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他の男とキスしてほしくない……なんて言えない超ヘタレ男子です
上田にくさん、デビュー作とのこと。
今も昔もほわんとした作風が変わらないなぁって思います。
【臆病者は恋をする】
ヘタレ同士ですねー。
両思いじゃん!あんたら!って感じだけど、あんな風に自分もばっさりやられたら……と思ってビビる気持ちもわかる。
【ミスターハニーの恋模様 前・後編/ミスターハニーの後日段】
合コンでお持ち帰りした可愛い子が、実は男で…。
可愛い嫁がほしい、そして子供は二人欲しいと未来予想図を描いていたノンケリーマンだけど、ミキが一途&健気でかわいいのでほだされちゃうのわかる。
そしていつしかミキを手放せなくなってほしいなぁ。
【手のひらの庭】
あぁ…。
実家に居候していた兄的存在に、長年片思いしていた涼は、せめてもの思いで彼を写真に撮ってきた。
ついに、その人は結婚して遠くに行ってしまう……。
どうやっても手に入れることができない大好きな人の幸せを祈る気持ちに、ウルっとくる。
切ない気持ちに満ちているけれど、明るい未来を示唆する終わりが好き。
【そんなロマンス】
犬に襲われていたのを助けてくれた人に一目惚れ。
おまけにその人が新しい家庭教師としてやってきて……。
受けが「次のテストで結果を出したら俺のことを好きになってくれる」という条件を出して勉強をがんばった結果、見事な点数を叩き出すも……。
受けがアホの子です。
おまけして萌萌で。
いわゆる一般論として、男性は確信がないと告白しないと言いますが、その根底にあるのは「フラれたらカッコ悪い」というメンツの問題だと思うのです。
ただこれって異性愛の場合であって、同性愛の場合はもっと深刻だよなあ。
友人をなくすかも、軽蔑されるかも、もう二度と笑いかけてすらもらえなくなるかも。
そんな不安が臆病にさせるのだろうな、という短編集。
「臆病者は恋をする」 萌2
バイト先が一緒の千葉と明戸。
ゲイでモテる明戸は告白されたら断らないけれど、誰とも続かなくて…。
別れるたびに飲みに付き合わされるのは、心を許した友人だから?それとも…?という話です。
千葉目線なので読者は千葉の気持ちを全部分かっている状態。さらに千葉目線とはいえ、読者には「は、は〜ん」と思ういろいろもあって、もどかしい!でもこのもどかしさが楽しい!
明戸が黒髪たまにハーフアップの気怠げくんで、千葉はわんこっぽい大きい目で長身イケメン。ビジュアル大事。ハーフアップたまりません。
「ミスターハニーの恋模様」(前後編+後日談) 萌
リーマンと女装子。
女装子がどうも苦手でして…。
しかもこの作品に出てくる女装子は、女性にしか見えません。
リーマンとOLさんの話を読んでいる錯覚を起こすくらいに女性です。
そこを差し引いて見たら、突然やって来て、最初は迷惑だったのに、いつのまにかこころに住み着いて…という流れには萌えるし、女装子が女装してまで会いに行った理由もしっかりしているので、読み応えはあります。
「手のひらの庭」萌2
家庭の事情でずっと河尾の家に居候していた禄ちゃんが結婚する。
禄ちゃんのことがずっと好きだった河尾は、ちゃんと祝福できるのか!?
なんてテンションの話ではありませんが、この話、すごくいいです。
欲しいと思っても手に入らないものを写真に収めるというエピソードが好き。
秘めた恋は秘めたまま、次の恋は…というラストに、清々しい気持ちになれました。
「そんなロマンス」萌
犬に襲われがちなDKと助けてくれた大学生。
大学生の方の気持ちが無表情ではっきりしないので、何とも言えませんが…。
これ、しあわせということでいいのでしょうか?
上田さんの作品はかなり購入してきたのに、こちらの初コミックは未読でした。
作画とそこから醸し出される雰囲気がなんだか心地良い。
そんな短編集でした。
上田にく先生の初めてのコミックスだったそう。絵の雰囲気とか、キャラデザインは今とあまり変わらない気がします。そのフワンとした雰囲気も。
表題作は、臆病過ぎて、片想いの明戸さんが恋をして、失恋するのを告白も出来ずにただただ見ているというだけの恋。明戸さんは綺麗でモテて、直ぐに付き合うが、いつも何だかんだと自分から振る。そして愚痴に付き合わされるだけの俺。俺もあんな風に振られたらと思うと、とてもじゃ無いけど本当のことを言えない…。という、モダモダ・ラブです。
ビックリするくらい唐突に終わるので、後日談とか欲しかったなぁ、と思いました。…だって表題作なのに。
逆に同時収録、中編の「ミスターハニーの恋模様」の方に後日談が付いていて。合コンで出会った可愛い女の子をお持ち帰りしたら、実は女装男子で⁈ 彼はそのまま家に居ついてしまう。というトンデモストーリー。会社員の塚本は平凡なサラリーマンで、ただ普通に結婚して普通の家庭を作りたかっただけなのに‼︎ 甲斐甲斐しく世話を焼く、ミキと名乗るその男の目的とは? という、ちょっぴり謎解きの様にもなっていて。そもそも上田にく先生の描く男子は可愛いので。男とか女とか判らない。
二人の間には普通では無い何かが始まるところで、物語は終わるのだが。この後も、あんなに子供を欲しがっていた塚本との折合いとか? 問題が山積みで。ちょっと良かったね!とは言い切れない寂しさもあって。
