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私にとって人生で初のBL小説です
BLに関してはコミックス(商業・同人)1本でウン十年で来たワタシ…
小説の良さを知る機会を得た事で急速に興味が湧き、その興味の泉が溢れ、欲望に変わった事を素直に受け止めとうとう遅咲きの小説デビュー!
たくさんのアドバイスやリアルな声を伺いながら自身の嗜好と照らし合わせ辿り着いたこの1冊!
実物を手にした時の感動、忘れません
ツルっとした表紙の感触、読了後に改めて触ると「痛い靴」で久慈が手にして日高に履かせたエナメルの靴を彷彿させるような錯覚に陥り艶めかしさを覚えてしまう程の高揚感
どのお話しも想像力を掻き立てられる魅惑の世界
文字だけだからこその自由で広い世界がありました
そして最も自分的に驚愕だったのは『挿絵の力』です
元来コミックス派だという事も多分にあるとは思いますが1枚の画がもたらす力には心底自分自身が驚きました
各話冒頭の1枚限りの画のインパクトが始まりで、榎田先生が紡がれる文字の世界へと完全に誘ってくれます
想像力自体も凡庸な私にとっては挿絵は最高で最強の水先案内人でした
また、挿絵を担当されている先生も好きな先生ばかりだったのも嬉しい限りでした
小説のレビューは全くの不慣れなので完全に私の小説デビュー体験記のような内容になってしまってお恥ずかしい限りですが、、、
BL初小説を榎田先生の「erotica」にして本当に良かったです
文字だけなのに生きたセリフが自分の脳内で再生され、挿絵から膨らんだ彼らが自由に榎田先生のシナリオで動き回る自分だけの時間
とっても刺激的で至高の没入時間でした
普段読む小説でこんなにも挿絵の存在を意識した事がなかったので本当に新感覚でしたし単純に新しい世界を知れた喜びに包まれました
もし私のようにBL小説体験が少ない方がいらっしゃたら小説ならではの素晴らしさが少しでも伝わっていたら嬉しいです
この「erotica」はタイトル通り「官能であり性愛」がメイン
刺激的なフェティッシュな内容だったり少し倒錯的な世界などが好みな方ならピッタリだと思います
そして大事なのは所謂「官能小説」ではナイと思うという点(※)
一般的な官能小説の世界未踏の身分で比較はご法度かも知れませんが、この作品はあくまでもBL小説であり魅惑の大人の愛の世界だったと思えました
短編だからこその余韻も楽しめて満足感が高い1冊でした
文体もクセもなく流れるように自然にお話しが進むので本当に読み易かったです
(※)乏しい私の官能小説へのイメージにある淫語を多用したような内容ではないです、という事をお伝えしたい!と、同時に一般の官能小説が淫語だらけである、と一括りにしてはならない事も心得ておりますので不快な想いをされた方が居たら深謝します…。
ダラダラと長くなってしまいましたが…
とても素敵な御本に巡り合えて嬉しかったです
少しずつではありますが気になる小説もチェックしていきたいな、と思っています
今年発売された文庫版threesomeを読む前に関連作から読みました。
6作の短編集。私が読んだ榎田尤利作品の中で1番エロかった〜。
6つの短編集で趣の違ったお話でどれもよき。
①【痛い靴】SM・フェチズム
脅迫ネタのあの写真は誰がどう撮ったんだろ。
靴擦れで痛そうに変な歩き方になってる姿ってそそられるってスゴイ癖だわ。靴擦れで水膨れがたくさん出来ちゃってるのを想像するだけで痛そうだった。痛みと快楽と羞恥とごちゃ混ぜ。
②【ストロベリー】リバ!
私リバ大好き。イラストが腰乃先生。コミカルな感じに合ってる。勘違いから暴走してしまう。両視点が交互に描かれているので、どっちの気持ちも分かりながら読める。よきリバでした。表紙のイラストもショートケーキが描かれているので、この作品がモチーフですよね?中村明日美子先生の絵も楽しめて2度美味しい。
③【10×3】3P
待ってました、こちらがthreesomeの関連作
どんな関係性での3人なの?って興味津々。
顧問弁護士+舎弟(巨根)×ヤクザ若頭ですって!?
