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表題作乙女心に恋心

成瀬広雪,ウィッグ店の店長
山森桃司,仕事のできる新人サラリーマン

その他の収録作品

  • 嫉妬心にいじわる心(描き下ろし)
  • カバー下 あとがき

あらすじ

『モテる男』の裏の顔は、趣味・女装……!?

"似合わない女装萌え"の成瀬×女装初心者・桃子ちゃんの
ドキドキ☆乙女心炸裂BL!!

作品情報

作品名
乙女心に恋心
著者
ゆくえ萌葱 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829685488
3.8

(62)

(23)

萌々

(17)

(15)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
11
得点
234
評価数
62
平均
3.8 / 5
神率
37.1%

レビュー投稿数11

女装が結んだ二人の愛

似合ってない女装に萌えるウィッグ専門店の店長×ゴツいけど女の子っぽく可愛くなりたい大学生→社会人です。

まず表紙から、BLではスルーされがちなスネ毛の存在感よ。ありがとうございます。
この女装男子・桃司がかわいすぎる!良い子すぎる!どうしたらこんな真面目で心優しい子が育つんですか…。
そして似合わない女装最高すぎる!ありがとうございます(2回目)。
店長・成瀬もそんな桃司の似合わない女装に萌えまくっていたら、いつの間にか桃司本人の人柄に惹かれていて…というストーリー。桃司が本当に良い子なので、見た目も好みだったらそりゃ100%好きになるわ!って感じです。

二人が両思いになり、桃司が社会人になったところで事件が。同僚に女装癖がバレてしまいます。そして成瀬とデキているのではないかと言われて、成瀬の目の前でとっさに否定してしまい…。
もちろん、成瀬だってわかっているはずです。桃司は普通の会社員で、ゲイだとバレたら会社でどんな扱いを受けるかわからないということを。それでも自分との関係を否定されたらショックですよね。
桃司も自分がしてしまったことを悩み、悔やみ…会社の飲み会で思わず涙してしまうシーンでは、桃司にとって成瀬がどれだけかけがえのない存在なのか伝わってきました。

初めて桃司の女装を見た同僚・道川の反応は、それはそれで仕方なかったと思います。私も街中で女装してることが明らかな男性を見ると、ちょっとだけ「おおっ」となってしまうし…。道川は自分の言動のせいで桃司と成瀬を悲しませたから謝った、ちゃんとしてる子です。あとがきによるとどこぞのママに目をつけられてしまったらしい道川くん、どうしても田中さんじゃだめだったんでしょうか(笑)。田中さんが女装好きなだけで、男性が恋愛対象ではない可能性はありますが。田中さん、もし男がアリなら、道川くんいかがですか(笑)。

ちなみに成瀬の"似合う"女装も回想で出てきます。似合う女装も良いですね。

4

ゴツい女装男子のかわいらしさ 

ゆくえ萌葱さんといえば「睨めば恋」とか「偲べば恋」などのヤンキー受けを始めとして、ガタイのいい受けを描く作家さんというイメージがあるけど、これもゴツい女装受けが主人公です。

ひそかに女装に憧れる男子大学生。
ある日、勇気を出して訪れたウィッグ専門店で、「かわいい」と店長に褒められうちでバイトをしてみない?と言われ…。

女装に憧れるけれどゴツい自分には似合わないから……と自分の気持ちを押し殺していた青年が、「かわいい」と肯定してくれる店長と出会って「自分らしくありたい」と成長していくハートフルなお話で、地味だけど良作だと思う。

ただ店長の好みが「似合わない女装受け」というところが、ん!?となる。
単なるガタイの良い女装萌えじゃないの。
似合ってないけどスカートが映えるようにせめてツルツルに……というよりも、ムダ毛ボーボーのままスカートを履いて欲しいんですね、店長は。

だから友達の目が気になって脱毛できない……と涙ぐむ受けに、恥ずかしいなら無理に剃らなくてもいいんだよと慰める姿があるんだけど、「たとえムダ毛があっても充分かわいいんだから無理しないでね」というのではなく、「ムダ毛があったほうが似合わない度が増して萌えるから、できれば剃ってほしくない」ゆえの無理に剃らなくていい発言というところがモヤる。
店長の言う「かわいい」は「似合ってなくてかわいい」なので。

「似合ってなくてもかわいい」と「似合ってないからかわいい」って違うと思うんですよね。
私はこの作品の受けに対して「似合ってなくてもかわいい」って思うんだけど、店長は「似合ってないからかわいい」なの。
それなら先日、足の毛ボーボーだけど網タイツ&赤いヒールの女装というインパクトのあるおっさんを繁華街で見かけたんだけど、それも好みなんですよね、店長?って聞きたい。

受けは萌萌なんだけど、店長にちょいモヤるので萌です。
あと2年ぶりに読んだんだけど、店長が攻めだというのを忘れていて(モブ顔なので)攻めはいつ登場するんだろ?って思いながら読んでた…。

この作品がcannaに初めて掲載されたのが奥付によると2010年。
約10年前かー。
その頃は腐ってなかった事もあり、世間での女装男子の扱いとか全く記憶にないんだけど、でもその頃よりも間違いなく多様化が進んだと思うんですよね。

例えば、演歌の貴公子の変貌なんか、10年前なら無理だったんじゃないかなぁって思うんですよね。
10年前なら世間からもっと拒否反応というか揶揄、イロモノ扱いされたと思うんですよね。
だけど、今は彼を応援したり肯定するメッセージが多くていいなと思うし、言えて良かったなと思う。
そんな彼による<自分を解放して、ありのままの自分でおもいきり人を愛したい>というメッセージを読んだときに、この作品の受けを思い出しました。


2

女装好き成人男性

人を選ぶ作品だと思うけれど、こういう人向きで、こういう人は苦手というのが言いにくいです。

自分は序盤店長(表紙右)が、桃司(表紙左)の女装に可愛いと言うけれど似合ってないと思ってるっていうのがどうにも引っかかって乗り切れなくなってしまいました。桃司本人も似合っているとはきっと思っていないし、似合ってる=可愛いでもないということはわかるのですけれど。
店長のキャラが掴めないまま終わってしまった感じです。店長の目がなんだか怖いし…

※電子書籍 エッチシーン少なめ
裏表紙、カバー裏漫画有り

2

桃司も桃子も両方可愛い!

女装男子のお話ですね。
店長の成瀬が桃司にきゅうーんってするのが良かったです。
似合わない女装に恥じらう大型筋肉質すね毛の大学生桃司とウィッグ店の店長成瀬。
訪れた桃司を見て店長はアルバイトにスカウト。可愛い可愛いを連発です。

店長の大好きと桃司の好きが重なって。これは店長が攻めになるのか?決定的な場面は最後まで出てきません。

桃司が就職しなかなか店にも来られなくなり、しかも会社の同期に女装がバレ店長が好きなのか?ゲイなのか?と問い詰められ、その場で答えられなかった桃司は調子をどんどん崩していって。

成瀬が桃司をどっしり待つ姿勢も良かったです。
桃子も桃司も全部大好きなんですよね。

女装に恥じらいながらも成瀬の作った服を着てステップアップして、気遣いできて聞き上手で可愛くて。私も似合わない女装に萌えてきました。

さらっと読めて萌えも切なさもあり。お得な一冊でした。

1

男らしい乙女

ウィッグ店の店長と男らしいけど女装が趣味な男の子の可愛い恋のお話でした。
似合わない女装が似合っている桃司くんがとっても可愛い!
色んな女装姿が見れて、こちらも店長と同じように桃子ちゃんの可憐な姿を楽しむことが出来ます(笑)!
前半はふわふわしたお話なのですが、後半からは同期の道川くんが出てきて二人に試練が訪れます。
すごく桃司くんのことを応援してあげたくなるお話でした。
男らしい女装くんがお好きな人にはぜひ読んでほしい、優しいお話です。

1

女装とは自分のためにするものです!

ひそかに女装に興味がある大学生の桃司が、ウィッグ店の店長に女装姿を「可愛い」と誉められ…。

あるときはセーラー服、あるときはミニスカ+脚立と薦められるまま店長の作った服を着る桃司。
ゴツい体格なのに女装癖のある自分を恥じていた桃司ですが、店長に励まされることでちょっとずつ「好きな格好をする自分」を好きになって、表情も明るくなっていく。
女装姿はかわいく、社会人としては凛々しく成長していきます。

ほんわかコミカルな雰囲気ながら、
「自分が自分らしくあるために」という青年の成長物語的な要素も含んだハートフルな作品です。

店長はかわいい容姿だけど
自分よりほかの男の似合わない女装を見るのが大好きという変わった性癖の持ち主。というかちょっとドS?
店長も桃司同様、周囲から見られるイメージと内面にかなりのギャップのある人だから、桃司の悩みが分かって力になりたいと思ったのかも。

周りがいい人ばかりでパンチに欠けるのと、エロ薄なのと、桃司の女装姿が思ったほどムキムキしてなかったのが物足りないかな。ワンシーンだけ出てきた野球部員の女装姿の方が破壊力ありましたw

