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表題作鮮烈に闇を裂け

飯田真也、SAT制圧二班‥班長
高梁晄、 SAT制圧二班・班員

同時収録作品邪に想いを紡げ

飯田真也
高梁晄

同時収録作品艶やかに夜を語れ

犬伏和樹、SAT
橋埜祐海、SAT

あらすじ

童顔で敏捷なため「猫」と呼ばれているSAT隊員・高梁。有能だが無口で朴念仁な飯田率いる第二制圧班への異動を命じられるが?

作品情報

作品名
鮮烈に闇を裂け
著者
かわい有美子 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
饒舌に夜を騙れ
発売日
ISBN
9784344827219
3.9

(102)

(32)

萌々

(44)

(18)

中立

(4)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
13
得点
394
評価数
102
平均
3.9 / 5
神率
31.4%

レビュー投稿数13

ムッツリ攻めと純朴受け

平河寮シリーズを一気読みしてから、作品制覇を目標に読み進めるのが楽しみな作家さん。SATシリーズ一作目の「饒舌に夜を語れ」から続けて読んだ今作。前作にちょこっと出ていた飯田と、犬伏に思いを寄せていた若い高梁がメインです。
キャンプで二人きりになるシチュエーションが来た時、おっ、これはちょっと進展するな!と思って読んだらまさかの!飯田が頭の中で高梁にあんなことやこんなことをしちゃってるのを抑えきれずに手を出してしまうのには驚きました。この展開は嫌な方もいらっしゃるのでは。しかし性格の良い高梁が、不遇な過去ゆえに飯田に絆されるのがまた健気さに拍車を掛けてます。このムッツリの無神経な言葉に翻弄される高梁が可哀想で…誤解が解けて良かった。
平河寮の峯神と名田がすごく好きだったんですが、この二人もお気に入りになりました。アキラ、一生大切にしてもらってね!

0

硬派なフリして妄想族

三部作の2作目。
前作「饒舌に夜を騙れ」のスピンオフです。
「饒舌に〜」のラストで何か思わせぶりだった飯田のターン。

「饒舌に〜」で負傷し、わずかに後遺症が残ってしまった橋埜が制圧班の班長を退き、新たに班長となった飯田。
異例の事ですが、犬伏に頼み込んで若手の高梁を自分の班に転班させてもらう…
…と始まります。
これがね…
命を賭ける任務のSATにあるまじき(?)、下心ありき、なんですよね。
また、休日のキャンプに行った時に辛抱たまらず強引に「肉体的接触」に及ぶのです。挿入こそナシだけど、何度も何度も…
厳しい上下関係の延長で、高梁は拒絶できません。
言ってみればパワハラのセクハラ。
飯田自体は真面目で有能な設定なのに、これはちょっとBLありき過ぎるのでは?と感じながら読みました。
当の高梁は家族運の薄い天涯孤独の身で、心で居場所/拠り所を欲している。
だから飯田の強引に来られても少し嬉しく感じたりして。どこか痛々しい。
勿論飯田は一途に高梁を想っているのだけれど、お互い口下手というか言葉足らずで誤解が生じてしまいます。
そんなギクシャクしたさなかに大きな立てこもり事件が起こり…
…と展開していきます。
この立てこもりがちょっと悲惨すぎる設定。この物語においてここまで強い事件を持って来なくても十分に進展させられたのでは?
ドラマチック過剰だと感じました。
ただ、事件の大きさゆえ恋愛面のすれ違いが小さく見えるようになったというか、ともかく誤解は解けて、この後ラブもハッピーエンディングに向かっていきます。
飯田と高梁のストーリーではあるけれど、ちょいちょい犬伏x橋埜の良好な関係性も伺えて全体にバランスは良い、のかな。

飯田は無駄なおしゃべりはしない硬派なタイプ。外面は。
しかしその実態は、結構「妄想族」。いわゆるムッツリ。
高梁に想いを寄せているだけの段階でも、淡い想いでありながらも頭の中で何度も何度もあんな姿こんな姿、アレをやりコレをやり、というちょいヤバなヤツです。

0

むっつりがぷっつん

先生の同人誌を先に読み、饒舌に・・・のカプがすごく好きだったのでこちらもget。受けに今一つシンクロできませんでしたが、むっつり攻めが面白かったので萌です。本編220Pほど+饒舌に・・・のカプのSS20P弱+先生のあとがき+本編で致した直後のSS7P でした。ポイントは、饒舌に・・・の時の事件より、こっちの事件の方がちと凄惨なところでしょうか。リアルな表現は抑え目で少ないので、あんまり気にならないかもしれませんが一応。

