逃げてしまおう、と言えなかった。言わないアキが好きだった。

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表題作春恋

秋山順一
21歳~,大学3年,家庭教師
中谷美里
17歳~,教え子の高校3年生

その他の収録作品

  • あとがき
  • アキメグミ

あらすじ

十八の春、美里が恋に落ちたのは、美大生で家庭教師の秋山だった。秋山は他人にも自分にも厳しくて素っ気ないが、たまに優しい。美里は異性愛者の秋山に対し、傷つきながらも一途な想いを寄せ続ける。そして夏が過ぎ秋がきて、育む時間はお互いをかけがえのない存在へ変えていくが……。
――あの頃、俺たちは子どもだった。
四季の移ろいと共に積み重なる、永遠の愛の物語。

作品情報

作品名
春恋
著者
朝丘戻 
イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
春恋
発売日
ISBN
9784861346637
4.1

(75)

(46)

萌々

(8)

(11)

中立

(3)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
6
得点
298
評価数
75
平均
4.1 / 5
神率
61.3%

レビュー投稿数6

No Title

うわー切ない!綺麗事ばかりじゃない男同士の恋愛、同性愛を描いたお話でした。男女の恋愛とは違うんだと言うことが強調されていたように思います。
一読しましたが、3シーンくらい泣いちゃいましたね。本当に気持ちが揺さぶられます。

受けの美里と攻めのアキ。教え子と家庭教師の関係から恋人になります。ですが甘い蜜月は長くは続かず、力を持たない子供のふたりは別れることになるんですね。本当に切ない。美里の片思い時代から切ないんですけど、もう苦しいくらい。

こちらの【春恋】って【秋色】に続くんですよね?続編ですよね?早く読みたくてたまりません。アキと美里、くっついてくれるといいなぁ。

1

出会えたことが奇跡

冒頭の意味深な文章に、どんな話なのかとページをめくると。。。
いきなりのえっちシーン。表紙の2人とは思えないセフレ感!
あれ?こんな感じの話なの?と思ったら、実は美里はツンデレだけど、凄くアキが好き。好きだからノンケのアキが、身体だけでも相手をしてくれる事をやめることができず。
彼女がいる。自分とは家庭教師と生徒という間柄。自分は男。
そんな負い目ばかり抱えている美里。
それに対してアキは、気まぐれから始めたことだから、美里が本気なのも分かっていなかったし、傍若無人な態度が腹立つ!
でも、中盤から人としてしっかりとした考えがある人なんだとわかりました。マリ子ちゃんの件でも、かっこよすぎ!美里の人を見る目はすごい!
BLって、男しか出てこないお話が多いけど、この作品はマリ子ちゃんの存在が大きくて、私はすごく好きです。

最後は、凹みました。。。
出会えたことが、幸せ。確かに!
だから、希望を持って、『秋色』を読みます。

うまくレビュー書けず、すみません!
でも、全てが美しく、泣けます。

4

これが朝丘先生の作品だと認めたくないくらいです。残念…

「春恋」朝丘戻先生
正直に言って、趣味じゃないです。半分くらいまで読んでムカつくったらない。受けにも攻めにも。だからまだ読了してないけどレビューさせていただきます。すみません。「後半読んできっと感想変わるよ!あなたが上げた疑問点などはそのあとで解いてくれるよ!」という方がいましたら、コメントで教えていただければ幸いです。
(実際、レビューを書く前に念のため朝丘先生ファンの友だちに相談しましたが、彼女も「実はわたしもちょっと…」と言ってました。だからこう考えている人はわたし1人ではないと思うんです。)