『睨めば恋』のインパクトや面白さと比べると
自分的にちょっと盛り上がりに欠けましたが、
ほんわか温かな気持ちになれる良作だと思います。

4

ギャップの王道

ギャップとゆーのは、「意外性」とイコールだと思うんですが、
この本の場合自分にとっては似合わなさの方向性、ばれた時の周りの反応、
そこから二人がつながる結論まで含んで、
そうなったら変だろうな。と思う方向にそのまま全部突っ込んだがゆえに、
「おおっ」と思うことなしに最後まで読み流せました。

「ルックスがガチムチである」以外は完全に何もかもが女の子だったからかもしんない…

・・・うーむ、自分がすれてしまったんでしょうかね。
ガチムチ女装とかそういうジャンルはもっと肉盛りすぎなサキラさんとかで見ちゃってるからかなぁ。

多分、普通の腐感性をお持ちの方が見れば楽しいのに違いないのだよ、
この作家さんは結構好きなはずなんだけどな・・・

もしかするとどこかで自分の萌えのスイッチも押されるのかもしれないけど、
とりあえず、今回は中立で。

3

スネ毛バンザイ♪

桃子ちゃん、カワイイ~♪
ムキムキにスネ毛、なのに女装!!
とっても可愛くて面白くて、サラッと読めるお話でした。

ウィッグ店の成瀬店長が“似合わない女装萌え”で、店へ訪れた(この頃大学生)山森桃司を看板娘に仕立てていくお話なんですが。
桃司こと桃子ちゃんがか~い~のです!!
はみ出るムキムキの腕、スネ毛、広い肩幅とかでワンピとか着られたらたまりませんね♪
性格は優しくて素直で可愛くて、大学や会社では好青年で。
女装癖がなければ、かなりのもて男さん!
でも、そんな彼が女装するから良いのですよね。
なぜに?!とまわりが驚くキャラだから。
私も店長と同じく、もう一度、桃子ちゃんカワイイ~♪♪と叫んでおきます!

人物としては、職場の同期の道川くんがかなりいいキャラで一番好きでした。
桃子ちゃんとは別の意味で、正直でまっすぐな人。
道川くんみたいな人、いそうでいないよなぁ。
店の常連田中さんとのエピソードがかなり笑えました~。

成瀬店長は、頭の中がお花畑なキャラかと思えば、深いこと言ったりして不思議なお人です。
そして、見た目とは逆に、実に男らしい人。
この人のこのギャップもいいなぁ~♪
結局みんな好きですね。

三人のキャラのぶつかり合いと、女装の内容を楽しむ感じでした。
ふんわりやさしく楽しいお話です!

萌どまりにしたのは、桃司くんの女装癖に気づいたきっかけが、くわしく描かれていなかったので。
そこだけは個人的に知りたかった!
限りなく萌×2に近い萌です♪

2

甘いものとしょっぱいものはセットが正解

ゆくえ作品は、キャラが平面でないところが魅力だと思いました。変わった設定をそれだけにしないで、ちゃんと練って出してきてくれるから面白いんですよね。

もともと私は女装にはあまり抵抗がなく、女装かどうかよりもそのほかの部分で萌えを感じるタイプなので、この作品も女装というよりゆくえ萌葱作品ということで購入しました。

桜餅がおいしいのは、あんこの甘さに葉っぱの塩気がきいているからだと思いますが。この作品も、すごく甘くて優しいお話に「漢の娘」という塩気がきいてとてもおいしい作品に仕上がっていました。

ガチムチ、というほどでもないけれど、どちらかという男っぽい外見の桃司(たぶんオトメン)が、ウィッグ店の店長と出逢ったことから恋が始まります。
店長はもともと似合わない女装男子萌え。それが高じて職業にするまでに至っています。店長の背景がきちんと書かれていたのは良かったです。

店長と桃司の恋はとても温かくて優しい。繊細なんだけど、女とは違う男の繊細さなんです。BL読む醍醐味の一つは、なかなか女には見せてくれない男の人の一面を見ること。だから、この繊細さを書いてくれてありがとう!と言いたいです。
それと、見た目受けなのに、意外と男らしい店長がかっこよかったです。穏やかだけど芯の強い感じが頼もしい。

脇キャラもよかった。道川君のおかげで桃司が泣くところも見れたし、幸薄そうな田中さん(ウィッグ店の常連さん)に春の予感だし、でおいしい役どころでした。
最初、道川は桃司の女装に惚れたのかと思ってましたが、田中さんだったんですね。確かにかわいかったです。ぜひ道川君には立派に道を踏み外して、桃司のホモダチになってほしいです。

このままずっと仲良くにゃごにゃごしていてほしい!幸せな二人の姿がずっと続いてほしい、春の陽気にぴったりの和み系作品でした。

3

“漢の娘”、可愛い!!!!!

