校内一のモテ男×評判の超変人の肉欲から始まる恋!?  放課後にくりひろげられる秘密のプライベートレッスンv

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放課後エキセントリック

houkago eccentric

放学后的异常

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表題作放課後エキセントリック

向井,17歳,高校生,バスケ部エース
勅使河原,17歳,高校生,剣道部

同時収録作品6畳一間まかないつき

瀬尾尊,28歳,大学講師
早坂純,27歳,下宿の管理人

その他の収録作品

  • 放課後エキセントリック番外編 そういうお年頃
  • あとがき

あらすじ

「僕にセックスを教えてほしい」
人気№1のイケメン・向井に、突然、性行為指南のお願いをしたのは、クラスでも変人と名高い勅使河原!!
いつも他人を凝視しているくせに、自分には目もくれない勅使河原に、密かに興味をもっていた向井。
意外すぎるお願いに驚きつつも、求められるままセックスの手ほどきをすることに――!?

作品情報

作品名
放課後エキセントリック
著者
倫敦巴里子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199606038
3.9

(116)

(36)

萌々

(53)

(20)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
17
得点
455
評価数
116
平均
3.9 / 5
神率
31%

レビュー投稿数17

涼しい顔して、熱視線

学校一のモテ男・向井×クラス一の変わり者・勅使河原の取り合わせです。

周りの誰もが向井に視線を向ける中で、
ただ一人自分に見向きもしない勅使河原という男。
自分以外の人間に注がれる熱視線、だけど、そこに自分だけが映らない。
そんなちょっと歪んだプライドが好奇心のはじまりでした。

向井が興味本位から声をかけてみると、
恥ずかしげもなく赤裸々に性の悩みを打ち明けてくる勅使河原。

周囲には変わり者と言われていたが、なんのことはない
無垢で繕うということを知らない素直な性質と己の本能への忠実さ、
封建的な家庭に育ったゆえの世慣れなさが彼を浮いた存在に見せていただけ。
つまりは、変人というより
「ちょっと変わった性癖の箱入り坊ちゃん」といったところでしょうか。
そして、向井もいつしかそんな勅使河原を可愛いと思ってしまっているのでした。

ちょっとぶっとんだ性癖も、こっぱずかしい青春の友情も、
照れることなく真顔で口に出してしまったり、
独特な思考でいつも斜め上の反応をしてくれたり、
面白くて見てて飽きることのない勅使河原。
タイトルの〝エキセントリック〟とは間違いなく彼のことですね。
そして、何よりたまに見せる笑顔がめちゃくちゃ可愛らしいんです。
こんな表情向けられたらどんなモテ男だって、惚れてしまうに決まってます♡


同時収録の『6畳一間まかないつき』は
10年越しの2人の恋のお話でした。

このお話だけで1冊読みたくなってしまうくらい、
内容が濃くて、切なくて、好きでした。

同性愛だと好意を伝えることって下手すれば
周囲との関係を壊してしまうこともあって、
決して簡単なことではないんだよなあ…
と改めてしみじみと感じ入ってしまいました。

でも、口に出さなければ伝わらない。
そこにあるのは好きっていうシンプルな感情なのに、
勝手な思い込みが勝手な結果を生み出して、
上手くいくものも上手くいかなくて、
どんどん複雑になってしまうんだなあって。

そうしてずっと両想いだった2人が
10年間もすれ違っていたと思うと切なくて切なくて…
瀬尾の「長かったぁ…」
「本気の好きを冗談にするマジできつかった…」に
その間の労苦が滲み出ていて、喜ぶべきはずなのに泣きそうになりました。

