ここはやさしい庭

koko wa yasashii niwa

ここはやさしい庭
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神26
  • 萌×212
  • 萌19
  • 中立11
  • しゅみじゃない3

155

レビュー数
13
得点
246
評価数
71
平均
3.7 / 5
神率
36.6%
著者
 
媒体
BL漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
価格
¥660(税抜)  ¥713(税込)
ISBN
9784199607363

あらすじ

愛を知らず、家族も居場所もなかった男――ヒモ同然の生活で、女絡みのリンチを受け、気づくと見知らぬ男に介抱されていた。「兄ちゃんに心配かけるなよ、護――」薫と名乗る男は、なぜか自分を死んでしまった弟の護だと思い込んでいるらしい!? 戸惑いつつも薫と過ごす優しい時間で初めて自分の居場所のある安らぎを感じ、偽りの弟のまま薫のそばにいることを決意して!?

表題作ここはやさしい庭

暁良,ヒモ,弟(護)の身代わり
薫,家族を失い精神不安定

その他の収録作品

  • 番外編
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数13

陰陽マークのような二人

個性の違う対照的な二人が出会い、少し暗い感じの家で一緒に暮らし始めます。二人とも欠けている部分があってそれが異なっているのですが、日々の生活の中で互いの存在に癒されていく、というところが描かれています。

この日常の描写を、エンゾウさんの魅力的なBL男子と日本家屋の雰囲気で読めてよかったです。料理をしたり、一緒にご飯を食べたり、お茶を入れてあげたり、買い物に行ったり、庭仕事をしたり、シャワー浴びたり、着替えを持ってきてあげたり、ただいまとおかえりの挨拶をしたり、、ついでに庭と縁側のある生活っていいなと思いました。

そして恋愛感情が芽生えるところも互いに「これは好きになっちゃうよな」という感じでよかったです。布団の上でのエロも電子限定のエロもよかったです。ありがとうございます。

1

嘘から生まれる愛もある

二人とも幸せになってよかったワィ!
ウオォ。・゚(゚⊃ω⊂゚)゚・。ォオン

始まりから終わり間近まで仄暗く、精神的に報われない辛い部分もあるんですが
読後は「ハァ〜、えがったえがった…(*´Д`*)=3」とほっこりした気分になれました。

他のレビュアーさんも仰られてますが、
電子版限定の描き下ろし「ふわとろの日々」は読む価値アリアリのアリです!
暁良の「……へへ」の笑顔、必見…!
媒体にこだわりのない方は電子版購入を超オススメします。
(ノシ `・ω・´)ノシ 是非是非!!!

こういう、「欠けている部分を互いに補いあえる関係」というか
お互いが与える者であり、与えられる者である…っていうギブアンドテイクな出会いっていいですよね~((∩*´∀`*∩))
パズルのピースがパチッと組み合わさった時みたいな幸福感めいたものが味わえて凄く好きです。

誰かに「おかえり」と言ってもらえる喜び
庭に咲いた花を見て「きれいに咲いたなあ」と言い合える喜び
二人で感じていけばいいさ!幸せにな!あばよ!!と手を振りたくなる一冊でした。笑

ただ、見ず知らずの他人を亡くなってしまった弟と思い込んで家に連れてくるって現実的に考えるとなっかなかに病んでる状態だと思うので、リアリティには欠けるかもしれませんねw
まあその辺りは"フィクション"ということで、私は楽しめました( `・∀・)b

…ところで。暁良は何歳なんだろう。。。
これから就職とかするのかしら〜( ˘ω˘)?
今まで上膳据膳なヒモだったけど、薫のために頑張るぜって奮起する暁良が見てみたいナ。

あと、相変わらずエンゾウ先生の後書きが面白くて好き!です!!

