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表題作ロング・ゲイン~君へと続く道~

マット・リチャーズ,警官
ジャレド・トーマス,金物店経営

あらすじ

ひとりぼっちの生活を送るジャレドの前に、気の合うマットが現れた。
友情と愛情の狭間に悩むふたりだが……。

コロラドの小さな町コーダで、親の店を継いで働くジャレド。小さな町で、ゲイとして生きるのは簡単ではない。
トラブルをおこさないように静かに暮らしながら、自分はこのままひとりで生きていくのだろうと思っていた。
マットが目の前に現れるまでは。

新しく町に越してきた彼は、警官で、ストレートで、そしてジャレドとほとんど一瞬で気が合った。
同じ時間を過ごすうち、ジャレドは自分たちが友人としての一線を越えようとしているのを感じる。
だがその先に何か望みがあるのだろうか? もしなければ二人は友人のままでいられるのだろうか?
そして迎えたジャレドの誕生日、運命の夜となったーー。

2010年Goodreads Best M/M Romance部門第一位受賞作品。この作品がマリー・セクストンの本邦初翻訳となる。
訳・一瀬麻利

作品情報

作品名
ロング・ゲイン~君へと続く道~
著者
マリー・セクストン/Sexton Marie 
イラスト
RURU 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
ロング・ゲイン~君へと続く道~
発売日
電子発売日
ISBN
9784403560217
4.2

(53)

(19)

萌々

(26)

(8)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
223
評価数
53
平均
4.2 / 5
神率
35.8%

レビュー投稿数16

No Title

コロラド州で生まれ育ったジャレドとオクラホマから越してきたマットの恋。 小さな街でゲイに好意的ではない人達もいる中で出会った2人。とにかくマットが自分の気持ちを認められなくて辛かった…けれどもジャレドの中にある不安も根深くてそこですれ違うんだよね 海外のM/M小説やっぱり大好きだな。 2人の葛藤とお互いの気持ちをぶつけ合うシーン、しんどいけど好きでした。 話の展開はまったくちがうけどブロークバックマウンテン(映画)を思い出した私。大自然の中での2人のデート良かった。

0

じっくりじんわり

マット~この"腹黒くていやな野郎"!!!!!

唯一無二相思相愛なのに!!
居心地がよく、離れがたい存在なのに!

どうしようもなく惹かれてるのに認められないマットと
それを見守るしかないジャレドの
友情を大事にしたい、でも踏み込みたい踏み込めれないって関係がすんごくじれじれした。
ユーモアたっぷり爽やかな2人の友情が尊い分、恋愛への葛藤にぎゅっとなる。
M/Mならではの語り口調や軽快な掛け合いも心地よく、
家族の優しさにじーんと来たり、生きづらさにぐぐっとなったり…

マットは陥落しないんじゃ…ってくらい頑ななのに
無意識にジャレドの髪をいじっちゃうところがたまらなく可愛いいい!!
行動と見せかけの気持ちが合わず、混乱しちゃうのとか。
それはないだろ~~~と掴みかかりたくなるけど、マットも苦しい。
無理強いせずに距離を測ってたジャレド、どうしようもなくなったジャレドもせつない。
日常でぶつかり合って分かち合って、じっくり関係を築いてくのが良かった。

男前なマットの何が可愛いって
兜合わせがお気に入りなのも可愛い。多幸感いっぱい。

兜合わせで満足してるのは可愛いなぁと思う反面、
ボトムなのかトップなのかを気にする姿と合わせて
これまでしてはいけないことと自分を思い込ませてた分、
アナルセックスに抵抗があるからとも感じられ複雑。
染みついた価値観をなかなか崩せないマット…苦しい。

でも、未開のことすぎて本当にジャレドが満足しているのか
気持ち良いのか不安になるは愛ですね。
そこから、ジャレドの気遣いと巧みさで経験してみたら
マットの価値観が一変!!ってのが悶えた!
身をもって実感して、すごく気持ち良いから、
気持ち良いことしてあげたい、してもらいたいって!!!
お互い求め合って与え合うリバ大好き!!!
心も体も屈強なマットが身を預けて、悶える…最高でした。

ジャレドはジャレドで、男前でキュ~~~ト!
いちいち反応が可愛い。負けん気が強いとこ、
無理じいせず待ってるけど、押すとこは押す。
カラっとしてるようで実は臆病なところもあり…
頑なだったマットの変化にたじたじなジャレド。
可愛さと葛藤具合が絶妙。ジャレドも懸命に生きてきたんだな…
その葛藤をほぐすお母さんの言葉が温かく、
男前度が上がったマットによって前に進めて世界が広がる。良い関係です。

自分の気持ちと折り合いがついてからのマットは
男前度が爆上がりして逞しさ増してるのに、まだまだ不安もあり、
そんな時にジャレドに「きみは正しい」という言葉を求めるのは可愛かったり…
ジャレドの一言が強い力になっているのを感じられる。
その言葉を得るためのお決まりのやりとりや、
親友の延長線な関係がすごく好き!
パッと見は特別な親友なのに、あれ?って距離感。
マットもジャレドも強くて明るくて頑固なとこもあって
それを認め合って、大好きなのが伝わってくる。
とっても幸せな気持ちになりました!!!

