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山奥の集落で機械の修理販売をしているメカ屋は、ある日頭に角が生えた少年を拾う。記憶のない彼をツノと名付け実の子のように可愛がって育てるが、成長したツノはメカ屋への恋心を募らせて…
。父(とと)さま…ってウルウルした瞳で見つめるツノがそれはもう可愛すぎて、手を出してはいけないと葛藤するメカ屋の苦悩たるや。しかもツノは実は竜神の皇子で、父である大雷公が迎えにやって来たからさぁ大変!2人の愛の行方は…。
昔話風なのにメカ屋はめっちゃ近代的で、竜神たちのファンタジーとコメディっぽさもありとても面白い!古い作品だけど玲文先生の魅力が満載。
子育て、和風ファンタジーラブコメでした。
昔むかし、あるところに〜から始まりそうな世界観ですが、主人公のお仕事はメカ屋。
発明家です。自動車やら洗濯機やら現代なら当然の文明の力を発明してます。もしかして、タイムリーパー?なんて思いましたが、そんな表記はひとつもないです。
水害を鎮めるために人柱として少年を生贄にしてたのを水門を作って阻止したり、とても地域に貢献してます。ただの変わり者扱いではないです。
そんな彼の元にツノの生えた幼児が迷い込んできて仮の親子としての生活が始まってそのうち恋心が芽生えてーの、実の親竜神様が迎えにきてって展開。
大筋は想像の通りなのだけど、キャラクターがお茶目で想定外。竜神様って怖そうやん?俺様な感じするやん?ここの神様は思ったより若いし、付け入る隙あって可愛いタイプなのよ。
池玲文先生の作品ってこってりしてるのが魅力に感じてましたが、こちらは軽く読める作品でした。
同時収録のDKモノ短編は、ポエミーなシリアスタッチなお話で情緒のない私にはイマイチ響きませんでした。
あとがきによるとカバー裏に4コマ漫画があったみたいなのですが、私の買ったDMMブックスではカバー裏収録されておらずで見られず残念。
DMMブックスで購入
白抜き修正
■たつのおとしご
池先生の人外ファンタジー。
メカ屋の父さま✕龍神ツノ。
着物を着た和風な世界観だけどメカが出てくる独特な世界観で面白かったです。
ラブラブあまあまで甘えたのツノが可愛くて萌えます。エロシーンの表情がエロくて興奮しました。
■放課後、透明人間と
学生ものの短編、ほんとに短いですが切なくてキュンとしました。
池先生には珍しくエロは少なめピュアラブです。
※あとがきにカバー下に4コマ漫画あると記載があったのですが、私が購入した電子版には収録されていないようで残念です。
初読みの作家さんです。よくお名前や作品名を見かけてたので相当ベテランさんでシリアスな痛めのお話を書かれるのかなと勝手にイメージしてました。
思っていたよりも絵がマイルド?でお話も可愛らしくて。
子供のツノを拾って育てて十数年。
すっかりお互いに大事な存在になって。
父さまと慕うツノ可愛いですね。恋情を持て余して。
良い子に育ちました。
そこへ長年ツノを探していた実の父が現れ…。
揺れる父さまと揺るぎないツノ。
人外物のセオリー?寿命問題もクリアで、寿命が違うならなおさら一緒にいなきゃって。
もうツノが仕草もやることも言うことも可愛くて。
エッチなことも教えてないのになんだか積極的だし。
いつの時代のお話なのかな?
メカ屋でロボット作るところはとある大人気少年マンガのお爺さんを連想しました。
◆たつのおとしご(表題作)
親や仲間とはぐれてしまったらしき幼子を拾うところから始まるので、最初は切ないトーンで進むのかなぁと思っていました。が、すぐに軽快なギャグも挟みながらテンポ良く進んでいくストーリーだと気付き、池先生らしいノリを最大限楽しみながら読めました。子供から大人へと成長するツノが、何より素直で純情で可愛いんです。尚且つ弱々しさとか女々しさとかは感じさせず、そのラインも素晴らしい。そして、父代わりから恋人になったメカ屋も、さっぱりした態度と雄々しい体躯がとても魅力的。風呂場で自慰を始めた時の息子の大きさにはびっくりしました(笑)。最後まで明るくて楽しく読める作品でした。
◆放課後、透明人間と
幽霊ものかと思ったら、まさかの比喩表現で、これには拍手。告白されて気まずく感じてしまい、相手を極力認識しないようにしている状況を、その相手を透明人間として描くという発想は、すごく端的に主人公の心の中を表しているなぁと。こちらもそこまでシリアスな雰囲気ではなく読みやすくはあったのですが、なんだか心が抉られるようでした。短いながらも非常に印象に残っています。もっと長編でも良かったですね。