特典

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蒼穹のローレライ くまざわ書店オリジナルペーパー

soukyu no Lorelei

商品説明

くまざわ書店限定特典ペーパー、A4版片面。
タイトルは『秋山さんとオイル』。

ー俺のものになるか、三上。
塁にそう言われたのち、さて実際に……と考えた三上は
まずは海で身を清める。
そして、必要なものはなんだろう……と頭を悩ました彼は……。

作品情報

作品名
蒼穹のローレライ くまざわ書店オリジナルペーパー
著者
尾上与一 
イラスト
 
媒体
特典
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
蒼穹のローレライ
4.3

(3)

(1)

萌々

(2)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数2

三上、本気で悩んでます


 男同士の「契り」に必要なものについて誰かに訊ねたいけれど...
話が話だけに、相手は慎重に選ばなくてはいけません。それでなくとも三上には 浅群の寵愛を得ている~ だの、城戸の寵愛も得ている~ だのいう噂が立っていましたし。
考えに考えた末、三上は思い切って秋山さんに相談することにしますが....。

 三上、ぐるぐる悩みます。そのぐるぐるアワアワしている様や ニブチンとんちんかんな秋山さんの返答、思わぬ方向からのタイムリーな話題提供に膝を打つところなど ちょっとコミカルでクスッとさせられるお話です。
本編で目が融けるかと思うほど泣かされた後でしたので、私はこの ほのぼのした短編にかなり救われ、癒されました。

 1945年シリーズの、生きて終戦を迎えたカップルたちの後日談や 戦時中の甘いエピソードなどは楽しいですが、浅群塁に関することだけは、どんなお話を読んでも かなしくて寂しい気持ちになります。
それでいて(だからこそ?)、もっとたくさん塁の話を読みたいなぁと思います。
まるで、生前の彼を知っている人から思い出話を聴き、塁を偲ぶかのような気持ち.... なのでしょうか。
シリーズの中で、やはり塁のことだけは どうしても特別に思えます。

1

今夜のために必要なものは?

くまざわ書店限定ペーパー。
ネタバレであらすじを記します。

          :

「俺だけのものになるか」と塁に言われ、
塁とならばそうなりたいと願い、夢のように嬉しいと思う三上。

心の中でひとしきり嬉しがったあと、具体的なことに思いを馳せる。
まずは身を清めよう。そして……
契ると言ったって塁は何をするのか分かっているのかと
心配になる。

そういう三上自身今一つ具体的にはよくわからず、
女と違って何かが必要だと聞いたような、なんだったか、
自分が悩まなくても予科練出の塁が知っているかも?
いやそれはあの塁では無理かもしれない……とグルグル考え
相談する相手を思案し、城戸に言ったらあっという間に基地中の噂、
噂話に興じず、物知りで分別ができそうな人……と、秋山を思いつく。

秋山を見つけ、「その、男のイチモツをその、あれに……」と
しどろもどろで説明をすると、「契るのか。よかったな」と。
通じたと思いホッとするが、秋山が想定した相手はなんと航空機?!

その場を立ち去ったものの、問題は解決せずに悩む三上に
同僚が下世話なからかいを仕掛けてくる。
「愛人は大変だな」
「毎晩励んでいれば、革のクリームが減って大変だろう」
ーーーああ、あれか。

ろくでもない同僚達もたまには役に立ち
かくして問題解決!……というお話。


真面目にあれこれ悩む三上も、
本意はわからないがとぼけた秋山も、なんだか可愛らしく、
どこかコミカルで優しい味わいのSS。

これだけ読むとふふふ……という感じだが、
本編を読んで、この契りを塁がどう感じていたか?
その後彼らの運命がどうなるか?を知っていると、
じんわりと切なさや愛おしさが胸に広がる。

8
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