純が作る家庭料理がどれも美味しそうで、
それを嬉しそうに食べる瀬尾が好きでした。
それだけで幸せな気持ちになれて、読後感もすごくよかったです♬

0

愛すべきアホ可愛い男子達

◆放課後エキセントリック(表題作)
 お坊ちゃん育ちでいろんなものを制限されてきた結果、浮世離れしてしまい変人扱いされるようになった残念なイケメン・勅使河原。こういう奇特な設定でも、倫敦先生の手にかかれば宇宙人過ぎると感じさせることもなく、妙なリアリティと可愛げのあるキャラに仕立て上げられていて、さすがだなぁと思いました。

 勅使河原は最後の最後まで淡々としていて、それが乱れるのは情事中のわずかの間だけなんです。そこが面白い。攻めの向井はそんな勅使河原に性的なことを教え込むという美味しい立ち位置のはずなのに、勅使河原の感覚が常人離れしているので結局振り回されちゃうんですよね。この関係性がどちらも愛嬌のあるキャラにしているなぁと。もちろん濡れ場の勅使河原はとっても可愛いんですが。くすっと笑いながら可愛い男子高生2人のやりとりを楽しめる作品でした。

◆6畳一間まかないつき
 私は料理の描写があるBLが大好きなんですが、この作品も美味しそうな料理がいくつか登場してテンションが上がりました。BL×料理ってとてもほっこりします。肝心のストーリーも、ワンコとツンデレの掛け合いが微笑ましく、中盤からはお互い今まで本音を晒せなかった理由を打ち明け合い、笑いとシリアスのバランスもばっちり。料理上手な男性と、胃袋を掴まれて幸せそうな男性の話は、読んでいるこっちも幸せにしてくれますね。

0

勅使河原のキャラに降参?

初読みの作家さんです。絵柄が独特ですね。
タイトルからどんなお話かと思ったらなんとも清々しい可愛いお話でした。

「放課後エキセントリック」
勅使河原の突き抜けたキャラにビシッとお話が締まってますね。
もうソーセージは食べられないかも(笑)

封建的な親から性的な事をシャットアウトされて生きてきた勅使河原。気の毒です。
いつも誰かをじっと見てるのに自分は見られない向井は勅使河原が気になって。
勅使河原の本音を聞いても引かずに逆にラッキーと肌を合わせる向井。

たまに見せる勅使河原の満面の笑顔が急で違和感がありました。

勅使河原の言い分にクスッとなります。
向井が気になってしょうがなくなった勅使河原。でも向井の気持ちには気付かない。
最初に友達だと言われて初めての友達に勅使河原は浮かれて。
自分で気持ちよくなってほしいとか向井を好きになってしまい向井を避ける勅使河原。友達なのに申し訳ないと。

色々あってやっと両思いがわかり空き教室でいきなり最後まで。

門限6時かあ。でも向井ならとことん付き合ってくれそうですね!

「6畳一間まかない付き」
遠回りしましたね!10年愛。
お互いに気持ちを隠して違う人と付き合って、余計な傷を作って。
やっと素直に気持ちを言えて良かったです。

賄い付きの下宿って憧れますよね。

0

爽やかなエロ

表紙の爽やかさに惹かれて購入。
いやぁ、意外にエロくて、買った自分に拍手しました!

真面目過ぎる受の勅使河原くん。イケメンで人気者の攻の向井くん。
向井くんは、元々勅使河原くんが気になっており、そんな勅使河原くんは性的興奮を向井くんに相談。
こんな高校生いる?!(笑)って思うのですが、この2人のやりとりが、まぁ楽しい!
初々しいくせに、エロい!最高です!

そして、私が気に入った作品が、同時収録されていた『六畳一間まかない付き』です。
長い年月を経て、お互いが気持ちを打ち明けられたのに、泣きそうになりました。
美味しそうなお料理がたくさん出てきて、ほっこりします。

1

いやー高校生でこんなに変人ってあり?

