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表題作見つめていたい

妻子持ち堅物課長 山口
フリーターのセフレ 阿部カズキ

同時収録作品オレがいるから前編・後編

やんちゃな同級生 八木
先輩に蹂躙されているラグビー部員 狩野

同時収録作品夢の果て

その他の収録作品

  • 許して欲しくない
  • もう苦しめたくない
  • プラトニック

あらすじ

堅物課長「山口」は、若く不誠実な男「カズキ」に振り回されながら関係を続けている。その不実さからいつかは飽きて去ってゆくだろうと思いながらも、どこか無邪気な我が儘さを許し、構っていた。
けれど、「カズキ」の思いも寄らない純情に気がついたとき、「山口」の諦めていたすべてが彩を変え熱く目覚める!

作品情報

作品名
見つめていたい
著者
西田ヒガシ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
ISBN
9784832283022
4.3

(53)

(32)

萌々

(12)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
19
得点
229
評価数
53
平均
4.3 / 5
神率
60.4%

レビュー投稿数19

待てをする妻子持ちオヤジはずるいのか、それとも

3作品収録

「見つめていたい」
「許して欲しくない」
「もう苦しめたくない」
「プラトニック」
これは凄いんですよ。
表紙のオジサンと若いフリーターが付き合ってる。当然不倫だ。
で、ちっとも甘い雰囲気がない。
フリーターのカズキは、憎まれ口ばかり。
山口課長は冷たい。
だけど実は…
…ていう実に身につまされるというか、心うらはらというか。
課長はアメリカ転勤が決まっちゃって「来るか」なんて聞いちゃうし、カズキは友達の前では泣いてるし。
結局カズキは勝手にアメリカに行ってそこで課長を待つんです。
初めて読んだ時はなんか尻切れに思えたけど、今読み返してみるとこの余韻が沁みてしょうがない。不倫だけどね。
傑作。

「オレがいるから」(前後編)
ラグビー部のクラスメートが先輩にレイプされている所を助けたチャラ男。
元々ウマが合わない奴だったけど、その後気になって仕方ない。
また先輩に襲われないように見てやらねーと…みたいになって。
テーマはシリアス寄りだと思うけど、いつものヒガシ節も効いてます。てのはね、このチャラ男は自分が恋の相手だって全然わかってない鈍感野郎なの。そんなおバカな部分ね。

「夢の果て」
男娼のジョンは売れっ子だったのに、マネージャーのクリスが好きになって仕事が出来なくなっていく。
クリスがエージェントを辞めて、益々自暴自棄なジョンだったが…
美男が恋してボロボロになって、でも報われてよかったね、というお話なんだけど、西田ヒガシ先生にかかればこうなる!という素晴らしさ。
この設定が令和になると「◯ャングリラの鳥」になる。

表題作シリーズは不倫のしょーもない話なんだけど神。
総合「萌x2」で。

2

西田先生はやっぱりイイ

西田先生のコミックスは全踏破してるはずです。
久々に「見つめていたい」、読み返しています。
他の方のレビューを読んでいますが、そんなにこの先生は下手なんでしょうか。
丁寧に描き込まないだけでまあシンプルなんだと思います。
先生の作品の中でこの「見つめていたい」は多分私の中でベスト3に入るくらい好きかな。
なんだって妻帯者もの、以前結婚していたヒトもの、が大好物でして。
この作品は堅物の中年サラリーマンとイマドキふうの若いあんちゃんのラブストーリー。
ただ最初はもうとてもじゃないけどラブストーリーという言葉が似合わないよな即物的な残念な話にしか見えません。
なのに徐々に2人の間には確かにロマンティックというべきムードが漂い始めます。
「プラトニック」と名づけられた最後の章では胸熱、、、
いわゆる「不倫」が他のものへと昇華されたかのような瞬間がたまらなく愛おしいです。

