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表題作高貴なる賭け 叛獄の王子2

デイメン,26歳,奴隷,アキエロス王の正嫡
ローレント,20歳,ヴェーレの王子

あらすじ

それはありえない光景だった。近衛隊の隊長と王子との決闘。
美しいローレントの命運はもはや尽きたかに思われた……。

国境警備へと、執政の命を受けて向かうローレントの部隊は統率を欠いた三流の兵の寄せ集めだった。だがその部隊を、ローレントはデイメンとともに徹底的に鍛え上げる。幾重にも襲いくる執政の罠、そして裏切り者の影。もはや絶望的とも見える状況の中、生きのびるために力を合わせる二人の間にいつしか信頼が芽生えていく――。

強く誇り高き王子たちの物語、第二弾。

作品情報

作品名
高貴なる賭け 叛獄の王子2
著者
C.S.パキャット 
イラスト
倉花千夏 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
モノクローム・ロマンス文庫
シリーズ
叛獄の王子
発売日
ISBN
9784403560323
4.8

(99)

(89)

萌々

(6)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
475
評価数
99
平均
4.8 / 5
神率
89.9%

レビュー投稿数7

攻めと女性のラブシーンが…

攻めが3人(か、それ以上)の女性と子作り(?)するラブシーンが萎えます。
描写はほとんど無いと書いてる人もいますが、それなりの描写はあります。
例えば「彼女はデイメンの上で、のたうつように身を震わせて激しい絶頂を迎えた」とか、
「二度目はもっと開いて身を任せ」というように、いくつかの描写が書かれています。
2人目と3人目の女性は攻めに体を密着させる描写までです。
個人的には地雷というよりも、せっかく攻めと受けの距離が縮まってきたのに萎える展開という感じです。
元々女癖の悪い攻めとか、過去にそういうことがあったという設定ならともかく、現在進行形で、せっかく受けとの信頼関係も少しずつ出てきたところでこれはあんまりなのでは…?
受けの命令というか、族長の頼みで部族の女性に子種を仕込むという展開なのですが、別に必要性も感じないし、何故ここで?という疑問ばかりです。
日本のBLを読み慣れてる人には、こういう展開が地雷の人は結構いるのではと思います。
多分ですが、日本のBLなら担当編集さんが攻めと受けの距離が縮まり始めたときに攻めが複数の女性と思いっきりヤリまくる展開はNGになるのではと思いました。

ただ、後半からの怒涛の展開や、受けとの初夜のシーンはとても丁寧にページ数も割いて書かれていて、本当にお互いが特別な存在であるというのがよく判ります。
1巻に比べると翻訳も多少は読みやすいですが、やはり分かりにくい部分が多く、何度も同じとこを読み返して理解する感じでした。
「それ」が何を示すのか分かりにくい言い回しや、誰のセリフか分かりにくい部分があります。

ですが、もはや挫折せずに最後まで読了出来そうなくらいには面白く目が離せない展開になってきました。
続けて3巻に突入します!

1

壮大

シリーズ全巻読む前に、2巻までの純粋なレビューを書こうと思っていたのですが、レビューを書く間も惜しく3巻、外伝と読み切ってしまいました。シリーズでは2巻が特に好き!ご褒美の外伝も好きだけど。

戦闘シーンの壮大さよ!!!まずここを語っておかねばなりません。2巻は特に大きな軍を動かすシーンが多くて、一般漫画でもこういう軍師の作品が好きなので堪らなかった!商業BL漫画では一層書くことが難しいだろう世界観です。小説の醍醐味を味わう。息を詰める、時がゆっくり流れるかのような戦闘シーン…ストーリーも面白いのですが、文章力にもしっかり魅了されました。

2巻では早々に互いの剣術の素晴らしさを実感して認め合う2人。ローレントは口だけじゃない、してデイメンも身体だけではない。
後半ではデイメンがデイメンの能力でもって、人種ではなく人として兵達の信頼を勝ち取っていきます。地位がどうのこうのとしている貴族に比べて、兵はむしろ単純です。
基本的にはデイメン視点で書かれるこの作品ですが、たまにある2人が主語になった地の文が好きで。「道外れたところに馬を〜朝には〜二人とも承知していた」とか、屋根の上を駆け抜けるシーンとか、相入れなかった2人が同じ時に同じ事を考えているというだけで気持ちが昂る。

2巻で最初の衝撃はローレントの「ありがとう」でした。あと「お早う」とかね。1巻で鞭打ちで半殺しどころか9割殺した男に対して、こんな何気ない挨拶をする日がこようとは!ローレントが、ひとりの人としてデイメンを尊重している…これが策略だったにせよいつからか真実になったわけで、はぁ…良い男と良い男の共演

肩を揉むシーンなどで興奮のお預けを食らい続けて遂にこの巻では2人の濡れ場が!
焦らされ、もうローレントの本心はどれなのか!ローレント自身にも分かってないんじゃないか!いや聡い彼の事だから、そんな自分までも分析しているのかもしれない。

パスカルがオーギュステを評して「誰よりも強く、世継ぎの王太子であり、まさに生まれながらの君主であった」という場面、その着前のローレントの言と併せて、まさにデイメンのことだな。オーギュステを愛したローレントがデイメンを愛さないわけがない。

誰も死なない、あるいは下手に死んでる物語ではなく、死をもって深みを増すこの作品が好きです。

3

面白すぎでしょー


凄い神評価率ですね…!
BLという括りにしておくだけではもったいない…読み応えバッチシな第二弾でした。

メイン二人の関係だけでなく、純粋に戦いの行く末が気になってしょーがなかった!
こりゃまた続きが気になるところで終わっているので、ノンストップで次の巻に進みたいと思います。

奴隷と王子の二人がこの巻の終盤に行ったことはとても尊かったです。
不穏な空気しかなかった初めましてからよくぞここまで…。
じっくりとした書き込み、描写があったからこそ二人の進展が徐々に伝わってきて、純粋に胸キュンでした。
だけどデイメンの正体を思うと…切なく苦しくもなんとかうまくおさまらんかな…。

おぞましき執政との対決…とても楽しみです。
容赦のなさやばいですね。

お気に入りは王子の色子シーンです。
凄く魅惑的だった!

2

俺を入れてくれ・・・・・・・・・・・・

シリーズに今頃着手。よゆーだろと高を括っていた私がバカでした、ごめんなさいの怒涛の2巻、本編430P(ほかの本の2倍近く・・)。萌2にしようかなと考えていたら、後半で怒涛の運命のるつぼ?謀略?に巻き込まれ、うああああああああと絶叫悶絶で終わって心臓バクバク、神です。タイトルは黒髪奴隷さんのセリフ、萌え死ぬかと思った。

1巻で「国境近くに行きやがれ」と敵対する叔父に放り出された金髪王子+黒髪奴隷(元王子)。叔父が幾重にも仕掛けている罠・謀略を避け、躱し、寄せ集め部隊をまとめあげ、国境にたどり着いたけれど、既に二国間での揉め事は始まり、山岳民族、パトラスを巻き込み、そして驚愕のまま3巻へ・・というお話。

二人の王子以外の登場人物(めちゃネタバレ含む)
執政:金髪王子ローレントの叔父。いい人っぽく見せてて腹黒真っ黒、真正悪党っぽい。
ゴヴァート:執政の飼い犬。金髪王子についてきたけど、途中でやり込められて退場
ジョード:金髪王子の近衛兵、部隊まとめ役に昇格、いいやつだけど可哀想。
アイメリック:グイオン元老の4男。ジョードと良い仲になる。
グイオン:執政よりの元老。
パスカル:金髪王子部隊と行動を共にしている医師。
ニカンドロス:デルファ(金髪王子の国ヴァーレから黒髪奴隷の国アキエロスが奪った地方)の首長。
       最後の方で登場。
ハルヴィク(♀):山岳民族?の首領?金髪王子と共闘する。
トルヴェルド:パトラスの王子。金髪王子より。
トゥアルス:金髪王子と黒髪奴隷の国の間の要衝である砦の太守。時の渦に飲み込まれていく前に運命の一言を発する。
グイマール:ラヴェネル砦の兵、黒髪奴隷の後任になる予定だったが。
ニケイス:幼くして執政に認められた色子。頭良い、ひねくれもの。彼の本当の人生を奪ったのは何。

言葉にならない、胸がキツイ、頭をかきむしりそう。最後、涙が止まらなかったです。
神よ、二人にご加護をと祈る気分で、(ちょっと一呼吸、間を置こう)、3巻へ。

6

最高of最高

ネタバレなし。

内容については既に詳しく書かれている方がいるので省きますが………
墓場まで持っていきたいBLのうちの1つです。
海外ではめちゃくちゃ人気らしいですけど、日本で全然話題にならないのが不思議でしょうがないです。

BL小説って恋愛だけしてる小説が多いですけど、そういうのも悪かないけど~がっつり骨太ストーリーのBLも読みたいわ~という方、必見です。面白いですよ。

BL的にたまらないポイントはたくさんあるんですが、特にラブシーンが最高ですね。
めちゃくちゃ濃厚とかそういうんじゃなくて、こう……心にくる。
1巻を読み終わった時点ではこの二人が???致す仲になるの…?ってかんじだったんですけど、二人が少しずつ惹かれ合っていく描写と高まっていく緊張感とがもう…言葉はいらない…ってかんじ。

小説が読める腐女子は読んでおいて損はないと思います。
傑作です。肉で例えるならA5肉。挿し絵もめちゃくちゃきれいですし。

8

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