3

偽りが真実に変わるとき

どこで全てが分かるのか…どうやってカラクリは明かされるのか…読み進めていくたびにハマる1冊です(^^)
ヒモのような生活を送る暁良(攻)は、女絡みで喧嘩し、公園で倒れていました。そこへ通りかかった"弟を探す"薫(受)。不意に手を掴まれた薫は"なんだ ここにいたのか"と、暁良を連れて帰ります。喧嘩の傷や食事、当たり前のように自分に世話をする薫に、身に覚えがないため抵抗する暁良…"兄ちゃんに心配かけるなよ 護"薫の言葉に、自分を弟と勘違いしてることを悟る暁良。亡くなった弟の現実を受け入れられず現実から目を背け、自分(暁良)に弟を重ねる薫を可哀想と思いつつ、居心地の良さから"護"としてそばに居たいと思う暁良。
自分の噂をする近所の声を耳にしてカッとなり物に当たる暁良に"なにしてんだよ お前は"と声をかける薫。トラウマのある言葉をかけられ、"護"でいることがバカらしくなった暁良は、家を飛び出します。帰る家もなく、公園でボーっとしていると、"護"を探すために警察に声をかけられている薫を見つけます。弟の特徴を聞かれて言葉に詰まる薫…警察に"兄貴なんで"と声をかけ、その場を収める暁良。"頼むから いかないでくれ"薫のその言葉は、自分(暁良)になのか"護"になのか…護だと分かっていてももうそんなことよりも、そばに居たいと思う暁良。
火傷の跡を見ると過去を思い出す暁良。痛々しい傷は、他人から気持ち悪いと思われるだろうと隠していましたが、"可哀想に…痛かったよな…"と声をかける薫。暁良にとっても、薫にとっても、この出来事は特別なものになります。暁良の、薫への特別な感情が、ここで強くなったと思います(^^)!!私も薫の温かさを感じました!
近所で事故が起き、うろたえる薫。暁良にすがり、"護"を必死に探し守ろうとする薫に、キスをする暁良。護ではなく、暁良として、"こいつに求められたい"と強く思い、気持ちを伝えます。薫は…。
結論から言うと、2人は"暁良と薫"として結ばれます。でも、暁良が薫にキスしてからのラストまでが、感情の動きや変化がすごく伝わってきて素敵なので、読んでいただきたいです(^^)!薫はどこで暁良を"護"ではないと自覚出来たか、つまりそれは目を背けていた"現実"を受け入れることですが、そのタイミングは、もしかしたら読み手によって違うのかなと思います。私個人的には、既に最初から、全てをわかっていて、その"分かっている自分"すら無きものにしていたのかなと。
電子版限定描き下ろし"ふわとろの日々"…もし購入を検討中でしたら、絶対購入をオススメします(^^)!!オムライスを指してると思いますよね…笑?はい、そうです…でも…薫のHの表情やオムライスに感動する暁良の笑顔も…ふわとろですよ笑(^^)ぜひ!ぜひ!

3

そうきたか

心の居場所を求めるお話。
ずっと居場所のなかった暁良だったが、偶然の出会いから別人としてそこに居ることを求められ、葛藤しつつもそれを受け入れ…、
この暁良の心の動きはよくわかるし、暁良の物語としてはいい話だと思えるのだが、暁良の相手となる薫がね、亡くした弟に拘るあまり、別人を弟として家に連れ帰り、弟だと思い込んだまま暮らし始めるっていうこの薫の設定を、どこまで受け入れて読めるかが結構難しい。
薫がここまで思いつめるまでの、もう一段階のエピソードが欲しかったので萌は1こで。

1

喪失と再生の物語

ヒモ生活をしていて、トラブルに巻き込まれて倒れていた暁良を自分の弟(護)だとして連れて帰った薫。
暁良は死んだ弟の変わりを演じることに。
薫のことをかわいそうな奴だと思いつつ、そこまで愛されていた弟になることで家族の愛情を知りたいと思
う暁良。
ちょっといびつな疑似家族として一緒に暮らすことに。
一度出て行ったものの必死に探す薫に見つかって、もうしばらく護としてまた一緒に暮らすことに。

暁良は実の母から疎まれて愛情を知らずに育ってきた過去があって、薫と暮らす中で疑似家族ではあるけど本当の兄弟のように喧嘩したり、護の変わりとして薫からの愛情を受け取っているうちに、護としてい続けるのはもう辛くなってきて、薫に自分は護じゃないと言います。

ずっと現実逃避していた薫もやっと現実を見れるようになって、二人とも愛に飢えていたし誰かから必要とされたかった。やっと薫も護としてではなく暁良として側にいて欲しいと言えたし、暁良は薫を愛していると。

足りないものを補う関係から新しく二人の関係を築いていく過程が本当に良かったです。
最初は護の変わりとして一緒にくらしていこうと思っていたけど、暁良として薫に愛されて、そして愛することも知って今までわからなかった愛情を薫といることで知ることができた暁良。
薫は護にしてやれなかった後悔を暁良を護の変わりにすることで満たしていたけれど、やっと自分と向き合って護の死とも向き合うことができた。