女装萌え、実は無いんス。
だって可愛い男子が可愛い恰好して似合うのって当たり前じゃないですか!
(基準が間違ってますかね…?)
でもこの度、似合わな過ぎる桃司、
脛毛はあるしガタイは良いし体育会系の見た目で声も低い、
女装と結びつかない感じなのに、心がとっても健気!!!
ウィッグ専門店の店長にすごく共感してしまいましたよ!!
似合わないのがもうとにかくいちいち可愛いの!!

似合わないのを自覚しててもやっぱり女装が好きで
応援してくれる優しい店長が好きな桃司(桃子ちゃん)。
女子大生、脛毛剃った後のミニスカート、金髪のコギャル、
昭和の女学生(w)、お嬢さま、セーラー服、森ガール、
描き下ろしの色っぽいシーンでは女性下着!!!!他諸々が
全てにおいて似合わないんです、マジで!!(桃司、ゴメン!!)

普段から気が利いて優しいし
大学3年からバイトしてくれていたけど
就職が決まっても店長と疎遠になりたくないって
きっちり気持ちを伝えるとか乙女!!
だけどその思い切りが漢ぉぉぉぉ!!!

店長も、桃司の似合わない女装だけ好きなんじゃなくて
桃司の人間性そのものを好きになったんだとわかってキス♡
あれこれ自作の服を考える店長、とても幸せそう♪

しかし桃司の仕事が始まって、男女問わず同期にも上司にも人気が出て、
それでも趣味は変わらず女装。
ある日同期の一人・道川にバレてしまい動揺しながらも
店長の一言で勇気づけられ出社します!偉い!!
考え直させられたのは道川の方で、店長と桃司に詫びます。ここも好き!!
その前に、店長と付き合ってる事を道川の前で肯定出来なくて
店長を傷付けてしまった桃司が
怖くてお店に行けなくて、同期の飲みで皆の前で泣いてしまったとか
きゅんきゅ───ん!!!
順風満帆だと周囲から思われていた男の涙、クるでしょ!!!

で、道川が以前一目惚れした清純そうな女性…だと思っていたのが
実は常連さんだったってのも面白かったですし
カバー裏の道川のその後もあますことなく楽しませていただきました!!
でももっと先が気になるww
店長×桃司のHもしっかり目に焼き付けたかった……!!

今現在、高い鉄壁の扉だと思っていた自分の中の女装萌えが
実は自動ドアだったという気分です。
これってゆくえさんだからかもしれない!!
うわー、楽しいー!
萌えって果てしない!!w

2

漢の娘。

体格が良くて女装が全然似合わない桃司と、桃司の可愛くなりたいという気持ちを励ましながら女装を支えつつ、実は全然似合ってない女装が萌えというウィッグ店の店長の話。
自分が女装することには興味ないけど見た目は女装が似合いそうな店長×見た目は男らしくて仕事もデキるけどハートは乙女らしい桃司、という組み合わせがOKなら楽しめると思います。
ぁ、桃司のすね毛がイヤーーーーー!という人はいそうだなぁ…(私は某安永航一郎のマンガで鍛えているので大丈夫。笑)

話は面白かったです。
でも、桃司が女装したいと思った気持ちがイマイチわからなかったんですよねー。
想像するに……桃司は元々隠れオトメンで、つい女装に手を出してしまい(たぶん似合ってないと自覚しつつ、それでも)「可愛い」と言われるエクスタシーに抗えなくて女装にハマっていったんじゃないかとは思うんですが、はっきりとした隠れオトメン描写はないし、初女装(といってもウィッグだけですが)シーンは店長視点なんですよねぇ。
桃司が初めて「可愛いですね!」と言われた時のときめきや高揚感をきっちり描写してくれてたら、共感できたかもしれない。
女装が似合わない自覚のある女子と致しましては、そこに説得力がないと、己の姿に萎えてまた女装したいと思わないんじゃないの?とツッコミを入れたくなってしまうんですよー(笑)

それと、自分はその業界に詳しくないのでよくわからないのですが、桃司は男のまま女装したい人なのかなぁ?心だけでなく実は身体も乙女になりたい人なのかなぁ?
どうでもいいことなのかもしれませんが、その違いによっては店長の嗜好と噛み合わなくなりそうで……コメディ指向の作品に、考えたら負け?

6

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