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表題作愛を縛る十字架

坂口康成・一省の元恋人の弟でカメラマン 31歳
九条一省・恋人を亡くした中学事務職員 33歳

その他の収録作品

  • 愛を願う十字架
  • あとがき

あらすじ

事故で恋人を失った一省は、その死を忘れるため奔放な日々を送る。十年たち、恋人の弟でカメラマンの康成が口説いてくるが、彼は双子モデルの謙也と京也のマネージャー、孝典とも仲がよく…!?
(出版社より)

作品情報

作品名
愛を縛る十字架
著者
藍生有 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫black
シリーズ
禁忌を抱く双つの手
発売日
ISBN
9784592850878
3.3

(8)

(1)

萌々

(2)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
26
評価数
8
平均
3.3 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数2

超ネガティブ受け登場

双子シリーズのスピンオフ出ました♪
珍しく3Pなしでした。
モデル双子の話でマネージャーを口説いていたカメラマンの坂口が、主人公受けの亡くなった恋人の弟として攻めで登場。
ホストのエロ双子もゲスト出演。
今回でエロ双子シリーズの第一シリーズは終了とのこと、また第2シーズンがあるそうで、ワクワクしちゃいます♪

今回は、主人公の受けが不実でも恋人だった男を失くして10年
それは雨の日の事故によるものですが、その晩自分が呼び出さなければという、自分が殺したも同然という罪の意識にさいなまれ続け、その元恋人の弟の元に月命日の度に訪れていたのが、男漁りの現場で遭遇したことから体の関係に発展し、
ずっと好きだったと言う弟の言葉と健気さに、ずるずると関係を続けながら彼が弟を好きになっていくお話でありました。

この主人公・一省(かずみ)がまた超ネガティブで、生ける屍というか生きる気力がなくただただいつまでも元恋人を思い続け・・・思い続けといってもそれは、最後まで「好き」と言えなかった事と事故で死なせてしまった負い目・・・自虐的にただ単に体の寂しさを埋めるためと、夜が一人で痛くないということから愛のないセックスの相手を求めてる姿に、おいおい、、、10年って永すぎないか!と思わなくもない。
でも、彼が元恋人とそういう関係になったエピソードを見ていると、その相手は一省を都合のよい相手としか扱ってなくて、一省も嫌われるのが怖くてそれに甘んじて、女がいても自分の元へ来てくれることだけに固執して彼に執着していた、すごい後ろ向きの愛情を抱えて過ごしてきた人のようなので、仕方ないかもしれないですね。

しかし、その元恋人の弟・康成もまたそんな一省が子供の頃からずっと好きだったという一途を貫きとおしているから彼の執着もまたすごいもんだ!
一見明るくて、男前で飄々として一省に関しては特に健気でワンコを発揮してるんだけど、ひねくれた味方をするとすごく執着が強い怖いくらいの愛を持った人なんじゃないかな?って思えちゃう。
ただ兄に一省がいいように扱われているから同情?とも思わないでもないが、それにしても・・・と思ったら実はそれには理由があった!!
という、そこで彼の一省への執着愛の理由が見えてなるほど!と思わせるんですよ。

一省が自虐なんだけどMではない、逆に淫乱になって相手をそそるような誘惑めいたエッチをするのがギャップ萌えでした。
普通罪の意識にさいなまれた人はMの様子を見せる展開の話が多いけど、これは淫乱にするっていうのがなんか普通じゃなくてヨカッタデスv

『愛を願う十字架』ではモデル双子が起爆剤として使われてました。
天然京也が、康成も一省もいるのに、孝典にキスし始めて、続けて謙也もという見せつけ行為をするのと、一省にちょっと嫉妬をもよおさせたりとか
愛に対して愛される事、愛する事に慣れてない一省を、素直にさせるための康成のちょっとした仕掛けだったりしたというお話。

久々に3Pじゃないブラック作品で、いつもと違う味が見られて結構よかったでした♪

1

当て馬君が主役で登場です

双子シリーズのスピンオフ篇の1冊で、複数プレイ無しのオンリーワンストーリー。
「愛に揺らぐ双つ翼」に出てきたカメラマンの坂口が攻め様役で登場してます。
複数プレイや双子萌え好きな人には物足りない展開かも知れませんね。

カメラマンの坂口が長年片思いしてる相手は亡くなった兄の恋人的な存在で
幼なじみの2歳年上の一省さん。
10年前に兄が亡くなってから幸せになる事すら放棄したような受け様なんです。
それは好きな人が死んでしまったことよりもそのきっかけになってしまったと言う
後悔や負い目みたいな感情でもあるのです。
恋人と言っても思いを伝え合って付き合っていた訳でもなく、セフレ的な関係
受け様は幼なじみに思いを告げる勇気がなくて抱かれるだけで良いと思っていたが
幼なじみが女性に本気になっていると感じた事から告白する為に呼び出したその日に
交通事故で亡くなってしまう、それから受け様はひと肌が恋しくなると一夜の刹那的な
関係をするようになっていくのです。
でも幼なじみの月命日だけは、幼なじみの弟の攻め様の所で傷を癒すように過ごす
事にしているのですが、10年目のその翌日に攻め様から告白をされるのです。
実は幼なじみが亡くなった時にも好きだと言われた受け様ですが10年早いと拒絶
そして10年たって攻め様から再度迫られることに・・・・

受け様は攻め様を弟のように思っていたのでもちろん相手にしませんが
受け様が肉体の欲求を満たす為に男と寝る事を逆手に取り、誰でもいいなら
自分にしろと強引にセフレ的な関係に持ち込むのです。
う~ん、あの軽薄な攻め様が実はかなり一途だったんだとびっくりするお話。

受け様は、過去の思いに引きずられ10年前から時間を止めてしまったような
哀れで無気力な状態から、好きだった男の弟との関係に悩みながらも
いつの間にか育っていた思いを自覚し、恋することに臆病になっていた受け様が
攻め様と二人で新たな人生を歩もうとするお話でした。
今までの作品よりも1×1なのでエロはシリーズにしては薄めかも知れませんが
シリーズの主人公たちがひょっこり出てたりしてスピンオフだなぁ~と
素直に思える作品でした。

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