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「後悔する事になったっていい、 俺はあんた(先生)が大事なんだよ」
BL漫画を読み始めたばかりの時に読んだ作品です。
まだBLはファンダジーだと言われてる意味がよくわからない時期でして、BLの世界に惹かれて読んでいるものの、まだ真の楽しさがわかっていない時期だったと思います。
そんな微妙な時期に読んだので、この世界観のよさがイマイチわからなくてサラ〜っと読み終わってしまったのをよく覚えています。
そして、良くも悪くも色々な作品に触れてから再度この作品を読んだのですが、自分でもびっくりするほど印象がガラリと変わりました。
結果から言うととてもよかったです。
高校生らしいまっすぐで情熱的な攻めと現実的で道徳的な受けである先生のやりとりがとても清々しくて気持ちよかった。
話の内容としてはごくごく王道なのですが、生徒の気持ちを先生が受け入れるまでの過程をこんなに丁寧に、かつリアリティある描写で描かれている作品はあまりないと知ったから余計に心動かされたのだと思います。
ちょっとした先生の言動で気になり始めて、それを隠さずにぶつける攻め。
そんな生徒の気持ちを最初は適当にいなして流そうとするのですが、その熱い熱い情熱に最後はほだされて受け入れる過程がゆっくり丁寧に描かれています。
その流れは一貫して穏やかなのですが、要所要所でグッとくるセリフが入ってくるので一途な高校生っていいなぁと思ってしまうのです。
先生に先のことを考えて大事にするものを選べと言われて、
今はどうでもいいのかよ?後悔する事になったっていいよ。それでも今が大事なんだよオレは。あんたのことが大事なんだよ。
とはっきりと言うのです。
とても心に染み渡るセリフでした。
こんな風に考えることができるっていいなぁって素直に思ってしまいました。
こんな素敵なセリフを言われてほだされない人はいないですよね。
先生が決定的に攻めに惹かれた部分がはっきりとは描かれていないので、モヤモヤしてしまう人もいると思うのですが、(最初は私もそうでした)
攻めは常に自分の気持ちをぶつけていたので、少しずつ少しずつ先生の気持ちが傾いていったのだろうなと解釈しました。
大学生になった攻めと先生のやりとりも微笑ましくて、最後に色っぽい先生の姿も拝めて幸せいっぱいで読み終わりました。
もし一度読んで自分に合わないかもなぁと思った方がいたら、ぜひ時間を置いてまた読んでみてくださいね。
タバコは吸うけれども不良というわけでもなく、今を持て余しているごく普通の高校生拓真が、ふとした瞬間に高校の高坂先生に恋に落ちてしまう。
先生はもうどこか人生をあきらめているいわゆる「大人」で、高校生の拓真は恋に真剣に向き合う「子供」・・・
無鉄砲な熱さをもう忘れてしまった「大人」からすると、そんな「子供」の熱さや一途さは怖くて危うくて・・・だから必死で「一時期の気の迷いだ・・・」と、拓真を諭して、スルーする。
でも、「子供」である拓真の方が真剣に悩んで恋にしっかり向き合っている分、どんどん大人になっていく・・・、恋を知って成長していく拓真とともに思春期の頃を思い出して切なくなってみたり、「大人」という立場の枷に捕らわれて恋から目をそらすヘタレでずるい(イライラはするけれども。なまじその気持ち分かるだけに責められない。)高坂先生を見ていて身につまされたり・・・
最終的には拓真の頑張りでハッピーエンドになって本当に良かった!!
リアルにサヨナラエンドでなくて本当に良かった!!
さりげなく脇で拓真をサポートする友人の存在も印象的です。
短編ではもうすっかり立場逆転なその後の二人が見れます。
良かったです!
ちるちるで里つばめ先生の新刊の紹介とインタビューがあって気になってこれ買ってみました。
生徒×先生の話。
ちょっとヤンチャだけど不良過ぎない拓真に周りの高校生たちもちょっとおバカで、先生とも仲良くて青春て感じで楽しめました。
先生に恋する拓真が可愛いです。
ドジッ子な先生も可愛いです。
先生は甘いの苦手らしいですが、拓真は甘いのが好きらしくマシュマロココアのように甘いカップルです。
ゆったりとした日常な感じが好きです。
二人の関係が長く続くことを願います。
すごく常識ある対応をする先生で、先生目線で共感しながら読んでました。
高校生を見てると眩しく感じる感覚とか、
恋愛で悩むのが羨ましいとか、、
わかるわー、年取ったなーっ思いながらw
主人公の高校生は、やることすべてが若いなーって感じでした。
ほんの少しのきっかけで相手を意識し始めるし、将来のこと言われてもわからないし、何も深く考えていないだろうし、駆け引きとかわからずぶつかって行くのみだし。。
行動や気持ちの動きなどがとても高校生らしく描かれていました。
制服のまま連れて歩けないからと上着を貸すシーンは萌えました。
ただ先生が生徒に魅かれた気持ちがよく変わらなかったかな?
押し切られたんだろうけど、もう少し踏み込んで欲しかったです。
なぜか心に残る作品でした。
作者さんの初単行本。
1冊まるっと、この高校生と先生のお話で綴られるからじっくり感があります。
そこにあるのは実になんでもない日常の高校生活で、
熱に目覚める高校生が若さゆえの情熱をぶつけ、大人な先生がそれに対してクッションのように程よい硬さとやわらかさで、ニュートラルな姿勢を見せる点が、大きなヤマや波乱万丈のドラマティック展開はないものの、動と静のバランスで見せているような感じがします。
タバコをすっているところを教師の高坂に見つかった高校1年生の沢本。
注意するでもなく「俺にも一本くれ」と自分のジッポーを沢本にあげてしまう、それが最初の出会い。
以降、そんなで何となく高坂のいる化学準備室に来るようになる沢本が、高坂を意識しだし「好き」ということはどういうことか悩み、結論に達し、
高坂にその気持ちをぶつけてしまうのだが、その後高坂に諭されて自分の気持ちが否定されたことに傷ついて荒れる沢本。
う~ん、、、これってリアルというより現実的な展開なんではないかな?
もちろん沢本は男の先生が気になって好きになることに戸惑いもあるんだけど、その気持は素直に受け入れている。
高坂はじめ彼の同僚の木村先生など、教師として生徒に威圧的に大人を振りかざして高圧的になるんじゃなくて(冒頭のタバコのシーンなど)割と生徒と馴染んでいて生徒に好かれているんだな~という雰囲気が見て取れる。
そのフランクさが招く、思いこみなのかとも思えたりもするのだがその後のストーリー展開で沢本がはっきり意識していく過程は、恋ってこういうものだったりするかもしれないと思わせるものだったし。
高坂は大人だから口に出して言わない。
それはズルイじゃなくて、大人としての分別だったのだとも取れるような。
しかし、沢本の情熱にほだされる部分が大きかったのかな?と思えるのです。
そうやって考えると、主人公二人が実に普通にニュートラル状態にある気がして、だから自然にみえるのかな?と思えたのです。
ギャップ萌えとかワンコに萌えとか、キャラや二人の関係ややり取りに萌えを激しく感じるというより、全体の流れが心地いいといった部分が大きいかもしれません。
描き下ろしの彼等のその後で、彼等は何一つ変わることがなくて、ただ先生が執着がうすそうながら実は、な部分をチラ見せしている部分に、クーデレ?天然?とキャラクターの多面性を垣間見た気がしますw