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3編からなる短編集でしたが、
どの作品もとても良かったです。
表紙の印象で選びました。
表題作は、
シングルファーザー×保育士
タイトル通り、子どもと3人で帰る帰り道を
大切にしています。
少しでも一緒にいたいために、
理由をつけて遠回りする保育士の白木が健気。
そして、攻めの佐久間は意外とSっぽくてツボでした。
2作目も3作目もどちらも良かったのですが、
特に3作目「やさしくしたい」がとても好きでした。
切ない気持ちになったけど、タイトル通り
とても優しさの溢れるお話でした。
大きく3つの話が収録されています。
「帰り道で恋は始まる」
「帰り道で恋に惑う」
「それから」
子連れバツイチ・佐久間と、佐久間の子供が通う園の保育士さん・白木先生の物語。
ゲイの白木は佐久間さんに恋してる。でもノンケだから諦めていたが、ある日セフレと揉めてる所を佐久間に見られて…思わず告ります。
白木先生は見た目大人しそうなんだけど、佐久間さんに似た声のセフレとカラダだけとか、佐久間さんのマフラーに顔埋めてオ○ニーしたり、実はエロ度高め。
対して佐久間は相手が男性でも、寄ってきたら狩る!っていう感じですか?
お2人がお互いだけを見てるなら万事オッケーだと思います。
この佐久間の息子・遊大くんがクールな大学生になる話が「ハツコイの彼方」です。そちらにも白木先生が登場しますので併せてどうぞ。
「カラダは嘘を知らない」「カラダは愛を欲する」
チャラーい製薬会社の営業マン・春日井と、町の調剤薬局のド真面目薬剤師・湯本の物語。
春日井はいつもいつも湯本にちょっかい出して、湯本はピリピリ。
優しく、からかい気味に、でも強引に言いくるめられて、なぜか春日井の部屋で風呂に入り、泊まることに。文句も言いまくってるのに気づけば同じベッドで……⁉︎
この辺湯本サンは流されすぎ〜。こういうのも調教っていうんでしょうかね…?ソフト調教。
その後、春日井が忙しくなって会えない日々があり、湯本は心もおしりも寂しくて自分で……
誤解した春日井の嫉妬あります。湯本さんのメガネしたままHもあります。
「やさしくしたい」
方言BL。そして褐色男子。
農家の息子・文博(未成年)と都会?から来た農協職員・根津の物語。
根津は前にいた町でゲイばれして辛い思いをし、今の文博との関係を極秘にしていた。なのに文博は近所のおじさんに口を滑らせていた…!
大ショックを受けるが、文博も迂闊だったわけではないことがわかりより想いを募らせる。
根津が思わず涙をこぼして文博が固まるシーンがとても好きでした。
水渡ひとみさんの描くいじらしい受け、やっぱりいいですね。
間に子供を挟んでの恋愛…。は結構好きな題材です。
表紙を見たら主人公の白木は大人しく健気に見えますが、読んでみたら案外強気で遊び人でした。Hにも積極的です。
最初の印象とのギャップはなかなかよかったと思います。
けれど子供がいる=ノンケということですよね。
それがあっさり白木を受け入れるには、少し説明が足りていない気もしました。なんで、いつから好きになったのかな?ノンケという葛藤はないのかな?という疑問を解消するのにもう一押し欲しかったです。
ただもう、子供は本当に可愛かったです。
「カラダは嘘を知らない」
こちらも表題作と同じで、なぜ好きになったのかな?という疑問がのこる作品でした。(攻めでなく受けのほうですが)
水渡さんの作品、好きなんですがいつも「いつの間にか好きになっている」「あっさり好きになっている」と感じることが度々あるのです。
ゲイの春日井に迫られるものの、断り続けるノンケの湯本。
ですが、一度身体の関係をもってしまい、そこからなし崩しに…
それからは誘われては家で抱き合うことの繰り返し。
最後は「俺の事好きでしょう?」というふうに、雰囲気でこれはくっついたのかな?という感じだったのですが 「身体から始まった関係」が、「いつの間に心まで」というのがちょっと表現しきれていなくて個人的に惜しい作品でした。
「やさしくしたい」
これが一番好きな作品でした。
方言特集の作品らしいのですが、攻めが方言です。年下なのですが、これがめちゃめちゃ可愛い!