ほんとは神あげたいけど、ぐっとこらえて萌え2にしておきます。
いややっぱ神だ。変更。
巴里子先生の中で唯一といっていいぐらい手を出してなかった作品。
学生ものが苦手なんです。
やたらめったら青臭さを前面に出してるのとか、
「けっ」という気分になってしまう おばはんなんで。
で表紙が青いじゃないですか。てっきりそういう作品かと思って。

なんだけど巴里子さん不足になって
ついに手をだしてしまった訳です。

受けさんの変人ぶりと 攻めさんのその胡散臭い万能な受け答えで
青臭さがぶっとんでしまって
問題なし、大爆笑ものでした!
(ちょっとまてBLでこんなに笑っていいんだっけ・・・)

6畳一間 の方はとっても切なかったです。
10年物?二人して遠回りしてなあ。。。
ま、大人になって自分の人生自分で決めれるようになってるから
二人して自由に生きていけるし、要はハピエンだからいいか。
受けさんの つんつん度合がたまらなくいいっす。
また蹴られてもニコニコしてる攻めも攻めで(笑)
楽しかったです!

5

可愛かった・・・!

ひたすら受け様が可愛いお話でした。
題名とあらすじに惹かれて購入したこちらの漫画。初読み作家さんでしたが、楽しく読ませていただきました。
封建的な父親のもと育った為、思春期の欲求を抑え込まれて成長しました。その為、好みな人間を見つけると興奮して凝視してしまい、体に凹凸があれば男女どちらでも興奮してしまう・・・という受け様。その為、性に関してとても興味があり、人気がある攻め様に性の教えをこうというストーリー。とてもおいしいお話だなぁと思いました。
高校生になるまで性の知識がなかったのに、攻め様に出会うことによって、性に目覚め花咲いていく、という設定が大好きなので、こちらの漫画は私の好みにどんぴしゃでした。
もう1つのまかないのお話はちょっと切ない系でしたが、最後は結ばれてよかったです。作中で描かれている料理がどれも美味しそうでした。

3

教えてほしいと思える相手


校内一のモテ男×評判の超変人ということですが、受けの子もちゃんと格好良く、モテそう! ただ超変人なだけあって、お坊ちゃんで世間知らず(性に関しても)なところは可愛くもあり、先に受けを好きになる攻めとしては無邪気に友達としての好意を示されちゃったときは甘い甘い毒でしかなく。けどくっついた後のセッの終わりの受けの一言「弁当のソーセージはまともに味わえる気がしない」だったのは…感慨深かった……!笑
半月な目が可愛い受けです。
「君は 相手に優しさを求められれば優しくあろうとする」「向井 僕はぶりっこは嫌いじゃないぞ」
『駆け引きって言葉知ってるか?』「君みたいな色男がするやつだろ」
このやりとりがすきでした。
表題以外、半分弱を占めている前後編の話は倫敦さんらしくお目々くりくりの、丁寧で可愛い絵柄に加えて下宿ものというほのぼの要素に、切ないの一言では片付けられない人間の裏のようなものも織り込まれていました。お前 口じゃなく手を動かせ!って照れた受けに怒鳴られているオチが良かった〜。
その後の表題の番外編は、あれ、攻めもなんだかんだ変わったところを持っていたんじゃないかなって思わず笑ってしまう終着点で。
後書きではタイトル含め難産だったと仰っていた倫敦さん、そこで終わらせず苦労した分愛しいですと綴られていてほっこりしました。追記、一冊通してモテ男(朗らかっぽいけど裏もありそうな)×ちょっとしたコンプレックスを抱えている受けのカップリングがお好きなのかな〜と感じられました。

1

エロなしで萌える貴重な一作(6畳一間まかない付き)

この方の描く、『自分を客観的に見てイケメン』と自覚している、性格が歪んでいそうでいて、実は真っ直ぐで人間らしい人物像 が大好きです♪

封建的な教育のもと育った勅使河原は現実としてのセックスがどういうものかと、向井に教えをこいます。
他の人は自分を見るのに勅使河原は自分以外の誰かをずっと見ている。
勅使河原の目線の先にいたい。と思っていた向井はチャンスを物にしようと頑張りますが、勅使河原には友達扱いされてしまいます。
2話目以降、友達から恋人になるまでの気持ちの切り替えかたが、お互い納得するまで丁寧に描かれていて
心を向き合って結ばれた時には心から良かったね~と思えます。ほっこり。

