Speechless

speechless

Speechless
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神5
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
36
評価数
8
平均
4.5 / 5
神率
62.5%
著者
キム・フィールディング 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
スカーレット・ベリ子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
発売日
価格
ISBN

あらすじ

工員のトラヴィスが仕事帰りに見かける男は、声を失ったギター弾きだった。仲よくなったふたりはお互いを理解し、互いの存在がかえがえのないものであることに気付く。そんなある日トラヴィスに転勤の話がもちあがり――。

小説ディアプラス(2015年ナツ号 )にて掲載。

訳:冬斗亜紀

表題作Speechless

トラヴィス・ミラー,旋盤オペレーター,29歳
アンドリュー(ドリュー)・クリフトン,失語症

レビュー投稿数2

目は口ほどに物を言う

MMの短編翻訳はジョシュ・ラニヨンの「雪の天使」、クリッシー・マンダーの「聖夜の理由」を読みましたが、これが一番印象に残っています。ここ数年の間に読んだ小説と比較してもお気に入りの一作です。

受けのドリューことアンドリューは失語症で、筆談すら出来ない。作中一切喋らない受けというのも初めてですが、ドリューはしぐさやジェスチャーや目線、カードでのコミュニケーションに長けていて、ハンデを全く感じさせません。
攻めのトラヴィスも普通とは違うドリューのコミュニケーション方法にイライラすることなく、自然とドリューの意図を読み取ることが出来る。そんな2人のコミュニケーション描写は読んでいて新鮮で楽しめました。

攻めがガテン系の職業で眼帯といういかつい外見なのに猫を可愛がっていて、受けがイギリス人で元小説家、舞台が変な都市として有名なポートランドというのもツボです。はっきりしたリバ描写はなく、受け攻めは固定ぽい書かれ方なのでリバ苦手な方も安心かと思います。
続編は残念ながら今のところなさそうですが、代わりに同じ著者の他シリーズのカップルが出てくるショートストーリーに2人も出ています。「The Gig」というタイトルで無料配布されています。

フォーマット:Kindle
挿絵:あり

4

ほっとする物語に潜む愛と経済の問題

電子での海外BL短編。

ある町で、旋盤オペレーターのトラヴィスは1人の男性を気に留めるようになる。
仕事帰りに通る道のある家の前の石段。ギターを弾く男。
気になりだすと、ほぼ毎日彼がいる事がわかってきて。
気になって気になって、ある日、思い切って彼に話しかけてみた…

それが2人の出会い。
ギターの男はドリュー。小説家。
そしてドリューは失語症。相手の言うことはわかるが自分は話すことができず、独自の身振り手振りで意思疎通をはかるのだ。
トラヴィスは最初こそ戸惑ったけれど、すぐにドリューと親しく「会話」ができるようになり、2人の間にはどんどん親密な空気が流れるようになっていく。
そして2人は…

…と流れるように2人のハッピーな恋愛が熱を上げて進んでいくけれど。
変転がやってくる。
トラヴィスの勤めている工場が閉鎖される。遠く離れたオマハに移れば雇用は保証される。
資産のあるドリューは、生活は面倒を見るから行かないでくれ、と。
一方トラヴィスは、養ってもらうことはできない、ドリューこそ自分についてきて欲しい、と。
だがドリューの方も口がきけないながら生活基盤を整えてきたこの地を離れるのは大きな負担になる…

恋と経済の問題は二律背反なのか?
これが経済的に低位のトラヴィスが女性ならば、何も問題なくラッキーなハッピーエンドになり得る。
だけどトラヴィスの誇り、プライド、そんなものが恋を駆逐するんですよね。
つまり遠距離恋愛すら選ばずに、お互いつらい別れを選択してしまうのです。
その結果、2人とも苦しんで、寂しくて。トラヴィスは一夜の気晴らしすらできない。
ついにドリューの義母までがトラヴィスを説得しにくる。
仕事、あるいは自分の稼ぎ?、それよりも愛を選べ、と。

ラストは、トラヴィスがドリューの元に戻る、という結末で終わります。
再び恋情が経済問題を打ち負かすわけだけど…
どうなんだろ?結局実は資産家のドリューがトラヴィスが新たな仕事を見つけるまで養うのか?
トラヴィスはドリューのマネージメント的な事をするようになるのか?
2人は対等なのか?いや、勿論対等よ。でも。後日トラヴィスがモヤったら?
お節介ながらこんな事を考える。
実に同性同士のパートナーシップについてチクッと刺さった物語だったよ。

0

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う