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表題作白の無言(しじま)

高橋雄一郎
父が大蔵省の士官学校生
桐島信夫
母が芸妓の同期生

同時収録作品紅蕾

源九郎義経
平敦盛

同時収録作品古瘡

喬太郎
陸軍将校の叔父
信夫
母親が芸妓の息子

同時収録作品青蝉

森で出会った軍医
大樹
夏休み中の少年

同時収録作品患者H

森月彦
元軍医の医師
安藤大樹
元兵士の看護師

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

高橋と桐島は陸軍士官学校で首席を争うライバルかつ親友同士。高橋は桐島の何事にも動じない強さに憧れていた。官僚の父親への反発から軍人の道を選んだ高橋だったが、父の日本を憂う深い心を知り、父の後を継ぎ官僚になるべきか迷う。その晩遅く桐島を訪ねた高橋が偶然目にしたものは、上官に弄ばれる桐島の姿だった…!?二・二六事件を背景に激動の時代を駆け抜けた青年達の純愛を描いた表題作他四編を収録した待望の著者麗人初コミックス!!

作品情報

作品名
白の無言(しじま)
著者
大竹直子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
シリーズ
白の無言(しじま)
発売日
ISBN
9784812459683
4.2

(22)

(13)

萌々

(3)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
10
得点
93
評価数
22
平均
4.2 / 5
神率
59.1%

レビュー投稿数10

BLってわくに収まらないのでは?

これが耽美っていうものなのか、よくわかりませんが表題作の他の作品にも壮絶な色気を感じました。作画のせいでしょうか?
ところどころ、ふざけてるのか本気で描いているのかわからないような場面もあるのですが、全体的に物悲しい美しい作品でした。
すべて歴史もの。しっかり調べ上げて描いているのか文字の書き込みも多いです
残念なのは、電子書籍でその文字がつぶれてしまっていることです。

初読みの先生でしたが、他作品も読んで行きたいと思いました。

1

お耽美!!!!!!

昭和初期、士官学校で共に高め合う2人、強くて気高くお耽美!!
この時代の男子感がなんとも…重苦し。
もう1編の軍事物は総ツッコミしたくなる振り切れ方、
義経×敦盛は麗しく、濃ゆい世界でした…

表題作はもう少し感情、腹の内で思っていることを知りたいところだれど、
安易に口にするものでないって、この時代特有の日本男児感にも感じられ…耽美!!
めちゃくちゃ、ずーーーん。って気持になりました。
それはそれで心地良いんですが!!

幼年学校時代を描いた「しのぶれど」はコメディ風らしく、
レビューを拝見すると過去を知れて良かったと本作の雰囲気のままでいたかった派があり読むかどうか悩ましいところです。

あと、本作は2004年刊だからか、Rentaでも白抜きでした…
そこまで気にならんかったけど、けど!!
麗人25周年記念小冊子にも入ってて、そちらは手まで白抜く雑修正…
小冊子だからか、シーモアだからかは謎だけど、泣いちゃいました。

2

友を愛し。國を愛し。その愛ゆえに死ぬ男

2020竹書房の日にてget。
前からずっと読みたかった作品。内容は、5作品収録の短編集。
どの作品もとにかく絵が素晴らしい。

「白の無言」
二・二六事件に絡めた士官学校の親友同士の、実らずに散った心。
いやらしい権力者たちに体を貪られる桐島を「聖セバスチャン」になぞらえる…それは完全に三島的。
非常に劇的で、戦争や一方的な思想の愚かさを感じさせる一編。

「古痕」
桐島信夫の過去。
兄の喬太郎に憧れる信夫だが、戦争の途中で脱走兵となりやさぐれた喬太郎はまだ幼い信夫を踏みにじる…!
だが信夫は幼いながら肺病に侵され死と向き合った経験から、心に剛を持っていた。
死の淵に際して何を感じ何を悟り何を選ぶのか。その究極が描かれた作品。

「青蝉」
虫捕り。独り森の中。現れる医者。
『蝉を採ると局部に毒がまわる』
そう言いくるめられて、pニスを舐めまわされ、aヌスをfxxkされてしまうまだ少年ですらない幼い大樹。
学徒になっても医師/せんせいが忘れられない…
トラウマと快楽の記憶の物語。

「患者(クランケ)H」
大樹は看護士としてアノ医師と診療所を開いている。
大樹はせんせいが大好き。だから「青蝉」が正当化されるけど…
わざわざ小児科を開いて男の子を丁寧に診るせんせいにヤキモキする大樹がコミカルに描かれてはいるが、なんとも危うい一編。
何と言ってもキメの一文。『大樹 私の坊や』…!