原作者さんのHPのSS(AtoZの後の話)もすごくすごくすごく良かったです。
マットの無骨だけど真っすぐジャレド大好きなとこ…良い。
マットとジャレドの関係ってなんて素敵なんだか…幸せいっぱい胸いっぱい。
2人を延々と見守りたいので、原書を全て翻訳出版してほしいです。

2

新鮮だけど恋愛要素は少ないかも

M/Mにはあまりない可愛らしいイラストで、表紙挿絵ともに楽しみました。ただ、内容としては恋愛よりゲイの葛藤がテーマになっているようで思ったのと違ったかな、と。最近のBLにはあまりない要素なので新鮮でしたが、いつの時代?というレベルの保守的な登場人物が目立つことは否めません。私自身が田舎の保守的な雰囲気が嫌いで東京に出てきた人間なので、この辺りは「わかる!」と思いながら読み進めましたが、昨今の情勢を見るとかなり時代遅れだなという印象を受けます。

他にも恋愛要素が少なかった一因として、ジャレドとマットは言葉が少ないので、喧嘩している以外に感情的にならないように思いました。その分リジー(ジャレドの兄ブライアンの奥さん)が良いキャラでした。ジャレドとの家族愛が描かれるシーンはほっこりします。
また、ジャレドのお母さんもコメントが的確です。お母さんの登場シーンはすごく少ないのですが、マットとジャレドがすれ違ってしまった時に名言を残してきます。(Kindle で読んだのですが皆さんのハイライトがすごかった笑 もはやロマンス小説というより人生の指南書?)

ちなみにベッドシーンの割合もそこそこあったのですが、肝心なところで邪魔が入り(電話が鳴ったり、事件が起きたり)して最後まで楽しめなかったりするのが残念でした。一回なら気にならないのですが2回3回と来ると少しくどいかなという印象です。もう少しピロートークを掘り下げて欲しかったな。話としては面白いのですが、もう少し事件と恋愛のメリハリがあった方がいいかなと思い、この評価にさせていただきました。

0

友情からの延長線は?

とある町で出会った男二人が友達となり、孤独をうめていくお話。
30代でもこういうお友達ができるって、純粋に凄いと思いました。

自称ストレートな攻めとオープンなゲイ受け…。
受けは攻めに惹かれていますが、攻めは男同士のもしもを否定してくるので、自分の願う通りにならないと分かっていても友情は続く。
明るい片想い部分は読みやすかったです。

だからといって確率0%というわけでもなく、もしかしたら?と思える微妙な距離関係も楽しめます。
フィクションでこんなにプライベートな時間を楽しんでいる警官も珍しい気がする。(私が読んできたものは大体仕事に追われていた)

ゲイであること、そう見られることなど周りの目も感じる作品で、一種のリアリティがあった気がします。
そこを突き詰めたい人にはいいかも。

ただ個人的には思ったよりも自分がオープンな受けを好きじゃないような気がしました。
世間の目を気にして自分の気持ちに蓋をしたいのに、内からどんどん溢れてきてしまう。苦しみつつも恋に溺れる男が好きなんだと思う、うん。


受けが攻めの肩をマッサージしてあげるシーンは可愛かった。
まだそういう関係ではないので、受けの前で肌を見せるのに抵抗があったり。
そこの文に、タフガイ(攻め)を「ベイビー」呼ばわりして、こちらの思い通りに何かをやらせることほど気持ちいいものはない、ってあって、わっっっっかる!!となりました。多分一番私が盛り上がったとこかも(笑)

また最中の「1センチでも動いたら、俺はもうだめだ」って台詞が凄く可愛かった!

特に好み要素のある攻め受けではなかったのですが、最後まで普通に読めました。
自分たちの関係に向き合い共に歩く方向性を定めて愛し合っていく、ってなかなか勇気がないとできないことですよね。それだけ真剣ってことで。

日本だと大体BがLする前提の約束されし愛、って印象が強かったので、これはこれで新鮮であり心くすぐられました。

0

リジーのジープ

一晩で読んでしまいました。もっとゆっくりじっくり読みたいのに、面白くてどんどん読み進められてしまうものだからもどかしいです。前半後半で2巻にしてもいい濃い内容を1巻にうまいこと収めています。
分かり合えない人もいますけど(マットの父親とか)、周りの人が優しくて、無用に傷つけられることのないお話だったのも嬉しい。

前半は警察官であるマットが自分を受け入れるターン、後半はゲイであるジャレドがマットと社会を受け入れるターンでした。
リバがしっかりあるだけあって、どちらかがリードしているというよりは一緒に前に進もうとしている印象が強い2人です。まぁ、"マットは正しい"んですけど!

神の話やマットの生き様に、作者の思考が透けて見えるのが面白いです。何冊かモノクローム・ロマンス文庫で翻訳モノを読んで思いましたが、海外の作品は実物の俳優やスポーツチーム名を出すことにあまり抵抗がないようで、日本との違いを感じます。

兄は結婚を決意したリジーときたほどの場所、キャンプ地に、ジャレドは早々にマットを連れてきてるところがなんとも可愛い。浮かれてるな〜

読後に見るタイトル…実はなんともエロティックな笑

萌2〜神

2

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