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表題作何度でもリフレイン

高坂佳史
親族経営会社の役員、28歳
真下裕通
ヨーロッパ雑貨を取り扱う商社社員、28歳

その他の収録作品

  • ステイ・ゴールド
  • あとがき

あらすじ

ずっと忘れられずにいた大学時代の恋人・佳史と、仕事先で再会した真下。
十年経ち、彼は大企業の役員となっていた。
別れの前後の記憶が辛すぎて、必要以上の関わりを避けたい真下に対し、
佳史は昔と変わらぬ情熱を向けてくる。
世間知らずで甘えたがりだった佳史も、今やすっかり仕事のできる大人の男。
それを眩しく思うと同時に気後れを感じる真下は「友達でよければ」と
佳史との付き合いを受け入れるけれど……?

作品情報

作品名
何度でもリフレイン
著者
安西リカ 
イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523717
4.1

(203)

(96)

萌々

(62)

(32)

中立

(5)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
22
得点
829
評価数
203
平均
4.1 / 5
神率
47.3%

レビュー投稿数22

ここまで頑張れるなら大丈夫かも

再会復縁ものといえばコレ!と、自分の中で一番に浮かぶ作品に出会えた気がする。今後ふとしたときに何度も読み返すと思う。めちゃくちゃ良かった!

設定もキャラクターも良かったけど、なにより序盤のアコーディオン奏者のライブシーンでぐっと心を掴まれた。というか泣いた。

再会して、昔を懐かしみつつ、相手が変わったことに寂しさを覚えて。そんな二人にリンクするように、変わってしまったライブの雰囲気が侘しく描写される。かと思ったら、佳史をきっかけに一気に空気が変わり、昔のような熱を帯びたライブに。
ただそれだけのシーンでも胸熱だが、二人の恋愛を象徴するシーンでもあると思った。

よりを戻したくてグイグイくる佳史と、好きだけど戻りたくないミチ。避けられても断られても諦めない佳史がすごい。カッコつけてフォローして告白してそれでもダメで、ブチ切れて喧嘩して縋って、泣き落としに近い説得。

最後には昔のような子供っぽいわがままで、やっとミチの心が開かれる。
付き合っていたころに感じていた価値観や金銭感覚の違いはまだ不安材料として残ってるけど、ここまで頑張れる佳史となら大丈夫かも、と思わされた。

後半の佳史視点の話は、ミチはこうだああだと、自分の方がミチをを知ってるぞとマウントを取られ続けている気分になる。
再度付き合い始めた二人の日常話で、間にある小さな溝を一つずつ丁寧に埋めていく作業。ここでもまた情けなくなる佳史が微笑ましい。

二人は十年離れていたわけだけど、その間にお互い別の人とも付き合っていたのが良かった。この人じゃなきゃだめなんだと身をもって知っている説得力、遠回りした二人っていう感慨深さがある。

社会人二人がスーツでイヤホンを半分こするシーンはセピア色の可愛さ。ワイヤレスにはない萌えがある。
他にも名言とか気に入ったフレーズとかたくさんあって書ききれない。とにかく好き。

1

追いかけて追いかけて、縋って掴む再会愛に泣いた…

安西リカ先生の現代もの、ほんっとうに最高だなあ…と、泣きながら読んでしみじみしました( ; ; )

号泣するような物語ではないんです。しんみり、じんわり胸に沁みて、涙が出る同級生×再会愛。

同級生大好き、再会めっっちゃ好き、そして縋り付く攻め様大好き!な自分には刺さりまくり萌えまくりの一作でした。文句なしに「神」だよー神以外ないです。

大学一年時に出会って双方一目惚れし、ひどく傷つけ合って別れてしまった二人。
それから10年が経ち、真下(受)が商業施設への出店プレゼンに赴いたところ、選定員の専務として座っていたのは、あの時の忘れられない恋人でー

と続くお話です。
前半が受け視点、後半は攻め視点で書かれていて、攻めの必死さを手に汗握って読めるのもたまらなかったです。最高。

もうですね、「(今でも好きだけど)あの時には戻れない」と覚悟を決めて事務的に振る舞う受け君に対し、絶対にやり直したい、今度こそ優しくする、俺が守る!と決意した攻め様、佳史の押しっぷりがとにかく、すごい✨