「紅蕾」(こうらい)
平安の源平BL。九郎義経と平敦盛が出逢っていたら…
装束、かんばせ、しつらえ、全て美しく精巧。
美しい敦盛はまだ盛りではない梅の蕾…だが源氏の敵である平家の若人ならば斬られるしかないのか。
その美しすぎる生首が哀しい…

2

追憶の彼方に。

「しのぶれど」と「貴様と俺」を先に読んでしまっていたので、この作品がこんなにも悲しく、ダークネスな物語であるとは思いもよりませんでした。この士官学校で出逢い、
ほぼ高橋の一方的な、桐島への恋慕がコミカルに描かれていく2作品と違い、非常にシリアスでダーク。もしかしたら、だからこその他の2作品なのかも。

士官学校で出逢った美しい桐島は、妾の子だと揶揄されている。
事実、新橋一の芸者の息子であった桐島は、その美貌が災いして、上級生や将校達の嬲りものにされていた。その様子を見てしまい、欲情した高橋は 桐島を犯してしまう。
殉教者聖セバスチャンにも似た桐島の、健気に受け入れるさまを見た高橋は、恥ずかしさと後悔で、桐島の元を去る。時は太平洋戦争直前、ニ・ニ六事件の最中、桐島が自刃したとの報せを受け取った高橋は、そこに確かに桐島の愛情を見た。
…という、何とも言えない気持ちになる物語。これぞ悲恋、と言っていいだろう。
続いて、この桐島の非常に哀しみを背負った背景が描かれていく「古痕」
桐島がまだ、士官学校に入る前の幼ない頃に遡る。当時、芸者である母の弟、軍人の喬太郎に憧れていた桐島は、肺病を克服して叔父の様な強い軍人になろうと志していたが、
シベリア遠征から帰国した喬太郎はその夥しい戦争体験から心を病んでしまっていた。
士官学校を目指すという桐島を眩しく感じた喬太郎は、その清々しさを汚したいと、まだ14歳の桐島の無垢な身体を犯しつくす。その上、喬太郎を案じる婚約者の佳世を犯せと命じる。狂ったように見えて、その実 逃げているだけだろう、と幼ない桐島に看破された喬太郎は 後日、変わり果てた姿で戻ってくる…。

同時収録には、戦争中に軍医に騙されて犯されてしまう無垢な少年が、彼が18になり赴いた戦地で再会を果たす。「青蝉」
少年の「初めて」が、暴行によるもので、その痛々しさったらない。
しかし、軍医の方にも、死を目前とした生きる事への渇望がそこには確かにあったという事が後には分かる。少年は無償の愛でもって、彼のそれを受け入れた。と言えなくも無いけれど。
彼らの再会後の後日談はまだあって。「患者(クランケ)H」として続く。
重たかった展開はここで一息ついたところ。
医師の愚行をも受け入れた元患者、大樹は、自分が犯されたのも少年時代だった事もあって、医師にショタ疑惑を抱く。医師は医師で、美しい大樹に変な虫がつかないかと気が気では無い。という、バカップルの甘あま後日談。
身体検査と称して、括約筋や前立腺を真顔で確認する医師が変態です。

そしてさらにさらに時代は遡って。平安末期。「紅蕾」
助けた敵陣の捕虜、美少年を愛しく想い、手をつけずにいた九郎義経だったが、同門の梶原に強姦されてしまう。それを恥じて九郎義経の元を去ろうとする少年だったが、生きる意味を請われ、結局抱いてしまう事に。戦は始まり、少年は源氏の軍に遭って命を落とす。
咲かせる前に散ってしまったと、義経は涙を流す。
非常に短い物語ですが、耽美!とっても耽美な余韻があります。

戦時中や平安末期。本当にあったかもしれない、BL物語として、何だかリアルな気もして来て、読後のゾワゾワ感がたまりません。
エチシーンは恥じらってる筈なのに、濃厚で大胆です。
作者もあとがきに担当さんから「BLでは無く、男色」と言われたというだけあって。普段読んでいるBLとは明らかに違う感じもしました。
近代史も興味が湧くかもしれない時代設定なので、ちょっぴり勉強した気にもなります。

