イラスト入り
俺と子作りしませんか?― お父さんたちだって恋をする。シングルファザー同士の恋。
シングルファザー同士の恋というので惹かれて読んでみました。
でもですね。あらすじから推測した内容とちょっと違ってて、途中読んでてしんどくなってしまいました。
あとがきで栗城先生が触れていましたが、担当さんに言われてその部分をかなり削ったらしいです。でも私にはそれでも多いと思いました。
確かにシングルマザーよりシングルファザーの方が、支援が少なくて大変なのは知っています。
でも、この作品では桜町の性格がそもそもの原因だったと思いました。その桜町の子育ての悩みと落ち込む感情がこれでもかと書いてあって、読んでてしんどいのです。
生真面目で頑固で人に頼る事が出来ない、そしてそんな自分に自己嫌悪を抱いて落ち込むのループでした。
そんな桜町に強引に関わって行くのが久保田なんです。歳下だけど包容力があって、桜町にどんなに酷い態度を取られても怒らない。それでいて好意を態度と言葉でこれでもかというくらい伝えています。
これで絆されない人はいないでしょう。
萌2にしたかったですが久保田の元義弟が何をしたかったのか?、彼が話に必要だったのかが疑問に思ったので萌になりました。
彼を出して来るなら攻めか受けに横恋慕する女性を登場させた方が自然だと思いました。
お互い子連れ&奥さんに逃げられたもの同士。
1歳児を抱えてシングルファーザーとなり、いっぱいいっぱいでギリギリな受け。
生真面目なもんだから色々思い詰めて笑顔が無くなってしまい、そんなパパの様子に幼い娘も伝わって不安定という負のスパイラルに陥りかけていたところ、攻め親子が登場し……というやつ。
こんな天使みたいな子供はいないよ……みたいなファンタジー子育てものではなく、イヤイヤ期に入りかけた幼子の様子が割とリアルで、八方塞がりになる気分わかるよーと思った。
どうか泣きませんように……と祈るような気持ちで我が子を見つめるとか、リアル。
このリアルさが、だよねー!そうだよねー!と共感できてそこに救われるか、リアルすぎてまるで受けに自分の姿を重ねてしまって読むのが辛くなるのか、人によって異なるかもしれない。
いつもキリキリしてる受け相手に、ほおっておけないからと何かと声を掛ける攻め。
良い親でいなくちゃ思うがあまり笑顔が無くなってる受けに「親だって人間だもん。いつでも神様みたく愛するなんて無理でしょ。それが普通じゃないっすかねぇ。」と言う攻め。
それを聞いて、目からウロコが落ちる思いをしてる受けの姿に、なんて真面目な…と思ったけど、パパ友、ママ友がいない受けからすると、他の人がどういう子育てをしているのかなんて知らないんですよね。
おおらかで肩の力を抜いた子育てをしている攻めを見て、受けも少しずつ笑うようになっていくところが良かった。
攻めのキャラが良かったな。
割と早い段階で好意があることをストレートに伝え、わりかしグイグイと押す肉食系。
受けの体調不良時にいきなり手コキしてあげちゃうBL展開には驚いたけど。
親としてのタイプは異なるけれど、どっちも子供の事を愛しているのが伝わってくるので、「親なのに恋愛していいのか?」と悩む受けに、「いいんだよー!」と背中を押してあげたくなりました。
そして受けがかなりの親バカで、攻めの息子二人(小学生と保育園児)を「他の男」呼ばわりして、「嫁入り前なのに他の男と風呂に入れるわけにはいかない」だの「父の手を払いのけてほかの男の手に縋る娘」だの表現してるところがウケた。
1歳児の時点でこうなんだから、年頃になったらさぞや鬱陶しがられるんだろうなぁ…。
それにしても受けの元妻。
なんなんだろ……。理解不能で私からすると宇宙人みたい。
今作に関する感想はBLについてじゃないのです。
幾人かの方がもう既に書いていらっしゃいますが「子育ては大変だった」ということを、まざまざと思い出したという点で、大変身につまされたお話でした。
私は桜町の様に『丁寧で頑張る』親ではなかったのですが「ああそうだった。あの時とかあの時には、全てをぶん投げて北北西の方向に出奔したかったなぁ」と、そんな私でも思った時期がありましたもの。
現在、子育て中の姐さま方は、読むとちょっと辛くなっちゃうかもしれません。
もう既に(ある程度)終わってしまった私は、恋とは違った甘酸っぱさを感じましたです。
ああ、面白かったんですけれども。
BL読んだ感じがしないです。
step1・step2と2章に別れています。
前半は子育てに奮闘している様子を中心に、
後半は恋愛を中心に描かれている印象がありました。
「俺と子づくりしませんか?」の帯は2度見(´⊙ω⊙`)?
