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「empty heart」
主人公は、高校生の梶原拓巳。
彼が密かに恋しているのは新任美術教師の宇佐美。宇佐美は拓巳の兄・龍太の同級生で…
宇佐美と龍太が高校生の時、うたた寝をしている龍太にキスした宇佐美を目撃してから宇佐美を意識し始めた拓巳。
そんな時龍太の結婚が決まり、宇佐美の気持ちに全く気付いていない龍太はウキウキと宇佐美を含めた友人達に報告する。傷つきヤケ酒の宇佐美に全て分かった上で挑発し、身を投げ出す拓巳…
初めから「身代わり」でいいと納得しての行為だったけれど、続けるごとにどんどん辛くなってきて、読んでいても自業自得なんて思えないほど切ない。自分の本心を隠して暗い眼をする拓巳と大きな勘違いをしている宇佐美のすれ違い!
そこに現れる宇佐美の大学時代の友人が拓巳の心をかき回してくれて、2人はお互いの思い込みを無事解消します。ここからあっけなくラブラブCPになるのが、拓巳よかったねとは思いつつもちょっと性急すぎるかな…
龍太がすごい鈍感男で、ちょっとおバカ?で面白い。
「full Heart」
元はこちらの話があって、前半の「empty heart」の方が描き下ろしです。この話をあんな風に膨らませるのね、と考えるとすごい。
本作は龍太の結婚式の場面から始まります。
宇佐美はかつて龍太に恋をしていたから、拓巳は2人が話をしてるのも気になるし、龍太が結婚したからホッともしてるし、という年相応のお悩み。Hはしっかりしてますけれど。
水名瀬先生の美麗な絵柄で、拓巳も宇佐美も龍太もみんな美形。目の保養BLです。
BLにはまった初期に読んでいた水名瀬さん。懐かしく読み返してのレビューです。とにかく、絵が綺麗なので好きな作家さんです。今回は、ずっと兄のことが好きな人に片思いしてる、一途で切ない高校生のお話です。
拓巳は、高校の美術の教師で兄の親友の、宇佐美がずっと好きでした。でも、宇佐美が好きなのは、兄だと知っているのです。
そんな時に知った兄の結婚。傷ついた宇佐美に付け込んで、兄の代わりに抱いてもらうのです。最初はそれでも嬉しかったけど、だんだん回数を重ねる内に辛くなる拓巳…。
一途な拓巳にキュンとなります。好きなのに、強がって頑張る拓巳が、ホントに切ないです。
拓巳が呼んでもいいって言ったからって、ホントに兄ちゃんの名前を呼ぶな~と突っ込んでしまいます。
まぁ、宇佐美の方も、すぐに兄との違いに気付いたから良かったけど。くっついてからは、溺愛してる宇佐美が見れて良かったです。
カッコイイのに、お嫁さんの尻に敷かれて心配性な兄ちゃんがツボです。
『先生×高校生』で『身代わり』ものです。私は、BL小説では『先生×高校生』がいちばん好きなんじゃないかというくらいなんですが、漫画ではあまり気にしないですね。これも読みながら『そうか、先生と生徒なんだ』と思ったくらいで。
それにしても、拓巳(受)が『身代わり』になる兄・龍太のキャラクターがすごく意外でした。こういう『身代わりもの』の場合、龍太の立ち位置はいわば『悪役』になりがちなのに、逆に救いになってるよ!
トーンとしてはかなり切ないんですが、龍太のおとぼけぶりが一服の清涼剤でした。何かあるたびに、年上で上司でもある婚約者に電話で相談している姿が、アホっぽくて可愛くて笑える~。
ただ・・・確かに絵は綺麗なんですが、今と比べるとぎこちないな~と感じました。特に表情が怖いような・・・10年近く前ですから仕方ないんですけどね。
水名瀬雅良さんの画といえばキレイすぎる男!! ほんとキレイかっこいい!! こんなキレイかっこいい男に誘われたら、そりゃあ 教え子であろうが親友の弟であろうが頂いちゃうだろうvvvv
水名瀬雅良さんの美しいキレイな男を堪能しながらスッキリよめる一冊です
一途な恋ってだけで切ないのに、「身代わりでいいから」で始まった肉体的関係の中で『好きな人に抱かれる喜び」と『愛されて抱かれている訳ではない哀しみ」の狭間に揺れる拓巳の想いがマジ切ない。(涙)
宇佐美の気持ちも複雑だよね。片思いしてきた人が結婚、片思いしてきた人と同じ顔・同じ笑顔を振りまいて自分を誘惑、片思いしてきた人の弟、自分が教える学校の生徒...。
下手すれば重くなりがちなテーマですが、拓巳の兄・龍太が結構コミカルに書かれていて面白いです。
あとやっぱり 水名瀬雅良 先生の描かれる絵はとっても綺麗。 絵を見てるだけでも楽しめちゃいます。