• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作秘密の恋を伯爵城で

シリル・ド・シェレール 伯爵(26歳)
立原湊 リーマン(24歳)

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

画家だった父の遺品整理のために、立原湊はフランス、ボルドーにあるシェレール伯爵城を訪れた。
父と前伯爵の『画家とそのパトロン』という関係をあらぬ方向に疑った湊は、現伯爵シリル・ド・シェレールを怒らせてしまう。
「躾け直す」と湊をベッドに縫い止めるシリルの腕の力はあまりにも強くて…。
平々凡々のジャパニーズ・ビジネスマンとセレブの中のセレブである伯爵様との現代版ボーイズ・シンデレラ・ストーリー。

作品情報

作品名
秘密の恋を伯爵城で
著者
松幸かほ 
イラスト
かんべあきら 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルス
発売日
ISBN
9784883028740
2

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
3
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

初ノベルスなんてこんなもの?

松幸さんの初ノベルズ。

いくらなんでも酷すぎるだろう、と途中で読むのがイヤになりました。読んだけど。
まあ、タイトルに『はぁとマーク』が入ってる時点でデンジャラスだよな・・・

湊(受)はごく普通の新米リーマンで母と離婚して以来会っていなかった父が亡くなったことで、遺品整理等のためにフランスへ。そこで、父のパトロンの孫であるシリル(攻)と出会います。
で、父とパトロンとの関係を勘繰ったことで『俺様・傲慢』なお貴族さま・シリルを怒らせて・・・

いやもう、またか!の『無理矢理→絆され』パターン。大キライなんでもううんざり。
ラブストーリーとしては共感も感情移入もしようがないです。なぜこの流れで『恋愛』になり得るのか、私にはまったく理解できません。

キャラクターもストーリーも、ありがちというのも憚られるくらいテンプレートそのまま。
タイトルとあらすじ(と表紙イラスト)だけで、もう読まなくていいんじゃ、と思うほどでした。←読んだあとでも変わりません。読むまでもなかった。

セレブ・貴族のイイ男と、平凡な日本人という図式そのものはまあいいんです。そこに突っ込み始めるとどうにもならないので、もうスルーで。
私はなんだかんだ言って『ベタな王道』も好きなので、そういう設定がすべてダメなわけじゃないんですよね。

この作品の場合、特にダメなのはラブ面の展開なんです。もうとにかく安易でげんなりしました。キャラクターの心情描写も薄いし、なぜこの2人に愛が芽生えるのかからしてついて行けません。ご都合主義にも限度があるって感じです。

こちらに限ったことではないんですが、こういう『無理矢理H』系統で受が攻を(誤解や何かで)怒らせたことを反省して謝らなきゃというのがよくあります。まあ、それはいいよ。悪いと思ったら謝るのはね。

でも『強姦された』ことに対しては何もないの?それこそ相手に反省を求めるところじゃないのか!?この『謝らなきゃ』が受の健気さや誠実さの象徴のように描写されるのがどうもなあ。

さらに、湊の仕事を巡るエピソードのあまりのいい加減さにはまさに開いた口が塞がりませんでしたよ。
『仕事を辞めさせる』のがストーリー上不可欠だったとしても、あの解雇は『BLだから!フィクション・ドリームなんだから』と自分に言い聞かせてももうちょっと何とかならなかったのかと思ってしまいました。

トータルではひたすらにつまらなかったです。アホらしくて呆れ果てました。

ただ見方を変えれば、最初がこれってことは作家さんのその後の成長がすごいとも言えるのかもしれません。
松幸さんは、好き作家さんではあってもすべてが好みだとは言えませんし、とりわけ初期は個人的にはいまひとつが多いんですが、それでも基本的な部分は水準以上できちんと『書ける』作家さんだと思ってますから。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP