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年下フリーターとゲイ小説家のじれったいほど切なく、心が洗われるようなボーイズラブ。
表紙も素敵、レビューも高評価ばかり、ということで手に取ってみました。う~ん、いまいちツボに入りませんでした。評価下げてごめんなさい。
絵柄はとても可愛らしい。出てくる子たちもみんなピュアな感じって言うのかな、透明感がある感じでいい感じなのですが、なんというかリアリティに欠けるというか、さらりと話が進んでしまうというか、話に重みがない。
受けの駿はかつて婚約者がいて、今はアルバイト的なこともしつつ小説家として生計を立てている。
ということはそれなりの年齢であるはず。なのにビジュアル的にまだ高校生の実央との年齢差を感じない。駿が若いっていうより、ただ単に書き分けが出来てないんじゃないの?と辛口な感想を持ちました。
ゲイであることから家族との確執ができて家を出た、というバックボーンが全く生かされていないし、かつて親の言うことを聞いて良い子ちゃんで居たいと思っていた彼がなぜ家を捨てて南国にいるのか、というところも全く書き込まれていない。
実央よりも年上の人間として、もう少ししっかりしてても良いんじゃないのかな、とかいろいろ思いました。
たいして攻めの実央も、唐突に島を出て、そして帰ってきた、という感じがしました。島を出ていた3年間を描く必要はないと思う。けれどその3年間で彼が何を感じ、なぜまた駿の元へ戻ってきたいと思うほど駿に惹かれたのか、そのあたりが全く分からなかった。
ただただ身体をかさねてしまえばいい、という短絡的な思考も全く分かりませんでした。
メインCPの他にビアンの絵理たちが出てきますが、彼女たちの存在意義も全く分からない。「同性愛者って生きづらいね」という言葉を代弁させるだけの存在ならかえって不要とさえ思えました。同じ悩みを持つ者同士ならではの気持ちや葛藤を共有してほしかったな、と。
設定は凄く良かったです。
両親を早くに亡くし、孤独な実央。
親の敷いたレールに乗ってきたけれど、やっぱりゲイである自分を認めてほしいと願い、初めて親に反抗して自分の意見を主張した駿。
ビアンで、同性愛者というある意味偏見にさらされ、だからこそこの二人を見守ろうとする絵理たち。
南国の温かい人情の溢れた周りの人たち。
なのにその設定を生かしきれていないという感じがしました。
高評価ばかりなのにこんな感想でゴメンナサイ。でもこういう感想もあるってことで。
まとめ買いした中にあったので、高評価とかアワードにノミネートされるほどの作品だったとか、まったく知らないで読みました。(読んだのは年始くらいです)
絵柄は好みです。雰囲気も悪く無い。
でも、駿は年齢いくつ?
だって、中学生と変わらないビジュアル。
なのに、言う事思う事はアラサーに近いような。
ショタは好きだから、可愛いのは問題ないけど、見た目と心の、悪い意味でのギャップにとても引っかかった。
実央の設定も活かされきれてないため、感情移入がしにくく、共同生活も現実味が無く、そのためか、共同生活の住人達にもリアルさを感じなかった。
自分は別に、BLにリアルを求める方ではないけれど、レズまで絡めて(ちなみに、自分はBLに女キャラが出張ってもOKなタイプです)同性愛の難しさのようなものを主軸に持ってきておきながら、リアルさが無いので、説得力や訴えが心に響かなかったです。
そう思うと、このページ数も間延びにしか感じなく。
非常に残念でした。
「心が洗われるようなボーイズラブ」
ほほぅ。どんなものだろう…。
帯の煽りがちょっと目に留まったので手に取ってみました。
とっても細かい所まで描き込まれた表紙の印象そのままに
本編も隅々まで手を抜いていないのが凄い!
白背景にイケメン二人っていう絵を見ることがBLでは多いので
良い意味での驚きがw
さて、肝心のストーリーはというと前述した
隙のないくらい描かれた繊細な絵と自然体(ぽい)会話のおかげで
なんとなーく、あやふやなまま着地した印象…
比較的重い過去を背負って、想いを持て余しいてるようにどうしても
見えなくて後半の気持ちをぶつけ合ってるところもぼけ~っとページをめくってしまった。
そして気が付けば物語は大団円…
ページの中ではきっと大きく気持ちが揺れ動いているのに
私はおいてけぼりだった気がします。ずっと。
心洗われた?って聞かれたら唸って答えに詰まってしまう
作品になってしまいました。
目を惹く表紙と「心が、洗われるようなボーイズラブ」という帯コピーに胸きゅん購入。
んが!
結論から言うと、これといって特別心は洗われませんでした。身も蓋もなくてごめんなさい。
なんだかしっくりこない……そんな違和感が最後まで抜けませんでした。
初見の作家さんですが、まず絵の和やかなタッチがとてもとても魅力的。
キャラクターの顔の幼さは気になるものの(二人とも中学生かと思ったよ)、フリーハンドできっちり描き込まれた背景は情緒たっぷりで、映像的なコマ運びが非常に滑らかで目に心地良い。
特に空間の演出が素敵です。時間帯によって顔を変える空や海や木々、陽射しや月明かり、影の効果的な差し方等々。
それらがキャラクターの心情に合わせて意識させないほど自然に演出されていて、素朴ながらもどこか眩しさを感じさせてくれます。まさに「心が洗われるような」雰囲気です。
ただ、ストーリー自体はそうでもないような。
1話ごとしっかりエピソードが描かれているのに、1本の物語としては何故か散漫な印象を受けます。
テーマというか、軸がよくわからない。
恋の過程のもどかしさなのか、マイノリティとしての駿の成長なのか、恋人から人生のパートナーへの絆の育成なのか。というか、そもそも主人公は駿?実央?
という風になんとなく漠然としていて、作者さんが何を描きたかったのかが読み取れませんでした。
あと、台詞回しがドラマ的というか、直球な台詞を喋らせてストーリーを動かしていくところは最近のよくあるBLという感じが拭えない。
それが悪いというわけじゃなく、この作家さんの絵が醸し出す特別な世界観とは残念ながら今ひとつ馴染まないように感じてしまうのです。これだけの画力なら、台詞を半分に削っても十分表現できるんじゃないのかな?と、勝手ながら期待してしましました。
非常に申し訳ないんですが、才能を感じるだけに減点方式で辛い評価に。
期待ゆえの中立です。
実央が駿を好きになるきっかけが不明。
何回読んでも、どこで好きになったのかわからなかった。
いつの間にかじわじわ好きになってた、という展開も考えたけど、それも無理がある。
なので、なんで3年後駿の元へ帰ってきたのかも理解できなかった。
なんとなくキャラ萌えする人が多いのかな…。絵柄とか…。
私には、「で?」という感想しかない。
これ映画にするって、松竹の人どこに魅力感じたのか謎。