「手のひらの庭」も、そういう意味ではとても寂しい物語り。居候していたお兄さんに淡い恋心を持つ涼。そのお兄さんが今度結婚をするので、家を出て行ってしまう。「おまえのこと、本当の弟みたいに思ってるよ。」と、言われて寂しく思っている。でも、大好きだったお兄さんの幸せを願っている。お兄さんの笑顔が大好きだったから…。一緒に撮った写真をお兄さんに届けに新居を訪れる涼。傍らには、そんな涼を心配してついて来た同級生の吉野。帰りの電車の中で、きっと吉野は涼に告白するんだろう、という予感を残して物語は終わる。淡い憧れからの卒業。という、とてもキレイなラスト。
「そんなロマンス」は、これまでの寂しさをフッと軽くする様な、可愛いくてクスリと笑わせてくれるショートストーリー。家庭教師の先生と「運命」の出逢いをした‼︎ と、思い込みの激しい悠斗は、押せ押せで、次のテスト頑張ったら付き合って‼︎ と、留年が危ぶまれる程のおバカなのに、本当に頑張ってしまう! こんなに頑張ってる子が可愛くないわけがなくて…、という。ショートなので、成就とまでは行かないけど。上手くいく予感で終わる。
エチは表題作は少なめで、後は全く無し。そこは上田にく先生だもの。可愛ければ全て良し。ってなもんです。可愛いのに、どこか寂しくて切ない、そういうのは今もずっと上田にく先生らしい、と思います。
本屋で見て私好みの内容っぽくて購入。この作者さんの初コミック。私が直感で買うといつも初コミックなんですよね笑
絵も可愛くまとまっている作品だと思いました。
切ないけど最後は甘く、心がなんだかほっこりします。
●臆病者のワルツ/臆病者は恋をする
表題作です。千葉の片想いしている明戸はゲイで、告白されれば誰とでも付き合うが、いつも長続きせずに別れていた。
好きではない人から触れられるのが嫌で、自分からフッてしまうのだ。
そんな明戸がフラれるたびにやけ酒に付き合う千葉。
ほんとは自分だけをみてほしい。
キスもエッチも俺だけとしてほしい。(帯より)
と思いながらも明戸に拒まれることを恐れてしまい、なかなか友達のポジションから抜け出せない…
好きだからこそ言えない思いがある、そんなお話。
面白かったです。こういう切なめな感じで最後は甘くしめてくれるお話が私は大好きなんで。
そういう系のBLが好きな人には読んで欲しいです。
●ミスターハニーの恋模様
女装男子もののお話。
女だと思ってお持ち帰りをし、いざベッドで……あれ、男だった…!?そんなシーンから始まるお話。
男なら出てけと追い出すが、可愛い顔で惑わされ泊めてしまうことがきっかけに家に居座る女装男子くん笑
でも実はいろいろ訳があっているんですよね。
女装男子が苦手な方も読める話だと思います。一途な想いから女装してますので笑
ほかに2作品短編が収録されてます。
こちらも切甘です。
にく先生の作品は切なくても絵が可愛らしいのであまり暗くならずに読めます!
切甘好きな方はぜひ読んでみてください♪
作者さんの初コミックのようです。
あっさりとした絵柄は宮城とおこさんとか宝井理人さんな雰囲気に似ています。
どの作品も”健気”と”臆病”がどこかしらに見えて、でもそれぞれに違った味を見せる作品集でした。
切なさと優しさがつまっているような雰囲気なので、これからもっと他誌などでも活躍して色々なカラーの作品を見せて欲しい作家さんだな、と期待したくなります。
表題、同じバイト先の明戸が本当は好きな千葉は、いつも彼が恋人に振られると愚痴聞きに付き合わされる。
明戸は、この人なら好きになれるかも?と思い告白してきた相手と付き合うのだが、触れられると嫌悪感が出て、それで振られてしまうのだ。
自分で自分を卑下して笑ってすまそうとする明戸に千葉は見守るしかできない。
こんな二人、実は両思いで、それぞれに怖くて思いを打ち明けられないでいた。
と、そんな展開なのですが、
気持ちの見せ方が、恋をしても尚怖いという、慎重さを見せて、ヘタレ同士の恋愛の醍醐味を見せます。
幾分か千葉が優勢なので、きっと明戸はこれから両思いの素晴らしさを知っていくんだろうな~と♪
【ミスターハニーの恋模様】
これは粘り勝ち、ほだされ恋愛かな?
合コンでいいな、と思った女子にこの子なら未来予想図が描けると思い、いざ事に及ぼうとしたら何と!女装した男だった!?
しかも毎日家に通ってきて片付けたり、料理をしたりとかいがいしく働く彼(彼女)に怪しいかもと思いながら流されて、少しほだされ気味の主人公。
しかしあるある日パタリと来なくなって。。。
この女装男子の勝ち?でも彼もヘタレだったのね。好きになってもらうために女のこでないとと女装して。
何かその気持ちを思うととても複雑なものがあって、そこまでしてという執着も見えながらかわいそうな感覚さえ。
とりあえずハッピーエンド。まだエッチまでいってないから、これからちゃんと男の子として同性同士として向き合っていくんだよね。
【手のひらの庭】
幼馴染のお兄さんに片思いしている主人公。彼はもうすぐ結婚する。
手に入れられないものだから写真に撮って手元に残したいという彼の健気な姿が切ないです。これもまたどうしようもできない現実に臆病にならざるを。
【そんなロマンス】
犬に襲われているところを助けてくれたのは新しい家庭教師。
そして一目惚れ。
積極的に出るが、主人公の成績は赤点まみれのどん底状態。
彼は点数をあげたら僕の事を好きになってくれる?と条件を出して頑張って成績を出すのです。
しかし、家庭教師は逃げてしまい。。。
大人の臆病さを見せた作品。