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なーんも考えず、作家さん買いした作品でしたが、どハマりしてしまいました。方言男子にこんなに萌えるなんて…
志信くんがヒョロっとして草食っぽいのに、肉食系なところもギャップがあって面白いです。そしてとにかくオシャレ!服装がいつもステキなんです。
個人的には虎徹と部長のキャラも大好きです。マキネ先生、いろんな方言調べられて大変だっただろうなぁ。
志信くんと周くんが、これからもいろいろあっても一緒にいてくれたら嬉しいです。
作家買い。暮田さんの新刊という事で発売を楽しみに待っていました。
それではレビューを。すみません、ネタバレ含んでいます。
受けさんは、大学進学とともに上京した周。
家庭の事情で、大学は夜間部に通い、昼間はバイトに精を出す好青年。
なのですが。
彼は地元が山梨県で、甲州弁を話す。その方言を上京後の友人や知り合いに笑われたことで人前で話すことが苦手に。そのため彼女との関係やバイト先でもコミュニケーションがうまく取れず、やや孤立気味な青年。
一方の攻めさんは、生粋のゲイの志信。
周と同じ大学に通う大学生で、明るく友達も多い青年ではあるものの、フラれたばかりで精神的に弱っているカワイコちゃん(男)を見ると慰め、つけ込むような形で恋人になっちゃうという、ややクズが入っている男の子。
ある日、彼女との別れ話がこじれ方言丸出しで話している周を見かけた志信は、彼のコンプレックスも知らず「(方言が)可愛いね」と言ってしまったことからほっぺを叩かれてしまい…。
というお話。
友達が少なく、話すことに恐怖を感じている周に、そんなことは気にもせず自分のペースでどんどん周を取り込んでいく志信の恋のゆくえは。
周がめっちゃ可愛いです。
素直で家族思い。
そんな周にどんどん惹かれていく志信の気持ちがよく分かる。
でも、周が志信に恋愛感情を抱くようになる過程がやや甘かった気も。
志信はもともとゲイなので、そしてバイト先で働く周を「可愛い」と思っていたので、周に恋する気持ちは理解できる。でも、志信の良くないうわさ話を聞き、それに傷ついた周が、それなのにそのまますとんと志信を受け入れる気持ちがちょっとわからなかった。
ただ暮田作品にはよくある、彼らを取り巻く「仲間たち」が非常にいい味を出していて、頑なだった周の気持ちがほどけていく過程には気持ちがほっこりします。
あと、この作品の大きなキモである「方言」。
可愛いですねえ、方言。
周が話す甲州弁が、彼にぴったりでした。
あと、志信の友人である虎徹くんという青年は関西弁を話しますが、それも良い!
方言BLって、もっと増えても良いと思うんだけどな。
志信が方言を気にする周のために、彼が所属するサークル「民俗研究会」に誘うのもストーリーによく合っていてよかった。志信と、サークル仲間に、自分のネガティブな性格と方言を、そのまま受け入れてもらったことで明るい性格に戻っていく過程には安心しました。
暮田さんの描く、可愛らしい絵柄は昔から好きでしたが、最近、キレイ度が上がっている気がします。
可愛らしい二人に、萌え度が確実に上がりました。
甲州弁いいですねぇ。関西弁と違って私の周りではマイナーだからほとんどの言葉がわからなかったけど、普段は標準語を喋っているのに電話で家族と喋っているときに出る方言が可愛いです。もともとゲイの志信がそこは知らずによく行くお店のお気に入りとして周を見ていたのは意外でした。でも、設定としてはバカにされるのが嫌でバイト先でも仲間と話していなかったと言うことなので納得。もともと気になっていたあの子がついうっかり方言で文句いってきたらズキューン♥となるのは仕方ないですね。
周の方は寂しかった時に優しくされて絆されて、恋愛対象まで変えちゃうなんて、本当にいいの?と心配になりますがゲイだと言うだけで距離をとったり、陰口を叩くようなノンケより、ゲイだと知っていても友達がたくさんいる志信の方がたぶん人間的にも素晴らしいし、そんな志信だから友達も離れないしというところがひかれた理由なのかなと思いました。
わー、積読してたの反省……!
こりゃ可愛かった!!
