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表題作雪の声が聞こえる

英雅彦, 名家の一人息子・高三~大一 18~19歳
野沢幸, 英家の使用人の孫・高二~高三 17~18

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

雪深い田舎町で育った高校2年生の幸。父は生まれる前に、母も幼い頃に亡くなったが、
母方の祖父に大事に育てられた。そして、町の旧家・英家の跡取り息子・雅彦も幼い頃から
幸を可愛がり、幸もひとつ年上の雅彦を兄のように慕っていた。身分の違いもあり、
雅彦の大学進学を機に、もう以前のようには付き合えないと思っていた幸。けれどある日、
雅彦に「一緒に暮らそう」と強引に押し倒されて――!?

「幸はずっと俺のものだ…約束だよ?」
雪深い田舎町で、皆が憧れる旧家の長男・雅彦。
彼が唯一溺愛し甘やかすのは、使用人の孫の幸だ。
――いくら弟みたいに可愛がられても、雅彦さんは雲の上の人だから…。
雅彦の大学進学を機に、離れようとする幸。けれど、それを知った雅彦の態度が豹変!! 「約束したよね、ずっと一緒だって」いつもの優しい微笑のまま、
怯える幸の体を強引に開かせて!?

作品情報

作品名
雪の声が聞こえる
著者
水原とほる 
イラスト
ひなこ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199007491
3

(37)

(4)

萌々

(9)

(13)

中立

(7)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
7
得点
102
評価数
37
平均
3 / 5
神率
10.8%

レビュー投稿数7

執着要素はあっさりめ

立場の違いはありつつも幼馴染として互いが大事な存在であることを序盤からきちんと丁寧に描写されていて、無理なくお話に入り込めました。
自分自身に似たような相手がいなくても理解できるようなあたたかみがありました。

そんな二人も攻めの東京大学受験をきっかけに変わっていきます。

執着攻めなのですが、そこまで狂気的なものはなく…結局何でもしっかりできるような攻めも未熟で不安になってしまう部分があり…プレイに監禁もありますが、個人的には可愛いものでした。

受けは快感を教えられ慣れていきながらも心は戸惑い続けている心理描写が自然でとても良かったです。
だからこそ、真実を知り悩み続けたことが嘘のように攻めを受け入れ同じ未来を約束したことには置いてけぼりをくらった感半端ないです。

こうしたいと思う気持ちがぴったり重なる…なんてありえないと思うんですよね。
だからこそ攻めの望む愛の形に戸惑いどう触れるべきか悩んでいるところは好印象だったのですが、まるでパズルのピースがしっかり合わさったようなハピエンルートはどうにもご都合エンドに思えてしまう自分がいました。

楽しくなる予感は確かにあったのですが、いつも通りのハピエンに読み終えてみると少し退屈さに気付くそんな余韻を感じました。

0

幼なじみ義兄弟(?)BL

ここの作品情報に大好きな監禁のタグがあったので購入しました。
田舎のお金持ち×使用人の孫というCPで、単に友達の幼なじみというより兄弟のような愛情と絆を感じました。
完全に両想いになるまで受けは拒否できず嫌々抱かれていたけどやさしい攻めのことが好きには好きなので側にいつつ悩み苦しむのが良かったです。やっぱり付き合いが長く兄弟のような一面があるから、簡単に嫌いになったり出来ないんだろうと思いました。過去のいい思い出がたくさんありますしね。
過保護すぎて監禁しちゃう攻め、やっぱり大好きです。

2

大人にさしかかる時期の不安定さ

ヤンデレ攻めなので、いわゆるメリーバッドエンドかと思っていたのですがハッピーエンドの大団円でした。
受けの幸(ゆき)が最終的に自分の意思で雅彦を選んだこと、そして雅彦は幸ときちんと対話をしたからです。
雅彦も幸も発展途上の若者で、いろいろな経験を経て大人になっているというのがとても伝わりました。
素質は残ってると思うけど、雅彦にとってのヤンデレ期はさぞかし立派な黒歴史になることでしょう(笑)
「とにかくヤンデレを堪能したい」という方は物足りないかもしれません。

2人の絆は、”自分という人間を形作った存在”としてとても強固なものです。
単なる幼馴染ではなくて、幼少期の寂しい心にそっと寄り添う温かい存在だったからです。お互いにとって。
なので雅彦が暴走しても、幸は雅彦を嫌いになることができないというのも理解できます。
もはや好きとか嫌いだけで片づけられる存在じゃないんですよね。
それでも雅彦は良家の跡取りで、幸は使用人の孫という立場の違いがあります。
幸が一方的に引け目を感じていたので、そこには上下関係がありました。
しかし、幸が自分の意思で雅彦を選んだことによって対等なパートナーになれたと思います。
祖父との別離や自分の出生の秘密、そして雅彦の暴走などの困難を乗り越えて自立したからです。
そこに安定感みたいなものを感じ、幸の成長が清々しくて読んだ後とても良い気持ちになりました。

おっとりしてるけど健気な頑張り屋さんな幸が可愛かったです。
祖父との2人暮らしも、まるで「フラ○ダースの犬」みたいで涙が出そうになりました。
心優しい祖父というのはそれだけで涙腺が緩くなります(笑)
神よりの萌×2です!

4

ヤンデレ攻めだって幸せになりたいんだ!(病んでるけど)

ヤンデレ攻めって本当に病んでる空気がその人物から隠しても滲み出るようでないと、しらけてしまうと思うんです。
病んでる様に見せたいんだなってこちらが意識させられては駄目です。

そういうことでいうと、この攻めは素晴らしいヤンデレ攻めでした。
そして、ヤンデレ攻めにありがちな受けも病んでモヤモヤエンド、この二人はこれで幸せなんだ!というようなことも多くありがちですが、このお話は違います!

攻めも受けも途中までヤンデレの波に飲まれますが、最後は自分の内なる「これで正しいのか」という気持ちと向き合い、葛藤し、波を乗り越えていきます。

攻め、偉い!
あんなに病んでたのに!
自分の欲望に負けなかった!

読後はスッキリ、ヤンデレ読んだのに晴々した気持ちになりました。


水原さんは読みやすいですね。
文や話し言葉がすんなり入ってきて、すんなり脳内映像化されます。

6

何とも言えない後味

この作品を本屋で見かけたとき、表紙の絵がキレイだったのと帯やストーリーに惹かれ購入しました。
執着攻めが大好きなのでかなり期待して読んだのですが肩透かしをくらいました・・・。
たしかに攻めの雅彦さんは受けの幸くんが大好きでかな~りの執着攻めでした。
だけど何だか私の好きな執着攻めと違う・・・(´・ω・`)
序盤から雅彦さんは幸くんの事が好きすぎるあまりの無理やり感が否めませんでした。読み進めていくにつれいつのまにか幸くんも雅彦さんの事を好きになってるし何で!?な気持ちでいっぱいです。幸くん主人公(?)なのに特に何も行動を起こしていないただの流されるだけのキャラなような気がしてなりませんでした。
あと、中身の絵も表紙と何だか違って線が太い・・・あと絵によって顔?目?が怖いです・・・。好みの絵柄じゃない事に読み終わってから気がつきました・・・。


3

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