。
国富さんに寝てみるか?と誘われて。
いざとなったら加賀谷が邪魔しに来て。加賀谷は本気で岡田のことを?

加賀谷が邪魔しなければ国富さんととも思うし、国富さんも本当の所はどうなのかわからないし、岡田も加賀谷が大きな存在になってたみたいだし。
うーん。運がいいのか悪いのか。

最後は改めて加賀谷と岡田がお付き合い。加賀谷が他の取引先は契約ないからとか軽くない?
でもこれからは二人だけの関係が始まる。

あーもし先に国富さんとと考えてしまう。でも国富さんはどっちかわからないし。加賀谷がスルッと入ってきちゃって。でも国富さんの家まで邪魔しに来たってことは岡田を取られたくないんですよね。

1

最後までドキドキ

表紙がスーツ姿のイケメンが3人、あらすじを読むと三角関係ものということで、絶対に私のストライクゾーンど真ん中だろうと思い読んでみました。大当たりでした。この作者の作品は初めてだったのですが、すっきりとした絵柄で読み易かったです。

三角関係ものが好きで、何作か読んでいるのですが、この作品は最後までどのような結末を迎えるのだろうかとドキドキしました。実を言うと、ちるちるさんの作品検索で、加賀谷×岡田となっていたのを見ていた為、国富は飽くまで片思いの対象で終わると思っており、後半のまさかの国富の巻き返しで先が読めなくなりました。

岡田視点なので、加賀谷の本心や国富の感情があまり描かれていなかったのですが、ストーリーに違和感はありませんでした。

恥ずかしながら、本編の結末では岡田の選択が分からなかったのですが、その後で描かれているので理解出来ました。

私は当て馬を好きになる事が多いんですが(今作品では国富派です)、同じように当て馬好きな人には、楽しく読める作品だと思います。

2

終わり方が素晴らしい

この作品がBLレーベルから出ている世界に、感謝している。
とてもオススメである。

【以下ネタバレ】

主人公は物語の終盤で、ずーっと好きだった先輩とセックスする寸前になる。
しかし加賀谷(当て馬)が部屋のドアを叩いて乱入してきたので、結局セックスしなかった。
かなり想いが通じ合ったところまでいったが、セックスはしないまま先輩は転勤で去っていく。
そこからのモノローグがとても素晴らしい。

「国富さんと俺は そういう関係にはならなかった」「あの時もしあのまま寝ていたら もし国富さんの転勤がなかったら」「俺たちに時間があったら 何か一つでも違っていたら 今頃 何か違った関係になっていたかもしれない」

「でも加賀谷が来た時 国富さんはほっとしたと思う」「そして 俺も確かに ほっとしたのだ」

主人公は先輩(国富さん)のことがずっと好きだった。性愛込みで好きだった。
ただ、その「好き」は、実際に先輩とお付きあい・セックスをしたいと渇望する類いのものではなかった。大切な唯一無二の後輩として扱われるだけで主人公は満足していたのだ。ひたむきな敬愛と片想いを向けていただけなのだ。
そして先輩は、可愛い後輩として主人公のことが好きだった。セックスしても構わないと思えるほどには好きだった。
もし何かが一つでも違っていれば、お付きあいしていただろう。

しかし結局、二人はセックスしないまま離れる。
そのとき二人は、ほっとしたのだ。
ほっとしたまま新しい日常が続いていく。

互いに好きなのは確かでも、本当にセックスしていいのか?という逡巡が発生することもあるだろう。それは主人公の語りからもわかる。
「ずっと好きでそばにいたくて」「でも」「本当に こんな風になりたいと思ってたわけじゃなくて 本当に」「ただ 好きだっただけなのに」

大本命の先輩とセックスしないまま離れたことに、ほっとする……ほっとしてしまうリアリティが絶妙に描かれている。読者はこの「ほっとしてしまう」心情を追体験できるだろう。どこか、よしもとばななの小説に通じるようなリアリティだ。
BL作品として、このリアリティが描かれたことに感動した。もっともっと広く読まれてほしいし、本作が長く愛されることを願っている。
(もし似たようなBL作品があれば教えてください。読みたいので)