今回はタイトルコミックのみについて述べましたが、他の作品も先生にしか描けない独特な空気があってやっぱり好きです。

またこんなお話を描いて頂きたいな。

2

課長の羽目を外させる男

◆見つめていたい(表題作)
 妻子持ちでお堅いビジュアルの山口と、チャラい見た目のカズキ。山口がカズキに押され気味なのかと思いきや、意外にもカズキを打ったり怒鳴りつけたりする一面もあり。出会って間もない頃にトイレで激昂してカズキをひん剥くなんてことも。世間や妻子に縛られた男のように見えるけれど、自分の感情任せに行動する面もあるんですね。あんまり褒められた言動ではないかもしれませんが、私はそこが山口の1つの魅力だなぁと思いました。それを見せられるのはカズキだけ。カズキの寛大さに助けられている部分も大いにありますが、山口が一途なことだけは確かにカズキに伝わっていると感じられました。

◆オレがいるから
 ギャグっぽいノリも多い学生もの。純情なんだかずれているんだか分からない、隙だらけの見た目は硬派な狩野が面白かったです。八木は鈍感な彼にこれから苦労しそうですね。でも、結局優しいから何度でも受け入れてくれるんだろうと思います。

2

等身大のオヤジ

この表紙すごいですよね。毎朝通勤電車に乗ってそうな普通のおじさん。青年誌モーニングの漫画みたいですが、これがBLの王子様的存在である攻めのワンショットなんですよ?

しかし中身を読むとちゃんと泣ける切ないBLになっている。表紙のおじさんも不倫ではあるんですが、職場での立場とか子供の養育とか年相応に色々悩みながらも自分を愛してくれる若い青年との真剣な恋に夢中なのです。

BLとはいえリアルなんです。受けのカズキが女の子だったら割とありそうな話ですが、男性だからこそさらに周りに気をつかうなど二重に障害が多い、でも好きでいることは止められない!って所が萌えます。過去のエピソードをはさみながら現在も進行していくって手法も効果的で初期の頃から西田さんはただ者じゃない感じがします。絵も最近の西田さんの作品みたいに洗練されたイケメンではないけど味があって十分かっこいい、可愛い男達です。

2作目は珍しく西田さんの描く男子高校生。受けはラグビー部なので攻めよりもガタイがいいです。性格はヘタレで可愛いですが。受けが部活の先輩にレイプされている所を攻めが目撃、助け出して恋が始まるという衝撃の展開です。西田さんの描くDKものだと、他作品でも体育会系でガッシリしてる方が受けに回ることが多いみたいです。なんか本物感がある。

3作目は短編。アメリカで男娼をしてる人が主人公。西田さん描く西洋人も格好いいんだよなあ。男娼が好きな人の前で抱かれることになってしまって…という展開。気の強い美形が泣きながらキッと睨みつける顔が可愛くて萌える。

どのお話もクオリティが高い初期の傑作集だと思います。

3

BLというよりゲイ漫画

表題作ははっきり言ってBLというよりゲイ漫画です。
よくあるリアルゲイではないですか。
不倫で男と遊ぶ夫。妻とは別居中。子供が大きくなったら離婚する予定。
だがしかし、ゲイ漫画を平気で読んでしまう私には昔から西田東さんのゲイゲイしい所が好きだったりします。
山川純一さんのような作品が平気で読めるなら内容はとりあえず置いといて、多分読めると思います。
表題作『みつめていたい』は中途半端に終わっているので何となく物足りなかったのがマイナスです。内容も不倫なのでリアルに考えると引く面もあります。なので萌え萌えしたかって言われるとちょっと違うかなと。まぁ不倫と言っても奥さんとは別居中なのでそこまでアレでもないですが。
受けさんのチャラいけど正直者なところや、攻めさんに着いていく所とか、なんか可愛いなと思いました。
なぜだろうか。西田さんのようなゲイゲイしい漫画にも色気を感じる。

同時収録作品の『オレがいるから』は表題作とはうって変わって高校生×高校生のお話です。
しかしふとした瞬間高校生っていうより社会人リーマンに見えるのは気のせいか(笑)
こちらも受けさんがラグビー部で、しかもラグビー部の先輩に襲われるというガチ感w満載のお話です。
西田さんの絵が可愛い系ではなくヘタウマ、激画系だから余計ガチゲイな雰囲気が出るのかもしれませんね。
そして攻めさんの「キスからすべてが始まるんだ」ってセリフ、ABCのAとか昭和な雰囲気のセリフでした。だがそこがいい。

6

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