これからは誰かの変わりでなく自分自身を愛してもらえる存在がお互いにできて良かったです。
心温まるお話でした。

3

哀しい切ないシリアスな話

エンゾウ先生ってこんなシリアスなお話を描かれるんですね!と驚くほど、ドシリアスでした。
お兄ちゃんの目には見えない不安定さが可哀想で、似ても似つかない他人を弟だと思い込むことで何とか自分を保とうとしていたのかと思うと、本当に切ないです。
そして、受けが幸せなら身代わりでも良いと思ってしまう攻めの気持ちもまた切ない。。
攻受は途中まで逆だと思っていたので、少し意外でした。
恋愛というより、家族の愛情や温かさ、自分の帰る場所を一途に求める姿が印象的でした。
純愛だけどどこか歪んでいるような、難しいストーリーをここまでまとめられたのはさすがだと思います。

1

セックスなしで読みたかった…

辛い生い立ちで帰る場所もない攻めと、たった一人の肉親である弟を亡くしてしまった受け。
攻めがボコられて行き倒れていたところを攻めが拾って家へ連れて帰ります。
赤の他人の攻めのことを弟だと思い込んであれこれお世話する受けと、それを否定せず弟に成り代わって過ごす攻め。二人の奇妙な共同生活というのか、擬似兄弟生活が描かれています。

ただいくら亡くなった衝撃や後悔が大きいからといって、赤の他人を弟だと信じ込んでいるという気がふれた状況ってありえるんだろうか…と思ってしまいました。(同じ経験をしてるけど他人を兄弟にすり替えて…というのが想像できない。個人差が激しいんだろうか、そういう精神面って。)
という訳で受けにはちょっと理解しがたいところがあったのだけど、歪んだ家庭で育ち愛を知らずに育った攻めが、居場所や、家族や、愛を欲している人でそれらを得るために弟であり続けようとするも、やがて成り替わりではなく俺自身を欲してほしいという願いに変わっていったところ、だけどその思いを再び封印しようとするところがとても切なくなりました。

そしてそれまで家族・兄弟愛、ホームドラマっぽかったのに、BLなので当然とは当然なんだけど、俺自身を欲してほしい=恋愛対象として…と途中で恋愛にギアチェンジしたあたりから自分の中でしっくりこなかったです。
まぁ読み進めるうちに、攻めが恋愛感情になっちゃったのはどうしようもない…のかも…と自分に言い聞かせながら読んでいったのだけど、彼らがセックスまでしちゃったのにはちょっと力技すぎると感じました。
赤の他人同士がなんかのきっかけで縁が生まれて肩を寄せ合って生きていく…そして愛を欲するだけじゃなくて与えることができる自分に気付いた。そしてうっすら恋愛の予感を感じさせるというだけで私は充分感動&萌えるので、彼らはセックスしなくて良かったと思う…。あえて肉体で確認しないで欲しかったです…。

いいシーンやいいセリフがいっぱいの作品だと思います。それら各々は好きなんだけどそれらを繋げて読んだ場合、なんか流れに適応できなかったです。
お前に酷いことしてきたクソ野郎と一緒にするな、と抱かれる事を了承するあのワンシーン。あそこだけ読むとぐっときます。心のバロメーターは神寄りになる。
だけど一方で、めちゃ病んでて弟だと思い込んでた相手が、実は違う男で自分を支えてくれていたと判ったからといって、その男とセックスできるなんて切り替え早いな…すごい順応力だな…と感じてしまう自分がいる…。

シリアスでこりゃ感動するっきゃないでしょう!みたいなお話なのに、いちいち引っかかって素直に感動できない自分にめちゃくちゃ自己嫌悪です…。
名前を呼ぶシーンとか感動したし萌萌評価にしたいんだけど、中立評価になってしまう箇所もあり、真ん中とって萌で。

2

良いお話です。

良いお話です。
攻めが幼い頃に母親の内縁の夫?に犯されています。攻めは受けと出会う前、女も男も見境なく寝ていたそうですが、その際の受け攻めはわかりません。攻めに穴が存在するという事実が受け入れられず中立評価です。

1

消化不良

迷うことなき作家買いです。
ただ個人的な理由であまり死ネタBLが好きではなく、話のあらすじを知った時に少し気落ちしていました。

(以下、個人的感情を含むため厳しめの評価ありです。ご注意下さい)