5

好きな人にはたまらない

行動を起こすきっかけや、登場人物の気持ちが流れる様、そういった心理とストーリーがうまく絡み合いページをめくる度に飲み込まれました。
すばらしいです……。
淡々と静かなようでいて、だけどそれがとてもリアルに感じられます。
ご都合主義ではなく、丁寧に織り込まれた必然性によって物語が進んでいくのでそう感じたのかもしれません。
心に残る一冊です。

2

何とも不思議な読後感。

表紙の絵に惹かれて買ったのですが、絵も話も好みで引き込まれました。
どうなるんだろうとドキドキしながら読み進めたのですが、何となく予想していたのとは違うラストだったようで「ん?」と思ってしまいました。
当て馬とくっついた訳ですが、それが納得いかないという訳でもなく、上司とくっついて欲しかった訳でもないのですが不思議な感覚です。
誰ともくっつかないで終わるのが良かったかというと、それは淋しい。
色々考えたのですが、当て馬が唐突過ぎたのかもしれません。前からちょっかい出してたとかそういう感じだったら、ストンと落ちたかも?

でもまあ、面白く読めた一冊でした。
こういうリーマン話好きです。

2

ノーマルエンド…かな

リーマンもの。
上司の国富を好きな岡田、岡田の気持ちに気づいて近づいてくる加賀屋、
岡田を受け入れてみようかと試みる国富。
打ち明けられない気持ちを抱いている岡田は加賀屋の誘いに乗ってしまう…。

さっぱりしているようで、後じわでした。
3人とも特別な個性があるわけでも、派手な演出があるわけでもないので
最初はインパクト弱いけど…。
岡田くんの切なさとか、国富さんの優しさとか
加賀屋の意外な真剣さとか、後からしっくりきた。

結果は…私的にはこれはノーマルエンドだな…
このふたりがくっつくんなら、その後のもっとラブラブが見たかった。
で、岡田くんを心配したもうひとりが、なにかと茶々入れてくるの。

すんごい萌える!って訳ではないのだけど、なぜか時々読み返したくなる作品。

0

大人のちょっとずるい3角関係

リーマン物です。
社内でも飲みの席でも上司の世話女房なんて言われてひそかに喜んでいる岡田。
ゲイなのを隠してるから夫婦なんていわれてもしれっとしてる。
本当はまんざらでもないしたとえヘテロで自分に興味がなくても仕事一本の上司のそばにいれるだけで幸せ。
突然自分が上司を好きだということを加賀屋に見抜かれ「理由をしりたかったら・・」と誘われる。
本気なのか冗談なのか「遊びだから俺をあの人と思って抱かれていいから」と誘われる。これってそういいながらそう思われながらやったら絶対加賀屋は傷つくはずなのにそれでも平然として言いきるんだよね。
岡田もだんだんとその行為になれながらも上司を好きな気持ちは変わらないのにどこか加賀屋を意識してる。
上司は上司で転勤話が持ち上がり今まで自分の可愛い後輩としてみていたはずなのに加賀屋に岡田をもってかれそうになってあわてるのがなんともいえない。
岡田からすれば嬉しい展開なのに告白もしてこれから先へ進めそうなのにお互いに先へ進むことをやめます。
実際、上司はヘテロでただただ自分のことを慕っていた後輩が違うやつとそんな関係なのを見てしまい自分にも・・・・と思って起こした行動なのかな。
岡田の中での加賀屋が存在が先へ進むことへのブレーキにもなったのかなぁとまさに恋愛です。
これ読めてよかったーー。
上司は気づくのおそすぎーー。今更可愛い後輩が違う男にとられそうになってあわてんな!って言いたい(笑)上司にとっては本当運がいいとか悪いとか。

上司の転勤し一時はどうなるかと思った関係も意外と良好で
加賀屋と向き合うことに決めた岡田はこりゃリアルだな
加賀屋はちょっとつらい経験だったけど運がよかったのかな(笑)