『6畳一間まかない付き』
個人的にはこちらの方が好きでした。
大学生の時、女好きの瀬尾の事が好きだった純。
それを知った先輩が、純に付き合おうといい付き合いますが、先輩はやはり女の元へいってしまった。
そんな過去を知った瀬尾は大喜びをする。
昔からゲイで、それがバレて逃げてきた過去がある瀬尾は、女好きとカモフラージュをして純に嫌われない様にとずーーーっと努めてきた。
お互いがお互いを思うが為にスレ違う過去がチクチクほろり。
二人の傷付いた過去があっての今の幸せは、男が男を好きだと言う 世間では認められない現実の上で成り立っている奇跡なんだと思わせるリアリティが心を揺さぶります。
読み終えた時の幸福感が絶品です。

ふと思い返すと、この話にはエロがないのです。無いのです!!
基本的にエロ大好きなので、エロなしでこんなに充実した話は久しぶり♪
エロは高校生が担当するというおもしろ展開でした☆

3

料理マンガ家か?

表題作は、高校生のお話。
真剣すぎて、どこかが、かなりずれちゃっている二人が、触れ合ううちに恋を自覚して結ばれるお話。
厳格に育てられすぎたせいで、一切の処世術を身につけなかった結果友達ゼロの童貞だが、その分まっさらな勅使河原が素直に表す肉欲や恋心。
破壊力抜群です。
同録の「6畳一間~」は賄い付き学生寮、過去のこだわりラブ。
巴里子先生、よっぽどおさんどん男子がお好きなのか、この作品でもしばしば調理シーンが登場、作っている料理もおいしそう。
大量のまかない料理を手際よく仕込んでいく男子。
料理人じゃななくて、おさんどんって所が萌ポイントかな。

1

雀影

セルフツッコミ
この本、1年前発行だけど、今回フェア特典のために購入。
フェアは毎年のことだけど、フェアのために買う本を見つけるのが結構しんどい。

棒状の肉に注意

ごく普通のラブコメだと思って手を出すと、いつのまにかあられもない方向へ連れ去られちゃってて呆然と立ちすくむー

 その一筋縄でいかないところが倫敦巴里子さんの魅力です。本作で暴走するのは、クラス1の変人と呼ばれる勅使河原。誰とも親しく交わろうとしない彼が、時々食い入るように見つめている、その視線の先にはいったい何が? 学校1のモテ男向井には、それが気になってしょうがない。「女子も、男子も、先生も、誰もが俺に注目するのに、なんでお前だけは俺を見ないんだ?」思い余って勅使河原を問い詰めると、意外な返事が・・・

 極端に封建的な父のもと、思春期の性的欲求を発散するすべを封じられて育った挙げ句、好みの人間を見つけると興奮して凝視してしまうようになったという勅使河原。ちなみにその好みとは顔だちもスペックも関係なく、肉づきのよさというただ1点にのみ絞られるため、男女も問わないのだという。「教えてほしいんだ。現実としてのセックスがどういうものか」その経験豊富さを見こまれた向井は、勅使河原に請われて指南役に。手取り足取りあんなことやこんなことを実践しちゃううち、うぶなくせして妙にエロかわいい勅使河原に、気づけば深くはまってしまう。「俺だけを見て、勅使河原・・・」でも彼の方は、あくまで純粋な友情から手を貸してくれただけだと思っていて「大好きだよ、向井。君と一緒にいると楽しい」まっすぐな信頼を寄せられるのが次第につらくなる。

