業未発表作品つき
人と比べるって、どうしてやめられないんでしょう。
「自分は自分」という考えのはずのミニマリストの方々の中にさえ、持っているものの数の少なさで競ったり、自分がいかに持っていないかを発信したりしているひともいらっしゃるわけで、常に比較対象がいて、安心したり不安になったり。
人間とはつくづく面倒なものだなあ。わたしも人間ですが。
【主人公になんてなれない】【きみのためにできる事】
【ぜんぶだきしめて】+描き下ろし 萌2
頭脳明晰、スポーツ万能、その上女子にモテモテ。
完璧な幼馴染みの龍之介がいつもそばにいることで、劣等感を感じてきたのぞむ。
でも最近、自分は普通、龍之介は特別、でも自分だって頑張ってるのに!という思いが強くなりすぎて…、というDKの話です。
1話目はひたすらのぞむの気持ちがつらい。自分の劣等感を抱え切れずに、龍之介に八つ当たりしてしまうのもつらい。逃げ場がないのもつらい。つらい尽くし。
それに対して「特別」だと思っていた龍之介の「普通じゃないところ」に触れて、優越感を感じるのではなく、何かが吹っ切れるのぞむの性格が良いです。
2話目は龍之介目線。この子、黒いなー。
モテる攻めが自分の敵を陥落させるパターンはよくあるものの、その方法をここまでじっくり描き上げた作品ってなかったような。部分的にはあっても、ここまで黒さを前面に出したものは、まだ見たことがないです。
嫌悪感が募ってしまうのでご注意を。
3話目は拗らせた龍之介 vs 腹を括ったらどこまでも男前なのぞむ。
潔い受けがたまらん!という方は絶対好き。
【コンプレックス・リサイクル】 萌2
『入室ノックは忘れずに』のケンカップル・徳永×滝川の出会い編。
寝ぼけた滝川の行動が可愛い。さらにそこからの徳永の暴挙が笑える。
ケンカするほど…というのは、この2人のためにあるような言葉ですよね。
【今日、恋人ができました】【今日、恋人としました】 萌
バイト先のバーのマスター・上田のことが好きなヒデト。
全人類に愛されているようなイケメン上田とは釣り合わない自分が嫌で、気持ちを隠すことに精一杯なヒデトの態度が、何と上田にとっては…という、急展開の1話目。
2話目は意地っ張りな天邪鬼を可愛いと思えたら、萌えます。
表題作の龍之介みたいなタイプを、おおらかな気持ちで見守れるようになりたいです。
自覚ありの腹黒ワンコ…、ハードル高い。けど、のぞむ、可愛い…。
3つのお話が収録されています。
「主人公になんてなれない」
幼馴染の龍之介は背も高くてカッコよくて、頭も良くて、スポーツ万能、女子からもモテモテ。
それに比べて自分は…と卑屈になっているのぞむ。
でも実は…という幼馴染ラブ話。
龍之介に告白されて、かなりあっさり受け入れるのぞむです。
その後はあまり進んでこない龍之介に焦れてきて、自分も…となっていきます。
龍之介がほんとはちょっと腹黒という設定はありつつも、比較的さらさら〜と展開し、甘めに終わる印象です。
「コンプレックス・リサイクル」
高校の寮のお話。
同室の滝川と全く気が合わない徳永。ケンカは禁止なので、何とか無視しつつ過ごしていたが、ある晩寝ぼけた滝川がオ○ニー中の徳永の布団に間違って入ってきて……!
大ゲンカになったけど、ちょっと気持ちが近付いた。BL手前です。
「今日、恋人ができました」
バーのイケメンマスターと従業員のCP。
マスターの上田さんが好きな恥ずかしがり屋さんのヒデト。素っ気なく振舞ってたらツンデレ好きな上田さんの方から告ってきて…
性格も可愛いヒデト、恋が叶って良かったね。
カバー下で登場人物の秘密が明かされるよ!ヒデトの弟がアノ子ね。
私が一番好きだったのは、BL未満の寮のお話かな。体の描き方とかも結構好きでした。
かっこよくなっちゃった幼なじみに、微妙な気持ちになる地味で普通の子のお話。
幼なじみ物の王道です。
この作者さんの描かれるキャラクターって、結構肉感的でかわいい絵なので、主人公が自分のことを地味だの普通だのって言っていても、あんまり説得力がない。
むしろ、主人公がかっこいいって言っている幼なじみの方が、背が高いってだけでさほど飛び抜けてかっこいいとも思えない。
お話的には、主人公は「普通にかわいい」のに、本人が勝手に自分は地味でもてないって思いこんでいるだけで、実は昔から主人公に恋愛的な邪な感情アリアリの幼なじみが、影で主人公に虫がつきそうになると全力で排除しているせいで女の子に縁がないだけっていう展開なので、この絵で正解。
っていうか、実に絶妙に「普通にかわいい」のツボを突いてくる。
この微妙にぶすたれた幼さが、どんだけエロいのか、本人無自覚ってところが殺傷力高いよねってことだ。
他の収録作品も、黒髪の自称地味顔君のエロかわいさが炸裂。
と思ったら、表題作と「恋人~」シリーズの黒髪君は兄弟だったのね。
攻めである龍之介のキャラがイマイチ掴めず
というのも、
確立したキャラクターとして、龍之介は
頭が良くてスポーツが万能でおまけにイケメンで毎日のように女の子から告白されてて…
そしてその友人である・のぞむ(受け)はそんな龍之介と、平凡すぎる自分とを比べ、自己嫌悪に陥り、
「お前みたいな特別な人間に普通の人間の気持ちが分かってたまるか!」と終始八つ当たり
「じゃあ普通じゃなくしてあげる」と、普通を嫌うのぞむにキスをして、のぞむを襲う龍之介
あれ?強引攻めなの?
と、思いきや
涙を流して「小さい頃から好きだった(幼馴染なので)」と告白する龍之介は、ヘタレ攻め…?
そして、ずっと好きだったのぞむに付きまとう姿はワンコ攻め?執着攻め?
最初はダメ男だと思っていた受け・のぞむは最終的に攻め・龍之介をうまく扱う男前受けになっていました
キャラクターの色んな表情を見れるのは嬉しいですが、同一人物なの?と疑うような変貌を何度かしたので、萌えきれなかったのかな…と
表題作の他に3作品ほど、別作品が収録されています
エロ描写は全体的に軽めです。お互いのフェラシーンが際立って見れたかな…ちなみに、行為シーンもあります◎