上級将校×密命を秘めた使用人の中華風身分差ロマンス!

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表題作淫竜婚姻譚 ~蜜蘭は乱れ咲く~

琳星樹
34歳,左城将軍で一等公爵の「竜人」
蒼雪蘭
22歳,密命を受け星樹の館で働く青年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

恩人である竜人貴族の紫薇の密命で、名門竜人将軍の琳星樹の邸で働くことになった雪蘭。皇帝の落胤と噂の星樹の子・笙桜の出自の調査が目的だったが、雪蘭の献身的な働きに笙桜はすぐに懐き、冷徹に見えた星樹も次第に優しい一面を見せ始める。そんな折、使いに出た皇城で皇弟に陵辱されそうになった雪蘭を、星樹が「それは私が妻に娶る者」と訴え、助け出してくれる。皇弟の前で交合する恥辱にも耐えてくれた星樹に、雪蘭の心は使命感と恋心の狭間で揺れ出して…。

作品情報

作品名
淫竜婚姻譚 ~蜜蘭は乱れ咲く~
著者
鳥谷しず 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041052785
4.1

(66)

(21)

萌々

(37)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
274
評価数
66
平均
4.1 / 5
神率
31.8%

レビュー投稿数8

No Title

いやぁ、淫竜w
破廉恥です、破廉恥ですぞ。

スパイのような位置づけで星樹の屋敷へ勤め始めた
雪蘭。
秘密を探らなければいけないのに、
純粋に慕ってくれる笙桜と笑顔はなくともにじみ出る優しさを持つ星樹、親しく接してくれる二人の家臣(忘れてはいけない灰春香も!)を慕うようになり、家族のようなあたたかさを感じるように。

騙している、騙されている、という危うい関係性の中で、少しずつ少しずつ、ふたりの距離が縮まっていくのがつつましやかで良かったです。
伴侶になると決まってからはただの淫竜となりましたが笑

情景描写も美しい。
葛西リカコ先生の中華なイラストも素敵。
特に髪をおろした星樹がすごくかっこよかったー♡

1

最後まで楽しめました

「エロ、足りてますか?」がキャッチフレーズの大人のルビー文庫フェア、対象作品です。
当然、エロが濃厚!と言っても元々エロが濃厚な作家さんなので、普段より若干大目といった感じです。

しかし、私が心を惹かれたのは(エロもだけど)雪蘭の健気ぶり。
元々、幼い頃に命を救って貰った紫薇に心酔している雪蘭が、彼からの密命を受けて星樹の屋敷に使用人として入り込む所から始まります。そこで出生に謎のある星樹の子・笙桜やあたたかい使用人達、何より冷徹に見えていた星樹の優しさを知り触れ合う事で、彼らを裏切っている自分に罪悪感を覚えてーといったお話です。

中華風ファンタジーではありますが、読んでいて時代劇を彷彿させます。あの権力を巡る陰謀だったり、「お主もワルよのう・・」という悪代官がいたりというやつです。雪蘭は健気で勇気がある町娘ですかね。お話自体が勧善懲悪といった感じで、分かりやすい面白さなんですね。最後の最後まで楽しませてくれます。

その雪蘭ですが、使命感と恋心の間で苦悩している姿が切ないです。
まぁ、笙桜と過ごすほのぼのシーンも多いので、全体的な印象としては重くはないのですが。

冒頭でも書きましたが、エロもオノマトペ豊富で作者さんらしい濃厚なものでした。変態攻めがお約束になってますが、陰嚢に執着気味という以外は、それ程変態ではありません。やたらと修飾過多な台詞を言いまくる、言葉攻めはいつも通りです。
輪姦されそうになったりもしてますが、なんだろう・・・(~。~;)?
痛々しさはそれ程感じません。この作者さんの書かれる攻めは「受けの危機に間に合う攻め」だからかな・・・。とりあえず、タイトルの「淫竜」というのがぴったりくる絶倫ぶりではありました。

一つ気になるのが紫薇の事。悪人にしか思えないのですが、雪蘭や白(紫薇の間諜)の心酔ぶりを見てると、人を惹きつけるものがあるのかなぁと。幼い雪蘭を助けた時の、彼の気持ちが知りたくて仕方ないです。

9

ページを覆う難しい漢字に臆する必要はありません

年寄りの私ですらよく知らない『映画が一番の娯楽』であった時代。
任侠映画で高倉健が背後から切りつけられようとしたその瞬間「健さん、後ろが危ないぜっ!」という声が映画館に響いたという話があるそうなのですが。
この本を読んでいる最中、私は何度か「雪蘭、騙されちゃいけないぜっ」とか「雪蘭、それは罠だっ」と叫びそうになりました。
任侠ドはまりおじさんを笑えないね。

手に汗握る陰謀のお話です。最後まで『ハラハラ』で引っ張ってくれますので、途中に挟まるエロエロしい部分で気を抜く暇もありませんでした。
ってか、濡れ場ですら大スペクタクル風味なので気を抜くことが出来づらいのですけれども。
あ、エロエロですけれど、淫靡ではありません。
エロエロなのに品がよろしいという鳥谷さんの持ち味は今作でも健在です。

