電子限定おまけ付き
これはレビューやネタバレなしで読んだ方がいいです、絶対。
かくいう私は購入を躊躇い、ネタバレ覚悟のうえでレビューを読んでしまったのですが、本編を読んでいる最中にレビューの内容がチラついてしまい、思い切り楽しめませんでした…。
犬飼のの先生を信頼して読まなければ良かった…!
信頼できずに本当に申し訳ございません!!と土下座の勢いです。
それくらいやっぱり面白い。
また、今作は「妓楼の軍人」のスピンオフですが、私は順番通りで「妓楼の軍人」→「愛を棄てた金糸雀」をオススメします。
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ここからはレビューというより、もはや感想です。
※ネタバレかなりあります。
個人的に「妓楼の軍人」がもうすごく、すごく良くて…っ。
本当に理想の攻めで、今のところ同著者の中でNo.1攻めです。
今作の攻めもかなりのスパダリ。
権力も美も兼ね備えて、一目惚れで受けに夢中。
執着もあって文句なしの最高の攻めでした。
物語もすごく面白い!
ただ、お互い知らない7年間が省かれていて、この空白の時間を読みたかった…。
というのが正直な気持ちなのですが、ここを描いてしまうとシリーズになり兼ねないですもんね…。
そして最後の最後…!!
耐えに耐えたラストである種の種明かしが、私の思っていたスッキリ展開ではなかったのが少し、本当に少し心残りでした。
不完全燃焼と言いましょうか…。
真実を知った攻めサイドも見てみたかった…。
みなさんどうなんでしょう…。
これ凄く語りたいです。
でもこういう終わり方もアリですよね…。
あと、攻めの秘密についてはやはり前作と似通っていたものもあり、ちょっと新鮮味は得られませんでした。
それでもいい、面白いから…。
いや~~本当にいい作品を読むと元気が出ます。
犬飼さんって、美しい受けが攻め以外の男共に貞操を奪われそうな設定でも間一髪で守られ、なんだかんだで攻め以外とは致してないという話の多いイメージの作家さんでしたが…これは違います!
15歳の美しい受けが年上の美丈夫攻めと相思相愛になり、最初は痛くないようにと体の下準備も着々と進め愛を育てながら初体験目前という時に受けは他の男に純潔を奪われます。身分だけは高く性格の悪いカッコよくもない48歳のおっさんに。無理矢理陵辱された上に勝手に身体を手術して変えられ…その上、愛する攻めの命を守るためにその後7年間も大嫌いなその男の愛人でい続けます。自分の本当の気持ちは殺して悪女を演じながら。
ものすごく可哀想なんですが、この根性ある不憫受けに萌えました。同人時代は受けが可哀想すぎる設定を書かれてた方だとどこかで見たのでたまには商業でこういうのも新鮮です。最後に報われるという前提ですが。そうじゃないと可哀想すぎる。
このように受けは健気受け代表みたいな頑張り屋さんですが、攻めはと言えば後の番外編で本当の身分が明かされ、受けを救おうと思えば救える状況だったのに7年間放置したというのを知ってドン引きでした。なのでこの話の受けは好きだけど攻めは私には愛せない人でした。
受けが純潔を奪われた感想しか書いてなかったけど、王朝のある中華風ファンタジー+軍国時代の日本風ファンタジー楽しめました。犬飼さんらしい独特の世界観です。
笠井先生のイラスト目当てと「妓楼の軍人」がめっちゃ好みだったのでget。
うきうきして読み始め、案の定、息詰まる展開になってきたーと思ったら。
あらら、まさかの痛い展開でした。
私だったら刺し違えるな。忍耐強くないんで。
そこから最後までがちーと長かった。
いつ起死回生の逆転打が出る?いつ?いつ?
(絶対残りはあまあまショートだと思い込んでた)と思って読んでんのに
まあ最後の最後の方まで、ひっくり返んないんだもん!!!!
妓楼の軍人も結構息詰まってたけど、
あっちは 触るな!ってぐらい嫌いな奴が深く関与してこなかったから
じりじりしながらも、うきうき読めてました。
こっちはなあ。。。ほんと触んな! でしたよん。うりゅ(TT)
ということで他のお姉さま同様、
萌2 → しゅみじゃねー ぐらい →萌 てな感じです。
そうそう(笑)学習したから、最初から扉絵はカバーに挟み込んで
開かないようにしてた私。
家で開くと あーらびっくり、やっぱ公衆前解禁不可じゃん な絵でした!
補正はないかもしんないけど、肌色一色~。
先生の描かれる美麗な衣装は、表紙と 中のモノクロでご堪能ください。
舞台衣装の受けさんが描かれてる絵はカラーで見たかったなあ・・・
大和帝国の家族の遺子である紳羅(受け)は、敵国藍華に囚われ、妓楼へ送られる身であったところを軍人の天遊(攻め)に救い出される。宮廷歌劇団の歌い手になるべく天遊の元で励んでいたが、紳羅の美貌を見初めた王弟に攫われる。母国の敵だった王弟に復讐するため、そのまま王弟の元にとどまり復讐の機会を伺う紳羅だったが…。
『妓楼の軍人』のスピンオフです。同じ世界観の話で、前作キャラクターも出てきますが、こちら一冊でも問題なく読めます。
さて今作ですが、とにかくアップダウンの激しい話だったという印象です。
ネタバレ防止のため内容については詳しくは触れませんが、途中の展開が痛いやら萌えないやら非常に許しがたく、そこで評価が個人的に一旦地に落ちました。この作品の評価欄を見たら高い評価と低い評価で真っ二つに割れていますが、そういうあたりが許せるかどうかが理由かな、と思います。私個人の意見としては、そこで「しゅみじゃない」レベルに落ちたけど、そこから何とか「萌」くらいまでには持ち直したかな、という「萌」評価です。
そのへんの衝撃展開はネタバレなので置いておいて、他の部分で気になった点、良かった点などを。
受けが攻めに惹かれた理由が少し弱いかな、と思いました。自殺を覚悟したところから救われた、という感謝はわかりますが、敵国の軍人なことにかわりはないですし、そもそも自分の命をいつ捨ててもいいと思っているような受けなのに、そこから救い出されたというだけでそれほどまでに惹かれるかなぁ、と。
あと、攻めが「自分が昔好きだった人と受けが似ていた」というのは誰のことなのかな、と思いました。(読解力不足で、どこかで出てたらすみません) 最初はわからなくて、受けの母? とか思ったけど、あとあとの王弟の展開見たら王弟が昔好きだった人と同一人物なのかな、とも思ったり。謎が解けなくてちょっとスッキリしません。
良かった点は、展開が読めなかったこと。王弟に攫われるのも、萌える萌えないは別としてびっくりだったし、最後に明かされる衝撃の事実も、途中でそうかな、とかすかに思ったりはしたけどまさかな、と思い直したことだったりしたので、うまく騙されました。
グラフにするなら最初が萌×2、その後しゅみじゃない、そこからじりじりと萌まで上がった、というような盛り上がり曲線でした。