2

オトナの決断

まるごと一冊ひとつのストーリーでした。

いやぁ、良かったです。うんうん。
とっても。

オトナが心で色々決断していますw

主人公の岡田くん、岡田くんの想い人国富さん、
岡田くんの遊び?相手の加賀谷くん。
この3人の心情の揺れがうまぁ~く描かれていて
とっても楽しめました。

ワタクシの勝手な欲を言えば、
加賀谷くんの心の中を、逐一全部全部ぜ~んぶ
すべてのシーンで言わせてみたい!聞いてみたい!
という願望が起こるほどw
加賀谷くんの一挙手一投足が(大げさ?(笑))気になりました。

背景はとっても白かったですが、そんなの気にせず
何度も繰り返し読み返してみたい作品です~。

1

一方通行の先はどんづまり?

結局そっちとくっついちゃうわけねwな今回。
通っているサイトで評価が高かった作品だったので、いつかは読みたいと思っていたこの作品。読めて良かったです。
ただ、盛り上がり~というか、ドキドキ感てきには少しぬるかった。
というか、期待値が高かったせいだろうか。
面白かったのは面白かったのよw

好きな相手に想いを告げることなんて望んでない。
リアルで触れてもらえるとは思っていない。
ただ、想い、抱かれる妄想なら何度もした。
そんな受と~な3角関係もの。
一方通行な恋はどういう局面を見せるかというところ。

後半の、思ってもいないて展開が!
からの部分は面白かった。
せっかくだからガッツリはぁはぁ
邪魔はいらずにガッツンガツン1回くらいは=と思ってしまうのは
我慢ができない私の性格故だろうなと思ってしまう。
スピンオフで、もしもツッこんでしまったらバージョンとか見てみたい。
ゲームみたいに、選択肢できる漫画とかどうでしょう。

え?めんどくさい?スイマセン
始まりの物語。
これから先の話を想像するのもなんだか楽しいかもしれません

1

もやもや感たっぷり

ストーリー全体的にずっともやもやしていつ晴れる?と期待して読んでいくのですが
結局ずーーーっともやもや(苦笑)でも、なぜか悪くないんですよ。嫌なもやもやじゃないっていうか。ドロドロしてないけど、こういう曖昧さってあると思うので。
そして、もやもやが晴れるのは書き下ろしって(笑)
いや、予想はついたし、晴れてよかったけども。

館野さんの作品の雰囲気というか空気が好きです。まとう空気が大人な感じ?
絵も、好きか嫌いかで言えば好きです。

0

リーマンラブの上位に食い込む作品!

すみません、館野さんの作品初読みです…。
あっさりした感じだろうなーと思いきや、
淡々としつつも味がある!!

余計なセリフがないし、
きっちり表情で語ってくれているところがすごく好みでした!
想いを寄せている上司の国富さんに世話を焼き
「嫁ならいいのに」みたいに言われて
「いいですね」って答えた岡田…。
切ないよ、うう。
私としては国富さんとラブくなって欲しかったんですが
叶わず残念でしたw

でもでも、加賀屋みたいな一見チャラそうな男が
実は本気モード発動していたってところも萌えます!!
相手は派手さもない、上司に片想いしている男なのにねぇ。

体から始まる恋、というのもツボでした。
岡田にとっては加賀屋は身代わりだったはずなのに、
いつしか誰にも代われなくなる存在に…。いい!!