前に別の作家さんの御本で、同じ方言特集に載った作品を読んだのですが、方言ってすごくいいですね^^
(自分の住んでる地方の方言だと先入観があって楽しめないんですが^^;)
田舎が舞台で、年下でゲイカップルであることに危機感がない文博に苛立つ恋人の根津。
考え方のすれちがいですが、なんだかゲイであることを別々に悩むこういうお話はせつないけどかわいいしきゅんときます。
私は水渡さんのかく、強気な受けが思わずぽろっと泣いてしまうシーンが大好きです。
総評としてこれがよかったので萌え萌えで。
■帰り道で恋は始まる/帰り道で恋に惑う/それから■
佐久間(園児の父)×白木 紀行(保父)
保育士の白木は園児の父・佐久間に片想いをしている。
バツイチで子育てをしている佐久間を煩わせるつもりはなく、いつも遅い時間にお迎えにくる佐久間と一緒に帰るわずかな時間が唯一の楽しみ。
ところがある日、佐久間と声が似ているという理由で、体の関係を持っていた男との揉め事を佐久間本人に見られてしまい…。
パッと見おとなしくて優しそうでな白木先生が意外にもセフレをお持ちで吃驚した。
というかセフレには結構素っ気ないんですが、佐久間さんに対してはもう…ほんと可愛くて何このギャップ。
佐久間さんに掛けてもらったマフラーで自慰しているのにも吃驚したけどw
ってか佐久間さんの息子の雄大くん可愛いー!!!
■カラダは嘘を知らない/カラダは愛を欲する■
春日井(MR)×湯本(薬剤師)
調剤薬局勤務の湯本のもとに注文した薬を届けに来る春日井はいつも構い倒してくる。
そんなある日、強引な誘いに負けて春日井の部屋に行った湯本を…。
この2人好きだー!
ってか2話目が堪らんです!
春日井さんのお仕事が忙しくて少し会う期間があいちゃうんですよね。
その間に我慢できなくなっちゃった湯本さんが1人でイタすんですけど、お尻もいじらないとイケなくなっちゃっててw
翌日、時間に余裕のできた春日井さんと久しぶりにコトに及んだ時に「俺のこと考えて1人エッチしてくれた?」って聞かれて恥ずかしくて「し…してないっ!」って言っちゃうんです。
そしたら「じゃあなんでここ…こんなに柔らかいんだ?」「俺以外のやつと寝たの?」って怒りながらも(´・ω・`)ショボ-ンってなるんですよ!!!
ヤバイ、私こういう展開大好きみたいですっ!!!
■やさしくしたい■
文博(農家の息子)×根津(農協職員)
お互いがゲイだと感じ取り、勢いで身体を繋げてそのまま付き合い始めた文博と根津。
過去のトラウマから絶対に他人にバレたくなかった根津だが、文博が近所の農家の坂井のおじさんにカミングアウトしていたのを知り…。
この土地に来る前にゲイだとバレて周りから嫌な目を向けられた根津さん。
…そりゃバレないように気をつかってるのに迂闊な行動されたら「(゚Д゚)ハァ?」ってなるし、勝手にカミングアウトなんて…過去に嫌な状況を経験してたら精神的にいっぱいいっぱいになって泣くわ…。
でもお気楽そうな文博も思いつめてた時あったのね…。
坂井さん、良い人だわー…。
※新潟下越の方言
イラストが優しいです
白木先生、男に全くみえない。
女性的というより女性にしかみえなかった
佐久間さんを思いながら自慰をするところで
ついてるもんはついてると
再認識
それでも女性に見えました
離婚して子供を男性がが引き取り育てる
これも、よくあるテーマですが
大好きです
でも、離婚の理由がわからない
こんなに良い佐久間さんがなぜ離婚?
そこにふれることはなかったのですが
悶々と考えてしまいました。
他の短編集もそれぞれ良かったです
農業をしている文博ナイス
すね毛がかかれてるところも良かったです
力仕事している人体は
愛おしい
根津さんのどこにひかれたのでしょう。
それも知りたかった