 両者の思惑が微妙にずれたままでも、ふれあう肌の熱さはエスカレートしてゆく。やがて勅使河原は、自分の中に芽生えた初めての感情に気付き、はげしく動揺する。「君とこうして触れ合っているのは妙にせつない」「君とはもう友達でいられない」「僕は君に恋をしたんだ」「君の友情を裏切った。すまない、向井」
 向井は向井で、そのまま友達思いのいいヤツのふりがしきれない。「俺はお前を友達だと思ったことは一度もない」初めから下心満載で近づいたと白状しちゃう。自己嫌悪に陥る向井に、勅使河原が言ったセリフは感動モノでした。「処世は罪なのか向井」
 いっさいの処世術を身につけなかった自分はいまだに友達ゼロの童貞だけど、君はいつもみんなに囲まれている。人にやさしさを求められればやさしさを、賢さを求められればその努力を惜しまない、それは君の良さじゃないか、どこに恥じることがある? と。

 終始ナナメ上をゆきながらも、ここぞの時の殺し文句とキラースマイルは無自覚なだけに破壊力抜群で、さしもの百戦錬磨の向井もなすすべなし。ようやく思いが通じあっての初エッチで「なにぶん初めてだから至らない点は許してくれ」と律儀にわびつつ「僕は君とセックスができて心からうれしい」そんなかわいいことマジ直球で言われたら、いいよいいよもう。どんなに変態だろうが挙動不審だろうが、何だって許せちゃうよ。

 この作品を読んで以来、わたしも棒状の肉を見ると平常心でいられる気がしません。

 もう一編の「6畳一間まかない付き」。相変わらず登場する食べ物のチョイスが秀逸で、きわめて庶民的なメニューでありながらどれもリアルにおいしそう。それにしても冒頭で主人公2人が食べていたものは一体なんだったのでしょう?
 

 

4

混乱・・・

一冊に2つのストーリー入り。

この作家さんは初めて読みました。
1つめのお話が高校生のお話。
2つめのお話は、社会人にのお話。
なんだけど・・・・・時々、ショタ作品?と思えるほど
子供っぽくなるんですよね、絵が。

高校生はまだしも、社会人がそう見えるのは
ちょっとストーリーに入り込んで楽しんでいたのが
「あれ??」とちょっと混乱してしまい
ストーリーが飛んでしまいました。

その部分以外は、笑いもあって絵もキレイで
楽しめたので、なぁんかちょっと勿体無い!と言う気分が
自分の中に残ってしまいました~。

1

読みごたえがあった~

まさしくエキセントリック!でした。クレイジーではないんですよ、エキセントリック!!です。
倫敦巴里子先生は「人間の内なる部分」 の表現が絶妙でしかも「ダーク」なのに笑いに持っていってくれるところもあって、大好きです。面白い、読みごたえ充分です。

個人的には表題作よりもう一作の「賄いつき」が特に面白かったです。人間の感じの悪い部分を本当に分かりやすく表現されていて「あるある!!そうだよね!!」と人の裏側をのぞかせてもらえて、でもやり過ぎない、語らせ過ぎない、そのバランスが更に現実味を増幅させていて素晴らしかった♪感情表現を作品に写し出す最高の作家さんだと思います。

6

読み進めるほどに肩の力が…

家がガチガチに硬かったことからどんどん性的に歪み、一人でいつも肉が多い人を見つめることになってしまった勅使河原君に対して
成績トップテンでバスケ部のエース、持てて見つめられて当然という良くも悪くもタカビーなイケメン向井が無視されるが故に興味を持つという話。

こういう勅使河原君みたいなミステリアスな電波人は大抵のコミックではひきこもりで体力がなかったりしがちなのですが、
この本でおおっと思ったのは、彼は非常にアクティブでアグレッシブです。
饒舌に自分がどう思ったかを多弁に喋り、場合によっては廊下をフルスロットルに走り向井を捕まえることもできます。背は小さいものの十分筋肉もついてます。
そういう子が聞けば聞くほどおまえは何を言い出すんだ(困惑)な所+パワフルさがいいです。

一度読んでほーそーかで終わっていい本な気はしないので、
もう何度か読んでじっくり味わおうと思います。

5

二人とも可愛い!