読み進めてみても、やっぱり薫の情緒不安定さが中々に消化不良でちょっと無理やりすぎるのでは?と思ってしまいました。
自分が経験しているからこそ、本当に身内の死に触れた人は、あんな風に今まで恋愛対象でなかった性を愛せる心の余裕が生まれるだろうか?と思ってしまいます。

そしてあれほど「俺を見てくれ。」「愛して欲しい。」と言っていた暁良が、まさかの攻で正直びっくりしてしまい状況を飲みこめませんでした。

エンゾウ先生の画力の高さで話を読み切ることは出来ますが、
逆に言ってしまうと先生らしさというか、個性があまり感じられず…正直に書かせて頂くと他の作品でも似たようなのがありそうだな?と思ってしまう堀の浅さを感じました。
身内の死を話のポイントとして描くのであればもう少しリアルさが欲しかったです。(リアルさを出せないのであればデリケートな問題なので題材としてほしくないと思ってしまいます。)

そのことから、好きな作家さんだからこその今回の評価とさせて頂きます。

但し、絵の見せ方としてはとても好きな作家さんなので、高い画力を求める方には良い作品かと思います。

6

2人で種をまくこと

被虐待児と家族を喪った男の間に生まれる愛情の物語。
だから、はじめのうち読んでて苦しいし、暗いし、悲しい。

子供の頃母親から虐待され、今は居候させてくれる所に転がり込んで、ヒモのような根無し草。
寝取られ男から暴力を受け、倒れていたところをある男性に助けられるが…
この男性、少しおかしい。見ず知らずなのに「弟」として接してくる…
おかしいと思いながらも世話してくれるならいいか、と話を合わせつつも、自分を弟の「護」としてしか見ない事に次第にイラだっていく。
この辺り、居場所が無い自分自身に傷付き苦しむ「護」の姿は痛々しく、彼が弟の護ではない事がわかっているのにあくまで護が生きているように過ごす兄・薫が本当に狂っているのかも、とも思わせて怖さすら感じます。
2人ぶつかった後、過去の傷をさらけ出し、求め合う。苦しみの中で光を探すように愛を見つけた2人。
薫が兄弟の愛情よりもっと熱を深く求める「暁良」を受け入れるHシーンは、エロというよりももっと切羽詰まった感情を伝えてきます。
結果ハッピーエンドなので後味はいいのだけれど、読んでて楽しい話というわけには行かず、「萌」でお願いします…

1

始まりは虚構でも、根付けば芽を出し、花が咲く。そんなやさしい庭のお話。

え、これエンゾウさんなの?!という表紙に惹かれ、先のお二方のレビューで更にそそられ、電子配信が始まるのを心待ちにしておりました。

家族を全員亡くして独りになってしまった男と、家族のぬくもりに飢えて生きてきた男が、最初はいびつな始まりながらも、次第にしっかりと寄り添っていくお話です。
始まりは虚構でも、根付けば芽を出し、花が咲く。
そんなやさしい庭(=居場所)をテーマにしたお話でした。

「かわいそう」って言葉は、辞書に「弱い立場にあるものに対して同情を寄せ、その不幸な状況から救ってやりたいと思うさま。」とあるように、本来は良い意味で使われていたはずなのに、いつからか言われた側を余計に傷付ける、モラルハラスメントを代表する言葉になってしまいました。
本作にも後者の意味でのモヤモヤさせられる「かわいそうに…」が何度も出てきます。
その一方で、主役の2人が本来の意味でお互いにかけあう「かわいそうに」が優しくてあったかくて、あぁそうだった「かわいそうに」の後にはちゃんと言葉が続かなくちゃ意味がないんだ、「痛かったよね」「辛かったよね」「大丈夫だよ」「一緒にいるよ」何でもいいから相手を突き放さない言葉が後に続けば、この言葉はちゃんと人を救う言葉になるんだって、そんなことに改めて気付かされるようなお話でした。
読んでいてちょっとポエミー過ぎるかな?と思うところも正直あるのですが、ストーリーを通して作家様の優しさに触れられる作品ではないかなと思います。
とても読後感がいいです。

ところで本作、電子特典の描き下ろしが9ページもあります!
内容は、相互フェラからの→対面座位エッチ→ふわとろオムライス♡
本編はエロ抑えめの今作でしたが、こちらでしっかりエッチ充な2人なのでした♪