うーん…何を意図してこのキャッチフレーズなのか;
昨今男同士での妊娠出産有りの作品が沢山ありますが、
こちらの作品はそういったモノとは違いますので苦手な方はご安心を。
さてさて。
シングルファザー同士の恋のお話。
攻めはバイ・受けはノンケです。
受けは真面目すぎる性格もあり少々育児ノイローゼ気味。
マンションの管理人で同じくシングルファザーの攻めが気にかけ、
少しずつ少しずつ進展していきます。
受けが育児に疲れ切ってる描写は辛かったです。
いっぱいいっぱいになって余裕を見失っているのは端から見たら在り在りとしていても
本人は「親だから当然、もっと頑張らなきゃ、自分がダメだから」と追い詰めるばかり。
子育てに限った話ではないですが、こういうのはホント精神衛生上良くない。
読んでるほうもズーンと落ちました…;
なのでカラッと明るく心の重みを解いてくれる攻めの存在には救われました。
一歩立ち止まってゆっくり深呼吸させてくれる優しい時間にウルリ(;ω;)
そんな攻めの性格は、一言で。
チャラい!(爆)
良い意味で脳天気な明るさ・軽さは救われた部分でもあるけれど
話し方とか、接近の仕方とか、とにかくチャラいw
攻めの性格は賛否ありそうだなと感じました。
子供との会話で家ではキチンとしたパパさんだろうとは垣間見えるけれど
子育てしてる印象より受けに好き好きアピールしかしてない人に見える点が目立ちました。
出会ってばかりの頃から「(受けが)かわいい、かわいい」とベタベタ。
唐突さがあり、いくらなんでも恋愛脳過ぎるような…;
でも父親というフィルターを外せば萌え要素はありました。
ノンケが自問自答しながら少しづつ男同士の恋愛と向き合う過程がゆっくり描かれていますし、
攻めの「待て!」が出来ない年下ワンコ感が個人的にはツボヾ(*´∀`*)ノ
告白の返事に困った受けが尻込みしていると、
攻め:
「待たないよ、俺」
「……好きって言いなよ」
とグイグイ迫るセリフに打ち抜かれた~!
父親フィルターで萌えが左右されてしまったのが残念(^^;)
又、萌えを担ってくれる北上れんさんの挿絵♡
子供ちゃんがいるシーンは可愛くほのぼのと。
エッチなシーンは大人の濃密な空気があってエロい!
北上れんさんが大好きなのでじっくり眺め倒しました♪
評価が難しいぞ。。。
★3.5ぐらいの萌え×2寄りです。
攻めの恋愛脳を覗けば萌え要素もあり、
前半の子育て部分もグッとくるシーンがあって良かったです。
とってもキュートな3人の子どもたちに★1つプラスかなー。子育てBLが好きで、それだけで甘めの評価になりがちなのですが、今作は最後までそんなに萌えを感じませんでした。
育児周りの描写は多くて、苦戦している様子は結構リアルなのかもと思います。その分、恋愛部分の展開が駆け足になっているように感じました。久保田が積極的に口説いてくるタイプであることを差し引いても、桜町はちょっと簡単に絆されすぎじゃないかな(汗) パパ友から恋人にシフトチェンジするにはあるべきステップを何段もすっ飛ばしている気がしました。
久保田家の事情があれこれ説明されている一方で桜町家の経緯があまり書かれていなくて、桜町と弥玖ちゃんがまるで二人だけで生きているような雰囲気なのも気になりました。実際は桜町のご両親が育児に前面協力しているはずなんだけどな…。別れた奥さんのことが全然出て来なかったな…。
北上れんさんの描く赤ちゃんが可愛いのは嬉しい発見でした。