4

華麗なる昭和青年将校文化ーかりそめの恋

【白の無言】・・・・226事件を背景に、すばらしい時代考証が戦前の重苦しい時代を耽美に描いております。陸軍士官学校に通う成績優秀な二人の美青年 軍人の父の愛人ー芸者の子桐島と高級官僚を父に持つお坊ちゃま高橋の青春時代、黒髪・めがね美青年桐島がひたすら犯されるかわいそうなお話です。
どんなに犯されても、凜として自分を曲げない強い桐島に惹かれる高橋、おぼっちゃまの高橋がもっと強ければ悲劇的な最後にはならなかったのにと思います。

【古痕】・・・・上記の作品の続編です。桐島の子供時代、生い立ちです。
芸者の置屋で生まれ育った霧島は、軍人であった義理の兄と仲良しです。でもシベリア出兵で招集されて、帰ってくると別人のようになり、つらくあたるようになり、ついには純真無垢な桐島を犯してしまいます。犯されてもその心は変わらず、凜とした目がたまらなくセクシーでした。

【青蝉】【患者H】・・医者と助手のかりそめと、古き良き時代のセクシュアルな行為を描いています。戦後のお話がメインなので、ほのぼのとしたコメディータッチで描かれます。

【紅蕾】・・・平安時代の 義経と清盛の甥との美しく耽美な時代絵巻です。
       筆も細やか、着物の柄もすばらしく時代考証が大変素晴らしい


  

             


8

散り際が美しい

【白の無言】
陸軍士官学校を舞台に官僚の息子である高橋と芸者の息子の桐島という二人のお話です。

高橋が幼い頃好きだったという絵本の「聖・セバスチャンの殉教」これを見たときに、お!と思いました。
そして優秀な桐島が将校たちに陵辱される姿を覗き見てしまった高橋が思い重ねるのはまさに聖セバスティアヌスの姿。

聖セバスティアヌスはほぼ全裸&たくさんの矢で射抜かれた姿で描かれる事が多い聖人で、痛いはずなのに苦悶ではなく恍惚の表情を浮かべている作品も多数存在します。絶対にこれ信仰心目的以外でも描かれているよなぁ…と思う事が多々あり以前調べた事があるのですが、やはりそういう何かを見出された結果、歴史上で一番古いゲイ・アイコンとされていたり、ゲイの守護聖人とされていたりするらしい。そして三島由紀夫がコスプレしていたり…。
聖セバスティアヌス=ゲイの隠れアイコン=三島由紀夫=男色。私の頭の中でこう繋がりまして、もうBLというよりも男色を強く感じました。(と思ったら作家さんもあとがきでそのように書かれていらっしゃいました。)

そして桐島と将校達との交わりを目撃してしまった高橋は混乱と失望の勢いのまま桐島を力づくで抱いてしまうのですが、桐島が達した際に発した言葉は「大日本帝国万歳」。
「大日本帝国万歳」ですよ。衝撃を受けました。
こんなBL読んだ事ないなぁというのが正直な感想です。
でも現代ものの作品には存在しない、古き日本男児の美学に満ちています。それが最高潮に達するのはやはり最期だと思います。何も言わずに散っていく…。

【古痕】【青蝉】【患者H】はショタが少し入っているので流し読みで終わってしまいました…。ゴメンナサイ。

【紅蕾】
義経と清盛の甥との美しくて悲しいお話。これが一番好きです。

答姐の「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」で教えていただいたのが、こちらの作品です。
片割れが死んでしまったりするバッドエンドは苦手なのですが、バッドエンドというよりも悲恋ものといったほうがいいかもしれません。
【白の無言】も【紅蕾】の二人も時代が異なればあのような結末にはならなかったのかもしれない、二人で仲良く暮らせたのかもしれない…なんてぼんやり思いましたが、読後感は悪くなかったです。
それは事故などに巻き込まれて不本意に死んでしまうのではなく、散り際が美しく覚悟を持って死に臨んだ、死を迎えたという事で切腹の美学に通じるような、美意識を感じさせるものだったからかもしれません。
おすすめされない限りきっと手に取る事はなかったであろうこの作品を読めて本当に良かったです。教えてくださり本当にどうもありがとうございました。

4

耽美な絵が美しい

『しのぶれど』のカバーに一目惚れした作家さま。『秘すれば花』も拝読しましたが、お耽美です。歴史物オンリーで現代を舞台にした作品には出会っていません。イメージでたとえるならば絵柄から高畠華宵の世界を彷彿とさせます。

表題作は二・二六事件をモチーフに、『しのぶれど』に登場する高橋と桐島の悲劇的結末が描かれています。先の作品は陸軍士官学校での二人の出会いと友情が描かれた物語で、ちょっとコミカルで笑えるシーンもちらほら。あの二人が…と思うと物凄く辛い最後ですが、二人の間には愛に勝るとも劣らない、強い絆が確かにあったことが窺えます。

