……弱ってるときにつけ込むのは、フェアじゃないですからね

小説

  • 強面の純情と腹黒の初恋

強面の純情と腹黒の初恋

kowamonote no junjou to haraguro no hatsukoi

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作強面の純情と腹黒の初恋

梓馬俊介,新任の英語教師,29才
黒沼双葉,いつも不機嫌に見える数学教師,29才

その他の収録作品

  • 三ヶ月目の憂鬱
  • あとがき

あらすじ

新任の後輩教師は「自覚のない素人を開眼させるのが趣味のゲイ」!?

高校で数学教師をしている双葉は素の状態が剣呑で誤解されやすいタイプ。そんな双葉の下に副担任として梓馬がやってくる。
双葉と真逆の爽やかで人好きするタイプの梓馬はたちまち生徒たちの人気者になるも、他愛ない日常のやり取りで双葉との距離
も縮めていく。酔った勢いでキスされたことも影響し、梓馬のことばかり考え挙動不審になってしまう双葉だったが、ある日梓
馬の正体――自覚のない素人を開眼させるのが趣味の生粋のゲイ――を知ってしまい……。

作品情報

作品名
強面の純情と腹黒の初恋
著者
海野幸 
イラスト
木下けい子 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576140506
4.1

(89)

(37)

萌々

(34)

(12)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
361
評価数
89
平均
4.1 / 5
神率
41.6%

レビュー投稿数8

「キャラじゃないだろ」

表紙が全てを物語っている気がします。
心を開かせるには 一筋縄ではいきそうにない 白衣で三白眼の双葉先生(受け)を、梓馬(攻め)が そっと優しく、でも決して逃げられぬ様 包み込もうとしている。
やっぱ良いなぁ。木下先生のイラスト、好きです。

この小説は お気に入りです。割と何度も読み返してしまう。
そして 双葉先生が、どうしようもないタイミングで 梓馬への恋心を自覚する場面では、毎回 涙がにじんでしまいます。

本当の自分と 他人が受ける印象とのギャップを面白がる梓馬。ほぼ諦めの境地で 甘んじて受け止めている双葉先生。
それぞれの対応は違っても、自分を理解してもらえない?させない?部分は同じだと思うから、そういう所は 二人、少し似ているのかも。
そして 登場シーンこそ多くはありませんが、物語の中で重要な役割を果たしてくれるのが、なかなか強烈なキャラの マチです。
脇役なのに 2度も挿絵に登場します(笑)

梓馬の過去の悪行の所為で 壊れかかった二人の関係を救ったのは、双葉先生の男らしい決断と 悪友マチのおかげだと、私は思います。

梓馬から飴玉をもらったら、その包み紙を後生大事に持っていたり、とりわけ Hの時の双葉先生は可愛いすぎるのです。
二人が体を重ねるシーンを読んでいて、こんなにも「よかった・・・本当に よかったね・・」と、涙があふれる小説は 今のところこの作品だけだなぁ。

「双葉先生・・全く あなたって人は・・・!!!」

9

強面の受もえ♡

強面の受って初めて読んだんですが新鮮でしたっ!
考えてることが伝わらないのがもどかしくて良かったです♪

受けと攻めの視点が両方とも入っているからか
お互いの感情も分かりやすくてもだもだしました(´>///<`)
途中まで梓馬が好きになれなかったけど
なんやかんや言いながら受けにはまってく感じが萌えました♡

挿絵の双葉が不愛想だけど可愛い感じが出ててイイッ(`・ω・´)b
タイトルも分かりやすくて思わず手に取ってしまったw

他にも強面の受けの作品が読んでみたくなりました♡

2

腹黒男のある種の「攻めざまぁ」ストーリー!

いや〜〜〜…海野先生の作品を読むたびに、どんどん「好きー!」って気持ちが更新されて、どうしよう。。

ハマりすぎて一日1作品ずつ海野先生の本を読んでいるのですが、この本は今まで私が読んだ中での先生の作品のトップ3に堂々入ります。


まずですね、他の方もおっしゃっていますが木下けい子先生の表紙が素晴らしすぎる。

表紙だけじゃなく、挿絵も全部全部素晴らしすぎてため息が出ました。
受けの双葉の特徴をこんなにも捉えたイラストが描ける木下先生、本当に本当にすごいです。

目つきの悪さといい、ひん曲がった口といい、どこからどう見ても小説に出てくる「双葉」。完璧に双葉です。

またそんな双葉をコートで包み込む攻めの梓馬の、目線!蕩けてますね完全に。
コートで覆って、「俺の可愛い双葉先生を誰にも渡さないぞ!」という独占欲が透けて見えます。私だけ?


こちら、2014年発行ということで約10年前の作品なんですが、まっっっったく古さを感じさせないです。

最初から最後までずっとハラハラしたり安堵したりときめいたり萌えたり…感情が忙しいったらありゃしなかったです(言い方

攻めの梓馬という男がね、ほんと(私に言わせれば)とんでもない男なのです。

というのも彼は、「自覚のない素人を開眼させるのが趣味のゲイ」(最悪!)。

自分と同類だけど、まだゲイだと自覚してない男を見抜く力に優れ、ターゲットを見つけると思わせぶりな言動で相手を翻弄し、性癖を自覚させる。

ターゲットが難攻不落であればあるほど「落とす」過程に俄然萌え…じゃなくて燃え(変換…)、いざ手に入れてしまうとその興味は長く続かない。

いやいやいやいや、ただ単に遊びまくってる男より最悪じゃないですか!?これー!