しかも、最後、加賀屋と改めていたすって時に照れる岡田ぁぁぁぁぁぁ!!
可愛いじゃないの!!
ここは一人でジタバタしてしまいました。

…そして国富さんはどうなったのか気になりますが。
また戻ってきて、三角関係になってくれてもいいと思ってしまいました。
(加賀屋、ごめんよ)



6

曖昧さが味。

なんだろう。
この曖昧さというか緩さというか。
独特の雰囲気で惹き込まれて行きます。

上司である国冨への想いを密かに抱える岡田はある日、他部署の加賀谷に声を掛けられる。
加賀は岡田の想いを見抜き、自分と試してみないかと言い出して…。

最後の最後までどっちに転ぶんだろうという感じで。
岡田ぁぁぁと思いながら読んでしまいました。
ずっと想いを寄せていた相手と後腐れない付き合いをとセフレの延長のような付き合いをする相手と。
確かに気持ちは国冨へ向いていたはずなのに。
それは今でも変わらないはずなのに。
どこかで加賀谷が引っ掛かる部分もあって。
国冨に打ち明けて両想いのようでいて。
なのにくっつかなかったんだな。

個人的には加賀谷が好きなので加賀谷は報われたと言えるのかな。
加賀谷の気持ちもまた曖昧に見せているようだけど、彼は結構本気だったのかなと思える部分も多くあって。
これからは2人が幸せになれればいいなと思う。

1

加賀屋さんに幸あれ

いやこれ、タイトルは「これでいいのか悪いのか」と記憶に残りそうで(笑)
ラスト、当て馬だったのはどっちなんだよ、ええ~。となります。
いやーもう「てっきりこうなると思ってた」とは反対の結末に、ちょっと茫然としています。
それなのに、これはこれでいいのか。うん。いいんだな。と、妙な納得を覚えるもまた確か。
国富さんいいな~。仕事できるけどちょっとダメっぽい感じとか、くたびれてるけど枯れてはないってとことか…てか加賀屋の大学の先輩ってことはまだ30前のはず。
枯れてちゃだめですよね(笑)
そもそも加賀屋はいくつなのか。
岡田は途中からタメ口でお前呼ばわりだったけど、最初は敬語だったから、きっと先輩だろうし…てことは国富さん30越えでもおかしくないか。
オッサンというにはちょとまだ早いけど、この3人の中では飛び抜けて老けてます。
でもそこが独特の色気になってもいる。
加賀屋は飄々としているようで、おそらく深いこと考えている男だと思うし、岡田は逆に考えているようで人の気持ちに鈍い男。
この三人が織りなす、大人のBL。大人だからBじゃないか(笑)
リーマンものが無性に読みたい!と思っていたところだったので、余計に胸キュンでした。死語すぎますね。胸キュン。

4

ノンケリーマンだからこそ

うわー!待ってました、こんなリーマンもの。
ノンケのリーマンが恋する過程ってこんな感じなんだろうな?
微妙な三角関係ではあるんだけど、それぞれの想いと気持ちを推し量れてすごく切ない気持にさせられました。
結末は、きっとモヤモヤするものがある方も多いのでしょうが、これは実際大アリなんだとおもうんですよ。

岡田は上司の国富が好きで、抱かれたいと妄想するほどまでになってしまった。
だけど、その気持ちを悟られてはいけないと必死で押し隠して、よい部下であろうとしている。
国富の後輩の加賀谷は、国富を見ている岡田の視線に気がついて気にしているうちに興味を持って、ひょっとして好きになったんじゃないんだろうか?
加賀谷のカマかけとその挑発に乗る岡田の動機は互いに不純ではあるけれど、一方通行である者同士の切なさが伝わってくる。

肝心要の国富は、良くも悪くも鈍感な人なんですね。
転勤の話が出て、岡田と加賀谷が最近仲が良いとか、岡田に彼女ができたんじゃないかとかの噂とか、極めつけ!加賀谷と岡田の接触を見てしまって初めてという部分、彼は完全にノンケで自分の気持ちを深く考えもしない、男としては当たり前の思考の人だったんですよね。

だからラストの展開についても、岡田が考えたように”もしも”があったとしたら確かに変わったかもしれないけれど、転勤という遠距離はかなり難しい問題を落とすと思うんです。
なんといってもあまりにノーマルな国富だから。

