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今はもう購入できない模様。
お気に入りのEDGEコミックスなので全買いしている関係でこちらも購入していました。春泥さんは「がんばれ!中村くん!!」が好きだったので安心していましたが、こちらは打って変わって猟奇的なお話でした。
BLではないですが、嫌がってる君が好き、にテイストは近いかもしれません。
美しい少年、山田くんがなんとなく気になる主人公。クラスで浮いている自分になぜか親切にしてくれる。しかし彼には秘密があって。。
刺されても死なない少年山田。男色であったホラー作家の生まれ変わりか、関係して殺した少年たちから殺されるために現代に転生しているという設定でした。
特に救いなく終わってしまいますが、彼なりのつぐないだったのか、あるいは最後に出会った少年に心を変えられたのか、読者に答えを委ねるようなラストでした。
それほど残酷なシーンはないので、ホラー苦手な方でもたぶん大丈夫だと思いますが、甘いほのぼのBLでは全然ないのでご注意下さい。
読み終えて、月食奇譚という作品は果たしてどこからどこまでのことを指すのだろうかと考える自分がいます。
一度開けばページをめくる手が止まらず、あっという間に一気読み。
すごいものを読んだな…とため息が出ました。
BLとしてはもちろん、怪奇ものとしても面白かったです。
物語も絵柄も非常に個性的で、魅了されるかされないかがはっきりと分かれる作風だと思います。
カバーイラストからしてただものではないといいますか、まず普通の恋愛は描かれていないだろうなと、読み始める前から期待でいっぱいでした。
結果、このダークでニッチなところを攻める雰囲気は非常に好みで大当たり。
一筋縄ではいかないぐるぐると渦を巻いた複雑な関係や、読む人を選ぶ重ためのテーマ、見てはいけないものを見てみたい方や、好奇心が強い方におすすめしたい1冊です。
1920年…と連続殺人を語るモノローグから始まる物語。
冒頭から衝撃で頭を殴られます。
ところが、衝撃のままにページをめくると、何事もなかったかのように少しだけ生き辛そうな男子高校生・照道のごく普通の日常が描かれているのです。
ここからの展開が本当に上手かった。
照道と少々危うい魅力のある同級生・臣彦の曖昧な関係を追っていくと、少しずつ少しずつ月食奇譚の世界に足を引き摺り込まれ、気が付けば呑まれていってしまう。
謎めいた1冊の本と、何人もの少年が関係する愛憎入り混じる歪んだ人間の感情の行方にすっかり夢中になりました。
彼らの結末をどう感じるか?
こちらも読み手によって異なるものでしょう。
自由に解釈できる結びも含めて非常に魅力的な作品でした。
濃い雰囲気が漂っている作品。
丸尾末広先生のような大正エログロBL。
逃げられない運命、繰り返される悲劇。
結ばれることのない恋愛、幸せにならない人生。
春泥先生の良き古き絵柄は好き嫌い別れると思うが個人的に好きな派。80年代テイスト+胸糞リョナは中々新鮮で見ないようなタッグ。
最後の最後だけは少し物足りなかったが、そこまではずっと良かった。二人の顔アップが並んでいる2ページは特に最高でエモくて吐きそうになった♡
闇深い沼系のBL好きにぜひお勧めしたい。
BLにあまりダークな要素を求めない派なのですが、春泥先生のクセのあるタッチと作風が気になり読みました。
奇遇にも最近江戸川乱歩作品デビューしていたので、なんとなく雰囲気が近いなと頭をよぎりましたが、やはり他のレビュアーさんたちも同様の印象を受けたみたいですね。
物語としては非常に面白くて、ハラハラドキドキさせられて楽しみました。
殺人のシーンはあまり気持ちの良いモノではないので、万人にオススメはできません。
あと個人的に1話の扉絵のリアルな蛾の絵には鳥肌が立ちました。蛾嫌いなんですよね…。
物語の解釈が難しく、何回か読んでぼんやりとしていた物が徐々に分かって来た時、これはメリバな純愛の物語だなと思いました。
先生が求めていた恐怖を与えて、死ねない苦しみから救う事が星野なりの愛の形だったのかな、と。
先生の方はどうだったのだろう…照に対する気持ちは他の少年たちへのものと別だったんでしょうか。
そう考えると、星野の片思いな気がするのです。
多分何度も読み返すたび、解釈が深まっていくんじゃないかと思います。
メリバにハマっていた時期があったので買ってみました…が、想像していた感じのとは違いました(^_^;)
ストーリーが凄くしっかりしていて、物語としては面白いです。内容と絵柄がマッチしていて、独特の雰囲気がとても好きです。が、これを〝BL〟という括りで読んでしまったら少し残念な感じになってしまいました。
どうしても萌えは感じられなかったです…。
エロや恋愛要素は少なめだと思うので、〝ダークなBLのようなもの〟といった感じで読めばもう少し評価が上がった気がします(笑)
メリーバッドエンドとしてはとても良い作品でした。最後、(私の理解力がないのか)少しモヤモヤする所がありましたが、レビューの考察を見て納得できました。