作家買いですが、最近の倫敦さん作品の中でダントツに好きな作品です。

内容は皆さま書いてくださっているので感想を。

表題作『放課後エキセントリック』
もう何が可愛いって、勅使河原くんが可愛すぎです。厳格な家で育ったせいかスレてないというかまっさらさんなんですけれどね、ちょっとずれてるというか不思議ちゃんです。人間関係にも慣れていないので、人との付き合いというか距離感がいまいちわかっていない。思ってることをそのまま言っちゃうし、その内容もかなりおかしい。それでも彼を可愛いと思うのは根本のところが素直で良い子だからなんです。

対して攻めの向井くん。彼も良い子です。顔良し、成績良し、スポーツ万能。かなりのモテ男くんなんだけれど、それを鼻にかけることなく、テッシーくんの不思議ちゃん発言もしっかり受け止めてあげられるだけの度量もある。

始めは「恋って何ぞや?」も分からないテッシーくんの興味のある性的な行為から始まる二人だけれど、それでもだんだんと育っていく二人の恋心にきゅんとしました。

タイトルの「放課後」っていうのがまた青春で良かった。しかし君たち、放課後の学校で事を致すのはよろしくないよ、誰かに見られたらどうするの!と思ってしまった。

番外編の「そういうお年頃」で、向井くんのストレートで優しい言葉に「胸がほこほこする」と喜ぶテッシーくんに激萌えしました。そして思ったことを何でも口にするテッシーくんが、相手の考えてることを推測し、自分で考えて行動する姿に「成長したねえ…」としみじみ思ってしまった。


『6畳一間まかない付き』
これもすごくよかった。ごめんなさい、盛大なるネタバレしてます。



大学生の時に純の祖母が管理人をしている賄い付きの下宿で一緒に住んでいた瀬尾と純。両思いなのにお互いに片思いだと思っていたというある意味王道なストーリーですが、その擦れ違い加減がすごく切なくて良かった。

純がサイテーな元カレと付き合ってた理由とか、いつでも明るい瀬尾くんの悲しい過去とか、でもそれを乗り越えた二人に、ずっと幸せでいてほしいと願ってしまいました。


どちらのCPもとても好きで「その後の二人」がすごく見たいです。ぜひ続編を!

6

処世もエキセントリックも、罪じゃない。

 クラス1の人気者【向井】と、クラス1の変人【勅使河原(テッシー)】。
かみ合わないけれどお互いをありのままに受け止め合っている2人。そのやりとりが爽快で、自分を受け止めてもらえる心地良さと人を理解する面白さを味わう事ができました。

 向井がテッシーに対して偏見を持たずに、想定外の反応が返ってくる事を純粋に楽しんで接している様子が見ていて気持ち良かったです。
 封建的な家庭で変人に育ってしまったテッシーから見ればこの世の方こそがエキセントリックなのですが、物事を論理的に捉えるテッシーもまた偏見とは縁遠い所にいて、世間を恨んだりすることなく自分らしさを貫く姿に惚れぼれ。

 理路整然と肉欲や恋愛感情について語るテッシー、かと思えば突然ぎゅっとしがみついてくる可愛らしさ、いつの間にか向井に転がされている素直さ。黙っていればミステリアスな男子高生・テッシーが口を開くたびに笑わされ、向井の若干腹黒い包容力に暖かい気持ちにさせられました。

◆『愛されボディ!』
 電子版の描き下ろし番外編、4ページです。
結局テッシーの好みの体型はどんななのか?
「性的な事をさせてくれるなら太かろうが細かろうが男だろうが女だろうが」
真顔で語るテッシーに、「お前は本当に残念なイケメンだな」と向井が突っ込みます。

 テッシーがなかなか自分に注目してくれないので、「俺の体はどうだ」と自らシャツをめくって上半身を見せる向井。
「上半身だけじゃ判断できない。下もちょっと見せてくれ」
と、これまた真顔で迫るテッシー。
 結局「好きになった人の体が1番」という、理論家テッシーにしては珍しい答えが出るのでした(萌)。

◆『6畳一間まかないつき』
 こちらは少し雰囲気が変わって、せつなく胸きゅんな物語でした。
下宿の管理人の孫である純と、大学卒業後も下宿に居座っている瀬尾。
2人の10年に渡る両片想い!! 恐る恐るの告白シーンにキュンキュンでした!!

