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表題作ご主人様と庭師

花島楓 十時造園の顧客で資産家の理系工学の天才
十時統吾 十時造園棟梁代理 26才

その他の収録作品

  • 庭師の休日
  • 楽園の庭
  • あとがき

あらすじ

借金を返さなければ倒産――。祖父の代から続いた十時造園を護る為、十時統吾は破格の値段につられAV出演を決めた。しかし、いざ現場に着いてみればそこはゲイビデオの撮影所。窮地に陥った統吾を救ったのは、十時造園の顧客で花島家当主・花島 楓だった。この王子様の容姿を持った変人は、金を工面する代わりに統吾にセックスを要求。背に腹は変えられない統吾はその条件をのむのだが…。書き下ろしSS収録。

(出版社より)

作品情報

作品名
ご主人様と庭師
著者
李丘那岐 
イラスト
麻生ミツ晃 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778114107
3.2

(5)

(0)

萌々

(2)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
15
評価数
5
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

天才と○○は紙一重的な攻め様

何処か浮世離れしているのか、草食系と言うよりも植物系と言った方がしっくり来るような
資産家で尚且つ天才的な頭脳で特許なんかも持っているような攻め様、でもこの攻め様
人付き合いが全然出来ないような感じで、仕事と言っても生活する為にしているって
感じは皆無で、単なる趣味で色々作ってる。
そして頼まれた仕事も興味が湧かなければ手を付けない変わり者。
こんな攻め様のお相手が、真面目な植木職人の受け様。

攻め様の大きな庭の手入れを祖父の代から請け負っていて、仕事をする前の受け様が
中学生の時から攻め様の家と付き合いがあり、二人の出会いも10年前からなのですが、
始めの出会いでは中学生と高校生で、受け様は攻め様を木の精かも知れないなんて
思う程、攻め様の雰囲気は植物的なんですよね。

誰かに関心を抱く事も、両親が死んでしまった時にさえ涙を流したり悲しみにくれたり
寂しいなんて感情一つ起きなかった攻め様が、受け様だけは個人として認識して、
更にまた会いたいなんて思わせる唯一の相手みたいでした。
この攻め様は、BLでもおなじみ設定の天才だけど、人としての心が全然育っていない、
対人スキルがお子様以下みたいな感じなんです。

受け様が十時造園の借金を返済する為にAVに出ようとしたことで、10年間も仲良く
ラフに話し合える仲になりたいと思っていた攻め様が、受け様が誰かに抱かれると
思った時に、自分でも信じられないくらいの激情が湧いてきて、良く考えもしないで
受け様を自分が買うなんて言ってしまった事から二人の関係が変わるのですが、
すんなり親しくなるような流れではなくて、借金返済を頑固に真面目に考えてる受け様と
これをきっかけに受け様と仲良くなりたかった攻め様との間で関係が変わる以前より
距離が出来てしまう。
攻め様の自分ではどうしていいか分からない状態と、でも受け様が傍にいるのが嬉しい
そんな健気で思わずヘタレな可愛さに萌えちゃう作品でした。
受け様の最終的に男前な、でも職人気質のテレ具合も可愛いと感じるし、
個人的には番外編の攻め様の執事のお話が気になる木になる?なんて微かなファンタジーを
想像させるようなショートが読み終わっても色々想像してしまう内容で面白いです。
果たして、執事さんは本当に木の精なのかしら?なんて気にしつつ楽しめたお話です。

2

受けは流され過ぎ?

ネタバレなしで書きます。
あらすじにのっているくらいは表記しますが。

攻めキャラが変な(天然な?)人ということで興味があり(変な人好き)、手にとりました。
ノベルズ版は未読です。
李丘さんの作品自体、初読み。


日常生活かなりダメな人で、ナントカと天才は紙一重を地でいく楓が攻め。
かなりの資産家ですね、家屋敷もそうですが特許なんかもあるのです。
物理面の充実に反して、感情はどこか麻痺しているような雰囲気。
要・執事。

受けは、祖父が作った十時造園を守る植木職人の統吾。
当面の悩みは借金返済。
気の良い、職人のお兄さんという感じです。本当に普通の人。
楓を木の精だと思ったことのあるので、なんだかピュア。


しかし!
統吾を普通の人とか今書きましたが、本当に普通の人…?っていう選択を彼はしちゃいます。
借金返済のためとはいえ最初に選んだ方法もさることながら、後に楓と結ぶ契約もゲイならともかく ノンケ代表が!いいの?とこちらが心配しちゃいましたよ。

楓との契約はお金が絡んでくるし、自分に打算があることに統吾は悩むんですよね。
真面目ですから。
それを肩たたき券のような物にしちゃうところは、本当に可愛いのですが…

主人公達よりもわたしは、吉沢。
良い人なんだかよくわかんない感じが好きでした。
そっちの話が読みたいかも。

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