単行本未収録ショート付
直のゲスさが1周して乙女、こころの恋人とか言い出して笑ったw
ヒナがワンコほだされかと思ったら、鬼のぬりかべがここで出てきて、ゲス直にルールを仕込むという…2周くらいして純愛にたどり着くのね…みたいな。
なんなん?どういうこと?どうなんの?と笑いながら読んでいたら、とんだ着地点で、ビックリ。
お話の持っていき方が上手い〜。
阿部先生10数冊読んだけど、読みやすくてさくさくいきながら、何これ?となったり、笑ったり、がつんときたり、萌えたり…結局いい話〜となるのがすごいです。
直のネイティブな大阪弁がリアルで読んでいて気持ちがいい(関西人なので)。
お好み焼きのアレは私もコテと言いますw
そう、タイトルをクズ先輩と書いて、何か既視感が、と思ったら、傷ついてロマンスもそういうカップルだったなー。あちらはホスト同士だったけど、今回は大学生同士で、グルメ同好会の先輩・後輩。
食べるシーンもあるけどいつしか少なくなり、先輩のクズっぷりの方がクローズアップ。それに比してヒナのいい子、ワンコっぷりがよい対比。
誰とでもすぐしてしまう先輩、幼なじみとも3Pしてしまい、薬で飛んでいる最中を目撃。薬は頂けないし、幼なじみとっていうのも理解できない。結局寂しいのを慰めているという設定だけど、そんなクズ先輩が健気で一途に実際なれるのか?という疑問を抱きながらも、まあ、最終的にお互いに幸せをつかんだのならよし。
ロボ耳太郎くんの「すごい勢いで性癖に刺さるBLをオススメしていくスレッド」でオススメされた作品です。
私の依頼内容は「感情が細やか&丁寧に描いていて、どこか切なくキュンとする作品。(エロはなくてもいい)」
好きな作家さんは、宮本佳野さん、三田織さん、雁須磨子さん、紺野けい子さん、麻生ミツ晃さんを挙げました。
その結果この作品をお勧めされたのですが、正直、えっ?これ??と思いました。
確かにこの作品自体は結構好きだし、楽しく読めた記憶もあるけど、真っ先に思い浮かぶのは、頭もお尻もゆるゆるのどーーーーしょもないクソビッチな先輩(受け)のゲスっぷり(ゲス弁含む)。
特にクソビッチ先輩が幼馴染たちに薬盛られてキメセク3Pしてるところをノンケ後輩が目撃しちゃってというシーンは、うっわーキッツイなぁという記憶が残ってる。
そして途中からクソビッチな先輩が可愛いなと思った記憶があるんだけど、なんでだったっけ??という肝心なところを忘れちゃってる状態です。
そんな状態で久しぶりに再読してみました。
小中高とサッカーに明け暮れ燃え尽きた攻めは、大学デビューしてリア充目指してたのに、その良い身体に目をつけたゲスいビッチ先輩にロックオンされちゃいます。
攻めの戸惑いや拒絶なんてまったくお構いなくぐいぐい迫って、隙あらばチンコ舐めさせてだの言ってる貞操観念も頭もお尻もゆるっゆるなしょーもない男。
だけど、途中から受けがかわいく見えてきちゃう。
クソビッチと乙女という普通であれば相容れない要素がこの受けの中では仲良く共存してて、ビッチのくせに乙女がちらちら見え隠れするところがかわいいんです。
「共同作業」という言葉に一人反応して赤くなって黙りこくっちゃうとか、かわいい。
ビッチが提案する「こころの恋人」
なんじゃそりゃなんだけど、大真面目にこんなこと言っちゃう厄介さ、そしてチューしないと泣くと脅かす厄介さもかわいい。
家に忍び込むもつまみ出されて「あ〜ん剛力」と喜んでる姿もかわいい。
「ホンマモンの愛」とやらをドヤ顔全開で、ゲイバー常連達に語っちゃう姿も何だか憎めない。
攻めは押しに弱いのかと思いきや意外に手強くて、「一ヶ月誰ともやらなければ付き合う」と条件を出して受けを躾けようとするところもいい。
それを渋々だけど一生懸命守ろうとしちゃうんです。
夢にまで見た攻めの裸体を前にしても「約束守らな……」と耐えるとこなんて、もう健気でかわいい。
好きな人のために必死に変わろうとするのって、やっぱりかわいいなぁって思うんですよね。
そうして心と体は別モノで、嫌われたくないから攻めとのエッチは我慢する、エッチは適当に別の奴ですますというトンチキ思考だった受けが、心も体もお前のもん♡と心体一体化に到達しちゃうんです。
私の考える「切なくてキュンとする話」とはやっぱり違うけど、「クソビッチが恋をして変わっていくお話を読みたい(阿部さんらしいパンチの効いたゲスエピソード付き)」というときにオススメです。
【小っちゃくたって一人前】
エロほん-なましぼりというどストレートすぎるタイトルのアンソロに載っていたわりには、エロ炸裂はしておらずかわいいお話で好き。
両片思いで踏みとどまっている二人の愛のキューピッド役(?)となる攻めのお兄ちゃんがかなりの濃ゆいキャラで、脇役にしておくには惜しい人材。
攻めがフェラを中断し、「続き…やりたいなら自分で入れてみな できるだろ?」というシーンがエロいよー。
受けはかわいいし、攻めはかっこいいのだけど、私は最後の最後が一番好き。
攻めの背中の上に何と受けがちょこんと胡座かいてゲームをしようとしてるんです。
重くないのかなぁ?