自分でも自覚のある”ルーズな恋愛遍歴の男”。
3ヶ月サイクルで恋人を変えていた時期あり、性欲処理さえできれば相手の顔も性格も気にしない。そんな男なのです。鉄拳制裁したい。

そんな梓馬にターゲットにされた双葉。
恋愛への考え方も、生徒への接し方も生き方も真面目な彼は、もう梓馬の思い通りにたやすく梓馬の手のひらの上で転がされてしまうわけです。

ところがね〜、ここからが本当に見どころで。

見た目からは全く想像できないほど 純情で照れ屋で動物好きで優しくて、甘いものが大好きで、生徒たちのことをいつも一番に考えている双葉。

そんな誰も知らない双葉の内面に触れていくにつれ、「落とす」ゲームをしているはずの梓馬が、「落とされて」いくのです。

初めての、本気の恋。

そして梓馬の性癖が思わぬ形で双葉の知るところとなった時。

もうね〜〜全私が「ざまあ!」って思いました。
某リトルマーメイドに出てくる某アースラのごとく「あーはっはっは!!!」と高笑いしたい気持ち。←

人の純粋な気持ちを弄ぶ奴は、とんでもなく痛い目に遭えばいいんだーー!

ええと、一応これでも私このCPのことがとても好きで応援してまして、梓馬のことは好きとは言えないですが双葉の好きな人だから許す!という気持ちです笑

「攻めざまぁ」と呼ぶにはそれほど痛い目に遭ってない攻めなので、もっと手痛く傷つけられてもOKですが…

胸がキューっとなったのは、真実を知った双葉が、梓馬からもらった苺の飴玉の袋を捨てようとしてどうしても捨てられず、そっと元に戻すシーン。切なすぎる。

そうなのです。双葉は好きな人にもらった飴玉の袋も大切にしまっておくような人なのですよ…好き。。

大きな峠を乗り越えて交際を始めた二人が、やっとやっと最後まで体を重ねるシーンとそこに至るまでの過程もまた感動的でした。

さっき読み終わったばかりですが、またすぐ1ページ目から読み返してその世界に再び浸りたくなる…これから何度も読み返すであろう、大切な作品に出会えました✨

2

双葉が可愛すぎてどうしよう!

双葉かわいい!
読後一言目に思った感想でした。
ツンデレ?デレツン?なのか、人との接し方を知らず生きてきたことで
初めての事が多すぎて戸惑いからの態度なのか、とにかく可愛かったです。
某少女漫画の同じ苗字の彼女とかぶる感じもあり、応援しっぱなしの1冊でした。
お相手の爽やかイケメン梓馬。
遊んできたわりに遅すぎる初恋で、こちらも段々と可愛くなっていくのですが、押すとこは押して、でも双葉を思いやって行動して、という
とにかく初恋を自覚する前後から素敵すぎるイケメンでした。

とにかくこの作品は主人公2人視点で描かれていて、2人とも好きになれるキャラで、内容も読みやすいので好きになりました。
欲を言えば2人がくっついた後のクラスの子達の反応も見てみたかったです。
絶対この2人は隠しようがないくらいらぶらぶオーラを無自覚で出し合ってるはずなので、それに当てられる生徒さん達視点も面白そう!!

強面受けデビューが双葉で本当に良かった★

1

暗い外見に反し、カワイイ純情キャラ

海野幸さんの作品は個人的に好き嫌いがあるのですが、この作品は凄く好きです!

受けの双葉、あらすじで「数学教師をしている双葉は素の状態が剣呑で誤解されやすいタイプ。」とあります。
双葉は外面が地味に怖いが、中身は乙女かよ!ってほど(いや女っぽくはないです)純情ー!!、という。それだけだとありきたりっぽいかも?ですが、

描写が容赦ないんです。
造作がすごくひどいってわけでもなく。体型もフツウ?受けより華奢っぽかったけ。
猫背だけど。
なのに…表情?
黙ってるだけで不機嫌に思われ、口下手なだけなのに不満げに見えるっていう。
周囲の人間からは人好きのしない、無愛想な、怒った顔をした、つきあいにくい人間に思われて。
地は悪いひとではないと理解しているのは家族だけ。
高校のなかでも、人をさけ、放置されてた部屋でほとんどをすごしています。

そこに現れた攻め:梓馬は人好きのする、さわやかな青年。
でも実はゲイで、かつ「自覚のない素人を開眼させるのが趣味」の下半身が無節操な男。
最初、梓馬は双葉をゲーム感覚で落とそうとするのですが、
双葉は生徒からは慕われていることなどから、だんだんと
「このひと、思ってたのと、ちがうんじゃないか?」双葉の内面にふれるうち、「このひと、かわいいんじゃないかー!」と惹かれ----という。

なんだかんだあって、結ばれます、が…。
騙されてたんだと思ったあたりの双葉の気持ち…共感してしまい、苦しくなりました。

そして告白シーンですら双葉は「一番凶悪な面相」をしてるんです。
内面がわかるのは梓馬だけ…。
最後まで、他の人には双葉のかわいさはわからないんです。
攻めだけ。攻めだけが可愛いと感じるんです。そこにキュンとしましたっv

作中、悪人ヅラで双葉が捨て猫に傘をかざすシーンなど、
「そうよ、これよ、そこまでやってくれなきゃー」とわたしは思いましたが、
ベタすぎる、と感じる人は感じるかもだし…評価はわかれるかも。
お話自体が、読む人によっては
「要するに遊び人だった男が内面純情な男に魅かれる話ね」のひとことで済むかもー;

でもわたしは好きです。
ここまで受けの外面の印象の悪さを容赦なく書いたものって、他にしらなくて(あるかもですが)、
表情に出ないのに、内面めっちゃあわてふためいていたりするのがカワイイ~vと読んでいて楽しかったです!

6

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP