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作家買い。雨隠さんには珍しく、妖モノのお話です。
ネタバレ含んでいます。
主人公は市の職員・七尾。
ある日上司に呼ばれ告げられたのは、
現在市の開発を検討している場所の地主さんが妖怪。
だからその妖怪に会って許可をもらってきて。
というもの。
妖怪?
と怪訝に思いながらも指示された場所に赴く七尾くんですが、そこで出会ったのは銭湯「あやしの湯」を営む妖たちで…
というお話。
七尾くんはいい子なのですがちょいコミュ障なところがある青年。
自分でも人づきあいが苦手だと感じていますが(そのため役所で左遷にあっている)、どうすればいいのか自分でもわからない。
けれどそんな七尾くんは妖怪たちには大人気。
美味しい「匂い」がするのだそう。
妖と聞いても臆することなく仲良く銭湯に入ったり妖たちと和気あいあいと接する七尾くんが可愛いです。
で、そんな七尾くんのお相手は、というと。
乙丸という名の妖。
乙丸くんはあやしの湯で働く妖ですが、事故に遭い自分の名前しか憶えていないという若者。
そんな二人が、一緒にお風呂に入ったり、話をしたり、お酒を飲んだりしながら、少しずつ恋心を育てていく。コミュ障で人とのかかわり方を知らない七尾くんと、妖ゆえに七尾を傷つけたくないとグルグルする乙丸くん。そんな二人の可愛らしい恋のお話。
妖怪ものではありますが、ホラー要素は皆無。
半分人間、というくらい人っぽい妖怪たちという事もあるのですが、なにしろどの妖も可愛いんです。
特に化け狸の「ぽぽんた」。
この子が可愛いのなんのって…!
舞台が銭湯という事もあって登場人物たちが裸でいるシーンも多いのですが、そのたび股間を隠すのがこのぽぽんた。身体を使ったりしっぽを使って上手に(?)キャラたちのtnkを隠すのには爆笑してしまった。
そしてこのぽぽちゃん、パンツにこだわりがあり過ぎて起こす行動が…!
めっちゃ可愛いです☆
二人がかつて出会っていたのではないかという描写。
そして乙丸くんの過去。
そのあたりはきちんと描き込まれていませんが、なんとなく「こうかな?」と推測できる。
そして乙丸くん×七尾の二人をくっつけるべくナイスサポートする脇キャラの理央と鬼村くんのスピンオフも描いてくれるとの事ですので(あとがきで雨隠さんが書いてらっしゃる)、もしかしたらそちらで解明するのかな?とも思います。
コミュ障の七尾に、妖の乙丸くんの、ジレジレモダモダする可愛い恋心がめっちゃツボでした。
読後、優しいほっこりした気持ちになれる、そんなストーリーでした。
攻めも受けも優しい…
何かホワッとしてて癒されたというか
温泉入った後みたいなフワ~ッとした読後感でした
そして温泉=エロだと思っててすみませんエロは控えめでした
線もさらっとしててベタ付いた感じが無くて
めっちゃ萌え!!って感じではなくて(受けが攻めなら襲われてもいいというニュアンスの台詞を口にするところがあるのですが、その時の攻めの顔にはぐっときました)
毒気を抜かれて何だか良かったなぁーと溜め息を吐きたくなる感じ
出来上がった二人の雰囲気も癒される可愛さです
この二人は末永く幸せに暮らして欲しいし、多分そうなるだろうなって安心感がありました
可愛くて癒される良作でした
真面目だけれどコミュ障の市役所職員が、土地の再開発にあたって住人との交渉を任されたら、そこは妖が住む地域だった、という和風ファンタジーBLです。
カップリングはがっちり細マッチョの妖×市役所職員。
全体的にほのぼのとしていて、胸をぎゅっと掴まれるような切なさとか、シリアスな展開とかはなく、どちらかというとコミカルな印象の作品です。
受けがとてもいい子でした。年齢表記はありませんが、多分20代後半くらいかな? なのに擦れてなくて、空気が読めないせいで人を怒らせてしまったりもするけれど、おっとりしていて心がとても純粋なキャラ。妖怪はそういう人間を好むらしく、妖たちにはモテモテです。
攻めはそんな妖の中の1人。舞台となる銭湯で働いている、腹筋バッキバキの妖です。妖怪とはいえ外見は普通の青年で、異能と言えば力が強いくらい。寡黙でムッツリしたキャラですが、受けの心の美しさに惹かれていきます。
どちらも恋愛感情に疎く、お互いに惹かれているのになかなか恋愛に結びつかないままゴタゴタに巻き込まれたり、行き違ったり。単巻みたいだけどこれちゃんとくっつくのかな…と心配になったくらいスローモーな展開でした。
設定の割に派手さはないけれど、くっついたあとはとても可愛らしいおっとりさん同士のカップルでした。
キュンとするお話でした。
銭湯を中心に、妖怪たちのまちに乗り込んだ市の開発担当、七尾(妖怪っぽい名前だけど人間)と、妖怪乙丸の恋。お話はまさにタイトル通りで、あやかしのいる銭湯で、ひたすらウブでまじめなかわいい七尾さん(ももいろ美人)を愛でるストーリーです。
攻めの方は、怪力で言葉少なながら優しい乙丸。ツンとしつつもこちらもウブで、こっちが恥ずかしくなるような照れ具合で、みててほんわかしますね。
受けの七尾さんが光る作品ですが、攻めのキャラや、どんな妖怪のルーツがあるのか、もっと掘り下げられるとおもしろくなったかなと思います。
表紙から七尾さんはツンデレクール系なのかな?と思いきや、天然の入った素直な性格で正直ギャップを感じました。
しかしこの素直さ故にあやしの湯に関わる人たちと打ち解けられたのだと思います。
全体を通してほのぼのとしたテンポで進み、過去を知る者の訪問によって不穏な空気になるもののなんとも平和的な解決(?)でした。
七尾さんも妖怪になって幸せに暮らしましたエンドが目に浮かびます。
幸せあまあまでよかったです!