「古痕」は桐島が十四歳だった頃、叔父との間に起こったエピソード。子供の頃から可愛がってくれていた母方の叔父は桐島が敬愛する軍人で、多大な影響を受けた人物でもあった。しかしシベリア出兵を経験し変わり果てた叔父は、無垢で真っ直ぐな桐島を汚してしまう。

芸者だった母親譲りの美貌で、軍服より紅絹が似合うと言われた桐島は、置屋で育った子供の頃から己の宿命を自覚し受け入れた男でした。その潔さ、度量、意志の強さこそが同性をも惹きつけたのかもしれません。

「青蝉」「患者H」は軍医と少年の恋物語。ショタ臭プンプンですが、時代物の初恋・相思相愛・溺愛モノということで…。十四歳の時、蝉取りをしていた林で自称医師に犯された大樹。奥手すぎた彼には嫌な思い出とはならず、むしろ、医師のことが忘れられずにいた。その後、学徒出陣で南方へ出兵し重傷を負った大樹は、野戦病院でその医師と再会する。終戦後小児科医として開業した彼の下で大樹は看護士として勤め始めるも、男の子の患者にだけは妙に優しく念入りに診察を行う医師に、ある疑いが…。

ショタ好きな医師の浮気を疑う大樹が可愛く、二人の誤解にきゅんとしてしまいました。

「紅蕾」。源義経と平敦盛。コレですよコレ!歴史好きなワケではないんですけど、腐道の入り口が歴史物だったのもあってですね、弱いんですよね〜。

学生の頃、趣味でお能を齧ってたもんで、敦盛と直実はちょっとだけ腐妄想したことあるけど、敦盛と義経のカップリングなんて妄想したことなかったよ…。ちなみに作家さまは「乱刃」で弁慶受けを描いていらっしゃって、腐から離れていた当時のアタシはまだまだ掘り下げが甘かったんだわ…って懐かしくなっちゃった。

ってことで、敵対関係、年の差、一夜限りの契り、美男同士。もしかしたら萌えの原点かもしれないです。絵が美しいのもあって、あんなに短い絡みのシーンなのに読後の妄想が止まんなくって困りました。

9

時代背景がつたわってくる描きこまれた絵!

「白の無言」
陸軍士官学校で、大蔵官僚の息子・高橋と芸者の子・桐島が出会う。凛とした桐島に想いを寄せていた高橋は、陸軍将校たちに桐島が慰み物にされているのを目撃し、部屋に戻ってきた桐島を勢いで犯してしまう。桐島も自分を想ってくれているのでは?と期待する高橋に、桐島は一気に現実に引き戻す重い一言を言い放つ。
その後、高橋は親の遺志を受けて大蔵省へ、桐島は軍隊に残り、二人の道は別れ、二度と会うこともないまま、高橋の元に桐島からの想いが届いて物語は閉じます。桐島にもう少し素直になれる自分への甘さがあれば二人の関係は違ったかもしれないのに…
でも頑固に軍国主義を貫き通した桐島はただ、ただ美しい。
軍国主義・戦時下の抑圧された世界観が、背景まで書きこまれた絵から伝わってくるので、登場人物の苦しさや切なさも引き立っています。

「古傷」
桐島の少年期の話。桐島は兄のように慕う叔父の影響で、肺病の手術に耐えてまで強い軍人を目指すようになる。戦争から戻りやさぐれた叔父に犯されても桐島の強い意志は変わらない。桐島がどうしてあんなに頑なだったのかがわかる前日譚です。

「青蝉」
軍医が蝉取りしていた少年を「蝉の毒がまわる、注射すれば治る」と騙して犯してしまう。戦地で二人は再会します。シリアスな絵柄とのアンバランスさが楽しめるコメディです。

「患者H」
青蝉の軍医と少年のラブラブな後日譚。楽しそうに身体検査してる元軍医は変態入ってます。青蝉よりコメディさが増してます。

「紅蕾」
平敦盛が源義経軍に討たれる壇ノ浦の戦いの史実をベースにした、義経と敦盛の悲恋創作ストーリー。敵にも温情を見せ男気溢れる義経はかっこよく、ひたむきな敦盛は美しく、たった一夜の逢瀬も丁寧に描かれているので、綺麗にまとまった衆道話として楽しめました。

