限定ペーパー付き
短編がいくつか収録された作品です。『ネガ』とタイトルにあるようにどの作品もラストはハピエンとは言えない終わり方が多いですが、私はそれが好きでした!
私が特に好きだったのは巻末の『女子BL』!!
BLに女の子はあまり要らないと思っている派ではありますが、このお話には必須!でしたね笑
クラスの王子様的な存在に恋する主人公の女の子…ある時脇役の男の子と頭をぶつけてしまい身体が入れ替わってしまいます。
なんとか元に戻って来れて、気になる存在が二人になった主人公ですが……!?
も〜!ちょっぴり切ない気持ちになるのはなんなんでしょうね!!?天才すぎます。
そうなの、女子ってBLの世界ではただただ身を引かないとダメな存在なんですよね。そうしないと男の子達の恋愛が成立しないから!
んんんん!!その通り!
紙修正薄くて素晴らしいです!
表紙のシンプルさにインパクトを覚え惹かれたのと、ピアスが登場する作品が好きで購入。
読み切りの作品は初めてだったけど、どれも満足感があって良………。特に楽しみにしていた「ピアスホール」は文字多めで表現も官能小説のようで惹き込まれた。綺麗な言葉遣いに痛々しい場面の数々。
表紙になっていた臼井さんの妖艶な身体と視線が忘れられない。
はらだ先生の作品を読むのは初でしたが、この1冊で魅了されてしまいました。他の作品もぜひ読みたい……。
リスタート、個人的に大好きです
お互いにファッションのホモ、恋愛に関してのフラットを演じてたはずなのに、妊娠出来ないからってタイに行っちゃうミキ、タイ行ったことで事故にあって変わってしまったミキにあの時に戻りたい、と後悔する攻め。 すれ違いというかなんというか、、言葉にするのは難しいですがななによりミキの笑顔が可愛い。それだけ。
個人的に、「うわ!これ最高すぎる!」というお話と「あ、これマジで無理だ」というお話の差が激しかったなという印象です。私の中で、天と地を行ったり来たりしていました。笑
女性視点で描かれるBL苦手!、という方は、最後のお話は気をつけた方がいいです。まじで。
さて、おのおの感想書いていこうかな。
「後悔の海」「スイメンカ」
三角関係だと分かってはいたんですが、三角関係苦手な私からしたら苦しすぎました。この三角関係、一見攻めの黒髪くんは実ったように思うんですが、いや実際は実ったんですけど、心の中では誰ひとりみのってないんですよね。そこがまた、切ないッ。でも私、金髪くんと受けくんがくっついてほしかった身としては、「黒髪くんめ、よくも...!」っていう気持ちです笑
ちょっとこのお話、読み返すのはハードル高そうです。笑
「ピアスホール」
やばいです。性癖にぶっささりました。ド好みです。
受けの白井さんはまぁ色気ありまくりな人なんですが、服を着たら隠せる部分にピアスが5つ開いていたんです。それらは今まで付き合った5人の元彼非一人一人が開けたピアスだったんですがそれがなんとも臼井さんの色気を漂わせていて、攻めがその意味に嫉妬して、、、というか、臼井さん、あなた飄々としているふうに見えて実は、攻めくんのこと追いかけちゃうくらい、自分から拡張&あそこにピアスを開ける提案をしちゃうくらい大好きだったなんて、可愛すぎるでしょーが!
読んだ後、良い意味ですごすぎて、一瞬脳内真っ白になりました。
「リスタート」「リスタート/ミキ」
純粋に、可愛かった。あと、同性愛の根本的な部分を見た気がしました。
確かに、男性はどんなに頑張っても妊娠できないもんなぁ。と、胸が痛くなり、考えさせられました。ここにこの問題を割り込んでくるはらだ先生、さすがです。
ミキが事故に遭って、前とは少し違う性格にはなってしまったけど、攻めくんは愛情深くて本当はミキ大好き。ミキも攻めくんとの子供がほしくて自分が女になって妊娠できるようになろうとするくらい大好きだから、タイにいってまで手術を受けようとしたのに事故に遭っちゃうなんて、、、、ほんと、やるせない。
でも個人的に可愛さと切なさのごっちゃ混ぜ具合が良い味を出していて素敵でした。
「わたしたちはバイブレイヤー」
ちょっと受け付けませんでした。。。
普通にBL漫画だし、姫海さんに付き合う未来はないとわかってた。分かってはいたんです...!でも...ちょっと私は姫海さんのほうに感情移入してしまいました。
ち、ちと辛かったです。いや、かなり辛かったです。
このお話を何も知らず読む皆さん、姫海さんにだけは感情移入しないで。私みたいになります。
さすが鬼才。
そう呼ばれる理由が、たくさんこのなかにありました。
というか、これだけ「ネガ」な作品を詰め込んでいるのに、面白いしかないってどういうこと?!!
たとえば、三角関係で。
実はしたたかなやつのおかげで、とんでもない「ネガ」作品に仕上がってしまったのに、それすらも面白いなんて!!
たとえば、普通のリーマンだったはずなのに、ボディピアスが。
結局そのボディピアスは、×××などの存在があって、、、
たとえば、恋をした相手と身体が入れ替わるなどして。
その相手が自分が好きだった人と、付き合っていて、、
いや、入れ替わったことでその人自体も気になってしまって、、、
とくに最後のアンソロ収録作品は、女性視点で描かれた作品でした。
BLにおいての女性キャラの立ち位置などにも触れられていたり、身体が男女で入れ替わった際の苦悩だったり、とそこまで触れるの?? と、驚いたほどの読み応えがありました。