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こっそり生きてこーよ、ふたりで。 大学生×校正者シリーズ完結!
完結の3巻。弥生と恋仲になってはいけないと自分をいましめていた踊場さんですが、彼が真剣であることが分かって、表紙のようなハッピーエンドに。。
という展開でした。
確かに、建築家をめざす将来有望な若者が相手だと、年上はひるむかもしれないなあとは思います。
あとは、校正のお仕事の話が結構しっかり出てくるので、なかなか面白かったです。
めったに触れることがないですしね。
作家さんは、こういったお仕事ものがお得意のような気がするので、今後もぜひ読ませて頂きたいと思います。
シリーズ完結巻です。
1巻の出会いから3巻の終わりまでおそらく10ヶ月程の時間が経っていると思われるのですが、その間に主人公の2人がゆっくり変わって成長していく過程が丁寧に描かれていたと思います。
恋に破れた踊場さんは中々頑固でしたが、7つも年下の弥生君がいつも真っすぐで、恋愛の熱量がいつも踊場さんより高くて、踊場さんを暖かく包んでいました。
2人の関係が徐々に変わっていって、それぞれの成長の過程が見れた作品でした。
どちらの立場に立っても切ないのですが、ほのぼのとした雰囲気やコミカルなキャラも登場するので、派手な展開はありませんがほっこりするシリーズだと思います。
前作を手放してしまって、あらすじと自分のレビューで復習してから読みました。
復習不足なのか弥生が可哀想に思えちゃって。
こんなに真っ直ぐ一途に踊場を追いかけてるのに、踊場はのらりくらりで。その原因もちゃんとあるんだろうけど。元カレとのこのかな?
弥生も踊場にくらいついて、踊場は弥生の優しさにつけこんで。世間に名乗れない関係でもこっそり二人で生きていけばいいよねって。
弥生〜(泣)
最後の腕時計交換はお付き合いのスタート宣言なのかな?
あきらめた顔して、いつもはぐらかして、弥生が去ってくれたらいいと思ってる?弥生の気持ちを知っていて、やることやっといてずるすぎでしょ踊場。どんだけ保身なんだ。
あげく、気持ち良くするのがお前の役目だ〜?わざとふられるように言ってんですかね。
で、お決まりの「(男同士は)世間に受け入れられない」に弥生が「オレがいつ世間に受け入れられたいっつった?」よく言った!
「踊場さんの方がずっとずーーーっとめんどくさいから!!」に、そうだそうだ!!と私も思いましたw
踊場はそこでなぜショックを受ける?自覚ないのもここまでとは。大人ぶってるくせに。
「起きてもないこれからのことをうじうじ悩んでぐじぐじ言って」
ほんとその通り!!えらいぞ弥生。
そんなまっすぐな弥生だから、めんどくさい踊場がなんとかその気になってきましたね。体はすっかり最初からその気だったくせに。この人エロくてずるいわほんと。
で、ラストでようやく自覚して、タイトル回収ですか。やれやれ。
弥生の望み「踊場さんのベッドで一緒に眠りたい」がかわいい。
人が生きるという事や他人と生活する事の楽しさや苦しさを一貫して描いてる作家さんだと思います。
ほのぼの系BLを好んで読むわけではないのですが波真田さんの作品には一貫してリアリティがあり、
ファンタジーとの配合がとても絶妙だと感じました。
弥生のキャラにしても有名建築家の息子で自身も建築家を目指す学生という高スペックなのに、
あまり恋愛に器用でなかったり意外なところで計算高さを発揮したりとBLのテンプレキャラではありません。
最初は南の島から来た訳のわからない青年であった弥生と踊場が徐々に馴染んできて、
二人が離れがたくなるまでの関係を丁寧に描いています。
途中で踊場の憧れの木地先生などの他キャラが出てきますが、
当て馬という程でなくあくまで二人の間に良い刺激を与えるスパイスです。
踊場さんは最初は「キャラデザ地味、もっと格好良くても」と思ったけど、
弥生に借りた着慣れない服を照れながら着こなすコマが何だかとても良かったです。
波真田さんの描く服やインテリアはこれ見よがしではないけどさりげなくセンスが良いです。
誤解を恐れず言うと紀伊さんのエトランゼシリーズを大人向けにして落ち着かせたイメージです、
充分に売れてる作品だとは思いますがそれでももっと多くの人に読んで欲しいです。