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お堅い教師の女装癖がバレたらヤバいだろ? 取引しようぜ、先生
物語の筋が、と言うよりも登場人物の抱えている
感情が一々黒い一冊です。
能天気に見えている様な人でも抱えているものが
単純明快じゃないからある意味始末が悪い。
これまでの甘くてどこか軽やかな平眞作品に魅せられた
人にとって、この一冊は面食らってしまう存在
なんだろうかとふと感じました。
とは言ってもどの作品も最後の〆は正に平眞ワールドと
言って良いその後を感じさせる力強さを持っているの
ですけどね。
ああ駄目だ。
黒い感情を垣間見た筈なのに、なんでにやけてしまうんだろう。
本当に始末に困る作品世界です。
絵もストーリーも凄い好き~~~( ´////`)
表題作はメイク趣味の高校生×女装が趣味の先生♪
学校では犬猿の中でギスギスしてたのに
先生の趣味が発覚してからの二人の距離が縮んでいくの
ほんとに良かった!!!!!><
でも個人的にはその後に収録されてた
素直じゃない後輩×素直じゃない先輩が
凄い良くて・・・・!!
お互いにお互いの気持ちを考えて怯えて
結局学生の間は気持ちを伝えずに別れちゃうんだけど
社会人になって再会してからの展開が神でした(`・ω・´)
先生×生徒、後輩×先輩、同級生の三作が入っています。
「先生の秘密、知ってます」は男の人を好きになりそこから女装を始めた先生と、(メイクの勉強中な)その先生の生徒さんのお話です。
ふだんは真面目で女装とかしない雰囲気の先生が女装して知り合いがやっている店にやってきて…というところから始まるお話です。最初は嫌な感じの先生がどんどん見た目も性格も可愛くいなっていくのがいい!
これはややライトなのりで書かれていて、表題作だけど三作の中では一番さらっと読めるかな?
「いまさら、貴方と」は男関係がだらしない先輩と女関係がだらしない後輩のお話。高校生のころと社会人になってからのお話が書かれています。
誰も好きにならなくてお手軽な関係が好きな先輩が後輩に惚れていく感じがとにかくいい!社会人になってからちゃんと想いを伝えて付き合うようになった二人にホッとしました。
「変則の一手」は一番苦手だったかもしれない…面白かったけど、昔のことで未だに真城が黒川の言うことをp聞いているのが理解できないし、真城のおどおどしている感じがなんだか苦手でした。
三作ともキャラクターたちが心に闇?歪み?を抱えているんですが、そこまで重くならず読める作品たちになっています。
初読のときは「萌」だったんですけどね。
何度か折に触れ読み返しているうちに、評価がじわりじわりと上がってきました。
【先生の秘密、知ってます】萌2
教師と生徒、というと「禁断の切なさ!」を味わえる設定が多めですが、こちらの作品にはその要素はありませんでした。むしろないから萌えた。
いつも自分にだけ当たりがきつい教師が、女装してバイト先にやってきたら…。
弱味ゲット!とばかりに態度を改善してもらう方につい頭が行きがちですが、千歳は一味違うDKです。
将来の夢のためにメイクの練習台になってもらって、先生は女装のクオリティが上がるというwinwinの解決法を取る辺り、このDK、できます。
千歳の外見も行動もとにかく大人っぽくてカッコイイ。
小動物的かわいさの先生も「オレは教師でお前は生徒だ!」なんて言わずに、ものすごく可愛くなっちゃうのがたまらない作品でした。
【いまさら、貴方と】萌2
これ、イチオシです。
誰にも好きになってほしくない、体だけでいいという井坂と、誰のことも好きになれないから、好きにならなくていいなら付き合う相田。
高3と高1で、ゲイとノンケ。短い間、楽しめればいいと思っていた関係だったのに…。という、切ない香りがぷんぷん漂ってくる話です。
ノンケの相田がその気にならなくて、なかなか井坂を抱けないという土台を作りつつ、卒業直前に…という流れに痺れつつ、1話目の最後のページで胸が死にます。切なすぎて、事切れました。
その後、社会人になって再会するのですが、予想できる流れなのにときめきました。
何度読んでも好きだなああああ!と思う作品です。
【変則の一手】萌2
過去の因縁から当然のようにマウントという名の執着をしてくる相手を、一撃で撤退させる話が好きでして。
その相手が嫌なやつであればあるほど楽しい。
そんな同好の士の方は確実にスカッとできる作品がこちら。
コマ割りがところどころ痺れるカッコ良さでした。
ファーストインパクトはそこまでじゃなかったのに、これまで何度も行われた本棚整理を生き残ってきているこちら。
おそらくもうずっと本棚に定住するんだろうなと思います。
2013年になって立て続けに新刊を出されている、平眞ミツナガさん、初めて手にとってみました。
線が細めて描き込みが少ない、比較的アッサリした絵。
キャラも、最初はアッサリ系、というかクールめな人が多いように思いましたが、
そんな男の子がストーリーの後半で見せる、真剣な眼差しが印象的です。
この本には、物語が3つ収録されていて、それぞれに描き下ろしがついています。
話の内容自体は特別インパクトがあるとは思いませんでしたが、
短いのにキレイにまとまっていて、最後の描き下ろしがどれもまたいい雰囲気で、
気持ちよ~く本を閉じることができました。
■表題作「先生の秘密、知ってます」
内容は、あらすじを見てくださ~い(短い話なのでそれ以上書くと読む楽しみがなくなりそう)。
絵柄のせいもあって、
女装している先生が普通にキレイで(キレイじゃないはずの時もキレイに見えたw)、
先生はお幾つ?生々しさとかは出ないもん?とちょっと思ったけれど、
女装をするキッカケも不安な気持ちも、ちゃ~んと描かれていて、サックリだけど上手いな~
■「いまさら、貴方と」これが2話分+描き下ろしなので、一番長いお話。
高校生なのにノンケを次々にその気にさせちゃう魅力的なゲイ、3年生の井坂(受け)。
ドライな関係を求めているのに、すぐに本気になられてしまって、付き合いが続かない。
ある時、
“誰のことも好きにならない” という1年の相田の存在を知り、
「俺のことを好きにならなくていいので、卒業までおつきあいして・・・」と井坂は告白し・・・
こういう話って、
最後は、お前だけには本気になった・・・という展開なのだろうと容易に想像できるので、
なかなかハードルが高いと思います。
で、大筋は想像通りなんですが、なかなか読ませてくれるなぁ~と思いました。
身体の関係が目的だったのに、なかなかすぐにちゃんとエッチしないとか、
2歳下の相田(攻め)の自然体な様子とか、でもグッと惹きつける格好よさとか、
話が高校時代で終わらないで、話の半分は就職して(5年は経っている)再会してからとか、
お互いに顔を真っ赤にして本音のぶつけ合いとか、
どのエピソードもよかったです。
■「変則の一手」
こちらも高校生のお話で、三角関係。
独占欲むき出しで上手に愛情を示せない、黒川。
その黒川(クラスメイト)の言いなりになっている、真城。
そのクラスに転入してきた、明るく振舞い上手に距離を詰めてくるチョット大人な、木島。
好きの気持ちって、
示し方次第で伝わらないよね~示し方って大事だよね~と、考えさせられちゃったな。
絵柄のせいもあって、自分はアッサリめに感じましたが、どれもいい話だったな~と思います。