病院からの帰り道の、車の中の苦しげな告白シーンとか、気付いたら胸打たれ過ぎて涙が出てた…

「ミチの好きな人は、ミチに優しいか?俺より優しいか?」
…ううう、思い出してまた涙( ; ; )

この攻め様の佳史、ことごとく再会後の約束を守らないんですよね。で、その必死さがめちゃめちゃ心を打つ。全然嫌な感じじゃなくて、いつの間にかこちらも拳を握りしめて応援しちゃう、みたいな。

・コンサートに一緒に行ってくれたら会うのはそれが最後にする。もうつきまとわない。
→やっぱり諦めきれない、ウザくしないから時々でいいから会って!ってなる。

・道に好きな人ができたら消える。だからそれまで友達として付き合って。
→好きな人ができた、と別れを告げられても、無理だ離れたくない!と縋り付く。

どんなに袖にされても、離れられない最初で最後の愛する人。

もうその思いに頭が下がっちゃって、涙も出てきて、胸が締め付けられました。

大人になって立場も変わり、10年前のように気軽な同級生のようには付き合えない…、そして、(いい意味で)大人になり変わってしまった佳史を見て寂しく思う真下の気持ちもよくよく理解できるだけに、心臓をギュッと掴まれた感じがしました。

過去を捨て、忘れるために距離を置こうとした真下を決して離さなかった、攻め様の粘り勝ち。

…はあ。。素晴らしい再会愛のお話を読ませていただきました✨もう、大好きだよ!!!


0

現代モノ!同級生!再会!

三度の飯より好きな設定づくしの本作。
最高でした。

あの頃...今...
この対比が再会モノの素晴らしさですよね。
あとがきを拝読して首がもげるほど頷きました。

ピアソラのタンゴがまた絶妙にエモさを醸し出していてロマンチックでした。

小椋ムク先生の挿絵も、まさしく同級生!再会!という感じで素晴らしかったです(ボキャ貧)
表情から感情がダダ漏れなんです...
お互いに想っていることが伝わってきます。

安西リカ先生の現代モノ、本当に大好きです。
ずっと読んでいたいです。

0

純愛

大学生の時に恋人同士だった二人が、10年の時を経て再会し、そこから再び惹かれ合う物語です。

別れ方が良い別れ方でなかったので、お互いに後悔と罪悪感を持ちながら過ごし、その間にも付き合う人はいたものの、過去の恋人の面影を追い続けていた二人。攻めである(バイセクシャルでもある)佳史が、再会後に猛烈?アプリーチをします。いや、猛烈というか、もう二度と傷つきたくない受けのミチが距離を置いて友人として接しようとしているのに対してグイグイ行きます。
きっと佳史のもう逃したくない、という気持ちが無かったらミチの諦めに似た不安からくる拒絶は解けなかったんでは無いかと思います。よく頑張った!佳史!

同時収録されているステイゴールドでは佳史の勝手な(笑)嫉妬心が出てきます。お互いに離れている時間には色々あったはずなのに、小さなことが引っかかってしまいます。さらには佳史の元カレが出てきてミチと仲良くなってしまい、観光に付き合うからと出かけていったミチを尾行する、、、などという恥ずかしいことをしてしまいます。しかも慌てて出かけたから、トレーナーにコート、裸足に革靴って…石田純一ですね(爆)
佳史はそこで、コレも自分なんだ、着飾って装った自分じゃない焦ってみっともなくてもミチに対する真摯な思いをぶつけようとします。ミチは笑って受け入れて、、、

彼らを見ていると純粋に好き合っているのだな、って思いました。これから佳史はきっと周囲から結婚の話も出るだろうし、苦境に陥ることも出てくるだろうけど、このまま二人で乗り越えて欲しいなと思うのでした。後日譚も読みたい。

1

攻めが受けに甘えているのが可愛い。

同級生で、再会ものの中では、かなり、私の中でポイント高い作品です。攻めが犬っぽくて、甘えるとき、ミチって名前をいうのが、ツボでした。読んで良かったです。ありがとうございました。

0

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