美味しかったです。
快楽主義の受けなので、途中からどハマりしてしまって快感の虜になっちゃってるのが堪りませんでした。初めてなのでお尻を守る為に巨根は今回はお預け。threesomeではどうなるのか気になるー。
④【カルメン】女装攻め
小さくて可愛い系の人って筋トレで男らしさを求めがちなのあるある。それよりもその人らしさをチャームポイントにしたらいいのに。
攻めは自分らしさを最大限に活かして私生活を楽しんでおられる。ドラァグクイーンの人ってカッコいいよ。年下だけど人生の経験値がありそうです。
リーマン姿の時と女装の時で性格変わってる感じした。人は外観って大事なんだろなー。
⑤【クリスタル】スカ(安心してください、小の方w)
シチュエーション物の様なお話。エレベーターに閉じ込められた2人。トイレが我慢できない、さてどうなる?こちら漏れそう、気持ちいい、恥ずかしい、悲しい、腹立たしいのせめぎ合いの心理戦でとてもスリリングでエッチでした。
⑥【書生の戀】純愛
交換書簡物と思いきや、ラスト驚きでした。
とても切ないお話です。そして少しファンタジー感もありました。戦争は絶対に起こってほしくない。(世界の何処かで起こっているのが悲しい)
私は心理的なやりとりがスリリングなお話がそそられた②、③、⑤が特に好きでした。
ここまでエロティックな榎田尤利作品は初めてでしたが、私の好きなお話でした。
先生!ありがとうございます!!!!
threesomeからこちらに戻ってくる方いてたら
大正解ですよ。
読むべし。
◆痛い靴
その後の2人がとても気になった作品。サイズの合わない女性用の靴に無理矢理足を入れさせられ、窮屈に縮こまって悲鳴を上げる日高の足。男性にハイヒールを履かせて美脚を愛でるというシチュエーションはさほど目新しいものではないかと思いますが、久我はその靴擦れによってできた皮むけ、傷に色気を感じるという。最初は偏執的に感じたけれど、読み進めるうちになんとなく理解できてしまったり。日高がどんなに痛がっていても脱がせず、その痛がる様、泣き言を漏らして自分に縋り付く様、心底嫌なら投げ出してもいいのに、相手に従順な自分に倒錯した悦びを感じている様を愛でる、徹底された久我のサディズムの描写が素晴らしかったです。
◆クリスタル
黒髪眼鏡でスーツをきっちり着込んだお堅い年上秘書に失禁させる、背徳。相手が普段隙を見せない人であればあるほど、恥ずかしいことをさせた時に興奮するのは人間の性で、そんな作品は山ほどあるわけですが。ただのギャップ萌えでは終わらせない榎田先生の構成力がまた素晴らしい。芳原が溲瓶扱いしてしまった花瓶の送り主を知って、真摯な愛が汚された悲痛さに切なくなったり。気持ちが通じてからは一転して年上の色気で篤樹を翻弄する芳原に、くらくらさせられたり。最近初めて「攻めフェラが地雷な人がいる」というのを知りましたが、自分は地雷じゃなくて心底良かったと思いました。自ら攻めの口に性器を運んで、美味しいでしょ?と言わんばかりにしゃぶってもらい、口内で射精する受けのエロさを堪能させてもらいました。
◆書生の戀
ここまですべて文句なくエロエロでしたが、最後に昭和の文通恋愛を持ってきてさっぱりした後味に仕上げているのも粋ですね。もちろん、まったく色がないわけではなく、作家先生を一途に慕う学生の劣情がところどころに感じられます。紙切れ一枚で生死を左右する場所に問答無用で飛ばされるしかなかった時代。それまでお互い相手の反応を気にしながらのやりとりだったのに、最後に学生が先生に宛てた手紙には遠慮も嘘もない、彼の魂の叫びが書き殴られていたことに胸を打たれました。月並みですが、定期的にこういう作品を読んで、生きることの尊さ、歓びを噛み締めたいと思っています。
どの短編も面白かった!
まず、1つ目の短編
『痛い靴』
攻め、初めからチラチラ垣間見える執着がなかなかクセになる……
はじめから受けを落としに来てるのが伺えます
引き抜き、孤立、ストレスからの罠に嵌めて落とすまで
もう、最初から逃げようがなかったんでしょうね受け不憫……!
でも、こちらなかなかどうして攻めと対等な変態に育ちそう……そう思わせるラストで面白かったです!
2つ目の短編
『ストロベリー』
こちらリバでした
苦手な方もいるかもです
が、何というか攻めが受けにイタされた後、絆されちゃう懐の深さは気持ちいいくらい男っぷり上がりました!