【電子】ebj版:修正○、カバー下なし、裏表紙なし、電子限定特典(9p)付き

4

涙が止まらない

作家買い。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。

いい意味で、裏切られたというか、エンゾウさんらしくない作品というのか。

エンゾウさんといえば圧倒的な画力に支えられた濃厚な濡れ場と、テンポの良い切れのあるギャグ。
そういった作風を描かれる作家さん、のイメージでしたが、エンゾウさんの新刊はそれらのイメージを大きく覆す作品だったと思います。

両親を、そして次いで弟を事故で亡くした薫。
親に虐待され、施設で育ち、頼る保護者もなくその日ぐらしをしてきた男。
どちらも、孤独に苦しんでいる男たちの話。

弟を失った薫が、道端で倒れていた男を弟の護だと思い込んで、生活を共にし始める。
薫から提供される衣食住を得るために、弟のふりを続ける「男」。

どちらも病んでいて、けれど、彼らがそうなってしまったのには理由があるためになんとも切ない。誰に脅かされることのない「やさしい庭」は、彼らが作り出した虚構の世界でもあり、ある種の狂気にも満ちている。

けれど、彼らがその「庭」に救われていったのは紛れもない事実であり、そして、孤独だった彼らにとって必要なものでもあったのでしょう。

視点の多くは護になった「男」のもの。
彼が、薫のために、そして自分自身のために「護」になろうとした経緯には思わず号泣した。

そして、そんな彼らが、本当の「庭」を手にしたときにも涙が止まらなかった。

エンゾウさん作品なのに、濡れ場はほぼほぼなし。
ないけれど、二人の間に流れる愛情は手に取るように読み取れる。

ただいま
おかえり

そういう会話を交わせる相手がいることの幸せとか喜びとか。
普通にそこにある幸せが、特別なものだとしみじみと感じることのできる作品でした。

普段のエンゾウさんらしい作品を求める方には若干肩透かしを食らう作品かもです。
けれど、個人的にはエンゾウさん作品の中で、一番好きな作品になりました。

気持ちが温かくなる、優しいお話でした。

9

偽りの兄弟から始まる恋

家族愛も絡めたストーリー展開。
こういったお話は個人的にめっぽう弱いので泣きっぱなしで読了です。

家族の愛を知らない男と、家族を喪った男の出会い。
どこか病んでて、淋しい。悲しい。
と同時に、愛情も溢れてて、温かみを感じることもできて。
偽りの兄弟から愛が始まるストーリーに泣かされました。


攻めは、家族の愛情を知らない男。
ネグレクトな母親に虐待されながら育ち、愛され方も愛し方も知りません。
行くあてのないヒモ生活でその日暮らし。
自分を死んだ弟と勘違いした見知らぬ男と生活を共にし、初めて家族の愛情・温かさを知ります。
子供の時から親から欲しかった言葉や温もりを当たり前のように与えてくれる偽のお兄ちゃん。
与えられた安心感はいつしか恋へと変わるけれど、報われることのない気持ちは封印し、弟の身代わりのままいようと決意します。

受けは家族を喪った男。
不慮の事故で親を亡くし、数年後には必死に守ってきた弟までも事故にー。
弟とは喧嘩したまま死に別れたため、自責の念にかられ、
弟の死を受け入れることが出来ず。
淋しくて、淋しくて、淋しくて、1人が怖くて不安定な状態。
攻めを弟と混同しているけれど、心のどこかでは弟じゃないことに気づいてます。
それでも、攻めと過ごす時間は楽しくて温かで、弟とは別人と認めることを拒んでいてー。


攻めも受けも家族のことで抱えてるものが大きく重く。
ひとりぼっちの淋しさを互いの愛情で少しずつ埋めて、乗り越えて。
涙腺が緩むシーンがたくさんありました。

親から虐待されて育ち「自分」を見てもらえなかった攻め。
お兄ちゃんが与えてくれる愛情は本物の弟に向けてるもので「自分」ではない焦燥感。
「俺を見ろ!」と振り向かせようとする叫び声が辛かった…。

受けが攻めの本名を知らないことに気付いたシーンもとても良かったです。
初めて攻めの名前を呼ぶシーンはダパダパ泣きながら切なキュンで萌えた〜!!

"一人は嫌だ"と苦しむ受けと、
"俺を愛して"ともがく攻め。
大きな淋しさを抱えた2人の共依存のような愛ですが、
「ここはやさしい庭」ですからね♪
終わりはとても温かく、明るく前向きで幸せがありました(﹡´◡`﹡ )

9

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