描きこまれた絵に引き込まれる一冊です。電子書籍の復刊で再読できて良かったです。

1

「男色」っぽさが◎

一本一本丁寧に描いている感じのする絵です。
あとがきで、担当さんに"BOY'Sというより男色」と指摘されたとか。
うんうん。でも、それがすごくいいんです~。

「白の無言」
昭和初期の陸軍士官学校~その後、のお話。
この時代背景に丁寧な絵がベストマッチ。
白の制服って萌えますv

「古痕」
「白の無言」主人公・桐島の過去、彼と彼の伯父のお話。
最後の1Pが京極夏彦の「魍魎の匣」を思い出してぞっとした。
内容はもちろん全然違います。

「青蝉」「クランケH」
出会い~再会~その後を描いたお話。
他のお話に比べ、軽めのコメディ…ギャグ?です。
イケない先生(医者)だ~w
白衣、眼鏡!!それは鬼畜な証(笑)
まぁ、この先生は若干変態なかほり…がするだけで鬼畜とまでは
いきませんが。
この2人、これからどんどん進んでいくとそうなるんじゃないか?、
という妄想です(笑)

「紅蕾」
平安末期の設定です。
絵が、またこの時代の雅な雰囲気にマッチしてます。美しい。

BLに限らず歴史物って、時代背景や元ネタが分かってると
もっと面白くって入り込めるんだろうな思うと、
自分の不勉強さが身にしみる…。
それと、軍国主義とか愛国心とかの解らなさのジレンマ…。
でも好きなんだよなぁ。…もっと勉強します!

単純にBLとしてだけじゃなく、何か心に残る作品だと思います。

5

CHIHIROCK☆

茶鬼サマ。
コメントありがとうございます♪
時代背景、キャラクター設定、ストーリーがベストマッチでしたよね。
この作家さんの他の作品も読んでみたいので、茶鬼さんのおすすめも早速探してみます~(^-^)ゞ

茶鬼

CHIHIROCK☆さん、こんにちは

この本、私大好きなんです!
他にレビュしてくれる人が出て嬉しいな~とつい書きこんでしまいましたw
大竹直子さんは、和風で独特の味わいで、本当、この話は男色という表現がぴったりだったと思います。
もし、気に入られたら『しのぶれど』を見られるのをお勧めします~♪
これは男色じゃなくて、BLって感じ。
『白の無言』が悲恋で悲しかった分、妄想話でムフフ、、みたいに明るい話でできているので、すごく救われます。
あっ、出版社の回し者じゃないですぅ!(爆)

ノーブルで禁欲的な日本男児

軍ものは数々あれど、日本軍の軍服って菜っ葉色で今一つかっこよくない~色気が余り感じられないのよね、と思っておりましたが、この大竹作品に出会って萌えました!

昭和5年、陸軍士官学校予科の同期となった美男の双璧高橋と桐島。
二人の成績は優秀でいいライバルでした。
高橋は官僚を父に持つ裕福な家の出。
桐島は芸妓の母を持つ、陸軍将校の妾腹の息子。
その自出と母譲りの美貌の上、成績優秀な為、嫉妬する同期生達から乱暴を働かれます。
その桐島を助けた高橋は、悔し涙を流す桐島に恋をします。
この桐島の涙顔が何とも本当にキレイなんです!
しかし思いを打ち明けることもなく、卒業を迎えた日、桐島の美貌に目を付けた上官将校に彼が凌辱されているところを目撃してしまった高橋。
高橋は「聖セバスチャン」の絵が子供の頃から好きだったのですが、その矢をうけて瀕死で横たわる姿が桐島の凌辱された姿と重なって桐島を犯してしまいます。
そこで桐島が叫んだ言葉は愛の言葉ではなく「天皇陛下万歳!」
ショックでした・・・悲しいです・・・
よく、少年がこの絵で欲情する話がBLに出てきますが、高橋、君もだったか・・・
その後離れ離れになった二人は悲しい最後を迎えます。
時代に翻弄された二人。
当時の時代背景をうまくもってきていて悲恋物語になっています。

「古瘡」では桐島の子供の頃のエピソードが載っています。これもまた悲しいお話です。
「青蝉」と「患者H」は戦争を挟んでの医者と少年のお話ですが、歳の差でショタですよ~悪いおぢさんです。
「紅蕾」は九郎義経と平敦盛のお話で、これがまたとってもきれいな絵なんですよ~☆
大竹さんの絵は、昔の日本昔話の絵に出てくる美少年みたいな絵でノスタルジックですのでそれだけでも鑑賞価値があります。

5

この作品が収納されている本棚

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