何で受けがそんな暴挙に出たか、理由はまあ勘違いなんですけどどう勘違いしたのか読んでてすぐわかります
なので安心して読めるかな、ラブで終わるんだろうなって
3つ目の短編
『10×3』
このタイトルだけ意味がわからなかった……まあいっか……
続編も出ているようで読むのがとても楽しみです
攻め1の敬語が地味にクるし攻め2のがっつきっぷりも悶える
何より受けが男らしくて快楽に正直なのが良いです
そうよね、エッチって楽しまないとさ
どんな性癖でも本人達が楽しんで気持ち良ければなんでもいいよwwwって感じです
こちら続編もぶれずにずっと3Pらしいので期待してます!途中でどちらかとだけ、とか最後はどちらかとか求めてないのでwww
4つ目の短編
『カルメン』
受けが攻めを受け入れる心理描写が少し駆け足な気もしますが何と言っても睡姦未遂シーンが個人的には美味しかった!
盛り切った攻めの暴走具合、受けが寝ているからこその箍の外れ方!エッチシーンより楽しかったです
5つ目の短編
『クリスタル』
これ、一番好きでした
エレベーターに閉じ込められる攻めと受け
ありがちな設定ではありますが排泄シーンが素晴らしい
この後、花瓶どーすんのってハラハラはしましたwww
だって横置いてやっちゃったら倒れそうじゃんてwww
ま、そこは小説なんで深くは考えなくてもいいんでしょうけど
受けに裏切られたと思って攻めがイジメまくるのですが、もうまさに嫉妬と焦燥とそれ以外に受けを泣かせて興奮してるとことかね、鬼畜っぽいけど溺愛ですよこれ
根底に受けが好き過ぎて暴走してるのが丸見えで萌えます
で、誤解が解け受けが泣きじゃくるとこで形成逆転ですよ
文字通り尻にひかれる攻め
この、結局最後は受けに翻弄される所が良かった!
それがまた幸せっつうかね……
是非是非続きが読みたいです!
最後の短編
『書生の戀』
こちらは現代に至るまで往復書簡と小説、電報、メモで綴られる戀の話
これ、ひ孫さんが見つけてくれて本当に良かった
メモで泣いてしまいました
なんて純粋な気持ちなんでしょう
言葉って本当に素敵
一度も会うことがなかった曽祖父とその読者との戀
実らなかったけど清廉で美しくて……ああ、語彙が足りなくてもどかしい
どの短編も素晴らしかったです
最近作家さん買いしてるので他の小説を読むのも楽しみ!
短編集ならではの良さが詰まった本でした
threesomeを読みたくて、順番通りにと思い、こちらを手に取りました。
全6編の短編集ですが、1編1編がすんごい。
榎田先生、もともと好きなんですが、こんなに言葉が絡みつく感じだったっけ・・・と驚きです。erotic全開です。
評価は、言葉のねっとり度合で萌2 にしました。
挿絵は各短編の表紙だけで、全部先生が違うという、なんという贅沢(笑)
お話も本当に様々。どれか一つはドはまりするものがあるのではと感じます。
私は10×3と最後の短編にノックアウトされました。
1.痛い靴:2007年同人誌掲載。30P超。
いい歳したできるおっさんなはずなのに、変態。
そのおっさんに、1センチ小さいサイズのハイヒールを履かされる
理不尽(怒)。イタイ靴、大っ嫌いなんです。
なんですが、この話の続きを読みたくて読みたくてしょうがない。
なんとかして攻めザマアにならなかったものか・・ととても思います。
短編ならではの余韻というか、読み足りないもどかしさというか。
2.ストロベリー:書下ろし。45Pほど。
リバもの。リバ、得意じゃないですが、
これはプリンスちゃん(受)があまりに切なくてok!でした。
リバされた方の寛大さにもほれぼれーというか、
こいつらバカップルになる気がする。
3.10×3:書下ろし。50Pほど。
これが読みたかった。多分threesomeにつながると信じてます。
当短編から3P絶好調。そして予想を超えた受けでした。
ヤさんなんですが、すんごくふっ切れていて潔い!
threesomeが楽しみになりました!
4.カルメン:小説b-BOY 2009年掲載分。40P弱。
ドラァグクイーンもの。すごく苦手でした・・・ムキムキまっちょさんに
網タイツはダメ。ビジュアル的に超苦手です、先生ごめんなさい。
5.クリスタル:エロとじ♥2007年掲載分。35Pほど。
これは、粗相エピがあるのでダメです。
しかも止まったエレベーター内というシチュもだめ。
わーん中村先生のとっても麗しい中表紙なのにー。
6.書生の戀:書下ろし。40P超。
これがすごかった。実際の絡みシーンはないのにお互いへの想いが
じゅわわわ と染み寄ってくる感触。この液体ババロアみたいな
濃厚な、でもそこはかとなく透けて見える哀しみはなに?
なんなの、このお話は! と読み終わった後、しばし呆然。
読み終わった後、大好きな人を本当にぎゅうしたくなるお話でした。
あーすごかった。