BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
情報量が多いように感じた。
1周目はぼんやり読んで、2周目に内容を吟味できる感じ。
とにかくエロパートが多いので、自分は1周目では細かい伏線、内容を拾っていけず、うまく物語として楽しめなかった……。
でも2周目でこれはこういうことだったのかーとか、細かい感情の起伏とかが見えてくるようになって、ただエロいだけの本ではないなって思えた。自分にはキャラの描き分けも見えにくかったので、ますます1周目はしんどいものがあった。
恋愛ホルモンの持続力の話とかは、今まで愛されたことのなかった受けが献身的な攻めに深く愛されて仲良くずっと暮らしてましたよ〜みたいなアレで表現されてたやつなんじゃないですかねー?
〖DMM電子書籍〗
修正:白線
カバー折り返し:なし
カバー下:なし
帯:なし
裏表紙:なし
備考:修正甘いし、スズキくんと店長がエロくて最高です。
〖紙媒体〗
未読
〖追記〗
〖紙媒体〗
修正 :
カバー下 : 四コマ「スズキのこと」「須崎のこと」
備考 : 修正は電子と同じ。電子で読んでてもボリューミーだなぁとは思っていましたが、実際本を手に取るとものすごく厚くて、それだけで嬉しい。
〖紙媒体〗
未読
重い実先生の別名義の作品。
とても好みが分かれる物語だと思うし、ストーリーの裏?
言外のどこか? に、端々に。言葉と絵だけでは語り尽くせない愛情が滲み出ていて。
その事に切なく涙する、そういう物語なのだと思う。
とても説明しにくいのだ。
大好きな「アホエロ」とは双璧をなす、シュールさをダークに描いているかと思う。
スズキくんは、須崎に抱かれている時だけ、メロメロに可愛い。
終わった途端、事後の余韻も無く、足蹴にする。
「手に入れなければ、失わない。」
「関わらなければ、傷つかない。」
幼ない頃に母親に捨てられた事で、誰かを信じて愛するという事に怯えているスズキくんは、
執拗に迫って、告白する須崎を、身体では受け入れるが、つれないそぶりをする。
須崎に捨てられる事に怯えているのだと思う。
と、見せかけておいて。バイトの堺にも気のある様な、無いような素振りを見せる。
須崎は過敏に反応するが、スズキくんは言い訳もしない。
そもそも堺は、店長を好きで。
その店長は、浅からぬ因縁で結ばれたオーナーとの深い絆があったりする。
という様な、若干本筋から逸れた様な、周りの人々を描いていて。
そこにも割り切れない様な想いとか。もう、恋とは呼べない様な。
そんな感情が描かれている。
スズキくんは、とても病んでいるし、怪我もしていないのに執拗にバンソーコーを貼っていたりするけれども。
心の重石になっていた母親との死別を後に知る頃、その何とも言えない感情に正解が無いと思っている。
描き下ろしには、カナダで、母親の元カレと再会して、ハグして涙しているスズキくんを
少し離れた所から見守っている須崎がいて。
母親の元カレと言いながら、作中、まだ子供だったスズキくんとセックスを何度もしていたらしい描写があったりするので。むしろ、スズキくんの元カレだったりするのだが、
何もかも分かった上で、須崎は見守っている…。
本編の最後の方には、後ろ姿などで、顔を見えない様な描き方だけれども、
その後、数十年後にも、おそらく死ぬ時まで。
須崎は、スズキくんの傍らに居て。この恋を全うさせた事を私たちは知る事になる。
その事に涙する。
とても難解だったけど、確かにこれは純愛だったと。
恋にも愛情にも。正解は無い。
スズキくんの感情も推して知るべしとしか言いようが無い。
この物語を好きかと問われれば、うーん…、というしか無い。
けれども涙を流さずにはいられない。
一見いつものシュールで奇特なストーリーのように思えるけれど、読み進めるにつれて、実は登場キャラクター達の深層心理がなかなか重たいものだということに気付きます。濡れ場も多く挟みながら淡々と進んでいく中に、どこか得体の知れない、でもページを捲らずにはいられない空気が漂っていました。確かに今まで読んだ重い実(三原)先生の作品の中では、一番シリアス要素が強いかもしれません。
メインCPのスズキはバイト先で同僚の須崎にしつこく迫られていて、最初から最後まで彼に組み敷かれれば一切抵抗することなく受け入れます。でも、行為が終わると彼は情事中の須崎との会話をすべて忘れてしまう。本当に覚えてないのか明確には分かりませんが、私には彼が努めて忘れようとしているようにも見えました。幼い頃母親に唐突に置いていかれた経験は、飄々と振る舞う彼の中に深い根を張っていて、新しい関係を始めることは彼にとっては不安でしかない。ただ、寂しくないわけじゃないから、来る者拒まずなスタンスをとっている。結局最後まで須崎に追いかけられる立場のまま、受け入れる素振りを見せなかったスズキですが、私は須崎と一緒にカナダに行った時点で十分彼は須崎を受け入れていたのだと思います。でも母親の死を彼女を知る人物と共有するまでは、彼は本当に重い足枷を引き摺っていたのかもしれません。
サブCPのオーナー×店長もかなり魅力的で、店長がオーナーと知り合った頃や、刺青を入れられた頃の話をもっと詳しく読みたいと思うほどインパクトがありましたね。何より、坊主で綺麗な頭の形がよく分かる店長が、とてもエロいんです。「全身穴みたいなツラ」というパワーワードが忘れられません(笑)。でも、このCPも笑えるだけではなくて、ブラックコーヒーのような関係性なんです。本当はどちらが依存しているのかが見えてくると、なんとも言えない切なさも感じました。店長目線の番外編などが読みたいですね。
衝撃的でした。
序盤はスズキくんと須崎さんがセックスしてるシーンが多くて、店長と堺くんの話が出てきた時には、これはただヤってる話なのか?と思いましたが…。店長とオーナーの馴れ初め?が語られたあたりから、急にそうくるか!と驚きつつ、一気にラストまで読みました。展開が予想つかないですし、物語の入り口と、出口が違うというか…好んで読む人を選ぶ作品かもしれないですね。
スズキくんと須崎さんのセックスは、会話や須崎さんのひとり語りが多くて、というか会話しながらセックスしてるのか、セックスしながら会話してるのか…普段のスズキくんが人を寄せ付けないだけに、大事なことがその中のあるのかな、と思いながら読みました。
結末はほんとにびっくりしました。そして、作者さまの書きたかったのが愛の賞味期限だという…わたしには、なかなか理解するのに時間がかかりそうですが、再度読んでみたいと思います。
評価は悩みましたが、衝撃度で神にさせていただきます。