雪蘭は命の恩人である紫薇の命で、竜人である左将軍の琳星樹の家に密偵として潜入します。探るのは星樹の子どもとして育てられている笙桜が、果たして皇帝の落胤なのかどうか。雪蘭は人間で豪商の出身。将来紫薇の役に立つため、様々な知識や技術を身に着けてきたとは言え、間諜なんてやったことがないわけです。だから無事に雇われても、何かある度にヒヤヒヤしてしまうんですね。
もう、その所為で物語世界に引き込まれちゃったんです。
陰謀渦巻く状況なのに、星樹のところは笙桜も二人の使用人も、やたらのんびりほのぼのしているんですよ。
不思議とこれがハラハラ感を盛り上げるんだな。

手に汗握るのと同時に、このお話には偏見と差別についてが書かれています。
「竜人と人間の身分差を当然のこととして考えるのか」とか「自分が良しと思っている人から聞いた他者の評判を鵜呑みにしていいのか」とか。
なかなか、曇りなき目で世間を見るというのは難しいことです。
でも、自分の中に『見逃してはいけない尺度』の様なものを持っていれば、正しい見方に戻って来られるのだなぁ、と思ったのです。何と言っても雪蘭に多大な好感を感じたのは、自分が間違っていたと感じた時に改めることが出来たからなんですもの。
素直であるというのは、生きていくうえでとても大切なことですねぇ。

今までレビューされた皆さんの多くが、このお話に出てくる『やたらめったら難しい漢字』のことについて書かれています。
えっとですね……これ、ちゃんと読まなくても良いんじゃないかと思ったんです。この漢字群は物語の雰囲気を出すための装置であって、きちんとした意味を捉えなくとも充分お話は理解できます。
私は登場人物の名前は『形で覚える』という荒業で最後まで読みましたが、意味も通じたし、めちゃめちゃ楽しめましたから。
漢字が苦手な姐さま方も心配せずにお手に取りください。

5

蜜蘭は乱れ咲きまくりです

開いた瞬間、「ぐへえっ」と突っ伏したくなる中華風ファンタジー。
中華風もファンタジーも好きなんですが、名前や固有名詞の漢字の読み方が独特すぎて
何度も何度も最初に戻ってはふりがなを探して…
という事がしょっちゅうなので、「またかあ~…」と思いながら読み始め…。
この本は本当に親切でした!!
しばらく間を置くと、またふりがなを付けてくださってるので、
1回1回話の流れを止めることも無く最後まで本当に一気読み!!
内容も面白くて、話の中にすっかり入り込んでいましたし、まだ頭の中では
翔国の情景や雰囲気が残ってて淫竜レスってやつです。

健気で一途で聡明なうえに綺麗という、非の打ち所のない受けさんの雪蘭。
一方、子持ちで冷淡で賢くて強い、というやや難しそうな攻めさんの星樹。
最初はほとんど交流もなく、雪蘭が密偵として星樹邸で慣れていく様子が書かれていて
「全然エロないやーん!」と思っていたのですが。
中盤からはどっぷりでしたね。
でも、雪蘭の初体験があわや4Pになりそうになった時は、『星樹さま、早く!!』と何度心の中で
私が助けを求めたことか…笑。
その後、やむを得ずとはいえ衆人監視の前でいたす2人にびっくりでしたが笑。
それから急速に縮まる2人の距離をまたまた邪魔する1番厄介な敵?も現れ。
紆余曲折あってやっと気持ちが通じ合った時には、こちらがほっとしました(^^;)
通じ合った後は、それまでの気まずさやすれ違いが嘘のように、雪蘭を離さない星樹に、使用人が呆れ果てたり。
と、ほのぼのエピソードで終わるのもよかったです。

ドキドキもあり、エロエロもたっぷりなので、楽しまれること間違いなしの1冊です(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜

4

確かに淫竜だ!

とんだ淫竜将軍だ!その通りでした。
あらすじは紹介されてますので感想を。

最初は難しい漢字の地名や役職名や人名ばかりで理解できるか心配でしたがなんとか読み終えられました。

途中までは琳家の密偵の仕事の成果が上がらず焦る雪蘭や、琳家の人達と親しくなり密偵の立場に罪悪感を感じて苦しむ雪蘭が読んでて辛かったです。半分まではそんな感じで読むのがなかなか進みませんでした。

皇弟に襲われた時は特に辛かった!あらすじで星樹が助けてくれることはわかっていましたが、まさしく恥辱の交わりでしたね。それでも星樹が相手で良かった。

星樹が雪蘭を愛していたことや密偵と疑っていたことが明かになり、それでも紫薇に話をつけて正式に雪蘭を妻に迎えることになり、その後の甘々エロエロはこれまでの流れからは想像がつきませんでした。
星樹のちょっと変態ちっくな甘い言葉の比喩や毎日ところ構わず盛るなど、本当にうちの淫竜将軍にはびっくりだ!ですね。

これで平和に終わるかと思いきや使用人白の裏切りで雪蘭と笙桜が窮地に!白が現れたときにもしやとは思ったらやっぱり紫薇の手先だったのですね。

笙桜とラクダさんの働きで無事に星樹に助けられ、正式に雪蘭も正妻に認められます。

最後のエッチまでエロかった。
さすが鳥谷しず先生、言葉のチョイスがなんともエロく淫らです。確かに蜜蘭ですね。

美しい攻めと受け、切なさと濃厚なエロ。
途中までは最後まで読めるかな?と飽きそうになりましたが結果とても面白かったです!
星樹のムッツリエロに萌えました!

2

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