まずはお二人の設定が捉えられないことに非常に違和感を感じました。普段小説では主人公の社会背景や、他人との接し方、趣味、外見や服装のスタイルなどでこの人のだいたいの性格を把握することができます。しかしこの作品ではそういった描写は極めて少ない。
受けは少なくとも須山とマリ子ちゃんとのやりとりがあるので、とりあえず「なんの特徴もない国語苦手な高校生、髪は染めてる、一晩限りで女と寝ようとするからちょっとヤンキーかも?」というだいたいのイメージはつくけど、普段はなにやってるか、趣味はなんなのか、友だちはたったこの2人なのか、学校でのイメージどんな感じなのかなどは一切捉えられなかった。両親はあまり家にいないけど特に不満もないし、珍しく揃えたら楽しくギョーザ食べたりもする。それなのに愛情に飢えていて男で家庭教師のアキを好きになったという。わたしから見れば矛盾してるけど…
攻めとなるとさらに受け目線で見た姿以外の描写は一切なく(後半で攻め目線に変わったらごめんなさい)、攻めが家庭教師やる以外ではどんな生活送っているのか全く掴めない…そんなに好きだった彼女と別れる理由も意味不明だし(単純に仕事の時間が長すぎてひとみさんが自分に構ってくれないことに怒ってるならまだ理解できるけど、どう見てもひとみさんは美里に妬いてるんだね)、急に美里を好きになった理由もわからない。しかも最初のとき、攻めはものすごい「好かれてる」っていう優越感に浸ってるふうに見えました。それを利用して受けを振り回したんですね。最低。クズ。(あとアキって須山と会ったことあるよな。友だちだって知ってるのになぜそんなに怒るのか、まして暴言吐いて…受けにとって最悪なカミングアウトだったよね…これがあってまだ攻めを好きでいる受けの考え方も理解できなかった。)

でも現実にこういったカップルがいたら、お互い惹かれているから別にいいと思う。恋ってもともと不条理だもの。でもこれはわたしが求めていた朝丘先生作品のあたたかい感動ではない。先生はたぶんこのような理由も知らない不条理な恋を書きたかったかもしれないけど、それならばもっとストーリーを工夫したほうがいいのではないかと素人ながら考えています。同性の家庭教師と寝たり、一晩限りのセックスだったり、妊娠だったり堕胎だったり…今の高校生の生活って本当に豊かでエグいですねぇと感心します。展開もだいたい読めてるし…正直つまらなかった。

先生と作品ファンには申し訳ないけど、後編は買ったけど読む気になれない。もし「こういう見所もあるよ!この後は神展開があるからぜひ読んでみて!」という方がいましたらぜひ教えてください。

5

一緒にいることだけが幸せではない

高校生の美里が家庭教師の秋山を好きになり、体の関係を持ちながら自分の思いと葛藤するお話し。
アキに抱かれるのはうれしいけど、自分を好きで抱いてくれているわけじゃないと思うと切なくて、やめようと思うけど好きな気持ちを抑えられない美里。
アキの彼女に嫉妬したり、アキのちょとした言動に一喜一憂したり、ただただアキのことが好きなのが伝わってきます。

アキがようやく美里のことを意識するようになった矢先に美里の父親にばれて別離の道をたどった二人ですが、その後もお互いを思い続けて、相手の思いでを大事に生きている姿が切なかったです。

一緒にいることだけが幸せとは限らない。
別離の道を選んだからこそ、好きな思いが生き続ける。

優しくて切なくて心にしみる作品でした。
どんな関係であれ二人には幸せになってほしい。

5

恋をした相手が同性、そして愛になる

この作品はサイト掲載作で後にコバルトで文庫になった作品だそうです。
相変わらず切なさと登場人物の心理描写が大変緻密だなと感じますがやはり個人的には
この繊細で切なく苦しみながら成長していくBLと言うより同性愛ときっちり
活字にした方がしっくりくる作品は苦手であります。

BLにファンタジーを求め、読み終えた後にすっきりしない作品は内容が良い悪い
関係なくやはり楽しめないのが本音。
この作家さんの作品は、じっくり腰を据えて読み、読み返し主人公たちの心の動きを
読み解きながら堪能する系統なのでしょう。

この作品だけでは私が思い描くハッピーエンドとはかけ離れているのですが、
この作品には続編もあると言う事なのでそれを念頭に於かれて二人の今後が
どのような形で作品の終わりを迎えるのか気になるところではあります。
それでもはやり思うのはこの作家さんの作品は好きな人には神以上の感動を与えるけど
ダメな人には絶対相いれないのではと毎回感じてしまう。
同性愛のデリケートな機微をリアルに理解出来ないと楽しめない気がします。

13

この作品が収納されている本棚

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