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ARUKU先生作品初読みです。この後5冊読みます。
絵も雰囲気も独特ですね。
表情の変化が少なくてカメラ目線が多い。
首の角度、動きのある絵が不思議な感じ。
会話ややりとりも独特なノリで。
懐かしい少女漫画、メロドラマな雰囲気ありつつ、たまにこれはギャグなのかしらと思うフシがあり独特な世界観を楽しむ作品なのねと思いました。
このお話の時代設定はいつ頃なんでしょうか。
現代なのはわかるんですが、昭和?平成?
お駄賃20円て…ちょっと現代だとは思えなくてw
着地点がどうなるのかな〜と読み進めましたが、正直なところ長く感じてしまいました。
北条があれだけ柾を好きだったのに守れなかった。
一生後悔するのはわかります。
それが再会して柾が北条を許してまた恋をするという終わり方? それでいいのか〜となりました。
何十年経っても変わらない愛。BLと少女漫画の夢が凝縮された作品です。ARUKU先生、素敵な作品ありがとうございました。
かなり厳格なミッション系男子校の同級生同士+後半に判明するもう1カップルのお話です。
冒頭、主人公の柾くんが学校で誰かのラブレターを見つけるのですが、その愛にあふれた切ない告白文を読んだだけで泣いてしまいました。セリフの一つ一つがとても素敵言葉選びが秀逸で美しい純愛。涙なしにページがめくれません。
物語の後半では結構辛い展開があり2人は別れてしまうのですが、言葉では素敵な愛を語っていたのになぜ!?とヤキモキしました。
ARUKU先生の作品は泣けると「答えて姐さん Q&A」で書かれていたので、片っ端から購入して読んでいます。そして一番最初に読んだのがこの作品なのですが、泣けるというより驚きました。導入からラストまで流れるように進むので無駄がないのにボリュームがある。すごいですね・・。
内容としては全て持ってる北条に何も持っていない柾が見初められて、ある種シンデレラストーリー的に進むのですが、悪いやつが一定数いるのでそう簡単には行きません。二人の蜜月はすごく短く、障害も多くて、やっぱりそうなったか~という結末を迎えます。展開は切ないのですが、この辺の伏線の回収は綺麗でしたね。私はKの真実にびっくりでしたけど(笑)。その発想はなかったです。
ただ、欲を言えば夏目校長の話をもっと掘り下げて欲しかったのと、再会後の北条と柾にもっと救いが欲しかったなと。というのも、再会後の北条と柾はもう友達以上になれないような気がしました。柾にとって北条はあの手紙を書いた時点で過去の人になっていますし、後悔と罪悪感に悩まされてきた北条と違って、柾はある意味できることを全てやってから去っていますからね。結局その後も生き方は変わらず、自分を大事にできないまま成長したんだと思います。しかも年齢も重ねているわけで、今の柾がかつての北条に感じたときめきを再び感じるとは思えなかったです。
レビュータイトルが全く思いつかず、読み終わったときに最初に頭に浮かんだ言葉にしてみました。
この気持ち、既に読んだ方はきっと分かってくれると思います。
山奥にある寄宿制のカトリック系名門私立男子高校。
16歳だった北条は、モデルで大学生の彼女がいて、母親は下着ブランド会社の社長、寮の自治会補佐を任され、クラスの中心的存在として、何不自由ない生活を送っていた。
そんな北条の視線の先にいつもいたのは、誰にも馴染もうとしない柾で…。
冒頭の切ない述懐から始まる、高校時代の回想という構成。
「あの頃の僕は…」で始まる、昔懐かしい野島伸司脚本のドラマのようです。
1ページ目に綴られたモノローグが既につらすぎて、どこで襲ってくるか分からないつらい出来事に耐える準備をしながら読み進めることになります。
この作業が思っている以上につらい。
北条に芽生えた気持ちが膨らんで、柾との時間に心躍れば躍るほど、孤高の存在だった柾の過去が紐解かれて、孤独と一緒に育ってきたような子が心を開いていけばいくほど、2人の時間が楽しければ楽しいほど、つらい!
だって1ページ目に「この恋は叶わなかった」とネタバレされてる状態で、のほほんと「北条イケメン、柾可愛い」なんて読めませんよね。
寸分の隙なく設定を作り込んでいるARUKUさんの作品らしく、柾の生い立ちや置かれた状況、そこから柾が辿り着いた諦観のような心情も、やるせない。
人の醜い部分を前面に出すARUKUさん特有の手法は、クラスメイトの須藤のやっかみから生じた悪意として、柾に常につきまとう。
悪意をぶつけられ続けたら、この世に生を受けて、一番最初に愛情をもらうべき相手からもらえなかった柾が、「自分は愛されない、嫌われて然るべき存在」と心を閉ざすのも仕方ない…。
だからこそ北条から向けられた好意が、絶対守りたい宝物になって…、おっと、涙が。
ジェットコースターの垂直落下のような展開に、涙腺が限界突破します。
北条と柾の恋とリンクするかのような、30年前のラブレター。
差出人が予想と逆でした。
こちらの謎解きも途中までわくわくしていたのですが、こっちは結局本人たちの手で解決するので、「あれ?」という感じ。
そして迎えるラスト。
卒業後の北条を追う展開に、冒頭1ページ目から推測したような悲愴感しかない悲劇エンドではないなと思いつつも…、ここで「ふぁぁっ!?」の出番です。
この「ふぁぁっ!?」のおかげで、読み終わったあとにつらい気持ちを引きずらずに済む効果があります。
悲劇エンドを予感して、ずっと緊張したまま読み進めていたわたしのハラハラは一体…、とも思うけど、「何だかんだと人間は強いものです」と気付かされて、すっきり読み終えられたから、これはこれで。
「ふぁぁっ!?」の正体を知りたい方はぜひ読んでみてください。
本を閉じる瞬間は爽快な気分になっているので、怖がらずに。