自分の方言が原因でコミュニケーションが苦手になってしまった大学生のお話です。
私も東京に出てきた時に思いっきりぶち当たった壁だし、それから20年近く経っても未だに解消できていないので、主人公が抱えるジレンマは分かりみ深かったです。
作中で主人公が入るサークルが「民族研究会」っていう、歴史言語学好きの部長が率いる言葉と民俗学の研究会でね、なんていうか、方言かわいい萌え〜♡だけで終わらない、ちょっと勉強にもなる方言BLなんですよこれ。
こんなお話を描けるくらいだから暮田さんも好きそうよね?
このサークルの雑談会みたいなのを暮田さんに開いてほしいくらいだわ。方言好きの読者が集まってさ〜、みんなで方言について話すの楽しそうじゃない?マニアックかね?
でもめっちゃ楽しく語り明かせそう!
甲州弁を話す主人公(周)が本当に可愛いので、方言萌え属性の皆様に向けて「これいいよ!」と言い切っておきます!
【電子】シーモア版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし、電子限定特典(2p)付き
今回、改めて分かったことがあります。
暮田先生の作画が好きすぎる。
くちびるのぷるぷる具合が伝わってくる描写も、眉間からまっすぐ伸びた鼻が美しい横顔も、見ているだけでサラサラ感が分かる髪も、全部好きだ!
その思いに引っ張られて、つい「神」ボタンを押したくなってしまう。
作画が神。好き。
作画愛は横に置いておいて、本編について。
大学入学で上京した直後、甲州弁を揶揄われたり、直した方がいいと言われたりした経験から、ひとと話すのを避けるようになってしまった周(あまね)。
昼はバイト、夜は大学の夜間部に通う生活のせいで、地元にいる彼女にフラれてしまったところ偶然居合わせた森谷は、失恋したての子が好みというゲイで…。
一癖も二癖もある登場人物設定です。
森谷が着ているロングカーデが襦袢か丹前(別名どてら)に見える不思議。
もともと目の保養要員だった周が、自分好みの状態で降臨したからには、血が騒ぐのが男のサガ。
そんなわけでグイグイ行って、振り払おうとした周の手が頬に当たって…というきっっかけで距離が縮まる2人です。
慰謝料代わりに加入させられたサークルが「方言研究」。
周の方言コンプレックスを和らげて、さらに心を懐柔するには良い手段ながら、やや描写が足りないのが気になります。
甘やかして甘やかされたい森谷の恋愛志向は紹介されているものの、周の方は分かりません。
森谷のさりげない気遣いに方言コンプレックスを打ち明けられて、心を許したのは分かる。
自分が馴染めなかったバイト仲間に森谷のことを馬鹿にされてキレるのも分かる。
そこから「恋愛」に突入する部分だけが分からない。
言ってみれば、一番肝心なところが分からないんです。
言葉というのは最も重要なコミュニケーションツール。
そこを否定されて、地元にいた頃とは全くの別人のように萎縮してしまっていた周の寂しさに森谷が寄り添ってくれたのが嬉しかったのは分かります。
でもノンケだし、ノンケなんですよ。
ノンケが男同士に足を踏み入れる逡巡がない。
ないんだけど、そこに踏み込むシーンが上手くて流されてしまう。
だって「名字で呼んだらキスする」っていう約束だったところ、言い合いになった結果、「森谷さん」ってわざと言うんですよ。まじか。そんな手を使っちゃうのか。
そこのシーンが「う、巧い!!」ってなっちゃうから、つい流されてしまうけど、読み終わって思うのです。
周はどうして踏み出したんだろう、と。
この子の思いっきりの良さはその後の行動からしても伝わってくるし、あまあまな2にんも良いんだけど、うーむ…。
母親の入院によるすれ違いよりも、そこをきっちり描いてほしかったかなあ。
サークルの面々もキャラが立っていて楽しかったので、そこだけが惜しい。
電子版のおまけが良かったです。
「失恋して弱っている子が好き」という森谷のタイプ。
立ち直って森谷とラブラブになった周はもうタイプじゃないのでは?という友人の質問に対する森谷の答えが…、イイ!!
というわけで作画が神、本編は萌、おまけが神ということで、総合評価「萌2」です。
暮田先生の作画が悶えるほど好き!という条件にはまらない方だと、本編の評価くらいになってしまうかな、と思われます。