で、そんな背中にいる受けを見つめる顔がポーズのせいでブサイクになっちゃってるところがこれまた何かいい。
エロくてかっこいい攻めの気取らないブサイク顔って貴重。
同時収録は短編なので、ほぼ一冊まるまる同じお話となっています。
なので読み応えあり。
そして、阿部さんお馴染みの大阪弁です。
受けの直は大学の先輩で一見(?)ビッチ系。
反対に攻めの西山は、子供の頃からスポーツに汗を流してきた好青年です。
直のビッチな場面を偶然目撃してしまった西山は距離を取りたくてたまらないのに、なぜか周囲と直本人によって距離は狭まらず、結局流されていっちゃうんですよね(苦笑
こうして書くと西山は弱腰なのか?と思われるかもしれませんが、自分をしっかり持った男らしい一面もあるカッコいい攻めですよ。
個人的には直の周囲の友達が好きですね。
男女ともに。
脇キャラも濃いのが、阿部さんの作品の面白いところだと思います。
好き嫌いは分かれるかもな〜と思いつつ、個人的にはこのおバカ下品さが愛おしくってたまりません。
レーベル色の違いが出るのか、リブレの阿部あかね作品はディアプラに比べてストッパーが吹っ飛んでる感じのものが多い気がするんですけど、本作はそんな中でも盛大にタガが外れてる感じがしますね。
あ、表紙買いは少々キケンかもしれません。
大学のサークルの後輩×先輩。(舞台になっている大学は「花にくちづけ」と同じらしい)
ヘタレ犬だと思っていたらガッツリ鍛えられた警察犬だった後輩(攻)と、ケツもアタマもハンパなくゆるい先輩(受)のお話。
阿部あかねさん=ヤリチンキャラのイメージは強いものの、クソビッチキャラというのはこの作品からかも。
攻めの〔陽向(ヒナ)〕はすっとぼけた顔してるくせに服の下にいい筋肉隠し持ってます。
ビッチな〔直〕が“根は乙女”、なところにまんまとやられます。
男心突かれる感じ? 男がなんだかんだでビッチ好きなのちょっと理解できたかも笑
ヒナが直のそのギャップにするっと落ちてくのも、まぁなんか分からんでもない気がしてすんなり読めてしまいます。
ケツゆるゆるのクソビッチのくせにずるいわー。こんなキャラ卑怯やわー。
途中からもうめっちゃ可愛いもん。
ビッチ受け萌えってこれかー!って思いました。
ビッチのくせに純愛とか〜〜〜
ずる過ぎるから…!(悔しい!)
直の幼馴染み(竜&ショウ)がこれまた貞操観念のゆるい奴らで。
3人でサイテーな3Pとかやってたりするんですけど、直が一抜けしたからこれからはこの2人だけでちゃんとまともな恋人セックスしてくれるだろうって思っておきますw
あ、あとヒナの学部の仲間にもゆるいのがいて、こっちはおっぱい(♀)なんで嫌な方は要注意です。
後半に読み切りが1本。
初出は18禁アンソロの『エロほん-なましぼり-』。
・・・にしてはエロ度は程々のエロですが、同級生同士なのに攻めはおっさんだわ受けはショタくさいわ、攻めの兄貴が貞操観念ゆるいわで、サクッと楽しく読むのにはいいエロ短編です。
電子版はさらに巻末に『JUNK!BOY 2016年ふゆやすみ号』に掲載された、表題作カプの4pマンガ「おいしい日曜日」が収録されています。
お天気の良い昼下がりの公園で直にチキンを口移しで食べさせてもらってるわんこヒナ。
むしろこっちの方がエロかった♡
全体的にエロ度高めの1冊です。
ゲス弁は想像よりゲス過ぎて笑った。修正が入りかける弁当って前代未聞w
【電子】シーモア版:修正白抜き、カバー下○、裏表紙なし、電子限定収録ショート(4p)あり