4

まっすぐな不思議ちゃん

高校生同級生のお話で、受けが浮世離れした不思議ちゃんです。
浮世離れと言っても、ぶっとんだ感じではなく、
まぁこれくらいならいるかも?と思ってしまう感じです。

そのバランス感覚に安定感を感じます。
倫敦巴里子さん好きで、ほとんどの作品を読んでますが
どれも、どこかにいるのかもと思えるところと、ほんわかあったかい感じが好きです。

最近は、胃袋をつかんで・・・っていうのが多く
今回も、表題作とは別のもう一つのお話(前後編)は美味しそうな料理が
たくさん出てきます。
そちらは、社会人カップルなのですが、エッチまで至らずびっくり!

2

純情、不思議ちゃん

表題作『放課後エキセントリック』

クラスメイトの勅使河原(受)と向井(攻)
題名の通りエキセントリックな勅使河原は剣道部
一方向井は成績優秀、バスケ部のエースで女子からの人気もすごい。
そんな二人がひょんなことから接近、恋に堕ちてしまうストーリーです。

勅使河原はまさに不思議ちゃん、考えていることもさることながら
自分の思ったことを、何の躊躇もなく話す。
厳しい親の元で育った勅使河原は、思春期の性的欲求を吐き出すことができず
モテモテの向井に相談、でもその相談が結構笑える。
向井も最初はからかい半分だったんだろうけど、こんなに誰にでも人気があって
振り向かない人はいないくらいの自分に、友人以上の感情を持たず
自分を特別な存在として位置付けない勅使河原に、ちょっとイラッと来てたんだね。
エキセントリックな勅使河原なだけに、なかなか手ごわいんだけど
結局は向井の方が夢中になって、勅使河原のことを追っかけるみたいになって・・・
恋愛は、理屈では割り切れない、体を重ねることで愛する人に気持ち良くなってもらいたい・・・
そんな些細なことひとつひとつを向井から教えてもらう勅使河原。
理屈っぱい勅使河原だけど、向井との実戦でまさに「理屈では割り切れない」何かを
知ることができ、頭で考えたり学んだりすることではなくて
カラダと心で感じることで、本当に人を愛することを知る二人。
青春真っ只中の高校生が、普通なら恥ずかしくて声に出して言えないような
デリケートな部分にエキセントリックな勅使河原がバサッと切り込み
気持ちいいくらいいろいろとさらけ出してくれちゃいます。

イケメン向井くんもあれよあれよという間に、勅使河原のペースに巻き込まれ
その不思議だからこその可愛さに溺れてしまったんでしょうね。
勅使河原が己の恋愛感情に気づき、その相手が向井どとわかってからも
向井の気持ちにはなかなか気づかない上に、なんだかんだと
学校の授業みたいな理屈ばかり。
でも、その理屈が通らないどうにもならない気持ちになった時に
本当の恋愛を知ったということですね。
何も知らなかった高校生が、あっちにぶつかりこっちにぶつかりしながら
本当の恋に目覚めるまでの、まさにエキセントリックな道程。

『6畳一間まかないつき』
大学4年間を過ごした下宿に卒業後もいつづける瀬尾。
その下宿の管理人になった純。
それぞれにそれぞれの、辛い過去を背負って生きている。
今まで誰にも言えなかったことを、打ち明け合って
やっと気持ちが落ち着ける場所を見つけた二人の恋物語。

7

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