お話は橋埜に高梁が呼び出されるところから始まります。饒舌に・・・の中で負傷した橋埜は制圧第二班班長から指揮班へ移動していて、第二班班長は第一班にいた飯田がなっているのですが、その第二班に異動してほしいと頼まれ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は、饒舌に・・・のカプ、技術班班長の馬淵、班の先輩方などなど。相変わらず男だらけですw

前作で犬伏に振られちゃった高梁。不憫な印象満点な子で、犬伏には「娘を嫁にやる気分だ」と言われ、犬伏をかっさらっちゃったと引け目を感じているのもあってか橋埜も気づかっているし、馬淵は器用な高梁を大変お気に召しているようで、あちこちから可愛がられている様子です。
そんな高梁を、前からなんとなく気になっていて、「高梁ならいける」と何かの拍子に気付いてからはかなりオカズにしておられた飯田。めちゃむっつりですwこの方の妄想度合いが、寡黙なイケメンという様子からはかけ離れていて笑えました。(このむっつり執着度合のお話が同人誌の方にある)
そのむっつり暴走話が、最後のSSにもあって、とても楽しかった♡です。

最初が「むっつりがぷっつんキレて受けを襲う」というシチュで、受けも流されちゃう、そこがちょっとわかんなかったです。男子特有の、勃っちゃったらもう戻れないといった感覚なんでしょうか・・
そこがもう少しついていければ、萌2だと思うのになー。

前作のカプのSSは、相変わらず二人の掛け合いが楽しくてナイスでした!いいわ、やっぱこの二人。

かわい先生、もうすぐ新刊でるんですよねー。どんなお話なんだろう???すごく楽しみしてます。
今作も楽しいお話、有難うございました!

1

やっと読了できました

「饒舌に夜を騙れ」のシリーズ。手に入れてから積読してました。なんとなく読み進められなくて、でも「鮮烈に闇を裂け」も発売されたので一応順番にと思って読みました。

読み進めるのを躊躇ったのは、たぶん「アキラくん」がちょっとかわいそうな気がしたからです。
犬伏に叶わぬ想いを寄せ、その恋人の橋埜はアキラの気持ちを知りつつ横からかっさらったと意識されていて、飯田には個人的感情の含みもあって班の異動をさせられ、しかも同意ではないのに抱かれてしまう。

これだけ書き出せば本当にかわいそう。
が、もちろんかわいそうなお話で終わってしまうわけではないのですがw

今回ももちろん事件は起こります。銀行での立て籠もりで犠牲者が多数出ているヘビーなものでした。
その事件が起こるまでにアキラの気持ちは犬伏から離れたさびしい想い、飯田への信頼感、芽生えた淡い気持ちそして嫉妬と変化していきます。

危険な銀行への最初の突入者へ人選された時にアキラが自分には家族はいなくて失うものがないと死を覚悟したようにその任務へ積極的に向かうところが切なくて、それは飯田に対しても思うところがあってのことなんですが、心が痛くなって泣きました。

そんなこんな紆余曲折があって、最後には晴れてハッピーエンドなんですが、なんだろう?母心?のように嬉しいやら心配やら^^;
飯田にアキラくん泣かせたら許さないくらい言いたい(笑)

あとがきに飯田のムッツリスケベなSSがあるのですが、それがもう笑わずにはいられないほど微笑ましいというかほのぼので良かったです。

3

ふたりとも唐突では?

『饒舌に夜を騙れ』のスピンオフ。
『饒舌〜』にも出ていた飯田と高梁のお話です。
前作のキャラたちも度々登場しますので、こちら単独ではわからない部分があるかもしれません。


攻めが、前作で怪我を負った橋埜に代わり二班班長となった飯田。
高梁を密かに想っていました。

受けが『饒舌〜』で犬伏に密かに恋心を抱いていた高梁。
小柄で俊敏なことから、猫と呼ばれています。


班長となった飯田は、一班から高梁を引き抜きます。
高梁は犬伏と同じ班にいたかったのですが、結局、二班へ移動することに。
この辺りなーんか、かなり飯田、私情入りまくり!(苦笑

無口で朴念仁な飯田がふたりきりで出かけたキャンプで、高梁へ手を出してしまうのもなんだかひじょうに唐突です。
しかも犬伏が好きだったはずなのに、高梁もあっさりと転ぶ……
そして飯田は『自分、不器用ですから』発動で、高梁に誤解を抱かせる発言をしちゃうんですよね。
これに対して高梁はグルグル思考迷路に突入していくので、かなり面倒くさいかもしれません。

メインの事件はひじょうに読ませて面白かったのですが、肝心のBL要素が納得させてもらえず、かわいさんの作品のわりに読後不満が残りました。

2

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