かとって加賀谷と岡田がくっつくことに多少の疑問を感じなくもないけれど、それはそれ!自分的にもありなんだな~w
熱い熱はないけれど、じわじわ焦がす熱と、空白とコマの隙間からあふれる情感のにじみ具合がなんとも、なんとも心をゆさぶります。
とっても大好きなリーマン作品の一つになりました。

6

相変わらずの館野ワールドww

今回は久々のリーマンものですね。しかも表紙とあらすじ見た感じでは社内で三角関係!?ってイメージだったので(←勝手に)、どんな修羅場が待ち受けてるんだ~とドキワクしながら読み始めたのですが、蓋を開けてみればいつもの館野ワールド全開でしたwwいや決してそれが悪いというのではなく、むしろ安心したというか…相変わらずな館野さん独特のノリとテンポにいつの間にかぐいぐいストーリーの中へ引き込まれてました。

テーマはノンケのラインはどの辺からなのか?という事らしいのですが、コレってお話によっては結構デリケートでシリアスな展開になりやすいと思うんですよね。でも館野さんはそんな重くなりがちなテーマでも独自の表現方法でサラリと描き上げてしまう。そして、その最大の特徴がキャラ設定にあると思うんです。

鈍くて無邪気なノンケの上司・国富に密かな恋情を抱く岡田。報われない想いを妄想でやり過ごしていた彼に他部署の加賀谷が思わせぶりな言動で近付いてくる。隠していた邪な心を見抜かれ、試してみないかと誘われるように関係を持ち始めた2人だったが……この加賀谷って男がね、ちょいと行動の読めないクセ者タイプで、故にこの中では一番館野さんらしいキャラだと思いましたw
自分を国富の代わりにすればいいと言いつつワザと岡田を焚き付けながら、しかしちゃっかり独占的も覗かせる食わせ物。掴みどころがない加賀谷の行動に最初はその真意がよく分からなくてモヤモヤしたんですが、再度じっくり読み返してみると実は彼なりのサインがちゃんと見て取れて「あぁそうゆうことね」と納得…みたいな?ww
最初はあまりピンとこなくても、読み返すたびスルメイカのようにジワジワと後から味が沁み出てくるんですよね、館野さんの作品は。
今回は加賀谷と関係を続けながら国富に対する想いに折り合いをつけていく岡田を中心としたストーリー展開だったのでラブ度に関しては少し薄めかなという気がしましたが、交錯する三者三様の想いが館野さんらしい切り口で表現されていてお話自体はとても楽しめました。
ただ国富より加賀谷派だった私としては結構ヒドい仕打ち?をされ続けていた彼にとって、もっとたくさん美味しい展開があったら良かったのにな~と、そこだけがちょこっと残念!w
でも描き下ろしを読んだ限りではそうなるのも時間の問題って感じなので、続きがあるなら是非ともその後の2人が読んでみたいですね♪

また次回作が楽しみデス!

4

やっぱり好き

館野さんは、BLを読み始めた当初に好きになった作家さんの一人。
寡作なのでなかなかコミックスに纏まらないけど、そのかわり、1年かけてじっくり連載→コミックス化のパターンは、1冊の本の中できちんとお話が完結するので、コミックスとしての完成度は、その分高くなる。
この本も、期待に違わない出来栄えで、
ああ、こういうお話が読みたかったんだなぁ
って、読んでいて、乾いた砂に水がしみこむように、実にしみじみと嬉しかった。

ノンケのラインはどの辺?
とか、
3人、果たして運がよかったのか悪かったのか?
とか、後書きに作者様も書いているように、
こういう、微妙なラインのストーリーを、これだけ絶妙に描いてくれる作家さんて、実はなかなかいない。

絵も好き。
繊細な描線でスッキリ描かれた表情
必要最低限の背景と、余白
コマ割のバランス
私の「好きの基準値」がここにあるの。

1

リーマン同士の三角関係

読了後、モヤモヤした感じがしたが良かったかと。でも、岡田ってズルい男だなあ。彼の優柔不断さが国富や加賀屋を振り回したし、彼も色々悩んだんだろうけどその所為で周りがその倍振り回された感がします。

0

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